2024.12.24
ビジネスが急速に変化する現代は「OODAサイクル」と親和性が高い 流通卸売業界を取り巻く5つの課題と打開策
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城繁幸氏(以下、城):結局人がどんどん辞めちゃうので、それを何とかしようと、辞められたら戦車とかつくれないじゃないですか、鉄砲とか、だから転職防止令とかつくったわけですよ、国家総動員法の中で。あとは賃金統制令ですよね。
勝手に賃金交渉をされたらお金が足りなくなっちゃう、戦車がつくれないわけですから。1年間にあげていい額というのを国が決めたんですよね、40年代に。
西村博之氏(以下、ひろゆき):はい。
城:それが戦後も残っちゃって、定期昇給とか。
ひろゆき:社会主義ですね。
城:そうです、そういうふうになっちゃっているんですよね、大体研究だと。
ひろゆき:でも実際、昭和の大企業って上昇が抑えられている、ベア何%でみんなちょっとずつ上げようねというので、逆に会社の成長はもっと大きかったわけだから、人件費がかなり抑制できたわけじゃないですか。アメリカだとボーナスをドーンと払わなきゃいけないとか、ストックオプションを付与しなきゃいけないみたいなので。
城:会社が強いんですよね。
ひろゆき:業績が上がっちゃうと、その分労働者に返さなきゃいけないというのがあるんですけれども、日本はそれがなかったから、その分設備投資に回せていたというメリットもあったわけじゃないですか。
城:メリットありましたね、ある時期までは。
ひろゆき:伸びている時代は人件費のキャップを何%にするというのは、すごく会社にとっていい仕組みだったけれども、伸びていない時代を想定してない仕組みだった。
城:そうですね。
ひろゆき:現状伸びていないのに、労働者はいままでどおり2%、3%くれよと言っているという。
城:労働者のロジックで言うと、先輩たちも2%賃上げしてもらっているんだから、俺たちもしてもらわないと不公平だぞというのは正しいんですね、それはそれで。
ひろゆき:はい。
城:だけど、全体の原資がふえていないから、それはもうできない時代になったということですよね。
ひろゆき:民間なんだから上がらなくても当たり前だよね、というだけで終わりだと思うんですけれどもね。
城:(笑)。
ひろゆき:うちの父親は公務員だったんですよ、もう定年になったんですけれども。今不況だから公務員はいいよね的なことを言われていたんですけれども、バブル時代、あいつなんで公務員なんかやっているの、バカじゃねえと思われていたんですよ。
城:僕も思っていたな、高校時代は。
ひろゆき:公務員で税務署の職員だったので、税理士とかにそのままなれたんですよ。
城:なれますよね。
ひろゆき:税理士資格をもらえるので、そうすると税理士になるとバカバカ金が入る時代だったんですよ、バブルの時代って。先輩とかそういうのをやって、大儲けして家を買っているみたいなのが全然いたんですけれども、うちの父親ずっと公務員だったんですよ。
バブルが終わって、終わった後不況になって、ようやく公務員はうらやましいなと言われるようになったというので、何を選んだかというのは本人の判断の問題だと思うんですよね。
だから民間を選びましたという人は、要は業績によって給料がずっと上がり続けるかもしれません。でも業績が悪くなったら切られるよね、だって民間なんだもん、公務員じゃないからねという価値観であるはずだし、法律上もそうあるべきだと思うんですけれども。
城:そうですね。
ひろゆき:何で、そうなっていないのかなという。
城:結局、判例なんですよね、日本の雇用法制って、判例で賃下げしちゃいけないとか、こういう場合はクビにしちゃいけないですよという、そういうのが積み重なっているので。
その判例というのは大体60年代とか70年代80年代にできたので、日本がイケイケどんどんのときにできちゃっているんですよね。それがちょっと今現実にあんまりそぐわないという。
ひろゆき:判例というのは裁判の判例ですか?
城:判例です。
ひろゆき:でも逆に大企業でバカスカ切っちゃうぜ、だって俺ら不況なんだもんみたいな、開き直っている会社が出たら、それに流されるしかないじゃないですか。実際問題判例で、じゃあ給与下げちゃいけませんと言って、その会社つぶれました、従業員や取引先が路頭に迷いました。そうなったら、裁判所おかしくねってなるじゃないですか。
城:JALみたいな。
ひろゆき:そういうふうなのは誰かがやって、先例つくらないと変わらないと思うんですけれども。
城:その意味でJALが先例になるかなと思ったんですけれどもね、あんまりそうならなくて、国が税金つぎ込んじゃったみたいな。
ひろゆき:はい。じゃあ、ここでアンケートを入れたいとカンペが言っているので、じゃあ入れちゃってください。「自分はこの時代に生まれて損をしたと思いますか?」ずいぶん抽象的ですね。
「思う」が38%、「思わない」が61.8%、こいつら(視聴者)バカだな。何と比べているんだろう。だって戦前とかと比べたら全然いいじゃないですか。何と比べて損したと思っているんだろう。未来なのか? ちょっとアンケート1回消してもらっていいですか。
城:期待値じゃないかな。
ひろゆき:「思わない」の人は、どの時代に生まれたかったかというのを書いてもらっていいですか。バブルに生まれたかったという話なの?
