コミュニケーションの量が重要

宮田昇始氏(以下、宮田):ちなみに、前のオフィスはこれの3分の1ぐらいの狭さだったんですよね。そこに扉がない会議室がどんとあったので、強制的に全部まる聞こえだったんですよ。で、今はここの会議室でやっているんですけど、今ってちょっと執務スペースと離れちゃったんですよ。そうなると、近くに来ないと聞こえないんですよね。

なんで、昨日ちょっと盛り上がったのは、「マイクを置いて聞こえるようにして会議やる?」みたいなことをなんか考えて。包み隠さずオープンにというのを再現できるようにやっていけたらいいなと思いますね。

今西良光氏(以下、今西):なるほど。それは、あそこの会社は経営会議にマイクが置いてあるぞみたいな。スピーカーにガンガン流れるみたいな。それはなかなか新しいですね。

宮田:怒られるかもしれない。

今西:いや、ぜひトライアルしていただきたいなと思いますけど。僕、沢木さんのFacebookとかでときどき見るんですけれども、「今日はこの日」と決めて、服装をあわせてみたり、あとはヨガでしたっけ。

沢木恵太氏(以下、沢木):やっていますね。

今西:ああいう取り組みって、なんか肌感として効いている感覚はあります?

沢木:結局、コミュニケーションの量が重要です。さっきお話した心理的安全をどうつくるかというと、それは多く話している人のほうが空気作りをオープンにできるので、それをいかにつくるかが一番基本的なポイントだなあと思ってます。

もちろん、環境やハードの部分でもいかにそういうのがつくれるかといって、さっきのちゃぶ台とかもやりますけれども、手を変え品を変え、ヨガをやってみたり、みんなでベリーダンスをやろうとか。

けっこうみんなが、そういう勉強会とか体を動かす系の企画をやってくれるんですね。なんか明日の9時からは、ライザップ式の痩せ方のセミナーに参加したメンバーがセミナーをやってくれるらしいんですけれども。

今西:社内に。

フレキシブルにスペースを動かせることで起こる効果

沢木:そんなことをやってくれていますし、逆に、そうしやすいようなスペースはつくられています。要するに、フレキシブルにスペースが動かせて、かつ靴を脱いで上がれる場所です。カーペットなので、寝っ転がることもできますし、みんなで座り込んで座談会みたいなこともできますし、そういった融合の仕方はしています。

そうすると、まさにエンゲージメントというか、帰属意識みたいなものが高まっていきますので。それが高まれば、元の能力はみんな高いはずなので、リハビリの成果を出してくれるなと思っていますし、今すごく実感しています。

今西:そういうことですね。今なんかおもしろいなあと思ったのは、おっしゃるとおり、そういう取り組み自体をやっていくこともそうですし、それがやりやすくなるハード面というか。

沢木さんのところも、机や椅子をバーっと動かして、みんなで固まってなにかできるような環境をかなり意識しながらオフィスづくりをされている。そういうところが、オフィスを考える上では非常に重要なんだなあと思いました。

ここからは、みなさんがより聞きたいことを抽出しながら聞いていきたいと思っています。今、座ってらっしゃるみなさんがどういう部門におられるかや属性をお聞きすることで、いろいろ話を掘っていきたいと思っているんですけど。

ちょっと手を挙げていただけますか。総務部門の方、多いですね。3分の1以上ですかね。人事部門の方、ありがとうございます。経営層の方、ありがとうございます。営業の方はいらっしゃいますか、ありがとうございます。ほとんどが総務か人事の方だと思いますので、ちょっとそちら側のお話を聞いていきたいんですが。

それを探してる間に1個だけお聞きしたいのが、「宮田社長、トイレの近くにあるヘリウムガスはなにに使うのですか」という質問がきてるんですけど。

(一同笑)

すごく気になって先に進めないんで、ちょっとお答えいただけますか。

人事制度についてのこだわり

宮田:前のオフィスにいたときに、なんか風船を浮かべようとしたんですね。その理由は忘れました。この人は新入社員ですよのアピールだったのか、デプロイという開発で重要な行程があるんですけど、その担当者ですよという目印か忘れたんですが。

なにかの目印で風船を浮かべようとして、ヘリウムガスを買いました。動物のかわいい風船も買ったんですけど、重くて浮かばなくて諦めました。その残りです(笑)。

今西:その残骸なんですか。すいません、ありがとうございます。次にいきたいと思います。人事や総務の方が多いので、ちょっと僕も聞きたいんですけれども、「人事制度はどのようなものですか」という質問がありました。

なにか工夫されているお話とか、評価制度あたりまで含めて、沢木さんが独自になにかこだわっているものがあれば教えていただきたいなと思います。

沢木:結論からいくとそんなにしっかりできてないんですが、そこにも少し意図がありまして。評価制度とか人事制度で一番重要なのが、納得感だと思うんですよね。当事者同士が「それでいいよね」と思っていれば、周りが見ておかしいだろうと思っても、極論はいいわけですよ。

周りが不公平感を感じたらダメですけれども、基本的には本人たちの納得感が重要だなあと思っています。弊社の人間に元アクセンチュアの人間がいるんですが、聞いた話によると、アクセンチュアさんはこの制度が曖昧らしいんですね。

今西:評価制度とかですか。

沢木:はい。どういうことかというと、1 on 1の仕組みが非常に整っているんですよ。常日頃から上司と、期待値やそれに対する実績のすり合わせをしているので、そこで納得感が醸成されているそうなんですね。極論を言えば、その状態なら、上司の主観で決めても、部下はもう「この方が言うなら」と。だってふだんからすり合わせているし、そこに納得されるそうなんですね。

上司同士によってけっこう評価の仕方が違うそうなんですけど、それは成り立っているそうなんですよ。そこまでやりきれているかは別として、比較的、我々もその傾向が強いと思っています。1 on 1は、例えばマネージャーとメンバーが週に1回とか2週に1回は必ずやっていますし。

私も可能な限り、月1回はメンバー全員と1 on 1をやっていますので、そこですり合わせをしながらあまり型にはめすぎないというか、いいゆらぎを残した状態で運用しているような状況ですね。

セオリーどおりをやっても合わない可能性もある

今西:なるほど。それは上司の方がけっこう責任を持って評価をするかたちになると思うんですけれども、評価の目線というか、クオリティみたいなところは、その上司の方とのコミュニケーションの中で担保して。

沢木:そうですね。僕とマネージャーのメンバーも1 on 1は定期的にやっているので、そこですり合わせをしていたりはしますね。あとは基本的に評価の基準が、単純なスキルセット云々というよりは、ミッションに対する貢献度合いとか、行動指針をどれだけ体験してるかといったところに紐付いていきますので、あまりブレない部分もあります。

今西:そういうことですね。ありがとうございます。評価制度について、宮田社長はいかがですか。

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