先輩からの一言でリクルートに入った

司会: 自己紹介から進めていこうと思ってるんですけど、渡瀬さんのほうからお願いします。

渡瀬丈弘氏(以下、渡瀬):渡瀬と申します。先ほどの説明のとおり、僕は今「Airウェイト」というサービスをやっているんですけど、もともとは広告系の会社のITコンサルタントをしていました。その中ですごく大きなクライアントと仕事をさせてもらっていて、例えば日本を代表する運輸会社や自動車業界など。

そういう会社の新しい戦略を形にするというのをやらせてもらっていて、おもしろい反面、やはり自分で事業を運営したりビジネスをしていきたいという思いがあって、当時会社を選ぶときに、先輩に相談したら「(うちならできると思うよ)来なよ」って言ってもらってリクルートに入ったという感じです。

これでいいかな? 学生時代は特記事項がないので大丈夫です(笑)。よろしくお願いします。

司会:ありがとうございます。よろしくお願いします。では、佐橘さん。

自分に足りないものを探しにリクルートへ

佐橘一旗氏(以下、佐橘):改めて、佐橘といいます。高校2年の頃からずっとWeb系のエンジニアをやっていて、大学の頃はビジコンでいくつか賞をもらったり自分で会社を起こしたり、ビジネス寄りのことをしながらシステムを作るということをやっていました。

起業したとはいえ結局1年で清算をして、全然うまくいかなくて、お金も50万くらいしか稼ぐことができなかった。何が足りないのかもわからなかったので、どこかで社会人経験をして仕事のやり方とか、どうやって推進するのかとかを学ぼうと思って、そこでリクルートに出会ったという感じで入りました。

社内で何をやっているかというと、最初はエンジニアとしてウォーターフォールのチームでプログラマーとしてやっていたんだけど、自分にはもう少しスピーディーな方があっているかなと思って。

今は、いかにチームとしてスピードを出すかというチームビルディングや開発プロセスをどう改善するかというところで、1年半くらい社内でスクラムウォール、アジャイル開発の導入をしていました。

それをやった後、直近の仕事でいうと、ウチのってもともとでいうと(外注の)SEさんとかにたくさん来ていただいていて、社員のエンジニアがすごく少なかった。

だけど最近やっと社員のエンジニアが中途・新卒で増えてきたから、ほぼ社員の内製化チームでどれだけパフォーマンスを出せるかということに挑戦しながら、渡瀬さんのAirウェイトを作っています。よろしくお願いします。

司会:よろしくお願いします。片山さんお願いします。

学生時代は約4年間エンジニアをしていた

片山雄介氏(以下、片山):改めまして、片山です。よろしくお願いします。僕は学生時代、4年半くらいエンジニアとして働いていました。バックエンド〜フロントエンド〜アプリと、基本的にサーバーサイドやネットワークのパケット解析みたいな感じで、エンジニアリングはインフラから全般的にやってました。

とはいえ、プロダクトを作るときの「いかにカスタマーの方が求めているものを抽出するか」という部分はまったく経験がなく、それがないとやはり良いモノは作れないなと思ったので、リクルートに入ってそこを学べたらなというのがきっかけで入社しました。

さっきUXデザインとテクノロジーの掛け合わせって言ったんですけど、メインはスマホサイトをより使いやすく、イケてるサイトにするにはどうしたらいいかという改善を行なうチームのプロダクトオーナーと、スマホに関するUXデザイン全般を担当しています。

あとは、Webの大手の会社の方々とコミュニケーションを取りながら、新しい技術を使って、カスタマーメリットのある機能や商品を作ろうってこともしていて、ときには実際に開発したりもしています。なので、そういった話ができればと思っています。よろしくお願いします。

司会:よろしくお願いします。では、事前に皆さんに教えていただいた質問からいくつか抜粋したものを今日はテーマにします。相互に話しながらでいいと思うので、何かあれば手を挙げて質問していただければと思います。

