CLOSE

【仕事に役立つtips】ミスをなくすための3つの考え方|ミスの本質とは?【仕事】(全1記事)

ミスをなくす鍵は“仕事の目的”にあり 「ミスしてもいい人」になる、逆説の仕事術

「シリョサク株式会社」が運営しているチャンネル『シリョサクTV』では、パワポ資料の作り方から仕事をおもしろくするポイントまで、ビジネスに役立つコンテンツをお届けしています。本記事では、そもそも仕事におけるミスとは何なのかを整理し、ミスを防ぐ方法や、ミスの後に挽回するためのポイントを紹介します。

「ミス」とは何かを定義してみると


豊間根青地氏(以下、豊間根)
:はい、今日はですね、ミスをなくす方法に関して考えてみたいと思うんですけども。

岩本紘佳氏(以下、岩本):はい。

豊間根:どうですか、みなさん。ミスしてますか?

岩本:みなさん!?(笑)。

豊間根:まぁ、ミスするよね。最近ミスした? 

岩本:します! 私もぜんぜんします。

豊間根:まぁ、人間はミスをするからね。私、キャラ的にはけっこうきっちりしていると思われがちなんですけど。

岩本:きっちりキャラ?(笑)。

豊間根:ミスしまくるんですよね。この間、知り合いとゴルフに行ったら、グリーンの横にアプローチウェッジを3回ぐらい忘れて、後ろの人に持ってきてもらって。たぶん「こいつ何回忘れんねん」みたいに思われてたんだけど。

みなさんも仕事をしている中で「自分、まじミス多いな」みたいな、ちょっとしたミスが重なってどんどん自己嫌悪に陥っている方、けっこういるんじゃないかなぁと思います。じゃあミスをなくすためにどうするか、僕なりの考え方を述べていきたいと思っております。まずですよ、ヒロカさん! ミスとは何ですか?

岩本:ミスとは。失敗。

豊間根:失敗。うん、そうやね。直訳したら失敗ですね。

岩本:直訳だけ。

豊間根:いや、それは間違いない。そう。じゃあ、失敗って何ですか?

岩本:うーん。失敗って何ですか。難しいですね。概念みたいな(笑)。

豊間根:概念よ。

岩本:えー、なんだろう。人に迷惑をかけちゃったりとか。

豊間根:はい、はい。

岩本:例えばそれによって進んでいたものが止まってしまったりして、落ち込んだりする。

豊間根:うん。なるほどね。落ち込むところまでセットで失敗だと。それ、けっこうポイントかもしれないですね。ミスって直訳したら失敗だし、失敗というのはヒロカが言ってくれたようなことなんだけども。

ここで1回、定義として、「ある目的に到達するための最短経路と思われる手段が取れなくなるような行為のこと」をミスと呼びたいと思うんですよ。

同じ行動でも、ミスにならない場合もある


豊間根
:ここでポイントなのは、目的が定義されて初めてミス足りうるんですよ。どういうことかというと、例えば、道を間違えるミスがあるじゃないですか。どこかに行きたいと思った時に道を間違えちゃって、「あ、遠回りしちゃった」みたいなこと、よくあるよね。

これがもし、商談をするためにお客さんのオフィスに行く時に「道を間違えて5分遅れちゃいました」ってなったら、これもうあきらかにミスじゃないですか。

岩本:ミスですね。

豊間根:もう平謝りですよね。一方で、彼女と浅草をお散歩してて、雷門に行こうと思ってたんだけど、ちょっと道を間違えて遠回りになっちゃって、5分遅れました。これ、ミスかと言ったら。

岩本:まぁミスではない。

豊間根:ミスではないじゃないですか。同じ道を間違えた意味ではミスなんだけど、雷門に行くというゴールはありつつ、浅草の町をぶらぶら歩いて楽しむ目的に対しては、道を間違えたことがミスじゃないわけですよ。

もともと取ろうとしていなかった経路にいったとしても、ある目的に対して定義されて初めて、遠回りがミスとされるわけであって。究極、目的地に行ければミスじゃなくなることもあるんです。この前提を押さえたほうがいいと思っています。

ミスをなくす、巻き返す、ミスをしてもいい人になる

豊間根:ミスをなくすための3つの考え方。とんちみたいな話なんだけど、1個は「ミスをなくす」。

岩本:わかんない、わかんない(笑)!

