2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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内閣官房 あべ氏(以下、あべ氏):もしもし。すみません、代わりました。
さゆ:またイチから説明しなきゃいけないんですか?
あべ:番号の提供の話ですよね。「なぜむやみやたらに公開しちゃいけないのか」みたいな話かと伺っているんですが。
さゆ:はい。なんで19条で制限が規定されているんですか?
あべ:元々、個人番号というのが個人情報の一部になりますので。
さゆ:それ、先ほど言われました。
あべ:ですから、それ以上のものはないんですが。説明されている通りなんですけれど。
あゆ:2人の会話、聞いてらっしゃいませんでしたか?
あべ:はい?
さゆ:上原さんでしたっけ? さっき、2人で喋ってた会話って聞いてませんか?
あべ:すみません、直接聞いてはいません。
さゆ:あぁ、直接聞いてはいないんですね。個人情報だから、提供の制限が設けられていると。その個人情報は国が作ったんですよね? じゃあ個人情報というのは、国が作るものなんですか? マイナンバー作ったのは、国なわけですから。
あべ:個人情報というのは、個人を識別するものになります。
さゆ:でも国が作ったわけですよね。わざわざ個人情報を。
あべ:えぇ、まぁ、そういうものもありますけれども。
さゆ:だから、ルールを新たに作ったわけですよね。
あべ:ルールを新たに作った?
さゆ:マイナンバーがなかったら、こんな提供の制限だとか、その制限自体がないわけじゃないですか。マイナンバー自体がないわけですから。わざわざこうやってルールで縛るために、マイナンバーと呼ばれる個人情報を作ったわけですから。で、その個人情報を制限しなきゃいけないと。
それで、なんで個人情報を制限しなきゃいけないのかなって話になっていくわけですよ。
あべ:それは個人情報保護法ですよね。
さゆ:個人情報を保護しなきゃいけない理由はなんなんですか? 今喋っている会話だって、あなたの声だって世界に一つしかない声紋なわけですよ。個人情報なわけです。公開してるわけですよ。今、喋ってるから。
あべ:公開ではないでしょうけど。
さゆ:僕には公開してるわけですよ。公開というのは、不特定多数じゃなくても公開と言いますからね。
あべ:まぁ、そう言われれば、そうなんでしょうけど。えぇ。
さゆ:だから、個人情報保護って言われても、個人情報だからって言われても、それは勝手に作ったことであって、なんで制限しなきゃいけないのかという根本的な質問なんですよね。
あべ:それはだから、個人情報保護法に基づくものになりますけれども。
さゆ:個人情報っていうのは、なんで保護しなきゃならないんですか? 顔出して歩いているだけだって、個人情報を晒して歩いているようなわけで。表札だって個人情報ですし、なんで個人情報を保護しなきゃいけないんですかね?
あべ:使い方によっては、不利益を被る人がいるので、限られた、ある程度一定のルールが必要だということだと思いますけれども。
さゆ:今までなかったわけですよ、個人情報保護法ができる前までは、それでどういう不利益があったんですか? 個人情報保護法ができた後では、どういうメリットがあるんですか?
(カメラに向かってTシャツのマイナンバーを指差す)
あべ:どういうメリット……。
さゆ:どういう不利益があったんですか? 個人情報が保護されてなかったことによる不利益というのは。
あべ:知らない人が勝手に自分の情報を知ることになるというのを排除することになったかと思います。
さゆ:知らない人が勝手に自分のことを?
僕らだって、知らない人ですけど、こうやって話して、知ってるわけじゃないですか。それって悪いことなんですか? 知らない人が自分のことを知ってるというのは。どういう不利益があるんですか?
あべ:いや、だから、第三者が勝手にその人の情報を持ってるということ自体を排除しようとするということですよね。
さゆ:それはなんでダメなんですか? 芸能人のこと知ってるとかも同じことじゃないですかね?
あべ:それはプライバシーの話になるかと思うんですけど。
さゆ:結局不利益ないんじゃないですかね。個人情報を守っても。
あべ:プライバシーの侵害に関わるものだと思うんですけども。
さゆ:個人情報を保護しなきゃいけないというのが?
あべ:えぇ。
さゆ:プライバシー?
あべ:えぇ。
さゆ:でも人間ってプライバシーを侵害しながらとか、プライバシーを公開しながら生きてるものじゃないですかね? 先ほどから言っているように。それをなんで保護しなきゃいけないんですかね。プライバシーだとか、個人情報というのを。不利益があるんですか? 守らないと。
あべ:それはやっぱり、他人に知られたくないってことはないですか? あなたのことはみんなが全部知ってていいという話なんでしょうか?
さゆ:別にいいですね。だって生きてるんですから、この世の中で。
あべ:何も面識のない人が、あなたのすべての情報を知っていてもいいということなんでしょうか?
さゆ:すべてっていうのは、ちょっとよくわかりませんけど、面識がない人が僕のことを知っていることだってありますよ。
あべ:いや、それで、さらに機微な情報まで知っていてもいいっていう話なんでしょうか?
さゆ:機微っていうのは、なんですか?
あべ:知られたくないような情報まで知っていてもいいっていうことでしょうか?
さゆ:知られたくない情報ってどこまでの情報なんですか?(笑)別に知られたらまずい情報はないですけどね。名前でも住所でも顔でも声でも、年齢も。
あべ:それ以外の情報もすべて含むんですけど。
さゆ:すべての情報ってたとえば?
あべ:表向きの情報だけじゃなくて。
さゆ:どういう情報ですか?
