kintoneを使ったchatbotの運用

田中潤氏(以下、田中):はじめまして。「kintoneで回すLINEbotのPDCAサイクル」というお話をさせていただきます。

まず自己紹介からですが、田中潤と申します。アイレット株式会社のクラウドパック事業部サーバレス開発チームに所属しています。クラウドやサーバレス、AIやchatbot、最近は比較的に新しい技術に携わる案件が多いです。僕の最近の出来事としては、夏前に逃げた猫が帰ってこない……。

(会場笑)

田中:そして、明日、次男が生まれます。

(会場拍手)

伊佐政隆氏:おー! おめでたい。

田中:ありがとうございます(笑)。

さっそくですが、みなさん、「LINEbot」はご存知ですか? LINEbotは、多くのユーザーにアプローチできるプラットフォームです。もうみなさん のスマホの中には、「LINE」が入っているのではないかと思います。

(LINEbotは)リアルタイムで双方向のコミュニケーションが可能で、適切なユーザーへ適切な情報を、適切なタイミングで届けることができるなど、ユーザーとの新たなチャネルとして、最近注目されています。

今回はこのLINEbotとkintoneを、AWS(Amazon Web Services)のサーバレス環境でパッケージ化しました。

さらに、PDCAサイクルのフローをご紹介したいと思います。

パッケージの主な内容としては、chatbotへの返答機能、配信機能と解析機能となっております。

既にリリースされているサービス例としては、MBS(毎日放送)さんの番宣キャラクターの「らいよんチャン」と、LINE上でおしゃべりをしながら、いろいろな情報を得ていく、『おしゃべり らいよんチャン』というbotがあります。LINEの公式アカウントで「らいよん」と検索したら出てくるので、よろしければ、後ほど遊んでみてください。

(おしゃべり らいよんチャンの)アーキテクチャとしては、先ほどから申し上げていますが、サーバレス構築でできています。サーバレスにすることによって、インフラのコストを大分圧縮できているのかなと思っております。この中では、kintoneが肝となってきます。

これらの例を踏まえつつ、「kintoneを使ったCMS化運用、それはいったい何ができるのか?」というところです。

基本的にはbotの返答内容の追加・修正・削除、ユーザーの動向などの可視化です。そして、必要なユーザーのみへの個別配信などができるようになっております。

(例えば)優先したい返答内容などをkintone上で調整することができます。

さらに、解析データが可視化されます。時間ごとにユーザーがどのくらいアクセスやレスポンスをしてきているのか、その日どのような内容の問いかけが多かったかなど、kintone上で見られるようになっております。

LINEによるイベント内容を通知

「なんかいまいちピンと来ない……」。普段だったら、流行りのビール瓶でどつかれるところなんですが(笑)、朗報です。デモ動画を用意しました。(そちらを)見ながら、説明していきたいと思います。「イベント配信モード」というケースです。

基本的に、この「Cybozu Days」を想定して、デモ動画を作っています。(会場に)入場していただいたときの挨拶、(LINE上で)「こんにちは」という問いかけをしていただくと、それに対応する返答をするなど、このような内容もkintone上でいろいろと制御できます。

そして、「開催中」というボタンを押すと、開催中の(セッションの)内容がLINE上に出てきます。「今、何やってるのかな?」と知りたいときに、ボタン1つで知ることができます。

また、基本的にはこのボタンを押さなくても、プッシュ通知によって10分前であったり、設定した時間に、「次はこういう内容(の話を)しますよ」という情報を通知する仕組みになっています。(みなさんが)見たかった講演を見逃すことが少なくなるように、作っております。通知は入場されている方のみに届くようになっているので、(それ以外の方への)ノイズも少ないということです。

「kintone上でどのような制御をしているのか」というところですが、「イベント管理」というアプリがあります。こちらでまず、イベントを作っていただきます。今日で言えば、「Cybozu Days 2017 大阪」ということで、いつ開催されるのか、開始時間・終了時間などを設定していただきます。そして、何分前に通知するのかも、この画面内で入力するかたちです。

こちらで(イベント内容を)保存することによって、「イベント・タイムスケジュール」というアプリへ遷移できるようになるのですが、(画面内の表に)先ほどの設定したスケジュールの“コマ”ができます。そちらをクリックしていただいて、(備考など)内容を入力していくというかたちです。

入力画面1つで先ほどの表の1つのコマという想定で作っていきます。このような方法でどんどん(イベントの詳細を)入れていくと、先ほどのデモのように、(LINE上で)スケジュールの配信ができるようになっております。

chatbotはある程度できたらリリースしてしまう

「肝心のPDCAサイクルはいったいどうなっているのか?」というところです。chatbotを作ることは、なかなか難しいと思うのですが、(ポイントは)最初にまず、想定しているchatbotを一旦作ってみるということです。

そして、ある程度できたら、リリースをしてしまうということです。リリースをして、ユーザーからのレスポンスを見ることによって、CMS上でさまざまな情報、「こういった返答ができてない」といった内容が、kintone上で確認できるようになっております。「そのような適切に返答できていないものをどうしていくのか」ということを、グルグルと考えて、回していくというPDCAサイクルです。