エンジニアにとどまらないキャリアを選んだ理由

司会:さっそく、最初のテーマにいきます。「エンジニアにとどまらないキャリアを選んだ理由」ということで伺っていければ。渡瀬さん、どうでしょうか。

渡瀬:実は学部、院もそうなんですけど機械工学科で、僕は機械工学の中でも材料工学だったんですけど、インターンなどを通して、すぐに世の中を変えるインパクトには繋げにくいなと感じていました。何かしら世の中を変えるような仕事に就きたいなと思って、最初の会社を選んだ。

できるだけいろんな事業を見てみたいし、いろんな業界を見てみたいと思って1社目を選んだんですけど、その中で何をベースにやっていくか。そのときの会社はITのシェアがすごくあったので、最初はSEを3、4ヶ月やってから、コンサルタントになりました。

ある程度技術のベースがあった上で、事業運営などもっといろんなことに対して「自分だったらこうできるのに」というのがあったので転職しました。

「人」がとても大事だと思っている

司会:ありがとうございました。佐橘さんはどうですか?

佐橘:僕はそれにとどまらないというか、今やってることもエンジニアだと思っている。作ったプロダクトが世の中に出てみんなに使ってもらえるというのがすごく好きなタイプで、単にコードを書くというよりも、いかに使ってもらえるものを作るかということに元から興味がありました。

最近もですけど、一時期チームビルディングをやってたのも、結局エンジニアリングに近いと思ったからです。いかに全体のクリティカルパスを見つけて、それをどう解決していくかというところも、最適化とかカプセル化ということだし。結局エンジニアの延長線上で全部やってるんだと思います。

学生の頃うまくいかなかったのもそうだし、会社に入って全部うまくいってるわけではないけど、結局作ったものを出して使ってもらうためには、中でモノを作っているというプロセスがどうしてもあるから、そこを解決できるようにならないと本当にやりたいことはできない。そのために裾野を広げているというイメージです。

司会:今はできていますか?

佐橘:そうですね。「人」って大事だなとすごく思っている。今はかなりできていると思います。

自分が実現したいことを明確に持てる

司会:片山さんはどうですか?

片山:僕は、イケてるサービスを作りたいという目標がまず1個あった。学生時代はずっとエンジニアやってたんで、モノは作れるようになったんです。

それに加えて、イケてるサービスを作るためにUX……UXって言っちゃうとアレなんですけど、カスタマーが何を求めているかというのをしっかりと抽出できれば良い企画もできるし、最強じゃんって思った。

そういう人材になりたかったから、エンジニアにとどまらず、ユーザーエクスペリエンス分野を選んだのがきっかけかな。

エンジニアリングはできても、ちゃんとカスタマーの方のことを考えて設計できる人は意外と少ないんですよ。中途半端に片足を突っ込んでる人はいても、本気でそこの両軸を回してる人ってあんまりいるイメージがない。なので、まずその人材になるというのを目標にキャリアを選んだ。

司会:ありがとうございます。

参加者:(渡瀬氏に質問)コンサルタントでは大手を相手にしていたと思うんですけど、コンサルティング会社も、コンサルティングのクライアントも大きな会社ですよね。リクルートと比べるとどう違いますか?

渡瀬:コンサルタントとして働いていたときは、クライアントからの課題設定が「これを実現したいんだ」というのがあったんですけど、リクルートだと何を課題に設定するかというところから始まるので、そこが大きな違いかなと思ってる。

SIerの立場で関わっていると、納期どおりにリリースすることの優先度が上がる

それもすごく大事なんだけど、今は「この世界を実現したいんだ」みたいなところから入れたりする。思いというか意識というか、自分が実現したいことを明確に持てるのがすごく楽しい仕事なんじゃないかと思います。

入社当時のリクルートはIT企業への変革期だった

参加者:ITコンサルといっても、いわゆるITコンサルとWeb系は結構違うと思うんですが、その辺はどうですか?

渡瀬:僕はAirウェイトというサービスの中でUXもやってるんですけど、それよりもクライアントの課題を解決してサービスを広げていくことを優先しているプロダクトなので、違いはあるものの、考え方は共通すると思います。

司会:ありがとうございます。当時のリクルートって、あんまりITっぽい感じがなかったじゃないですか。その辺はどう思われましたか?

