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大阪維新の会 緊急鼎談スペシャル番組(全9記事)

“身を切る改革”をやったのは維新だけ 議員報酬カット・人員削減の財政効果

2015年10月6日、大阪維新の会・橋下徹氏、松井一郎氏、吉村洋文氏の3名による緊急鼎談スペシャル番組が放送されました。同月1日の記者会見で新たに「おおさか維新の会」の結党と、ダブル選への候補者擁立を発表した橋下氏は、大阪市長選立候補予定者の吉村洋文氏を紹介して、過去の人生年表を振り返りました。本パートでは、過去4年間で維新の党が行ってきた改革として、「議員報酬の3割カット」や「知事退職金の85%カット」「議員定数の21議席削減」などによって大阪が生み出した経済効果を語りました。

大阪の地下鉄の民営化

吉村洋文氏(以下、吉村):大阪の地下鉄の初乗り料金、橋下市長が20円下げましたけど、大阪の地下鉄と東京の地下鉄の値段比べたら全然違いますからね。

大阪の地下鉄って値段は民営化してもっと下げられると思うんですね。しかも大動脈走ってますからもう乗らざるを得ない人がほとんどなんで。

それをあの高い料金で乗らされ続けてるっていうことにもっと目を馳せないといけないと思いますし。地下鉄を民営化すれば、市民にとってもすごい大きなメリットが出てくると思うんですね。

もう1点が先ほどあったストックの組み換え。これはこれからの行政の在り方として絶対必要だと思うんですよ。

今この地下鉄、民間でも経営できるものをあえて公務員が非効率なやり方で持ち続けなきゃいけないのかと。持ってたところで老朽化も始まるし、結局鉄の塊とかトンネルっていう話。それを株に変えることで、民営化することで買うという価値で持ち続けることができるんです。

多分これ、経営者の発想であればストックの組み換えをしないこと自体がもうおかしいという発想になると思うんですけど。

これから新たな税を求めるのも難しくなってくるでしょうし、借金を増やすっていうのも絶対やっちゃいけないことなので。

今ある公共の財産をどうストックを組み替えていって市民にとって利用しやすいものにして財産を増やしていくかっていう都市の経営の在り方をやっていかないと絶対ダメだと思いますね。

橋下:これは僕が知事になって、民間企業と同じような会計制度に変えて大阪市もそうしたんですけども。そこでしっかり資産の価格が出てきたんですね。

全部が全部お金に変えていくことはできないんでしょうけど、でもこれからの時代は自治体が持ってる公共財産、公共資産、これを別の公資産に組み替えていくっていう。新しい税金を使うんじゃなくて。

これは本当に日本全体でやらなきゃいけない、その最初のきっかけを僕は大阪維新の会が大阪でやったと思うんですよね。これは国も今言い出してますんで。

議員報酬の3割カットによる効果

吉村:そうですよ。僕、国会行ってたからちょっと言いますけど。安倍政権はそういったストックの組み換えをどんどんやりましょうと。水道についてもそう言ってるわけです。

だから自民党は言ってるんですけど、これが大阪に戻ってきて個別案件になると反対になっちゃうわけですよね。

僕が国会で「いやこれはおかしいんじゃないか?」と言うと、「地方の意思を尊重します」いうことになるんです。だからやっぱりそこは変えていかないといけないなとは思いますね。

これで僕、大事だと思うのが例えば議員報酬3割カット、府議会でも当時監査ありましたけど強行してやりました。

橋下:府議会のほうね。市議会はできてないんだね。

吉村:府議会がこんだけ大幅定数削減して、例えば報酬でいくと93万円から65万円ってこの3割カットっていうことなんですけど。

これ金額にすると1人30万円なんです。ほとんどじゃあ府に対する財政効果なんてないじゃないかっていう意見もあって。そういう意味で報酬削減しても意味ないよねっていう意見は議員でも言う人がいるんですよ。

だけども大事なことはここで議員が3割カット、議席も削減して知事の報酬なんか3割カットで退職金85パーセントカットということで……大丈夫でした?