(コメントを読み上げる)バブル世代に生まれたかった。バブルに決まっているだろう。未来は僕らの手の中。戦国時代。戦後直後。ネットのある時代、今じゃん。70年代。バブル。弥生。わかんねえ、これ。バブルの20年前。みんなバブル好きなんだ。
ひろゆき:何だろう、庶民が一番お金を持っていた時代がバブルだったとして、確かにそれが経済的には一番楽だったと思うんですけれども、その時代に憧れるものなんだ。今でも十分いいと思うけどな。
ひろゆき:すごい短絡的、ちょっとびっくりだ。そうでもないですか?
城:僕は多分こんなもんかなという。
ひろゆき:変なの。バブルの時代も自殺とか結構ありましたよね。
城:うん。
ひろゆき:いや、でもバカだろう。何だろう、いろんな国があって、いろんな時代があって、今の国と今の時代の日本はかなり恵まれているほうだと思うんですよ。それに気づいていないやつが6割って、やっぱりバカだと思うんですよ。
バカだから気づいていないわけじゃん。だって本当は幸せだよということが、わからないぐらいバカなんでしょう。俺これリスナー、バカでいいと思うんだよね。
(リスナーからの指摘コメントを見て)え? そうなの? アンケートと逆なの? アンケートもう1回(見せて)。アンケート何て書いたの? 僕が今勘違いしているだけなの? アンケートの結果が逆、アンケートって何て書いたんでしたっけ。……そういうこと。オッケー! はい、オッケーです。じゃあ、次の話題に行きたいと思いまーす。
ひろゆき:というわけで3割が損した気分でいると。でも多分世代間格差の話って、今じゃなくて今の世代が老人になったときに初めて気づくわけじゃないですか。
城:そうですね。
ひろゆき:要は今の時代って、ただ払っているだけで老人になったとき、あれ、俺が子どもの頃に老人はもっともらっていたよね、だから損したという話ですよね。
城:そうですね。
ひろゆき:現時点で体感するような世代間格差って、そんなにあります?
城:何だろうな、体感すること、多分就職や雇用じゃないですかね。
ひろゆき:実際、さっきの公務員の雇われなかったような人達とか、僕は公務員になる気が全くないので、超どうでもいいと思うんですよ。
公務員を目指してずっと試験勉強頑張りましたという人たちにとってみたら、公務員試験今年ないのかよという、すごいショックだとは思うんですけれども、それは人数で言えばそんなに大きくないじゃないですか。そうすると全体として本当に世代間格差を実感する機会というのが、どこら辺にあるのかという。
城:多分、例えば就職活動をして、5年ぐらい前ってめちゃめちゃ楽だったわけで、それに比べると何かちょっと変だよねみたいな、5年じゃないか、3年ぐらい前って結構楽だったわけで、知っている先輩もいるわけですよね。
ひろゆき:はい。
城:プラプラしていて、パチンコ毎日打っていて、内定3つか4つもらったような人って。それに比べてなんで俺はもらえないんだ、というのはあるでしょうね。
ひろゆき:ユーザーにコメントで、どんなときに世代間格差を感じるかというのを書いてもらいますか。世代間格差は、どんなときに如実になるか。如実、また難しい字を書きますね。
城:3年前は余裕でした。
ひろゆき:3年前って就職よかったんでしたっけ。
城:結構よかったですね。3年前は最後にいいときかな。
ひろゆき:(コメントを読み上げる)就職率、結婚率、ボーナス、就職活動、飲み会の支払い、タバコ街角で吸えないとき(笑)。『ダイ・ハード』を見たんですよ、1作目。空港の中で普通にタバコを吸っているのね。
城:吸っている(笑)。
ひろゆき:すごいと思って。あの時代ってタバコ吸えたんだという。
城:『ダイ・ハード1』だと、日本企業がやけに強いんですよね。
ひろゆき:(コメントを読み上げる)親の蓄え。上司の業務能力。それはバブルの時代のほうが低かったんじゃないの? 社員旅行。公務員試験。みんな何か会社の話ですね、世代間格差って。社会保障とか、投票だったりの権益とかそういう話よりも、具体的な仕事の話に落ち着いちゃっているんですね。
城:実は社会保障でも出ているんですけれどもね。保険料が段々上がってきたりとか。あとは90年代って、ちょっと不況になっただけでバカスカ財政出動して、お金ばらまきまくっていたんだけれども。
ひろゆき:確かに、そうですよね。
城:僕が高校生の頃かな、各市町村にお金を1億円ずつ配っていて。
ひろゆき:ふるさと創生事業。
城:助成資金みたいな。今考えられないですよね。そういうこと絶対やってくれない、もう金がないから。
ひろゆき:あれで金の延べ棒1億円で買った市町村がバカだと言われていましたけれども、あれ大正解でしたね。
城:金の価格が上がって。
ひろゆき:しかもあれで観光客が来るから、全く損せず、しかも得をして、テレビなり何なりのニュースにもなったから、一番賢いのはあそこだったという。
城:そうですね。
ひろゆき:そういうのが確かに今ないですからね。知らないのか。昔だと土建屋の社長がいて、その周りでバイトがぶら下がってきたりみたいのもあったんですけれども、そういうのも全然なくなりましたからね。
ひろゆき:バブルみたいな時代の楽な仕事というのがなくなっているので、仕事がきつくなってきたと。そこら辺の労働ビッグバンが、もし発生した場合はそういうのは変わるんですか?