(実際にPDCAを)回してみて気づいた点なのですが、解析データを可視化することによって、次の課題解決に繋がります。chatbotを成長させるために必要な機能はkintoneに集約できるので、botの教育が容易ということです。

kintoneひとつの中で、解析や修正など、chatbot(の作成)をすべて行えるというところで、大分PDCAサイクルを回しやすいのかなと思います。

また、kintoneの柔軟性を活かすことで、さまざまなケースやニーズに合わせた解決・提案の幅が広がります。LINEの仕様変更や追加があったときにも、kintoneであれば、すぐに対応できる可能性が高いということです。

まとめですが、kintoneを使うことで、業務の改善・効率化だけではなく、CMSとしてコンテンツの運用・更新・改善が可能になります。サーバレス化によるコストの大幅な削減ができます。そして、フレキシブルな開発が可能となっております。

今後もkintoneの魅力を十分に活かして、いろいろな挑戦をしていきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

姫野つばさ氏:田中選手、ありがとうございました!

伊佐:ありがとうございました! 

kintoneの本質は非常に高い拡張性

安藤光昭氏:みなさん、こんにちは。安藤と申します。今日は「kintoneの入力はもっと進化する?」という壮大なテーマでお話をしたいと思います。

kintoneのテーマカラーである黄色と黒、大阪では有名だと思いますが、私は広島からやってまいりまして、お察しのとおり、赤色(広島カープのチームカラー)が非常に大好きでございます(笑)。

赤色が大好きなのですが、kintoneのこともすごく大好きで、うちの会社では主に3つの柱として、Webシステムの開発、業務システムの開発、そして自社サービスの提供をやっており、それぞれの場面でkintoneを活用した提案をさせていただいております。

さて、「kintoneの入力はもっと進化する?」ということなのですが、その前にkintoneの本質について、私自身が思っていることを少しお話させていただきます。

kintoneの本質、それは圧倒的な柔軟性ではないかと思っています。kintone本体の柔軟性ということはもちろんなのですが、その入口と出口、それぞれ非常に拡張性の高い実装がされておりまして、その中でも、これらはkintoneの可能性を非常に広げるものだと思っています。

2017年に登場した「Webhook」というものは、kintoneの入り口から出口までを非常に拡張する、まさにkintoneを何でもできるものにした、すごく大きな仕組みだと思っております。

今日は入力についてお話をさせていただきます。

情報システムにおいて、入力データはシステムのすべての源だと私は考えています。しかし、入力データはすべての源であるにもかかわらず、みなさん、入力はけっこう面倒くさいですよね? 私も入力は大嫌いで、「キーボードをなるべく打ちたくない」という感じで普段、過ごしております。入力するのはたいへんつらい。

では、理想的な入力方法は何か? 「データが発生したその場所で、作業者の負担はなく、速く確実に入力をする」これが理想的な入力ではないかと思います。つまり、人的な作業を減らすということがポイントになるのではないでしょうか。

日報はスマホで現場の写真を撮るだけ

今年一年、うちの会社で開発してきた事例をいくつかご紹介させていただきます。

まず、Googleの「スプレッドシート」です。複数の人が入力をすることができるGoogle スプレッドシートは非常に革新的なものです。

しかし、「ここからkintoneにデータを送ることは少し面倒くさい」ということで、アドオンから「kintoneアップロード」ボタンをクリックすることで必要な項目を(kintoneへ)入力する、このようなものを作っています。

それから2つ目の事例としては「センサーからkintoneへ」です。温度を測っているセンサーなのですが、こういったデータは人力で入力することはとても難しいと思います。

少しおまけですけれども、東京で開催された(2017年)11月のCybozu Daysでお話をさせていただいたのですが、kintone上でゲームを動かしてみようというものです。kintoneから「ゲームスタート」を押すと、左側にあるボードを使って、(画面上の)ボールを動かすことができます。これは、ボードにジャイロセンサーや圧力センサーを搭載していて、kintone上でゲームが動くと、このようなものも作っています。

そして、今日はとっておきの事例を1つお持ちいたしました。お客様は内装業者さんです。個人住宅から、さまざまなところまで手がけている業者さんです。

1日に作業者は複数の現場に行くのですが、クレーム対応などで急な割り込み作業も発生します。そして、アルバイトから外注さんまで非常に多様な作業員がいます。そのような状況で、(作業員が)なかなか日報を書いてくれないといった悩み、もしくは、急に入ってきた現場についての請求書を出し忘れるといったことも、実際に起きていたそうです。

そして、監査です。こちらはもう目も当てられない(状態)ということで、お客さんと解決策について非常に議論した結果、現場に行っている従業員は必ず写真を撮るのではないか。つまり、そこで撮られた写真を入力に変えてしまえば、すべてが上手くいくのではないかと考えました。こういったところからプロジェクトがスタートしております。

要件として、「すぐに使えて、複雑な端末の管理をしなくていい。そんなものがあるといい」ということで、(開発した仕組みの)動画をお見せいたします。

こちらは従業員のスマホでアプリを起動した状態です。

写真を撮影して「作業が終わります」ということでアップロードをすると、登録が完了します。はい、以上です。「これだけ?」と思われるかもしれないですが、これだけなんです。要は、極力作業を排除して、尚且つ、意味があるデータを作る。