沖縄での交流イベント

及川真一郎氏(以下、及川):岡さんは、けっこう全国にもいろいろと行かれたりしながらと言いますか。北海道に行かれたのは、昨年でしたっけ。

岡隆宏氏(以下、岡):北海道に行こうとしてね。

及川:ですよね。今年は沖縄。

:今月だね。さっきのね。

及川:今月ですね。そうですね、沖縄も(画面に)出しましょうか。せっかくなので(笑)。

:沖縄も東京から10何人、顧問とスタートアップがありまして。これは沖縄なんですけれども、素晴らしいコワーキングがありましてね。

及川:コワーキングですか。すごくきれいな所ですね。

:沖縄タイムズさんが(株式会社マッシグラさんと立ち上げを)されていて。

及川:ああ本当だ、沖縄タイムズって書いてありますね。

:素晴らしいですよ。

及川:これは沖縄のどこにあるんですか? 

:ここは那覇ですね。県庁前で立地も最高で。4月15日の月曜日にもう下へ行ってもらったら、かなり濃いメンバーが大挙して行きまして。

及川:濃いですね(笑)。さすがですね。

:ここのスタートアップを盛り上げようと。まだ受付をしていて、若干枠があるので、もし沖縄でピッチイベントなどの交流をしたい人がおれば、申し込んでください。若干審査しますけれど。

2018年の沖縄の企業開業率は全国1位

及川:先ほども聞いたんですけど、沖縄の企業動向といいますか、最近やっぱり(起業される方が)増えてきたりというお話をされていましたよね。

:そうそう。去年の沖縄の企業開業率は、全国で1位ですよね。

及川:なるほど、開業率1位はすごいですね。

:だから、気運が高まっているね。もちろん、スタートアップばかりじゃなくて、スモールビジネスも多いと思うけれども、どっちにしてもやっぱり母数が増えると、将来が楽しみですよね。沖縄も札幌も、環境はめちゃめちゃいいのでね。物価は安いし、気候もいいしね。今後、そういった地方に移住する優秀なスタートアップも増えてくるんちゃうかな。

及川:そうですよね。とくに今やっぱりクラウドもすごい進んでいるので、けっこうもう、やりとりもかなり……。

:リモートでね。

及川:リモートでできますしね。

:できるし、働き方改革もね、今は大企業だけですけれども、来年以降スタートアップも対象になると、ちょっと経営者は頭が痛いので。そういったのをリモートで、うまくやればコストも削減できるし。労務管理も減るかもしれませんし。なんといっても、働く側が良い環境で働けるので、良いプロダクトができるんちゃうかな(笑)。

及川:良い環境で。

:クオリティの高いもの、バグの少ないものが。一石二鳥やね。

及川:確かにですね。そういった意味でもかなり……。

:大きいですよ。

及川:そうですか。

40代~50代のミドル起業家が持つ強み

:あとは中年の、ミドル起業家も最近かなり多いしね。今、協会でも50歳前後が4〜5人おるかな。僕も42歳で、初めて出資を受けたので。おっちゃんベンチャーなので。それでも上場できるのでね。今はまだまだできますから。

及川:確かにそういう層の起業家も増えていきそうですよね。

:けっこう今、中高年の起業が増えていますね。

及川:ですよね。若い方は確かに増えてきているのはわかるんですけれども、意外と確かに40、50代の方の起業の話を聞くなと思いまして。

:40、50代の方は、メンターや相談するところが少ないんですよね。相談相手やメンターがほとんど年下みたいな。その点、我々は僕が57歳なんだよね。僕よりも上はさすがにいないのでね。だいたい50前後が多いので、すごく腹を割って話するし、僕もけっこうずけずけいうので、いい感じですよね。

及川:やっぱり、20代の方と50代くらいの方の企業家の方って、事業テーマは違いますか?

:やっぱり、中高年の方はそれなりに経験もあるから、事業に安定感があるよね。だから蓋然性というか、実現性の高いプランを持ってこられるし、話をしていても、落ち着いていて。基本、社会課題の解決を考えられていますので、良い人が多いですよね。ただ、マネタイズが、ちょっと「え?」というところがあるんですけど。

及川:逆に。優先順位が下がっちゃった場合はある。

:そこは、こっちの僕の方でいろいろ。場合によってはピボットもしてもらうんですけれども、ただ安定感と人脈は……ネットワークをお持ちなのでね、IPOが無理でも、MAは充分にできる方が多いので。

及川:そうですね。確かに、そういう経験を活かしながら事業化をして運営というようなストーリーが、また実績として増えてくるとおもしろくなりそうでしょうね。

:巻き込み力もあるし、実力もある方が多いので。若いスタートアップとは違うワクワク、ドキドキ感がありますね(笑)。

日本のベンチャー投資はアメリカの約25分の1

及川:そうですよね。人生100年社会といいますか、平均年齢もどんどん上がってくる中で、けっこうその年齢層の方が、例えば50代で起業して、30年やって80代でもなんだか充分にあり得る時代になりそうですもんね。

:たぶん将来は80歳くらいまで働けるんじゃないかな。下手したらもうちょっといくかもしれませんけど。ボケ防止にもなるし。たぶん病院に行かなくてもいいから、医療費の削減になるかもしれないし。社会自体の経済が活性化しますので、消費をするだけじゃなくて、生産性もあればなおいいと思うので。

及川:確かに、なるほど。そういった意味では、全年齢でスタートアップ業界がけっこう盛り上がっていきそうな雰囲気がすごくしますね。

:ベンチャー投資が、日本はまだ4,000億円しかないんでね。アメリカみたいに10兆円以上とか、エンジェル投資もアメリカ4兆円ですけれど、日本は100億円しかないんでね。

これをもっともっと頭底上げするには、若い人から中高年までどんどん起業して資金をぐるぐる回しつつ、エコシステムが持っていけばベンチャー投資をもっともっと増えるはずだし。エンジェル投資家も増えるんちゃうかな。

及川:確かにそうですね。実際にこの日本のポテンシャルというか、投資家にとっての資金的なポテンシャルは、10倍まではいかないにしても、あるにはあるんでしょうね。

:もちろん、もちろん。

及川:ですよね。

:国民性だね。貯金だからね。他のベンチャー投資の多いところも、だいたい貯金よりも消費がとか、投資へのアレルギーがないんでね。ここがいいか悪いかは別にしてね。

優秀なスタートアップの経営者ほど1人で悩みがち

及川:なるほどですね。なるほど楽しみですね。岡さん、そろそろ時間がだいぶ迫ってきて参りまして(笑)。最後になにか岡さんからご紹介したいこととか、何か一言ございますかね。

:そうですね。とくに優秀なスタートアップ(の経営者)ほど、1人で悩んじゃう子が多いので。とにかく、1人でいろいろ悩んでいても心も病んじゃうし、資金も尽きるし、いい仲間も抜けちゃうので、早いうちに僕に相談してくれれば精一杯のことはさせてもらいますので、ぜひFacebookでメッセージをもらえればと思います。

及川:了解しました。ぜひみなさん、岡さんにご相談をしてみてください。では、今日はありがとうございました。

:こちらこそ、いい機会をいただきました。

及川:本日のゲストは日本スタートアップ支援協会の岡理事長でございました。ありがとうございました。

:ありがとうございました。