城:2つあると思うんですね、1つは新規参入が非常にやりやすくなるので。
ひろゆき:何の新規参入?
城:就職ですよね。就職、労働市場の新規参入ですけれども、今結局日本で1人正社員を雇っちゃうと生涯面倒をみなきゃいけないから、なかなか採れないんですよ、うちもそうだけれども。だけど、それが例えば流動化、職の見直しができるようになれば……。
ひろゆき:すみません、労働ビッグバンとは何ですかと聞かれました。ごめんなさい。
城:小泉政権のときに少しだけ唱えたものなんですけれども、要するに、すべての労働者というのを流動化できるようにして、柔軟にいろんな産業に移せるようにしようというような。
ひろゆき:要するに、会社がクビを切りやすくするということでいいんですか。
城:一言で言えばそうでしょう。
ひろゆき:二言で言うと。
城:二言で言うと(笑)。だけど採りやすくなる。
ひろゆき:採りやすくなる?
城:そうです。
ひろゆき:理由としては。
城:だから例えば僕が1人、30歳の人を面接しようとしたときに人事がどう考えるかというと、基本給500万円としますよね、「500万円×30年」として、30年で大体社会保険料とか入れて、この人2億ぐらいの働きをしてくれないと採れないと思うわけですよ。
ひろゆき:定年までいるんだったら最終的に2億円ぐらい払うから、じゃあそれぐらい稼いでくれる人なのかなというふうに見なきゃいけないと。
城:見なきゃいけない。
城:恐らく今の時代は、ほとんどの経営者、人事はそう思わないわけで、どうなるかというと非正規雇用にしようとか。
ひろゆき:いつでも切れるようにしようみたいな。
城:そうです。パートさんにしようとか。
ひろゆき:月30万円で派遣会社にピンハネされるけれども、いつでも切れるから、ちょっとお高めになってもいいやみたいな。
城:そうそう、リスクは直接雇用の派遣会社が負ってくれますからね。
ひろゆき:はい。
城:あと日本にとって最悪の選択としては中国に発注しようと。だからそれがビッグバンによって戻ってくるものがあるわけですよ。
ひろゆき:でも派遣元がリスクを負ってくれるはずなのに、派遣切られたら、派遣元の会社じゃなくてトヨタに対して文句を言ったりするじゃないですか、あいつらバカだから。どうなんですか、あれ。
城:あれは影響が出ていますよね。トヨタ、実は去年の頭から需要が戻ったのに。だけど非正規雇用というのをふやさないんですよね。トヨタなんか、その年の新人を工場に突っ込んで応援させていて、要するにもう雇用はふやしませんよという意思表示ですよね。
ひろゆき:結局あれも非正規雇用の人たちが切られてトヨタに文句を言ったから、トヨタもじゃあ非正規雇用使わないよとなっちゃったわけじゃないですか。
城:そうですね。
ひろゆき:非正規雇用の人たちは結果損していると思うんですよね。
城:そのとおりですよ。
ひろゆき:あれは派遣会社の、派遣元の会社も頭悪いじゃないですか。そんなことしたらトヨタがおまえの会社を使うわけないだろうという。何でみんなあんな頭の悪い判断をしたのかなというのは……。
城:だから労働ビッグバンが結局唯一非難されるべきなのは、本当は正社員も全部含めてやらなきゃいけなかったんですよ。だけど非正規雇用だけでやっちゃったんですよね。
ひろゆき:切るのを非正規雇用だけ切っちゃったと。
城:そうです。
ひろゆき:はい。
城:だから各社の利益というのが、急激に20%ぐらい落ち込んだわけですよ。そのしわ寄せって全体で見直すんじゃなくて、全部非正規型で見直したんですね。それがあれだけ……。
ひろゆき:正社員を減らすんじゃなくて非正規を全部切れば、まだ大丈夫じゃんみたいな。
城:そうです。
ひろゆき:はい。
城:賃金が安い人たちを全部切ることでまかなっちゃった。それがだから失敗ですよね、失敗と言えば。
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