豊間根:これは何も言ってないんだけど。

岩本:何も言ってない(笑)。

豊間根:(笑)。もうちょっと分解すると、ミスをなくすのはもちろんなのよ。もう1個はミスを巻き返す。

岩本:巻き返す。

豊間根:そう。もともとの目的があって、そこに到達するのが遠くなっちゃったせいでミスなわけだから。その最初の目的に、もともと行きたかったぐらいの早さで行ければミスじゃなくなるわけです。だから、その巻き返すところの、未来を見るという話。さらに言うと、ミスしてもいい人になる。

岩本:ミスしてもいい人になる。

豊間根:ミスしてもいい人になりにいくという3つがあるかなと思っています。まず1個目の「ミスをなくすためにミスをなくす」という方法なんだけど、これはもう、一般的な話ですよ。

ミスをなくす基本のテクニック

豊間根:1個目は可視化するって話だよね。例えば、今日、やんなきゃいけないことが10個あります。それが「あぁ、これやんなきゃ」って頭の中になんとなく浮かんでいるだけだと、確実に潰せない。だから、紙を用意してちゃんと10個書き出して、終わったら潰していけば確実に10個を終わらせられるよねとか。

あるいはチェックリストを作って、じゃあ『シリョサクTV』の動画を撮る時は「仕事をもっとおもしろく!」って挨拶をしましょうと。ちゃんとサムネの写真を撮りましょうというチェックリストを作って、それを1個1個潰していけば確実にできると。まぁ、我々はミスりまくってますけども。

岩本:忘れまくってますね(笑)。

豊間根:忘れまくってますが、できますと。みたいな感じで、何が必要なのか、どこまでできたのかを可視化するとミスがなくなるよね。

他にも仕組み化とかもあるね。例えば鍵を忘れちゃう時に、ドアノブにキーケースを下げておくと、目に入るから忘れなくなるとか。

あるいはメールを送る時に、ファイルの添付漏れがよく発生しちゃうから、メールのタイトルとか本文で添付ファイルの存在を検知して「添付しなきゃいけないのに漏れてるよ」とアラートを出すみたいな。

というふうに、人の判断に頼らずに、そもそもそうしないとできない仕組みを作りにいくパターンもあるよね。

他にもミスをして「あぁ、ミスった……」で終わらずに、そのミスがなぜ起きたのかを振り返る、改善するという方法があるわけですよ。まぁ、よく言う話じゃないですか。もちろん大事なんです。

ミスという過去ではなく、未来を見る

豊間根:ただですよ。僕はミスを本質的になくすのは、こういう作業的な話はもちろん大事なんだけど、もう2段、上段にいけると思っていて。

1個がミスを巻き返すことなんですよ。例えばさっきのね、クライアントの商談に行きましたと。そこで道を間違えて5分遅れたとしても、誠心誠意ちゃんと謝って納得していただいて、もともと取りたかった受注が取れたら、ミスなんだけど、目的は達成されたからまぁいいじゃんってなるじゃないですか。

岩本:確かに。

豊間根:だから「ミスっちゃった、どうしよう」じゃなくて、「じゃあ、どう巻き返そうかな」というふうに、過去じゃなくて常に未来を見る。そもそも何がしたかったのか、何ができればいいのかにフォーカスして、その成果とか目的にフォーカスし続けると、ミスがミスじゃなくなることがあるわけですよ。

……というふうに、人はミスるんでね。さっきのメモるとか、チェックリストを作るとかで無くす工夫はするべきなんだけど、どうやってもミスるので、ミスが起きたとしても、自分で巻き返すためにはどうするかというマインドを持つのが、ミスをなくすことの本質につながるなぁと思っています。

ちなみにこれ、業種にもよるんですよ。金融とか医療とか飛行機とか、人の命が関わる、本当にミスれない仕事もあるので、そうも言ってられないこともあるんですけど、僕の思想としてはこっちですと。

ミスをしても大丈夫な人とは


豊間根
:3つめです。ミスをしてもいい人になること。これ、けっこう意味わかんないと思うんだけど。わかる? 

岩本:ぜんぜんわかんないです(笑)。

豊間根:バリューの出し方って、人それぞれなんですよ。作業をめちゃくちゃ正確にミスなく、例えばExcelのデータシートをめちゃくちゃパキッと正確に作れるのが得意な人もいれば、Excelなんかぜんぜん触れないけど、めちゃくちゃでかいビジョンを描いて、みんなが憧れて、人やお金が集まってきて、でかいことを成し遂げられる人もいるわけですよ。

後者みたいな人にExcelを触らすと、もう「お前、SUMを知らんのか?」みたいになるんですよ。でもこのビジョンを描くところでめちゃくちゃ成果を出してるから、「別にお前はExcelができなくてもいいよね」ってなるわけです。みたいに、ある得意領域でめちゃくちゃ成果を出すと、ミスが別にどうでもよくなることがあるんです。

岩本:これはけっこう高度ですね。

豊間根:高度。でも周りにいない?

