2024.12.03
企業の情報漏えいで最も多いのは「中途退職者」による持ち出し 内部不正が発生しやすい3つの要素
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記者6:沖縄タイムスのウエチです。両候補にお聞きします。野党として協力をしている自由党だったり社民党も、辺野古という問題を重要政策に掲げています。
また、民進党の沖縄県連と党本部とも、辺野古問題についての解決策については差があると思いますが、両候補がどのように普天間問題を解決していくかというスタンスをお聞かせください。
枝野幸男氏(以下、枝野):まず、今の政府が進めている、沖縄の県民の多くのみなさんの声をないがしろにする、逆なでするような強引なやり方、これはやめさせなければならないと強く感じています。
では、どういう解決策を出すか。これも民主党政権の反省と教訓の1つです。簡単に拙速に答えの出せる話ではないということがあの時の大きな教訓であり、そのことによってとくに沖縄のみなさまを中心に大きな失望を与えてしまいました。
まずやることは、あの時のプロセスを含めて、現状、そして背景、それについての検証を始めなければいけないと思っています。
その検証の中から、リアルな、現実的な、そして沖縄のみなさんも、そして日本政府としても、あるいはアメリカとしても納得できる答えを見出していく。その努力は、いろいろな経緯のある我々ももう始めなければならないと思っています。
前原誠司氏(以下、前原):私もまず沖縄県民のみなさま方にお詫びから申し上げたいと思います。旧民主党政権の時に辺野古への移転を取り消して、そして県外、できれば国外と、こういった期待だけを県民のみなさま方に持たせてしまい、結局それができずに辺野古に戻ってしまった。そして期待から失望に変えてしまったということについて、改めて沖縄県民のみなさま方にはお詫びを申し上げたいと思っております。
その上で、今回の辺野古への移設というものは、他の沖縄の基地負担の軽減というものとパッケージで、これは私も外務大臣として進めさせていただきました。
アメリカは当時は、辺野古への移設を認めなければ他の基地の返還は認めないということに固執をしておりましたけれども、それを後の玄葉外務大臣の時に、いわゆるデカップリングというやり方をして、辺野古の決定がなされていなくても、基地の返還、沖縄の負担軽減に取り組みをさせていただく仕組みを作らせていただきました。
我々が沖縄のみなさま方にご迷惑をかけたことを認識しつつ、今のプロセスというものを、我々が戻ってしまったわけで申し訳なかったわけでありますが、進めてきたプロセスでございますので、これについてしっかりと進めるということが大前提になると思っておりますが。
他方で、沖縄県民のみなさま方のお気持ちというものをしっかりと汲み取るような話し合いのプロセス、こういったものも同時並行でしっかりと受け止めるのが政治の役割だと、このように感じております。
記者7:日刊ゲンダイのイクタと申します。野党共闘について両候補におうかがいします。昨年の参議院選挙、夏の選挙は岡田代表の下、立憲主義を取り戻すというようなところが大きな一致点で共闘されたと思います。
今回、衆議院選挙なので、先ほど両候補がおっしゃったように、政権選択ということで、野党共闘というのはちょっとハードルが高くなるとは思うんですが、一方で前の参議院選挙とぜんぜん状況が違うと思っています。
それは今回の通常国会で森友問題・加計問題を通じて、共産党もそれから民進党も疑惑を追求したからですが、やはり私物化、えこひいき、嘘答弁、こういうものに対しての非常に国民の怒り、わかりやすい怒りが非常に広がっていると。それは前の参議院選挙の時とはまったく状況が違う。
この点については、それこそ野党で一致して協力できる点だと思います。つまり、立憲主義を取り戻すよりももっと野党と共闘できる点が今増えてるんじゃないかと、大きくなっているんじゃないかと、このように思うんですが、両候補の見解をお聞かせください。
前原:今ご指摘をいただきましたように、参議院選挙というのは4党で政策合意をして、その下に協力をするということでありました。
今度は衆議院選挙。これは政権選択の選挙でございまして、政策理念の一致というものが基本的に必要になります。そして私は、我が党の理念・政策というものに協力をしていただける党であれば、すべての党と協力すべきだと考えております。
あとは他党がどのようなご判断をされるのか。今ご指摘をいただいたように、森友、あるいは加計問題、こういった問題でとにかく安倍さんの暴走は止めなきゃいけないんだと。
ということのなかで、例えば民進党の候補を応援したいと、そして候補者を降ろさせていただくということをご決断いただくということになれば、それは私は安倍政権を打倒するために大所高所から他党がご協力をいただけるんだということで、心からありがとうございますということは申し上げたいと、このように思っております。
また地域性もありますので、そういった点については、我々しっかりと基本原則というものは持ちながら、どうすれば多くの議員が当選をし、そして政権交代が実現できるかという大所高所に立って考えてまいりたいと、こう思っております。
司会者:それではすみません。もう申し……。手短にお願いします。
記者7:はい。今の話だと民進党に協力してくれるという言い方だったんですけど、民進党のほうが歩み寄るという姿勢というのは感じられなかったんですが、いかがでしょうか?