あべ:そういう表向きの情報じゃなくて、あなたがどれだけの収入があるとか、そういう関係の情報もみんな含まれるんですけど。
さゆ:僕の収入が公開されたことで、個人情報保護に対して何か罰則とか規定はあるんですか? 別に保護しなくてもいいですよ。僕の年収。実際、税務署とかそういうところにはわかるわけですしね。みんなが知ってても同じことですよね。
あべ:税務署が知っているのと、第三者が知っていることとは、やっぱり違いますよね。
さゆ:別にいいですよ。知ってても。みんなが。知ったら何か不利益があるんですか?
あべ:あなたはそうなのかもしれませんけど。
さゆ:嫌な人っていうのは、どういうパターンなんですか?
あべ:だから、そういうことには触れられたくない方もおられますので、みんながみんな全部オープンでいいというのであれば、そういう制限なんて必要なかったと思うんですけど。
さゆ:じゃあそういうマイノリティの人のために作った法律だとおっしゃってるわけですね。
あべ:マイノリティというか、どちらかと言うと、全部オープンでいいという方のほうがマイノリティかと思うんですけれども。
さゆ:そういう社会整備がされているだけであって、そういう常識の浮説がされているだけであって、別に誰も不利益ないけど、怖い怖いと言って、みんな個人情報保護しなきゃ怖いってなってるだけで(笑)。
マイノリティとかマジョリティとかって作られるもので、僕が言ってるマイノリティっていうのは、実質的なマイノリティであるから。年収が知られたら実質的に困る人っていうのは、マイノリティなんじゃないですか?
年収とか収入源が知られて、実質的に困る人っていうのは、大多数なんですか? どういう不利益があるんですか?
あべ:どういう不利益って……知られたくない……。
さゆ:気持ちの問題なんですか!?
あべ:だからプライバシーの侵害とかっていう話になってくるんですよね。
さゆ:気持ちの問題なんですか。個人情報保護法っていうのは(笑)。なんかそこが気持ち悪いから法律作ったってことなんですか? 実質的な不利益がなかったら法律いらないですよね?
あべ:ある方がどういうことをしているかというのが、みんな筒抜けになっちゃいますよね? 保護がされないと。やってる行動すべてが筒抜けになって……。
さゆ:すべてが筒抜けになんないと思いますよ(笑)。違法じゃないですか、それは完全に。
あべ:何をもって違法なのかっていったら、個人情報保護っていう話なんじゃないですか?
さゆ:いやいや、だから筒抜けになる状態っていうのは、ある意味違法的なことをしないと筒抜けにはならないじゃないですか。
あべ:違法っていうのは、何に対しての違法になるんですか?
さゆ:それはいろんな場合があると思うけど、盗聴器仕掛けるだとかさ、筒抜けになるためには、個人情報保護法がなかったとしても、違法行為をしなければ筒抜けにはならないじゃないですか。人の家に勝手に入れるわけじゃないですよね。人の家に勝手に入ることっていうのは、違う法律で守られているわけですから。住居侵入とかいうのは。
だから個人情報保護と関係ないわけですよ。個人情報保護法がないと、すべてが筒抜けになるわけじゃないんですよ。そうですよね?
あべ:他の手段で筒抜けになってしまうから、持ってる情報はちゃんと保護しましょうという。
さゆ:だから筒抜けになんないんですよ。個人情報保護法があるかないか関係ないんですよ! 個人情報保護法がないと、すべての情報が筒抜けになるわけじゃないじゃないですか。筒抜けになるためには、さまざまな違法行為をしないと、実際は筒抜けにならないじゃないですか(笑)。個人情報保護法がある理由っていうのが、そこでわからなくなってくるわけですよ。気持ちの問題くらいしかないわけですよね。今の話だと。
マイナンバーの話に戻すと、勝手にマイナンバーを作ったことによって、個人情報の提供の制限まで作って、「これしたら違法だよ」っていうルールを作られているわけですから。
そのルールっていうのが、私たちにとってメリットがある制限じゃいけないわけなのに、なぜマイナンバーには提供の制限があり、しかも、マスコミだとか、役人のマイナンバーを扱っている人たちは、「みだりに人に知らせちゃいけない、守れ、守れ、公開するな」と言うのかっていう話をしてるんですよ。特定個人情報だからっていうのは、それは理由になってないですよ。
あべ:個人情報の一部になるんですよ。個人番号というのは。
さゆ:僕らの顔だって、声だって、個人情報の一部ですよ。
あべ:個人情報保護法の適応を受けるかたちになるので、提供の制限を設けているという話なんです。
さゆ:なんで提供の制限を設けているっておっしゃいました? 今、聞こえなかった。
あべ:個人情報保護法の適応の範囲におかれますので、個人番号というのは。
さゆ:結局、「法律に規定してあるから」という回答しかないんですよね。
あべ:個人情報保護法の特例法なので、個人情報保護法にも定義があるように、個人番号がそれに含まれますから。
さゆ:含まれますからじゃなくて、なんで含んだんですかね。マイナンバーを個人情報に。たかだか12桁の番号を。
あべ:個人の基本的な情報と一体なわけですよね。
さゆ:なんで一体にさせたんですかね?
あべ:もともと個人の基本情報を代替するものですから。
さゆ:わかりました! ちょっと担当者様のお名前を教えてもらえますか?
あべ:あべですけど。
さゆ:あべさん。わかりました。ありがとうございました。失礼します。
(電話を切って)
さゆ:時間の無駄だ(笑)。
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