2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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海江田万里氏(以下、海江田氏):まず、本日お集まりいただいたことに、感謝を申し上げます。本日の未明でありますが、私が議席を失う、ということが確定しました時点で、私は民主党の代表を辞めることを決意致しました。
今度の衆議院の選挙で、民主党は73の議席を得ることが出来ました。しかし全国をまわっていまして実感しました、国民の、安倍政権の暴走を止めて欲しい、安倍政権に暴走を許してはならない、こういう大変大きな声がありました。その声をしっかり受け止める数字にはならなかったかと、思っております。
そしてもちろん、この73名の他に、多くの候補者が残念ながら議席を得ることが出来ませんでした。この多くの候補者を支えてくれた、運動員の方々、ボランティアの方々、まさに真冬の選挙でありましたから、手をかじかませて、道行く人にビラを配っていました。足を震わせながら、懸命に民主党の旗を持っていました。そうした努力をしてくださった方々に、心から感謝を申し上げます。
私は選挙区で、8万9232票という票をいただきました。決して少ない数ではありません。この8万9232票を投じていただいた方々にも、御礼を申し上げます。そしてそれとともに、私の力の足りなさを、つくづく反省をしております。
さて私が民主党の代表になりまして、この12月で丸2年になります。この2年の間、まず靴底減らし運動、ということで、全国をまわってまいりました。この全国をまわるなかで、多くの方々から生の声を聞かせていただきました。
農業に携わっている方もいらっしゃいました。漁業の方もいらっしゃいました。それから工場で働いている方々もいらっしゃいました。懸命に子育てをしているお父様お母様にも会いました。そして派遣労働で苦しんでいる方々の声も聞かせていただきました。
そうした声を是非国会に届けて欲しい、とこういう事を私は付託をされたわけでありますが、残念ながら議席を失ってしまいましたので、その事は叶いません。しかしこの事は、次の代表にしっかりと伝えていきたいと思います。
民主党は、政治が必要な人たち、弱い立場にある人たち、そして本当に懸命に働いている人たち、これらの方々にしっかり寄り添って、政治を進めていくということ、このことはは民主党の原点であります。そしてこの事は、少しも損なわれてはいません。
海江田:昨日から今日にかけて、私が今回、選挙の応援に行った方々、日本全国9000kmを超えて応援に行きましたけれども、その方々から、電話やメールをいただきました。当選した方々もいらっしゃいます。残念ながら議席獲得に至らなかった方々もいます。
しかし当選をした方も、自分の喜びよりも、私のことを心配をしてくれました。そして議席を得るに至らなかった方も、私のことで心を痛めてくれました。私はここにまさに、民主党の同志愛、民主党の仲間としての意識がある、という事を感じました。
私は昨夜、小選挙区での議席を失ったときに、「残念だ」ということを申し上げました。なにが残念なのか。先ほどの安部総理の会見でもありました。これから年が明けて、通常国会が開かれます。その通常国会で、安全保障の法整備を行うと。これは集団的自衛権の行使容認の法律を作る、ということであります。
私は、日本の国は専守防衛をしっかり守り、仮初にも、他国へ出て行って、そしてそこで他国の軍隊と戦火を交えるようなことは、あってはならないと思います。
また総理は、憲法の改正にも触れていました。もちろん私どもは、今の憲法を一字一句守らなければいけない、ということは党の主張ではありません。しかし私たちは、憲法の平和主義、憲法の主権在民、そして憲法の基本的人権の尊重、この3つの原則は、しっかりと守っていかなければいけないと思います。
自民党の改憲の草案を見ますと、まさに古色蒼然、今私が申し上げた、戦後の日本国憲法の基本的な精神が、ないがしろにされています。こうした論戦に私自身が加わることができないというのは、残念至極であります。
そして私が代表を退くわけでございますから、おそらく近いうちに新しい代表が決まると思います。新しい代表には、是非、民主党の団結を守って、そして来年の春の統一自治体議員選挙で、確実に民主党の再生をしていただけるよう、心から希望いたします。
私はこれから、民主党のいち党員として地域で出来るだけのことはやっていきたい。民主党の再生のために、出来るだけのことはやっていきたい。こう考えております。私からの冒頭の挨拶は以上でございます。どうもありがとうございました。
記者:今回の選挙結果についてお伺いします。報道各社の調査結果でも、多くの国民が、安倍首相の言う景気回復を実感しておらず、社会の格差も広がって、派遣の雇用も実質としては増えています。民主党のいう格差是正ですとか、人への投資という主張はもっと多くの有権者に共感を得てもよかったのではないかと考えますけれども、なぜそうはならなかったというふうに考えますでしょうか?
