2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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記者1:ありがとうございました。それでは幹事から数点ほど質問させていただきます。まず、ご説明のなかでもおっしゃっていたところではあると思うんですけれども。
いろいろな候補が出られていらっしゃいます。あるいは出馬表明されてますけれども、ご自身の強みという点では、どういう点がほかの候補と違う、あるいは優れている点だとお考えですか?
増田寛也氏(以下、増田):私自身は、仕事の経験として建設省、そしてほかの自治体のも幹部職員として出ております。それから地方行政では岩手県知事、さらには総務大臣と行政畑を一貫して歩いてまいりました。
国の立場で各自治体と関係をする。各自治体のトップとして、国に対して分権を迫っていく。あるいは自治体のなかでも、私は東京生まれ東京育ちでありますが、地方から見た東京都はどのように見えているのか。そうしたものをこれまでずっと経験してきたところであります。
ひと言でいいますと、行政経験、そして現場での行政を数多くやってまいりましたので、そうしたことが私のバックグランドとして息づいていると、このように考えています。
記者1:幹事からもう1点だけ。今回、候補のなかでは都議会に対するスタンスについていろいろなご意見があります。ブラックボックスと称する方もいらっしゃったり。
あるいは前知事については、都議会から不信任案を出される直前に辞任されました。都議会に対するスタンス、ご自身で今どのように考えてらっしゃいますか?
増田:まず、仮に私が知事になりますと、議会との関係は、ご承知のとおり、二元代表制。それぞれが住民を代表して、住民から直接選挙で選ばれた、そのような立場になります。
まずは知事とそれから議会とは対話をし、そして考え方に違いがあるのであれば、それを議会の場で真摯に議論する。これが地方自治の原則であります。二元代表制という仕組みかと思います。
対話、そして議論、それを議場という場でオープンでやっていくと。これが今、東京都政にも必要であろうと思います。
幹事:幹事からは以上です。各社質問の際には社名と名前を言ってから質問をお願いします。それではどうぞ。
記者2:ありがとうございます。ニコニコ動画のナナオと申します。2つ質問があります。
まず1つ目なんですが、舛添氏が進めておりました、韓国人学校のための都有地の貸出問題ですが、現在この案件は少なくとも中止にはなっていないようです。これにつきましてはどうお考えでしょうか?
増田:この問題については十分な議論を都庁のなかでされていないのではないかと見ております。なかに入らないと十分わかりませんが。
今はやはり、今日も冒頭に掲げた、保育・子育ての問題が大変重要でありますので、これについて私は白紙に戻して、そしてどのような利用方法があるのか、これを考えていくべきだと思います。
記者2:ありがとうございます。2問目です。今ご説明ありました待機児童なんですが、全国の3〜4割、東京都は待機児童を抱えております。
待機児童ゼロを国は打ち出しているんですが、その目標面まで達成できるかは、東京都の役割が非常に高くなっております。できたらもう少し具体的な解決のための方針や方策をお願いします。
増田:わかりました。この待機児童解決のためには、都と区がよく連携をしていく必要がある。そして、私も一億総活躍のメンバーでありましたが、最近いくつか制度改正がなされています。
施設を作るにあたって、東京都の場合には大変難しい問題がありますが、やはりそれを区や現場任せにするのではなくて、きちんと都も入ってその間の調整するような、こういう仕組みがひとつ必要ではないかと。
それから現場のみなさんの声を聞くと、立地についても、昔は幼稚園だけしかバス送迎が認められなかったんですが、保育園までそうしたことが可能になりました。ということは、通園の距離が相当広がってきている。
ですから、そうした制度改正、これを受け入れるかどうかは自治体の判断なんですが、広域保育が可能になった、これを活かすということもありますし。
それから、そこで働く保育士さんの問題も考えていく必要があります。処遇だけでなくて、例えば今保育園、現場に行きますと、土曜日は利用が少し減っています。
ただそれでもオープンするということで保育士さんが配置をされているんですが、それを土曜日だけは共同利用にすると、そこで働く保育士さんもだいぶ休暇が取れて負担軽減になる。
現場の保育士さんの声を聞くと、あるいは利用者のご両親の声と聞くと、まださまざまな解決策があるのではないかと思います。
今日は時間の関係でその程度にしておきますが、この問題は最優先で、仮に知事になりましたら、直接そうしてみなさんの声を聞いて、解決に努めたいと思います。
記者3:フリーランス・ライターのハタケヤマと申します。
総務大臣時代の増田さんは、東京とか大阪などの大都市に集中していた法人関連税、これを地方に再分配するという税制改正を決められましたけれども。これによって東京都は年間1,200〜2,000億円の減収となりました。
これ、都民にとっては痛手だったと思うんですけれども、これまで東京一極集中を批判されてきたことのご自分なりの総括というか、反省のようなものはなにかございますでしょうか?
