2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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MEGUMI氏(以下、MEGUMI):さあ、ほかにいらっしゃいますでしょうか? どうぞお願いいたします。
質問者3:先ほどのお話で、ネットとリアルの境目がなくなったり、Amazonがスーパーを買収したりなどありましたが。今、メルカリはカフェをやられていて、そこの話になってくるのかなと思ったのですね。
ちょうど今半分ぐらいじゃないですか、メルカリカフェ。期間が7月半ばから。今、どんな感じで、反響はどうなのか?
小泉文明氏(以下、小泉):僕ら、実は原宿のラフォーレの近くにカフェを出しているのですよ。夏休み期間限定で。
MEGUMI:ええー、そうなんですか。それはまたどうして?
小泉:それはAmazonとホールフーズ・マーケットほどでかい野望はまったくなくて(笑)。
MEGUMI:(笑)。
小泉:単純に僕らのユーザーさんは先ほど言ったように、名前はみなさん知っていても、まだ使ったことがない人がたくさんいて、「なにかちょっと不安だ」という方がいらっしゃるの。
そこで、リアルな場所でそれを使えるようにしてあげて。さらに使ったらちょっとプレゼントなんかもしてあげて、そこのファンになってもらうというところからカフェをやっています。しかもラフォーレの近くなので。
MEGUMI:若い子がいっぱいいますよね。
小泉:そうですね。人通りもめちゃくちゃある。原宿駅から歩いていくと、左側にソフトバンクショップがあってナイキがあってといった、あの流れの左側にあるんですよ。
MEGUMI:はいはい、すごくいいところですね。
小泉:路面店で。ですから、単純にあれはプロモーション目的という感じです。
ただ、僕らもリアルの価値はやっぱり改めてあるなと思っています。
「早く売りたい」という人からすると、メルカリで売れるか売れないかわからないというのは、やっぱりちょっとめんどくさいというか。それをリサイクルショップに持っていって「安いかもしれないけど全部買ってくれたほうがいいよね」というニーズもある。
そのへんは、リアルを絡めていったりしてもおもしろいんじゃないかと思いますね。
MEGUMI:普通にコーヒーなど、そういうものを今置いている?
小泉:もうめっちゃコーヒーは置いてますよ。普通に。
MEGUMI:そうですか。そこに滞在してなにか飲んだりとか?
小泉:飲んだりしていますね。お酒も出していますし。まあ、本当にお披露目が目的な場所なのですが。
MEGUMI:まあ、PRという感じで。
小泉:はい。でも、社会はやっぱりすごく揺り戻しがあるなと思っていて。今、例えばレコードがめちゃくちゃ売れてるじゃないですか。
MEGUMI:ねえ、わかります。
小泉:やっぱりデジタルになればなるほど、リアルの価値がまた再認識されたり。「写ルンです」も売れていますよね。「あのレトロな感じがいいよね」というのがあるので。
そういう揺り戻しが多少ある中で、やっぱり社会はより便利なほうに進んでいっているという中にある。
MEGUMI:どっちもあるということですよね。
小泉:どっちもニーズがあるのですよね。ですから、リアルリアルと最近言っているのも、やっぱりネットが進むほどリアルの価値がもう1回再定義されてきたりする。
小泉:音楽でいうと今は逆にライブがめちゃくちゃ大盛況じゃないですか。
MEGUMI:フェスも増えてますよ。めちゃくちゃ。
小泉:結局それは、リアルの価値はやっぱり体験なんですよね。そのあとの共有、共感だと思うのです。
体験・共有・共感のループの中にリアルの価値がある。それこそさっき言ったネットとリアルがどんどん融合していくというのは、そのあたりなのではないかなと思っています。
MEGUMI:そういう意味では、音楽が最初にそういうことになっているのかもしれませんね。
小泉:そうですね。ですから、僕なんかチケット代などがもっと上がったほうがいいと思っていますし、もっと物販に走るほうがいい。CDがむしろ0円でいいんじゃないかという。
MEGUMI:なるほどねえ。そっちでも利益を出していくという考え方。
小泉:もうそういう感じで。
MEGUMI:でも、ライブのチケットはすごく買いにくいですよね。
小泉:そうですね(笑)。
MEGUMI:あれだけはあのままですよね。1回サイトなどに行って、コンビニに行ってなど。あの演劇とライブのチケットの買い方だけは変わっていないような気がするんですよね。
小泉:あれはちょっといろいろあるのですね。社会構造が。
MEGUMI:あ、そうなんですね。
小泉:あるんですよね。変えたいですよね(笑)。
MEGUMI:あんなにググってもう。これだけですごく心折れちゃいそうになっちゃうんですよね。もうワンクリックに慣れちゃったから。
小泉:そうなんですよね。
MEGUMI:ねえ。不思議な。
小泉:コンビ二で端末打ったらなんかすごく打ちにくくて。打てたと思ったら「(チケットが)ない!」というような。
MEGUMI:そうなんですよ。「先に言っておいてほしかった」というようなね。そうなんですよね。
小泉:ありますよね。
MEGUMI:そうなんですよね。なるほど。そういうことでございます。
MEGUMI:最後に1人。では、女性の方。
質問者4:今日はありがとうございました。メルカリさんで買ったワンピースを着てきました。
(会場笑)
小泉:ああ、すいません。恐縮です。
MEGUMI:さすがですね。
質問者4:競合他社についてお聞きしたいのですが、フリルさんが楽天さんのグループになって、手数料が0になって、CMでもやっています。
小泉:やっていますね。
質問者4:最近、その後のメルカリさんの影響であったりを教えていただけませんか?
