成長する学生には“当事者意識”がある
ベンチャー起業家らが語った、活躍する若手の共通点

組織の作り方で会社は[変わる] #2/3

ベンチャーPARK 2016
に開催
成長する学生に見られる共通点とは? 2016年12月17日に開催された、マイナビ主催「ベンチャーPARK」のなかで、トークセッション「組織の作り方で会社は[変わる]」が行われました。本パートでは、Web系ベンチャーを代表して3社のCEOが登壇、学生のポテンシャルを引き出すマネジメント方法や成長する学生に共通する要素について語られた模様をお伝えします。

価値観を規範に反映させて矛盾のない会社を作る

小泉文明氏(以下、小泉):ウィルゲートは組織のこだわりみたいなものはありますか?

小島梨揮氏(以下、小島):社名が、意思や想いという、ウィルというものなんですけれども。会社を始める時も、「想いがあるから、行動や習慣や、いろんなものが変わっていく」という言葉に感銘を受けたので、やっぱりウィルを大切にしたいですね。

お客様の「ああしたい、こうしたい」にも応えたいし、またはユーザーの方のいろんなことを「こういうふうにしていきたい」「こういうサービスを作ってほしい」にも叶えていきたい。

うちに入ってきた社員やメンバーにも、うちに入る目的、キャリア、成したい夢があったりとかするわけです。

そういうことが叶えられる会社にしたいと思っていて。そういうことを応援する制度は、けっこう多いですね。

ただ、その人を応援するだけではだめなので、それをつなぐ。うちとして大切なチーム規範でいうと、「自立と協調」といって、最高のチームを作るんであれば、一人ひとり自立している状況と、かつ連帯感、連携できるような、協調をもった取り組みができるようなことをずっと訴え続けている感じです。

小泉:もうちょっと具体的に言うと、どんなことをしているんですか? 制度とか。

小島:例えば、みんなで大切にしたい価値観があったら、ただ言うだけではだめです。制度としても反映していて。

評価制度に関しても、「今月1,000万、2,000万目標ですね」みたいな話だけだと、どうしても数字だけの会社になってしまう。

そうではなくて、うちが大切にしているのは、「こんな会社だから、この目標が評価制度」があります。一方で「経営理念の"will"に対してどれだけ向き合っているか」とか、その人の「個人個人の成長目標」も評価制度に入っています。

それは、ただ言うだけではなくて、制度や仕組みに関しても必ず連携していくことによって、矛盾がない会社が作られていく。

対策しているものに行動できたら評価される。そこまでちゃんと落とし込んだり、コミュニケーションを実現できるまでコミュニケーションラインを作ったり、いろんなところにこだわってやっているところです。

小泉:最近、ウィルゲートが大切にしていることはどういうところですか? 言葉というか、制度の中身というか。

小島:私たちには7つの行動指針があります。そこに新たに加えたのが「自分の“will”に向き合う」です。

うちのメンバーって、人に貢献したい、お客様に貢献したいという、いいメンバーが多くて。自分のことより他人のこと、というメンバーが多かったんです。

ですが、それだけではだめです。かつ、自分がどうしたいか、どんな夢や目標を持ってどんな行動をしていくか。仮に明確な夢や目標がなければ、どんなふうに社会生活と紐づけていくかを探してほしいということを入れたのが、けっこう大きいことです。

学生に裁量を与えサポートするキュービックの仕組み

小泉:お待たせしました、世一さん。キュービックはどういったこだわりがありますか?