片山:3年くらい前は、「ぜんぜんだな」って正直思っていた(笑)。ただ、リクルートがITに力を入れていくタイミングだったので、そのベースから入れるのはおもしろいんじゃないかというのはありました。そこから自分たちで作っていこうみたいな気持ちでした。

司会:自分からやっていこうと。

片山:そうですね。

佐橘:まったく同じで、「うまく回ってるんだろうな、勉強させてもらおう」と思って入ったんだけど、勉強するもの自体を自分たちで生み出す環境だった。

文化がないところから、今から一緒に作っていくんです。その手探りのところだし、文化をこれから作っていくフェーズって本当に最初しかないから、そこを楽しんでます。

司会:ご自身ではどう学んでいったらいいという方法論はありますか?

佐橘:苦しむ。ひたすらやりながら苦しむというのと、一応中にいる社員の人はみんな優秀で、スター選手がいっぱいいるイメージなので、相談するとアイデアをくれるんです。なので、基本的には自分で苦しんで試行錯誤しながら、「ちょっとここ詰まってる」って相談して、少しずつブラッシュアップしていくという感じでしたね。愚直に。

司会:片山さんは、UXを学んでいたときはどうでしたか? 社内で勉強はできましたか?

片山:それこそ最初は、グループ会社によりますが、社内にUXの概念があまり浸透していなかくて、僕が入って2年目で「UXをやっていこう」というチームができたんです。

なので、自分たちで勉強しながら「そもそもUXとは何か」というのを作り上げていくところからやりました。社内でも、UIとUXの概念がごっちゃになっていたところを、しっかり整理していけたので、その過程自体が勉強でした。

大規模な投資をカジュアルにできる

司会:何か質問のある方はいらっしゃいますか?

参加者:佐橘さんにお聞きしたいんですけど、ディレクションを経験したことが現在の仕事にどういうふうに活かされているかを教えてください。

佐橘:活かされることしかないと思ってる。二元論的に考えちゃうと「仕様を考える人」と「作る人」になると思うんだけど、中の構造を知れば知るほど「どう作れば最適化できるか」というのが最初から見られるから、中長期的にはこうしたほうがいいというのがわかるし、エンジニアが作って納得するものを最初から提案できる。

とにかく、コミュニケーションに使う時間が短くなる。それは圧倒的に価値があると思います。

司会:ありがとうございます。

参加者:若干ぶっちゃけた質問になるんですけど、さっき「正直入ったときはぜんぜんだなと思った」とおっしゃってましたけど、今エンジニアの方々から見て、リクルートのサービスでイケてるところとイケてないところはどういうところだと思いますか?

佐橘:大規模な投資を割とカジュアルにできるというのはすごくイケてるところだと思う。

普通に自分でスタートアップやってると、1億手に入れるのってすごく大変。VCにかけ合って「はい」って言われて1億2億というところを、ウチの会社だと普通に数十〜数百億円のお金を動かせるから、そこがカジュアルというのはすごくいいと思います。

あともうひとつは、「営業の会社だ」と昔から言われてるけど、それが強みとして残ってると思う。Airウェイトでいうと、toBのプロダクトはネット経由だと接点を取るのがすごく難しい。

特にローカルビジネスをやっててそこがよくわからない人に、SEOとかSEMでアプローチしてこなかったところに営業が直接行って、導入支援をさせていただく。そのコミュニケーションポイントを持ってるところが、すごくイケてると思う。

「守・破・離」とは

渡瀬:かぶせる形になっちゃうけど、いいなと思うのは知名度のあるメディアをいくつも持ってるというところ。ホットペッパーグルメ・ビューティーだったり、じゃらんだったり、スーモだったり。世界規模で他社から「組みませんか」という交渉をいただくことも多くて、先行して一緒に新しいことに取り組めたりする。

僕も前のプロジェクトではQualcommという会社との提携を進めていました。AndroidのCPUで世界一のシェアを持っていて、スマホ界のインテルみたいな会社です。

