
2025.04.03
日本企業の“ジョブマッチ”はなぜうまくいかないのか 欲しい人材を言語化できない組織の課題と解決策
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井上陽介氏(以下、井上):残り12分ほどになっているんですが、質問も70を超えるぐらい集まっています。質問をちょっと私のほうでピックアップさせていただきながら、お答えをいただくっていうかたちで進められればなと思ってますが、1つが「どうしたら小澤さんにM&Aを教えていただけますか」というのが、一番多くの票を集めていて、クイックにクイックに。
小澤隆生氏(以下、小澤):グロービスの講座ですか?
(会場笑)
井上:ありがとうございます。
小澤:講座しかないけど。
(会場拍手)
井上:小澤さんには、グロービス学び放題にもたくさん出ていただいてますので、ぜひ登録されてない方はお願いしたいなと。
小澤:高いぞー! 何兆円かけて学んでいると思っているんだ。
(会場笑)
井上:「爆速で進む上で難しさ。ブレーキを踏む瞬間のために心がけている原則はありますか」という問いがあります。これ、ちょっとお答えしたい方、ぜひお答えいただきたいなと思っています。
小澤:意思決定することが大事なわけであって、意思決定してやってみたら間違いだったってわかることが大事なんです。だから8〜9割間違うっていう前提に立って進めることです。
井上:出雲さん、もしくは鶴岡さんに「考えてから行動する。ご自身がそういうタイプで、その結果として自分にはスピードが不足していると認識しているという人物に、どういうアドバイスをしていただけますか」という質問が来ています。出雲さん、もしくは鶴岡さん。
出雲充氏(以下、出雲):スピードが足りない人に。
井上:考えてから行動するタイプなので、スピードが不足していると感じている。
出雲:ああ、なるほどなるほど。いや、それは人のネイチャーってそんなに簡単に変わらないので、それは適材適所、アロケーションの方がはるかに重要ですから、向いてない仕事をさせるっていうほうが間違ってますよね。じゃあ、全員に爆速、7倍速っていうものは強制するものじゃないと思うんですよ。
今、爆速、7倍速の話を経営の視点でいろんな話をしていただきました。私は技術サイドで「爆速」という言葉が、ヤフーから出てきたのはやはり偶然じゃないんですよね。自分の商材とかフィールドがエクスポネンシャル(指数関数的)な産業なのか、インクリメンタル(漸進的)な産業なのかは、まずここを整理しないで「爆速」とか「7倍速」っていう言葉だけ持って帰られると、大惨事になるんですよ。
ITというのは、ムーアの法則が一番有名ですけれども、毎年毎年2倍になるんです。同じ体面積あたりの半導体の集積度っていうのは、1年で2倍になるんです。ということは10年で1,024倍になるんです。だからITとかバイオテクノロジーというのは、10年で1,000倍、エクスポネンシャルな成長する産業じゃないですか。技術じゃないですか。
一方で何でもいいんですけれど、例えば自動車。10年前に販売された車と今売ってる新車で、最高時速100キロから10万キロに1,000倍速くなりました? ならないですよね。エクスポネンシャルなフィールドでは、「爆速」とか「7倍速」とかかなり重要なんですよ。
出雲:一方でインクリメンタルな、ちょっとずつビジネスプロセスを改善しなきゃいけない、そういうR&Dの研究者に対して「爆速でやれ」「7倍速でやれ」と言ったら、やはりちょっとこの経営者、技術とかフィールドと自分たちの強みのマッチング、ぜんぜんわかってないなって不信感与えちゃうじゃないですか。
ですから、どのフィールドの話をしてるのかっていうのを、まず一番最初にどの土俵に上がってるのかっていうのを整理して、スピードというのを議論するのが私は大事だと思います。意思決定というのは確かに爆速がすごく効きますし。
エクスポネンシャルなものは、何で爆発するかわからないものは、トライアルの回数が重要なんですね。インクリメンタルなものはもうちょっと歴史的な蓄積とか、そういったものの延長線上にいろんな工夫とかが必要なので、どういうフィールドなのかっていうのは、大前提として必要だと思います。
井上:しっかり思考投入してどういう事業モデルか、ビジネスモデルか、その上でどういう行動様式を取るべきかって判断するべきってことですね。
「みなさんの志がいつ、どのようにできましたか」という質問も、多くの「いいね」が集まってますので、これ鶴岡さん、コメントもらってもいいでしょうか。
鶴岡裕太氏(以下、鶴岡):いや、もう起業しながらですね。最初からぜんぜんそんなこと、志とかミッションとかなくて、もう最初は何か「プロダクト作りたい」と思って、僕、エンジニアだったんでコード書いて、1個山登ったら次の山が見えるみたいな感じで。
僕とかけっこう偉そうに「ソーシャルインパクト」とか「ミッションだ」とか言ってますけど、ここ数年でようやく考えられるようになれたこと、知ったような言葉を使ってて。
こういう人の話を聞くと、「ミッションがないと起業できないのかな」と思われるかもしれませんけど、最初はみんな意外になかったりするんじゃないかなって僕は思ってて。ミッションはあとからついてきたりするかなと思ってたりするんで、僕も最初はノリでコード書いてましたね。
井上:最初は本当にインターン。
鶴岡:もともとCAMPFIREっていうところでインターンしてて、そこを辞めてBASEを作るんですけど、もう最初は楽しくてコード書いていただけだったんですけど、もうミッションとかは後づけでですね。
(会場笑)