前原:まあ、野党第一党として、政権選択の選挙ですので、基本的にはすべての選挙区で候補者を立てるということを原則にしたいと思っております。
ただ、他党も候補者を立てておられるところもございます。これは別に今、共産党の話をしてるわけではありません。ほかの政党も含めてであります。
我々が立てるよりもそういったところのほうが通りやすいと、当選が可能であるというところについては、それは柔軟に考えていかなくてはいけないと思っておりますが。
先ほど原則は、我々野党第一党としての原則というのは、理念・政策というものを一致したところしか、政権選択の選挙ですから、そういったものと協力をしていく。また、それにご賛同いただければすべて協力をしていく。
そして、今申し上げたように、どうすれば安倍政権を倒せるかという、他党のまあ言ってみれば戦略も、そして我々の見極めも、そういったところも柔軟に考えてまいりたいと思っております。
繰り返しになりますけれども、政策理念が一致すること、これが大事だと思っております。
枝野:この問題は相手もあることですし、それから地域事情もあります。だから相手のあることを、民進党の代表選挙であんまり具体的なことまで固めて話をできる性格ではそもそもないと私は思います。
大事なことは、どういう原則でやるのかということです。私は、先ほど申しましたとおり、党が違うんですから理念・政策違うのは当たり前です。
そのなかで、でも一致する部分もある。まさに参議院選挙は立憲主義を守るという点で一致をした。一致ができた範囲でできることを最大限やる。でも、一致していないこともたくさんあるんだから、それはできないこともたくさんある。
あとは、具体的なお互いの立場を踏まえたなかで、なにができるのか・できないのかということが個別に結論が出ていくことだと思います。
そうしたことのなかで、ご指摘のとおり、安保法制を踏まえた、立憲主義を守るというテーマだけではなくて、この情報隠ぺいや政治の私物化を許せさないということについては、おそらく他の野党の方とも共通をしているんだろうと思いますから、共通している部分は大きくなっている。
しかし、一方で政権選択選挙である。政権を共有するということは、100パーセントとはいかなくても、やっぱり理念・政策の相当部分が共通されていなければ、政権を作っても失敗をして国民の失望につながることになるので、できません。
したがって、政権選択選挙であるがゆえに参議院選挙より難しいことがたくさんある。そういった原理・原則のなかで、具体的になにができるのかということを、リアルに模索をしていくということだと私は思っています。
記者8:NHKのイナダと申します。両候補に経済政策についてうかがいます。安倍政権はアベノミクスを推し進めてきましたが、この政策に限界がある、あるいは多くの人が享受を受けきれていないという指摘があります。
お二人は「安倍政権との違いを打ち出すと」おっしゃっていますけれども、具体的にどういう経済政策を描いていこうとするのか。またその際の財源はどのように得ていくのか。その両点についてお聞かせください。
枝野:現在の不況、経済の低迷は消費不況です。消費を増やさない限り、実は国内消費向けの投資も増えない。まず消費を増やすこと。なぜ消費が冷え込んでいるのか? それは格差が拡大し、低賃金で不安定な働き方の人が増えて可処分所得が減ってるんですから、消費が冷え込むのは当たり前です。
経済を建て直すには、賃金の低い方、そして中ぐらいの方。そうしたみなさんの所得を底上げをすること。これが可処分所得の増大につながり、消費を拡大させる。ですから私は具体的に人手不足の分野で、しかも低賃金である看護師・介護職員あるいは保育士、こうした人たちの賃金に公的な資金を投入してでも賃金の底上げをするということを言っています。