世一英仁氏(以下、世一):そうですね、うちは先ほども言いましたとおり、社員数を超えるインターンがおりまして。インターンも短期ではなくて長期です。(在籍が)長い子では、大学1年から4年まで4年間やる子もいます。

やはり大学生、インターンの子たちは若いし賢い。あと、無尽蔵に体力がありますよね。僕たちはおじさんなんで、夜は眠くなっちゃいますけれども、学生はすごく前向きな力で、めちゃくちゃ頑張ってくれます。

インターンの子たちと社員が一緒にチームを組んで、1つのメディアないし、事業を大きくしていくところを大事にしています。なので、若い子が能力を発揮しやすいところを、けっこう大事にしています。

実は今日もブースをちょっと出しておりまして。僕と同じ色のパーカーを着ている青年が1人と、こちらに男女2人のペアがおりますが、全部うちのインターンです。

今回の部分でもかなりのインターンが関わってやってくれていて。任せるとちゃんとやってくれるんです。だから、勇気を持って任せて、社員でサポートするところをバランスよくやっているというのがうちの会社の特徴ですね。

小泉:インターンにこだわり始めたのは、創業の時からですか? それとも途中でなにかイベントがあった?

世一:実は私が起業を決めた時に、塾のバイトをしていたんです。会社はマンションの1室で始めるんですけど、そんなところで誰も働きたくないですよね。

1人では当然立ち行かないので、アルバイトかなにかを雇いたいわけなんです。元生徒が大学生になっている年齢だったので、そこに連絡してうちで働いてもらったという感じです。

もともと関係性もできていますし、本当に創業1年目から学生を雇っていた感じです。

最初はバイトというかたちだったんですけれども、「呼び方をインターンに変えると意識レベルの高い、質の良い子が集まるんじゃないか」「なんなら新卒で採用できないか」と思いまして、そこからルールを作ってきた経緯があります。

理念に向き合う人を支える制度

小泉:若い子向けに特別にやっている制度ってあるんですか?

世一:あります。先日「キュービックポケット」というのをリリースさせていただきまして。学生ばかりを見ていてもだめなんですけれども、彼らが力を発揮してくれるように、という制度です。

例えば、広告やメディア、ライティングなどに興味があって、「もっとしっかり勉強したいです」という時に、セミナーや勉強会に参加するお金、書籍を買うためのお金を一部会社の方で支給する。

あるいは、シフトを自由に組んで、学校とインターンとをうまく両立させること。これは大切だと思うんです。サンドイッチ出勤というような勤務形態も推奨しています。朝まず会社に来て、13時くらいまで働いてから学校に行って、18時くらいに戻ってきてまた働いたり。逆もあります。

こういうのを自由に組める仕組みを作っていたり、インターン向けに働きやすくしたりしています。

小泉:ウィルゲートは、若い人たち、新卒やインターンでもいいですが、どういう組織、影響に対応しているとかあります?

小島:うちでいえば、エンジニアを例に取ると、若い子が2年目にCTO、技術責任者になったりしたんですね。それは別に年齢とかキャリアとかじゃなくて、本当に技術を伸ばしてくれるのであれば「信じて任せる」が会社の中でもけっこうあります。

成長機会であったり、または成長機会の後に組織にもたらすプラスの影響は信じている。そういう一面は、たくさん転がっていると思います。

小泉:なんか特別に支援する制度ってあるんですか?

小島:若い子限定というわけではないんですけれども、“will”に「向き合うこと」を考案してから、「本当にキャリアとかに向き合うんだったら、うちだけで働かなくてもいいよね」という。

承認制なんですけれども、副業制度を一部認めたりしています。うちの会社以外で社会経験できることがあれば、それはポジティブにとらえてもいいんじゃないかと思っています。

あとは「兼任制度」があります。うちはコンサル事業とメディア事業と複数事業やっているので、どちらもやりたい人にはそれを許容したり。けっこう、多様なキャリアを学べるようにはしていますね。

小泉:それに手を挙げていますか?

小島:けっこういますね。

学生のポテンシャルを最大限引き出すマネジメント

小泉:アカツキは、若い子たちの影響というのは?

塩田元規氏(以下、塩田):うちの場合は、2016年新卒で26人入ったんですね。でも、その時の正社員のメンバー数は確か7、80人。新卒比率高いですよね。でも、それくらい若い子のポテンシャルにかけている会社です。

我々の文化では当然、年齢には一切関係ないですし、ポテンシャルやスタンスがいい人はどんどん採っていきます。2年くらい経ったら30人くらいマネジメントしてる人も、普通に出てきます。

アカツキはとくに若い時から任せてると思いますね。日本だと年上になってからマネジメントするのは、年下のメンバーが年齢だけでまず言うことを聞いてくれるのでけっこう楽なんですけど、20代の時にマネジメントするのって、すごく大変です。

自分より年上の人をマネジメントするというのは大変。しかし、それがその人の成長には重要なので、そこには意識的に渡すようにはしていますね。

小泉:渡した後のフォローってどうしてやっているんですか? トラブってますか?