井上:それぞれの観点からの学びがありますねということで、出雲さん、「18歳以下の役員を入れて良かったこと、予想外のことありましたか?」。良かったことはだいぶお話しいただいたので、予想外のことってありましたか? という質問が来ています。
出雲:予想外のこと。やはりどんなにサポートしても、応援しても、高校生が役員会で、本当に安心して発言できるかっていうと難しいですよね。これはもう予想以上に大変でした。大変でしたけれども、やっぱり自分がCFOのオンボーディングに全力でコミットして、CFOが言ったことに関して内容の良し悪しを精査するとか絶対しないと。
とにかくCFOが言ったことはすべて必ず着手するっていうことを、一番最初に宣言をして、その後の取締役会でも毎回同じ宣言を繰り返す。CFOの発言は必ずチャレンジしてみると。トライアルしてみると。
なぜなら会社の変化をリードするために、アウトサイドから来てもらった人の視点なんだから、「これは良さそうだ」「これは会社に関係ない」とか、そういうのが混ざったら何の意味もないので、「とにかく全力でやるんだ」って言い続けて、それでもセキュア、最初は安心して発言してもらうのには、思ってたよりは少し時間がかかりました。
井上:ありがとうございます。質問たくさんいただいてるんですが、残り3分となりましたので、残りは、ぜひ聞きたい方は名刺交換していただきながら、直接おうかがいいただければなと思います。
井上:残り3分で、1人1分間ほどで、ぜひみなさんにメッセージをいただきたいなと思います。じゃあ、鶴岡さんからお願いしてもいいでしょうか。
鶴岡:ありがとうございました。そうですね。僕もすごい聞いてて勉強になったんですけど、ざっくり今日僕が今30歳で、出雲さん40歳、小澤さん50歳みたいな感じで、10年後に出雲さんみたいに絶対になれないなとか、20年後におざーんさんみたいになれないなって、あらためて僕思ったんで、真似しちゃダメだなと思ったんですけど(笑)。
そういった意味では、こうはなれないっていうのをあらためて知って、自分のスタイル、スタンスをどう作っていくかっていうのが、あらためて大事だなと思いました。
僕はまだまだ学ばないといけないし、それこそあすか会議とかG1とかでいろいろ学ばせてもらってますけど、そういうのを通じて、常に先天的に持って生まれた才能よりも、今日どうアクションするか、行動するかのほうが、人生へもたらす変数がけっこうデカイなって僕は思ってるタイプで。
僕は学生時代から優秀で活躍してきたというタイプでは全くなくて、今日何をするかで人生を選択してきて、今、ここにいさせてもらってるって感じだと思うので、日々アンラーニングじゃないですけど常に学び続けて、またこの諸先輩とは違うスタンスで、おざーんさんぐらいの年齢を迎えられるといいなってあらためて思いました。ありがとうございます。
(会場拍手)
井上:ありがとうございます。年齢順になりますが、出雲さん、お願いしてもいいでしょうか。
出雲:大企業とベンチャー、スタートアップ、今日ヤフーとミドリムシとBASEが壇上にいるのは「この組み合わせが日本に今一番必要とされてる」という、そういうメッセージだと私は前向きに受け止めて、今日来させてもらったんですね。
これは本当なんですよ。大企業がいいところを生かしつつ、スタートアップのようにスピーディーになったらもう最高じゃないですか。スタートアップはぜんぜん資源がないんですね。資源がないベンチャー企業、スタートアップが大企業のアセットをうまく活用して、ビジネスを非常に急拡大させることができると、これがこれでまた、非常に競争力のある生産性の高いスタートアップ、ベンチャー振興にもなる。
両方の側が歩み寄らなきゃいけないっていうことを、爆速経営、7倍速経営っていうので、そのままリンケージしていただいたんじゃないかなというふうに思います。
今日は大企業から来られている方のほうが多いと思いますので、自分たちの会社を2025年に取り残されるレガシーにしてしまうのではなくて、ぜひベンチャー、スタートアップを上手に取り込んで、変わりながら、最高の大企業になる。そういうイントレプレナーとしてご活躍いただきたいなと思っております。ありがとうございました。
(会場拍手)
井上:小澤さん、ラストにお願いいたします。
小澤:すごい暑い京都に、土日使って来ていただいてるみなさんはすごい。俺たちも来た。すごい。
(会場笑)
小澤:やっぱり最後は自分を信じられるかどうかです。だいたいアイデアなんていうのは、みんな同じこと思ってるんだから。根拠のない自信。もう(グロービスの)堀さんを見て一番すごいなっていうのは、根拠のない自信がすごい。「俺はできる」ってずっと言っている。
これはね、見習うべきものがある。やはりこれはもう持って生まれたものもあるかもしれないけど、絶対に自分で言い聞かせることだと。ここに来てるだけですごい。最後、せっかく来たから思い出を作って帰ろう。僕が「我々はすごい」ってやったら、「すごい」「我々やれる」「やれる」。ひょっとしたら僕だけの思い出になるかもしれない。
(会場笑)
小澤:小澤が外したと、それでも構わない。だってみんな、2022年の7月に1年に1回しかない日に来ているんだから、「ああ、あれはヤバかった」って言って帰るんだ。これからまだ明日も続くんだから、声を出して帰ろう。練習。「我々はすごい!」
会場:我々はすごい。
小澤:もう少し行こうか。「我々はすごい」「すごい」「我々はがんばる」「がんばる」「我々はすごい!」
会場:すごい!
小澤:我々はがんばる!
会場:がんばる!
小澤:がんばれみんなーーーー!
(会場拍手)
井上:ありがとうございました。本当にお忙しい中、お三方来ていただきましたので、あらためてお三方に大きな拍手をお願いできればと思います。
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