松井:まあ、何とか大丈夫(笑)。

吉村:これもう、全然ケタが変わってきてますけど。

松井:太田さん、あれもらっていった。

橋下:元太田知事、今参議院議員ですけど。知事2期やってるんで8,400万取ってってるんですよ。

松井:そうそう。

吉村:今参議院で何かふらふらされてますけどね。議場で。安保のときも。

それで言いたいことは、確かに財政効果っていうのはほとんどないんですね。大阪市の一般会計でも1兆8,000億円ぐらいが予算ですよね。だけれども大事なのはこれをやらないと、こっちができないということなんですね。

だから議員が自ら身を切る改革をやるから、こういった職員の人件費の削減をしたとしても、職員はやっぱり納得できない人もいるでしょうけど、しかたないなと。

市民のためにまず政治家が身を切って、そして行政も身を切らないといけないとこは身を切るっていう判断が許されてくると思うんですよね。

松井:でも、21議席削減すると全部合わすと1年間で5億6億の効果になってるんでね。この5億6億って本当大きいと思うんやけどね。

吉村:ここの定数はもうすごいですね。多分日本の中でもやったところはないと思います。

橋下:それは1回の議員定数削減で21議席削減ですから。これもう狂ってるとしか言いようがないですね(笑)。

吉村:だって参議院の定数の話見てました?

橋下:全然参議院、あんな。

松井:ひどい。9増9減。

橋下:結局減ってないやんってなるんでしょう?

吉村:一緒かい! みたいな話。

橋下:あんだけ議論して。

吉村:ずっとやり続けてあれですから。

橋下:そりゃ議員はもうこの仕事辞められないから。それ減らすことなんかまずやんないですよ、これ。

松井:下手したら自分ら落選するんでね。席がなくなるんやから、イスが。

維新の会の身を切る改革

橋下:身を切る改革って言ってる人たちがいろいろいますけど、僕ら本気でやったんで、身を切る改革。言うのは簡単。本気でやれるかと。

さっき吉村さんが言ったように、議員報酬削減して確かに年間5億は出るけれども、大阪府の予算からすれば1兆8,000億ぐらいの予算からすればどうなんだと思われますが、そこの議員報酬をきちっと削ったから職員の人件費にも手をつけられた。

職員の人件費見てもらえますかね。この職員の数になってくると、人数が多いもんですから1,000億円ぐらい年間お金を生み出してるわけですよ。

この1,000億円ぐらいのお金、これだと800億円ぐらいですけど。知事はこれを私立の高校無償化のほうにお金回したわけじゃないですか。

だからやっぱり議員が身を切ることで職員も身を切ってもらって府民、市民に還元するっていう、これは僕ら一貫してやってることなんで。

松井:これも橋下知事が就任したときに、財政非常事態宣言でまず退職金50パーセントカットと報酬3割やったやんか。そのとき議会が何をしたかと。

最初、知事が報酬3割カットやから我々もちょっと付き合おう言うて、5パーか10パーやったかな、最初そんなもんやったんやから。定数は全くいじらず。

当時、今度僕がまたわあわあ騒いで3つだけ。その前は110人やったね、大阪府議会定数。だからこの統一地方選挙のその前に3つだけは削ってるけど。

それやっぱり1票の格差のいろんな話題が出てたんで、八尾と平野と東大阪、3つ削った。ついこの間テレビで柳本議員とその話を話してて。

要は「今国勢調査やってるんで、国勢調査の結果見て減らさなあかんかったら減らしますよ」とこの前のテレビで言ってた。それで僕も「ほんなら今度の国勢調査できちっと減らしてくださいよ」ぐらいしか、ちゃんと調べてなかったから言われんかったけど。

実際5年前の国勢調査で住之江区と柳本議員の地元西成区、人口、住之江区のほうが多かったらしい。5年前に。ほんで人口多い住之江区が4議席で西成5議席。国勢調査5年前に答え出てるやんかいう話やねんけど、そういうところうまいことごまかされてしまって。

今度また討論があったらぜひちょっと突っ込んでください、吉村さん。

橋下:本当維新の会、都構想ばっかりやってて他何もやってないってことはもうさっきも言いましたけど、3流5流コメンテーターみんな言うと。

もちろん僕ら100パーセント完璧じゃないけれども、かつての自民党、民主党、共産党、かつての大阪の政治から大きく変えたことがたくさんあります。

ただやっぱり変えられなかったこと、進んでないことはあるんですけども、ただこれは維新としては全部改革案はまとめてるんですけども、結局誰がその改革を進めてないのかといえば市議会、府議会なんですよね。

松井:そう。今回の議会でも研究所の統合、市立環境科学研究所、府立公衆衛生研究所。これ大阪府は議会賛成してるんです。

自民党から共産党。共産党は反対かな。共産党はちょっと数少ななってわからんようになってる。これ大阪府議会の自民党、民主党、公明党みんな賛成で、市議会反対なのよ。それでこれ止まってしまってる。

自民党の中でもうバラバラの意見取りまとめられてないやんかという典型的な話なんやね、これ。

橋下:府議会が賛成、市議会が反対ですからね。維新はもちろん両方とも賛成ですけども。この間港も反対されました。大阪府と大阪市の港を一緒にやりましょうよということも、この間市議会では維新以外は反対と。

松井:残念やね。

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