リモートワークか出社か

ーー先ほど、ちょうどリモートワークの話が出たのでお聞きしたいのが、今はコロナなので当然出社はないと思うんですけど、コロナが明けたら、最初からリモートの人たちが、今度は出社に対してすごくハードルが高いというところもまだあるのかなと思っていて。

でも会社としてはコミュニケーションがちゃんと取れていないような気がするので、いつかは出社させてやらせたいとかをあったりすると思ったりすると思うんですが、そこのギャップみたいなものは埋まるものなのでしょうか。

村上臣氏(以下、村上):これは会社によって考え方の振れ幅がだいぶ大きいなと思っていいます。実はアメリカでもそうなんですよ。例えば私のいるLinkedInなどは、コロナ後はハイブリッドワークというポリシーで、どうするかはチームごとに決めてくださいということになっているんですね。

ーーなるほど。

村上:だから、チームによってはプロジェクトメンバーで週1回集まろうねという合意を取るところもあると思うし、フルリモートで良いよねというところや、週3回ねというところもあるんだと思うんです。各チームのリーダーとメンバーで話し合って決めてね、というのが現時点でのうちのやり方。

他の会社だと、火・水・木を出社日として決めているようなシリコンバレーのBig Techの会社もあります。片やもう「100パーセントリモートだよ」と言っているところもあって、それぞれの会社のポリシーがある感じかな。

たぶんこれが理由で転職する人が出てくるんだと思うんですよね。やはり自分の好みにより合うほうに行きたいと思うでしょうから。日本でそれが起こるかは今のところ未知数ですが、少なくとも欧米ではすでにそういう動きが出てきています。

ーーなるほど。例えば転職する時に「ここはリモートワークだからここに行きたい」みたいなことも、選択肢の1つとして入って来る可能性はあると。

村上:そうですね。今けっこうジョブディスクリプションに「リモート可」みたいなのが入るようになってきているので、それを見て応募をする人もいたりするでしょう。

ーー世界的には、これも割合の問題でしょうけど、ハイブリッドがけっこう増えてきていて、日本もたぶんそうなっていくんじゃないかという感じなんでしょうか?

村上:日本はもうちょっと出社が多めなイメージがあります。

ーーそれはコミュニケーションに不安があるからですか?

村上:それもあると思いますが、日本の場合は家と職場が近いからだと思います。サンフランシスコなどは、2、3時間離れたところにみんな居を構えたりしている場合もあるので、そうなるとなかなか来れないというのもあって。

ーーそうすると、このコロナで、いろいろなものを準備をしてリモートワークができる環境を作り出したけれども、結局コロナが収束に向かったら、元に戻って出社するようになるのでしょうか。

村上:どうでしょう。一度ひととおり経験して慣れたというのがあるので、選択肢が増えたという認識だと思います。これまでで言うと、時短勤務のようなものができて、それを選択する方が増えたみたいなのと似たようなかたち。選択肢が増えたことによって、例えば災害が起きたり家庭の事情で在宅多めにしたいというような時に働きやすくなったよね、という感じにはなると思います。

ワーケーション・地方創生は限定的

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