岩本:いるかもしれないです。

豊間根:いるっしょ。「あの人、仕事は超雑だけど、めっちゃ信頼を得てるよなぁ」「あの人ってめっちゃ仕事できるけど、勤怠をぜんぜんつけてねえじゃん」「経費精算、遅すぎだろ」みたいな人、いると思うのよ。

岩本:いますね。

豊間根:そういう人って成果を出してるから信頼されて評価も得てるんだよね。別に、やんなくていいとかじゃないですよ。勤怠と経費精算はちゃんとしてくださいね。こんなことを言ったら経理の人に怒られちゃうから。ちゃんとしなきゃいけないんだけど。

組織レベルで自分の役割を考える

豊間根:だからどこでバリューを発揮するべきなのかという、組織の全体最適を考えた時に、そのミスが本当にミスなのかはケースバイケースなんですよ。これは僕のサントリー時代の話ですけど、サントリーの偉い人って、ちょっと変な人が多いんですよね。

岩本:大丈夫ですか?(笑)。

豊間根:いや、これ褒めてるから!

岩本:見てる人、いないかな……!?

豊間根:ちょっと変わった人が多い。逆に、ある領域をものすごく深めてるけど、ちょっと抜けてるところがあるみたいな、人間らしい人が多いなぁと思っていて。

まぁ、何が言いたいかって、人間はミスるので。もちろんミスを減らす努力をしないのはよくないけども、そもそも何を求められていて、どういう成果を出すと人が喜んでくれるのかに常にフォーカスしながら、それを最短経路で達成するためにミスを減らすという。

あくまで目的あってのミスなので、ミスを減らすことを目的にしない。この目的が何なのかを明確にして、それを達成するためのミス減らしであることを認識するのがポイントなんじゃないかなと思います。

目的を意識する大切さ

豊間根:なんか、てっきりタスクリストの作り方みたいな動画になるかと思ったら……。

岩本:ね、そうかと思いました。

豊間根:めっちゃ精神論の話なんですけど、僕、これってけっこう本質だと思っていて。人間はミスをするからなんですけど、どうでしょう。

岩本:そうですね、私もチェックリストの話とかなのかなって思ったら、意外なお話を聞けて。

豊間根:いや、そうなんですよ。

岩本:でもミスした時にたぶんみんなこうなっちゃう(視野狭窄になる)人って多いと思うんですよ。

豊間根:そうそう。

岩本:確かに目的って考えたことなかったなと思って。私もミスする時があるんですけど、目的は達成されてるけど、(過程の)真ん中がうまくいってない時もあったなと。

ミス自体はダメですけど、そういう時は目的自体は達成されているから、「今度はそういうことをやらなければいいか」というマインドに変えようと思います。

豊間根:そうなんですよ。だから例えば、あるExcelファイルから(別の)Excelファイルに数字を転記する作業があったとして、それをミスりました、怒られました。「あぁ、ミスが多い。なんてダメなやつなんだ」って思うんじゃなくて。

「これ、そもそも何がしたいんだっけ」と。「人が転記してるって、そもそもイケてなさすぎね?」ってマクロを組むとか、そもそも同じファイルにするみたいな。

目的から考えると、そもそもミスが発生しなくなるパターンもあるので、常に目的から考えることを意識していただいて。みなさんもミスをしつつも、ミスがミスでなくなるというパラダイムシフトを起こすと楽しくなると思いますので、やってみてください。

まずは信頼と実績を作ろう

豊間根:撮影し終わってからちょっとヒロカと話してたんですけど、3つめの「ミスしてもいい人」になるというのは、大前提、自分で言うことではないというのを一応お伝えしときたくって。

「僕はここでバリュー出してるんで、ここはミスってもいいですよね」「ここができなくてもいいですよね」って、自分で言うことじゃないんですよね。例えば、俺がずーっと自分の会社の経費精算をやってたらもうきついから、そもそも役割として自分ではやんないですって、明確にするのはあれなんですけども。

例えば新入社員の人とかがね、「僕、ここがんばってるんで、ここはミスってもいいじゃないですか」みたいのを自分で言うのはもうあきらかに間違ってて。

「あの人はここで成果出してるし、それが役割だから、ここはできなくてもしょうがないよね」って、あくまで人から思われるものであって、自分から言うことではないと。かつ、基本的にその人から言われるぐらいの実績と信頼がないうちは、ちゃんと目の前のことをミスしないように書き出してね。

岩本:やりましょう! しっかり。

豊間根:ミスってもそれを巻き返す努力をすることの積み重ねで、結果として他者から言われるものということをお伝えしておきたいと思っております。僕もまだまだ成果を出さなきゃいけないんでね。ヒロカは3番目のパターンの人になれそうですか? 

岩本:何十年後かになれるようにがんばります!

豊間根:いいや、2年後。

岩本:早いな(笑)。

豊間根:2年後でしょ(笑)。

岩本:いやいや、もう2年後はまだちょっと、ぜんぜん……。

豊間根:いやいや、まぁ、(それぞれの)領域でね。やっていきましょう。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

会員の方はこちら

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

人気の記事

人気の記事

新着イベント

ログミーBusinessに
記事掲載しませんか?

イベント・インタビュー・対談 etc.

“編集しない編集”で、
スピーカーの「意図をそのまま」お届け!