増田:税の偏在是正のために行われました、地方法人特別税の話かと思います。これは平成19年、そして20年にかけて、都市と地方、とくに東京と地方の、税の偏在が非常に拡大をしたということで、東京都のほうとお話をして。
そして、東京都のほうから見れば苦渋の選択として、期間を2年程度に限定して導入したものでございます。その後、さまざまな理由でどうも期間が延長されたようでありますが。
私はそのときの、東京と地方の大変大きな税の偏在、これについては緊急的な対応として行わなければならなかったと思っております。
今はもうこの関係については、消費税の引き上げのときにこれを解消するということで、制度的な対応を図られていると。
一方で、東京の財政事情というのはこれから、先ほど言いましたように、保育ですとか介護の問題が非常に大きくなってきます。
さらには、当時決まっていなかった2020年のオリンピック・パラリンピック、これに対しての大きな財政需要が見込まれますので、この税の問題については東京都民の税をきちんと守るというかたちで考えていく必要があると思います。
記者3:もう1問、オリンピック・パラリンピックの話が出たので、東京都の負担に対する考え方をうかがえればと思います。
増田:この問題については、知事になりましてからよく内容を聞いてみたいと、私もとくに負担の問題についてはどういうかたちになっているのか、今の段階では十分承知しておりませんが、都民の負担を最大限軽減するというかたちで対応しなければならないと思います。
記者4:テレビ朝日のタケウチと申します。どうぞよろしくお願いします。今朝、出馬を表明している小池百合子議員が、都議会のドンの支配ではなくて、都民による都民のための都政を目指すと、増田さんを牽制するような発言をされましたけれども、それについてはいかがでしょうか?
増田:小池さんがおっしゃってることは別として、直接聞いておりませんが。議会との関係、議会とのあり方については、それぞれが直接選挙で選ばれている、住民を代表している立場ですので、それぞれの考え方の違いがあれば、しっかりとそこは対応し、議論をする。これが基本だと思います。
そういう対話と議論、それを議場できちんと行うということから地方自治が育っていく、あるいは地方自治の解決の知恵が出てくると思います。
これは著名な人の言葉ですが、「地方自治は民主主義の学校である」と言われております。その議論のなかで、さまざまな知恵が出てきて、それで住民に対しての住民からの付託に答えられると思います。
このような二元代表制の下で、私はまず議会と、議会にも各会派がございますが、きちんとした対話をしていくことが必要かと思います。それが都民の期待に応えることだと思います。
記者4:また、小池さんは、しがらみのない都政を目指すなかで、利権の追求チームですとか、舛添都知事の問題で第3者委員を設置するなどを掲げていますけれども。そういったことをおやりになるつもりはあるでしょうか?
増田:漠としてますので、その利権追求がどういうものかわかりませんけれども、透明性高く、必要な情報が公開され、そして都政に曇りがないようにしていくことが必要だろうと思います。
それから、舛添前知事に対しては、やはり最後の去り際が私には大変残念でありました。だいぶ跡を濁さずではなく、濁していったような気がいたします。
国会議員時代の問題と、知事としての問題と分かれるようでありますが、少なくとも都知事として舛添さんがとられた行動、それはご本人の意思がだいぶ強かったようには見受けられますが、そうしたものを都の仕組みとしてきちんとチェックできなかったのか。
やはり舛添前知事のことについては、もう一度私もよく話を聞いて、二度とこういう問題が起こらないような仕組みづくりをしていく必要がある。
それから都政に対してさまざまな批判がこの間もおそらく寄せられてるでしょうし、従来からあったのではないかと思いますが。
そうしたものがきちんとそのあとの改善につながっているのかどうか、そういう仕組みづくりが必要だと思いますので、この点についても実際に都庁のなかに入ってすぐに検討しなければいけないなと思います。
記者5:産経新聞のタカクと申します。東京一極集中の件で、過去のインタビュー等で、「東京から人や企業を地方に移していくことが人口減少の歯止めになる」という趣旨のことを繰り返しお話しになっていたかと思うんですけれども。
都知事を目指されるにあたって、その認識は変わってらっしゃらないかどうかと。変わっていないのであらば、どのようにそれを実現していきたいと思ってらっしゃるのか、そのへんをまず教えていただけたら。
増田:東京一極集中がもたらしているさまざまな弊害、これは地方もそうですけれども、先ほど申し上げましたように、この東京においてもさまざまなマイナス面があります。
そして、企業がどこに立地するのかというのは、まさにこれは企業の経営判断になりますので。