実証実験では、2000個くらいのビーコンをニューヨーク市内に置きました。もうひとつ、責任者をやっていたサービスがあって、これはある場所でどういう人がどういう行動をするか分析をするんですけど、そういう世界最先端の実験をさせてもらえたりもする。

メディアや知名度、すでにアセットがあるというのはすごく大きいところだと思います。

片山:同じです(笑)。新しい情報がいろいろ入ってきたり、ユーザー数が多いからこそできることもあるので、そこはすごく良いところだと思います。

逆に、これもグループ各社によりますが、開発はまだまだ改善できると思います。昔に作ったままの、イケてない設計がそのまま残ったりしていて、それらがボトルネックになって結局リリースが遅れたり、少し変えるだけでもコストがかかったりすることもある。そこは改善の余地はあると思います。

佐橘:本当に同じ印象で、内部的に「守破離」って呼んでるんだけど、「守る・破る・離れる」という考え方。何をしてるかというと、システムの作りなおしを一通りいろんなところからやっている。Airウェイトも、中を一気にキレイにコンパクトに作りなおそうというフェーズです。

片山:ちなみにイケてる企業とかWeb会社ってどういうところですか? 逆に聞いてみたいんですけど。サービスでも何でもいいので。

参加者: SoundcloudとかMixcloudは割とおもしろいと思います。

片山:それはどういったところが?

参加者:YouTubeとかより本当に音楽が好きな人が(その2つには)集まっていて、その中で新しいカルチャーが生まれている。ファンサービスだけじゃなくて文化まで作れてるというのがおもしろい。見た目もイケてますし。

片山:文化という話だと、リクルートとしては飲食や住まい、結婚もそうなんですけど、人生に関わるサービスを提供しているという面ではユーザー数が多い。

だから、例えば「こういうA/Bテストします」というときも3日で数十万人とかにテストができて、結果も一瞬でわかる。そういう意味では、自分の成長とかプロダクトをどうしたらいいかという検証もすばやくできる。それはリクルートの全カンパニー共通して、イケてる部分だと思います。

佐橘:今まさに新しいものをプロダクトアウトで作るということに挑戦していて、例えばAirウェイトやAirレジなんですが、、そこに若手とか中途の人材を入れて、新しい価値を作れる文化をつくろうとしています。

店と客が両方とも幸せになるサービス

司会:Airウェイトは渡瀬さんですよね。なぜ作ろうと思われたんですか?

渡瀬:僕はもともとホットペッパーグルメをやっていて、そのときはUXを考えるチームのリーダーをしていた。当時のホットペッパーグルメは、お客さんに予約をしていただきたいお店の方に、広告を出稿いただくことで、集客のお手伝いをしていた。一方で、集客にニーズのないお店にはなかなか参画いただきにくかった。

もう少し違う提供価値を作って、色々なお店に参加していただきやすい仕組みを作れないかなと考えた。

それで考えたのが受付表のIT化みたいなことです。2年くらい前なんですけど、「俺のイタリアン」や「俺のフレンチ」とかに仕事帰りにふらっと行って、「いつも混んでるな。このお店に自分の作ったメディアが介在できたらいいのに」と思った。

そのときに、僕はこのビルの36階で働いてるんですけど、「今○人待ち」とかわかったら行く行かないの意思決定がしやすいんじゃないかと。

世の中に情報がないのをいかにデジタルで解決できるか。そこが解決できると、お客さんもお店の人もうれしい。表に並んじゃったりすると隣の店からクレームがくるというのも結構あったりするみたいですし。なのでお店とお客さんの両方とも幸せになるサービスを作ろうと思って提案しました。

そしたら飲食以外でも横の展開があって、今では薬局とか病院とか銀行とかでも「使います」と言ってくださっています。

違うカンパニーの領域も採用してくれてる、複合的なサービスが立ち上がりつつあるところなので、新しい真実、おもしろいところを発見できたなと。

思いついた瞬間は自分の個人的な「どうやったらこの店に人が並ぶのを解決できるんだろう」という思いから最初は入ったんですけど、サービスを展開するにつれて「こうやったらIT化で世の中を良くできるのに」ということを考えながらで展開しています。