小泉:なんか記者さんみたいな人(笑)。
MEGUMI:ねえ、すごくこういう人いるなと思いながら、私も見ていましたが。
小泉:そうですね、影響はそんなにありませんね。
結局、やっぱり先ほど言ったように、僕らのサービスはどんどん積み上がっていって、売り手が増えればどんどん買い手が増えている。買い手が増えれば売り手が増えるというループが回る。そのループに入ってくると、やっぱり結局はメルカリが一番早く売れるということなんですよね。
ですから、結局ユーザーのマインドの一番ベースとなるのは売れるかどうかなんですよ。売れるのが一番重要なので。
MEGUMI:それですね。
小泉:もしくは両方に2つ出していても、結局、在庫は個人なので1個じゃないですか。早く売れたほうが重要なんですよ。そうするとメルカリが早く売れますよという話だったというのはかなり多いと思っているので。
最初は売上0でがんばったと言いましたが、やっぱり売り買いのスピードをどんどん上げるというような。自分たちが多少無理してでも、マーケットプレイスとして大きくするところに対してすごくお金と時間を使ったことは大きいかったと思っていますね。ある意味、そこまでいっちゃったら勝ちというか。
MEGUMI:そこまで作っていくまでに時間がある程度必要にはなりますが、なっちゃえば、先ほどおっしゃったようにループが回っていくというような。
小泉:ループが回るという感じですね。
小泉:その一方でコミュニケーション系はちょっと難しい。物というのはループしやすいのですが、人はループしにくいのですよ。
SNSはなにが起きるかというと、人間関係じゃないですか。縮図としては。これはループしにくいというのは、入れ替わりしにくいのですね。なぜかというと、友達としてもう5年会わないけど、この人を切るのはちょっとやだなという。
そうなってくると、古い……最近よくSNSが若い子に使われなくなったなどいろいろありますが、SNSの初期の頃は自分が本当に仲の良い人たちが友達だったのに、最近は仕事関係の人など、なんだかいろいろ入ってきたからどんどんつながっちゃったのだけど居づらくなってきている。
そうした中で、若者が最近インスタでもう1回とか、Twitterのほうで鍵をつけて自分が本当に仲が良い人だけでやるなど、どんどん人間関係は再構築したがっている。プラットフォームを変えたがる。大きくなってしまうと面倒くさいから。
ということが起きるので、僕は5年10年スパンでいうと、どこかでコミュニケーションサービスは変わる可能性はあるんじゃないかと思っています。
もしくはFacebookはもっと社会性のあるプラットフォームになっていって、本当のトレンドを作るようなSNSはまた別で生まれてくるというのは普通にあるのではないかと思っていますね。とくに若い人からすると、たぶんあの構造は「ちょっとめんどくさいな」となってきていると思いますね。
MEGUMI:確かにねえ。そういうわけです。ありがとうございました。
そんな感じで、みなさん、今日は長い時間どうもありがとうございました。
小泉:どうもありがとうございました。
MEGUMI:小泉さんもどうもありがとうございました。
小泉:はい、どうもありがとうございました。
(会場拍手)
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