これは前原さんの言うAll for All、私の言うお互い様の支え合いの社会という将来のビジョンを実現することに向けたプロセスであると同時に、短期的ではそれ以上に最大の景気対策、経済政策だと。この位置付けを明確にしてこなかったことが、私は今まで若干理解を得られなかったことだと思っています。景気対策ですから、景気が悪いときには国債を発行してでも財政投入する。当たり前じゃないですか。
前原:アベノミクスというのは3本の矢だと言われましたが、財政出動そして金融緩和、このいわゆるカンフル剤というものを打ってなんとか景気を刺激しようというものでありました。とくに効いたのが金融緩和。金利を下げて、そして他国との金利差を広げて円安誘導。そして企業の株価を上げて企業は儲かると。
しかしながら問題だったのは、労働分配率が低下をして、賃金は上がらない。そして企業の内部留保はどんどん溜まっていった。これがアベノミクスの結果であり、しかも円安になると輸入物価が上がりますので、5年連続賃金は上がらないのに輸入物価が上がって実質賃金がマイナスになり、そして消費が落ち込むということで。
GDPの6割は消費ですから、アベノミクスというのは企業を儲けさせ個人を細らせ、結果的に消費を落ち込ませて経済の低迷が続くという自業自得の経済政策がアベノミクスだったと思います。これはトリクルダウンというやり方をしてますけれども、結局下まで落ちてこないというのがアベノミクスの問題点。
私が申し上げているAll for Allというのはすべての世代の不安を解消するということでありますので、例えば教育の無償化とかあるいは年金・介護、あるいは職業訓練、さまざまな世代の方々に対する現物給付を中心に施策を行うということでございますのでボトムアップ型なんですね。
そして現物給付ということは一種の公共事業・公共投資になります。そしてまた雇用を増やすことになります。こういうボトムアップ型の好循環を作っていこうというのが基本です。
加えてそれだけではなかなかいけないだろうということで、私が国土交通大臣のときに進めたインバウンドのお客さんを増やすための施策というものは進めていくべきだと思いますし、種を蒔けたという自負もあります。
それから大事なのは、地域においてはやっぱり農業・漁業・林業なんですね。これについて、今の政権はあまりにも力を入れなさすぎる。例えば私北海道によく行きますけれども、北海道というのは観光と同時に農業大国、漁業大国なんです。
やはりこういうところをしっかりと支える政策があまりにもまだまだ足りなさすぎる。地場に根ざした政策、地域の雇用を生み出す政策、地域の活力を生み出す政策。こういったことを農業やクリーンエネルギー、ライフイノベーション、つまり健康産業ですね。こういったもので活性化をしていきたいと、こう考えております。
記者9:産経新聞のマツモトと言います。前原候補に憲法改正についてお伺いします。先ほど安倍首相が提案した憲法改正の改憲案について拙速なスケジュールであるという認識を示されましたが、スケジュールではなく中身についておうかがいします。
先般の雑誌のインタビューで、前原さんは「9条3項あるいは10条といったかたちで自衛隊を明記してはどうか」ということを述べられていて、字面だけ見ると安倍首相の提案と似通っているのかなというふうにも思うのですが、中身についての評価をお聞かせください。
前原:まず時系列的に申し上げると、私が申し上げた方が早いんです。安倍さんはそのあとから言われて中身が似通っているということでありまして、私が安倍さんに追随したわけではございません。
なおかつ先ほど記者会見の場でご質問にお答えをした通り、安保法制というのは憲法違反に基づいた法律でありました。100歩譲ってその政策内容が必要だ正しいと考えたとしても、憲法に違反した法律はすべて違憲です。
したがってそれを残したまま新たに自衛隊を憲法に書くことをすれば、マネーロンダリング、その上書きになるということにおいて、安倍さんとは意見がその点においては根本的に異なるということを先ほど申し上げた。そのことをしっかりとお伝えをしたいと思います。
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