司会:ご自身の不から起案したということですね。

渡瀬:そうですね。リリースの前の日はランディングページが間に合ってなかったので、自分で作るという(笑)。「もぉー!」とか思いながら。

自分はITの人材として社に入ってるものの、起案するときにはクライアントの方の声を直接聞きたかったので、自分で某人気飲食店に電話して、新橋の本店に会いに行った。

そこで、「こういうこと考えてるんです」と言ったら、「実は並びすぎると警察から指導が入ったり、左右のお店からクレームがあったりするので、こういうのをすごく求めてたんです」と言ってくれた。

なので、エンジニアスキルやITスキルがベースにあるものの、普通に営業にも行くし、起案で予算を取ってくるようなベンチャーのCEOみたいなこともするし、「どういうチームでどういう人がほしいか」というチームビルディングも考えていくみたいな。

ITの軸がこれからすごく重要になってくると思っていて、そのスキルを持つことはすごく良い。さらに、そこから広げられるアセットがリクルートにはあってよかったなと思ってます(笑)。

司会:ありがとうございます。何か他にご質問がある人はいらっしゃいますか?

参加者:先ほどのAirウェイトなんですけど、リクルートみたいにすでにたくさんのユーザーの方に使って頂いているからこそ一気に広げられるみたいなところがあるじゃないですか。逆に、大きい会社だからこそ「こういうサービスがやりたいけどできない」みたいなことはありますか?

大きくなる見込みが必須

片山:「収益を生み出せるか」というのはやはり見られると思っている。中途半端な将来性しか見えないくらいのサービスだったら、やらせてもらえない。ちゃんと大きくなる道筋がないと、やれなさそうだなという感じはあります。

司会:世の中への影響力を考えてのことなんですよね。

片山:そうですね。

参加者:収益を生み出せるかどうかっていうのは、ご自身で判断がつくものなんですか?

片山:どうなんですかね。僕はまだその辺が弱いんで、判断つかないですけど。(渡瀬氏を指して)起案とかする人は、絶対にそこを見られるので。

渡瀬:しかも、会社内で同じようなサービスをやっていて、そっちのほうが売上が高い場合は、「それはやめとけ」とか言われたりする。

例えば……例えばが難しいな。例としては出しにくいものの、美容領域の新しいサービスで「こういうのがいいと思います」というのがあったとしても、今のホットペッパービューティーの広告モデルを超えられなきゃそのアイデアは投資に値しないというのがあったりする。

それで、「なにくそ! これだったらどうだ!」って自分のビジネスプランを勉強させてもらうのは、結構おもしろいところではあります。

マネージャー層だったり上の方たちは、いろんなビジネスモデルを経験されている。

例えば、じゃらんの成果報酬型とホットペッパーグルメ・ビューティーの広告モデルやSUUMOみたいな住宅マーケットの集客、どれが一番イケてるかとかいろんなことを考えてきた人たちなので、それを理解した上で「この起案は筋が良い、悪い」みたいなことをいろんな観点で言ってもらえる。

起案時は投資会社とベンチャーの関係みたいになったりするので、そういう意味では気づきだったり、自分の脳を鍛えさせてもらえる機会があっておもしろいなとは思いますが、つぶされることもありますね。「自分の起案は絶対いいのに!」と(笑)。

司会:悔しいときがありますよね(笑)。

参加者:ありがとうございます。

司会:他に何かある方いらっしゃいますか?

参加者:さっきの「どれくらいマネタイズできるか」ということで判断されるという話なんですけど、最初はマネタイズを度外視して大きくして、後から考えるというのも特にBtoCだと結構多いと思ってて。

そういう「後から収益は出そうだけど、最初はめっちゃ赤字」というのは許されるんですか?

渡瀬:許されます。プラットフォーム戦略、人を集める戦略が投資に値するかというのは、中長期的にはもちろん懸案になるけど、将来性に投資を続けていけるのは大企業だからこそできることだと思います。