塩田:まぁ、たぶんたくさんトラブってます(笑)。それがまたいいっていうか。基本的にうちの会社は「まず無茶ぶり」なんだと思います。

人間は起承転結を回すのがすごく大切で、最後まで自分の責任で一周させるようにする。我々はフォローをするんですけれども、最後の意思決定は彼らに任せています。

我々の社内には「With(ウィズ)」という組織の横串支援チームがありまして、ウィズというのは「魔法使いのウィズ」「共にという意味のウィズ」とを掛け合わせたものなんですけれど。

チームにメンターとして入ったり、横に入って「こういうふうにしていった方がいいよ」とか、共同創業の香田(哲朗)は新卒にはかなり時間をかけているんで、そういう人間が直接フィードバックするという感じですかね。

「プロ意識」のある人が成長する

小泉:キュービックはどうやってそういう若い人に寄り添っていく感じですかね?

世一:これも、なんでもかんでもうまくいくということはなくて。もちろん若い人たちだけでうまくいくのが理想ではありますが。

フォローをするタイミングが遅すぎてもだめですし、早すぎても、任せると言ったのに任せきれなくて、当事者意識が下がって成長しづらいところがあったりしますね。若い子にも、自分で溜め込んじゃうタイプ、とわりと早いうちから「助けて」と言うタイプがあります。

人によっていろいろあるので、教えるマネジメント、任せるマネジメント、正すマネジメント、励ますマネジメント、いろいろある中で、タイプによって見分けることを意識してやっています。おじさんはおじさんで手一杯なので、遅くならないうちに早めに声をかけることもやっていたりします。

でも、意外と手を出すのが遅れたと感じていても、自分でやり切って成長してくれた例も多々見てきています。なので、ちょっと危ないところまでやらしてみるのは大事なのかなと思っています。

小泉:けっこうベンチャーですね(笑)。

ウィルゲートで若手で活躍するのに共通することってありますか? 「こういう若手は輝いているな」とか。  

小島:やっぱり、最初は行動力じゃないですかね。どれだけ優秀でも、効率よく考えすぎたりするとぜんぜん成長しなかったりもする。

どれだけ泥臭く行動できるかを担保して、そして行動していくと、もっと深い部分が見えて、行動の質が上がっていく。そこを経験しているのとしていないのでは、ぜんぜん成長角度が違うというのがわかりますね。

小泉:行動を促すというのは、なにかされてたりしますか?

小島:各社みなさんのお話を聞いてもそうですけど、その人のキャパシティというか、その人のレベルのちょっと上を意識的に提供するようにしていますね。ちょっと難しくなると思っても、フォロー体制を組みながらやっていくと伸びていくので。

小泉:アカツキはどういう成長の仕方をしていくのですかね? 共通点とか。

塩田:そうですね。背負う覚悟と前のめり感だと思います。行動力と機会かもしれないですけれども、結局「プロ」の人が伸びる。プロというのは、能力がプロということなくて、「プロとして一流のマインドを持っているか」です。

それは究極、当事者意識。「なにかあったら自分のせい」「自分に責任がある」という、人のせいにしない。答えを誰かに求めるのではなくて自分で探しに行く、そういうスタンスの人が伸びます。ベンチャーに来るということは、とくにやる業務が決まっているわけではない。新しいことを創ることが、ベンチャーなので。

過去のことに縛られすぎるとだめだと思うし、「こういうものを与えてください」と言われても困る。僕らもわからないことばっかりなんで。「僕らもわからないから一緒に考えよう」というスタンスなので、そういう習慣が身についている、そういう環境を求める人間が成長するかなと思います。

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