湿度と暑さの関係

ハンク・グリーン氏:長期休暇の行き先や、今日はどれぐらいの洋服を着なければならないかといったことを知るため、みなさんはよく天気予報をチェックしますよね? しかし、みなさんは余分な上着を持って出かける前に、気温が体感温度を測る最良の要因ではないと知るべきです。

湿度もとても重要な要素です。気温はそんなに高くないのに、外に出てみると実際より10度も気温が高く感じ、汗が吹き出すこともありますね。これはみなさんが天気予報が外れるなと思う理由の1つなのです。

あなたの体は温度自動調節器のような働きをし、体内の温度を常に一定、約37度に保つようにできています。ですから、体内の酵素は体を生かすためにどのように働くかわかっています。それには温度が重要なのです。

体を冷やす必要がある時、血管が開き血液が腕や脚に流れるように働きます。そうすることで熱が肌をとおして逃げていきます。汗腺も、蒸発するときに熱を取り出す湿度を作り出します。そしてこの汗の蒸発が、湿っぽいときには少し問題なのです。

すでに空気内にかなりの湿気があるとき、あなたの汗は素早く蒸発しません。したがって、ずっと熱さを感じることになりバテてしまいます。素晴らしいですね!

みなさんは天気予報で相対湿度をチェックすると思います。これは、あとどれくらいで空気が水蒸気を限界まで取り込めるかという、つまり飽和状態になるかを示しています。

しかしこの相対湿度の予報も、実際の体感温度がどれくらいなのかを予測する決定的な要素にはなりません。なぜなら空気の飽和点は温度によって異なるからです。より高温になれなるほど、水分子はエネルギーを持ちます。つまり、水分子の多くが気相内で急上昇するようになります。

そこで、2日間相対湿度が50パーセントの日があるとしましょう。1日目は30度、2日目は35度です。この場合、50パーセントを示す飽和点が高温の方が高いので、2日目の方が空気に多くの湿度を含んでいるということになります。つまり、2日目の湿気の方が気分が悪い感じになります。(熱さを感じる)したがって、みなさんは予報に出てくる相対湿度をたくさん話していますが、これは実際の体感温度を示す最良な指標とは言えないのです。

露点の方がもっと使える情報です。露点とは、空気内の水蒸気が、100パーセントになりその水蒸気が凝固し結露や霧になる温度を言います。露点について何が有用なのかというと、絶対的にどれくらいの水蒸気が空気中にあるのかを示している点です。

ですから、露点が高いほど蒸し暑さを感じます。なぜならより多くの水蒸気が空気中にあるからです。例えば、1日目の場合、気温30度、相対湿度50パーセント、露点は18度とします。2日目の露点が23度の場合、たとえ相対湿度が50パーセントであっても、蒸し暑さを感じることになるのです。

気象学者によると、大まかな決まりとしては露点が18度以上になると蒸し暑さやベタつきなどを感じるということです。つまり、森などで露点が18度以上の場合には、みなさん空調が効いた部屋で過ごしたいと思うかもしれませんね。

いい映画を見たり、「Berans and Noble(オンラインブックショップ)」からいい本を手に入れて、読書を楽しんでくださいね。