それは民主党の政策自体が問題があったのか、それとも民主党の党の体質そのものに問題があったのか、今回の自民党の大勝を許す原因はなににあったと分析されていますでしょうか?
海江田:1つは、2年前の総選挙で民主党が野に下りまして、そしてそこから、まだ2年であります。私も地域をまわっておりまして、そういう声を聞きました。まだ2年だね、と。まだ私たちは(民主党が政権を担った)3年3ヶ月間のことを忘れていないよ、という声を聞きました。その意味では、民主党がまだ国民の皆さま方の信頼をつなぎ止めていない、これが大きな原因だろうと思います。
記者:NHKです。今回の選挙の結果ですけれども、民主党は大幅に伸びたわけではないですけれども、議席を増やすことになりました。この結果をどう受け止めて、今後の民主党をどういうふうに、再建に向けて進めていくべきだと考えておりますでしょうか?
海江田:73議席ということですから、改選前の62、最初は、実は2年前の選挙の時は57でありましたけれども、その後何人か入党がありまして62、それプラス11、ということです。
ただ冒頭にもお話をしましたけれども、多くの国民の方々が悲痛な声をあげていました。本当に悲痛な声をあげていました。民主党頑張れと。もっとしっかり、歯止めをかける勢力として頑張ってくれ、ということでありますので、そういう意味では、残念ながら自公で3分の2を許してしまったということですから。
もちろん、今民主党で、これから頑張ってくれる人たちは、精一杯がんばってくれると思います。そういった国民の声を、それぞれの選挙区でそういう声を受けてきたわけですから。しかし、国会は最後は数の力がモノを言うわけでありますから、その意味では、残念ながらそういう期待に応えることができない、ということで、反省をしているということです。
記者:読売新聞の○○と申します。今までの質問とも関連するんですけれども、海江田代表のこれまでの2年間というのは、一度下野して、それからまた再生を図ってきた2年間だと考えております。
その諸々の批判、例えばバラバラであるとか、いろんな意思決定等々に対しての批判を踏まえていろんな改革を行ってきたと思うんですが、それでも今回、議席が伸びなかった。その諸々の改革に対する有権者の判断というものをどのように受け止めていらっしゃるか。またこの先、それをどのように次の方たちへ伝えていけばいいとお考えか。
海江田:諸々の改革のなかで、大事なのは外部の方にも入っていただいて、もちろん民主党のメンバーにも入っていたいだきましたけれども、改革創生会議という組織が、民主党に対してまさに改革創生のプランを出しました。しかしそれはまだ緒についたばかりでありまして、例えば女性の候補者のクォーター制とか、そういったものがまだ道半ばであるということ。
それからもうひとつは、議席が伸びなかったということですけれども、やっぱり私は代表に就任してかなり早い段階で、前回の総選挙の反省の上から、野党の間の協力ですね、具体的には選挙区の調整ということになりますけれども、これが必要だということを感じまして。
そしてかなり早い段階から馬淵(澄夫)選対委員長と一緒に話をしながら、候補者を、自民党だけで最初から300の小選挙区を埋める、ということはやらないできたわけであります。
ですからそういった意味で、結果的にそれが過半数を立てることが出来ませんでしたし、それから比例の票にも大きな影響を与えたと思います。比例の議席数が今ひとつ伸びなかった、小選挙区とほとんど同じ数しか当選者を出さなかったわけですから、そういうことはやはり、反省の材料になります。
記者:産経新聞です。前回の衆院選で政権交代して下野してから、火中の栗を拾う形でこれまで2年間、代表としてやられてきました。その成果と、今後の新代表に求めること。
特にこの2年間は自主再建という路線を取られてきたと思いますけれども、これから野党再編だとかそういった流れについてどういったポジションを取るかというのも、これからの民主党の鍵になってくると思いますが、新しい代表にそのへんをどのように求められるか、お願いします。
海江田:先ほどお話をしましたけれども、民主党の団結を守って、民主党がしっかりひとつになって、せっかく73(議席)になったんですから、この73人の心をひとつにして、そして先ほどもお話をしました、改革創生のプランは出ていますから、この改革創生のプランを着実に歩んでいただきたいということです。
記者:読売新聞です。今の質問に関連してなんですけれども、代表ご自身、これから民主党は独立独歩で、単独で党を再建すべきなのか、それとも新党も含めた野党再編をすべきなのか、その点について、ちょっと細かく教えていただけますでしょうか。
海江田:たった今もお話をしましたけれども、やっぱり民主党は今、野党第一党でありますから、この野党第一党をしっかり守って、そしてもちろん、他の政党、野党ともまず国会での共闘、ということは必要だろうと思いますから、そういうことをひとつひとつ、積み重ねをしていっていただくことが大切だろうと思います。
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