以前は工場等制限法で、工場ですとか大学の立地を制限した時期もありますが。もうすでに10数年前に法律も廃止になりました。やはりそれは、それぞれの主体の考え方・判断に委ねようということになってます。
さまざまな選択肢を広げて、そして企業が本当にどこに立地するのか、その選択肢の可能性を広げていくことは必要だと思います。そのことによって、多くの優秀な人材を採用できる。
コマツのお名前あげて恐縮ですが、坂根(正弘)相談役などは、コマツの発祥の地の金沢のほうに一部機能を移して、優秀な人材を向こうで採用することが、むしろ社としての成長につながっていくという話もしてますし。
それは企業のみなさま方のさまざまな判断があると思いますが、私はいずれにしても、都知事としてこれから行政をしていくうえでは、その自由な判断をされたうえで、そうした企業がきちんと成長していけるような道筋を作っていくことが大事だと思います。
したがって、さまざまな企業のみなさま方の声を聞いて、従業員のみなさま方の、とくにワークライフバランスの問題などについて、あまりにも問題が多いということであれば、その改善を行うとか。そうしたことを行うことが今、とくにこの問題については重要ではないかと思っています。
この東京一極集中の問題というのは、大きな人口減少を背景にして私のほうで各地域、それから各主体に問題提起をしたものでありますけれども。
最終的には、この東京が若い世代にとって本当に住みやすい、そして安心して暮らせる、子育てができる、そういう東京に切り替えられるかどうかということであろうと。
そして、東京都と地方がお互いに切磋琢磨して、よりよい地域づくりにそれぞれが努力をしてく。必要であれば連携する。これが国に切り替えていく必要があると思いますので。
首都ですので。やはり首都のトップは一段高い立場で、そうした日本全体の状況を見ていく必要があるのではないかと、こういうふうに思います。
記者5:もう1点、話が変わってしまうんですが、外国人参政権に対する、賛成・反対のご認識とその理由についても教えてください。
増田:この問題については、私は岩手の知事をしていたときに、岩手県の地域の声をお聞きしながら、外国人移住者の参政権について認めるべきではないかと、このように申し上げました。
そして、この地方参政権の問題については、まさにその地域地域での考え方・問題であろうと思います。東京において、この問題についてどうするかというのは、まさに都民のみなさんの話をよく聞いたうえで考えていくべきものでありますが。
まず私は東京都知事として、先ほど言いましたように、スイッチを切り替えて、都民のみなさん方を見て判断をしていくことでありますので、この問題についてはやはり慎重に考えていく、慎重な方向で考えていくことが必要だろうと思っています。
記者5:過去には議会の発言等で賛成という趣旨のこともおっしゃられたと思うんですけど。今は白紙という状況?
増田:これは地方参政権の問題ですので、それぞれの地方の、いわゆる自治の仕組みをどう作っていくかという問題でありますので、東京知事として、地域の声をより丁寧に聞いていいく必要があると思いますが。
今おっしゃったように、これは見直しをして、そして東京都としてのあり方、慎重に考えていくべきではないかと思います。
記者5:ありがとうございました。
記者6:フジテレビのマチノと申します。先ほど外国人学校の件で、白紙に戻すことも考えるとおっしゃっていたんですけれども。
舛添前都知事の政策の継承ということに関して、そのほかになにか白紙に戻したりですとか、お考えがあるかどうかということをおうかがいしたく思います。
例えば「東京ブロードウェイ構想」ですとか、虎ノ門の「シャンゼリゼプロジェクト」になどについてはどうお考えかどうかをお聞かせ願えればと思います。
増田:虎ノ門の「シャンゼリゼ構想」、新虎通りですけれども。そこはこれから、建っているいくつかビルありますけれども、まだまだその下に道路にいろいろなカフェを整備することがまだできてなくて、まだポツンポツンというかたちになってるかと思います。
こうしたまちづくり、成熟した本当に憩いの場として進めていくうえでは、かなりどこも時間がかかるものでありますが。
あのような地域にそれぞれの年代の方、とくに若い世代の人たちが憩いの場として、とくに土日などが中心となると思いますけれども、道路を最大限に生活空間、あるいは娯楽の空間として利用できることはとても素晴らしいことだと思いますので。
実際のシャンゼリゼ構想の都とそれから事業者などの役割分担、あるいは区と事業者の役割分担、都と区の役割分担、詳細には承知しておりませんが、目指す方向は私は東京のなかで必要な方向ではないかと思います。
それからブロードウェイ構想は、私もよくブロードウェイに何度も行っておりますけれども。やはりそのバックに相当な、いわゆるソフト的な蓄積がないと難しいと思いますので。
これは、こういうことを即断するようなことは私はいたしませんが、都庁にもし知事としてなれば、現場の人たちの話をよく聞いて、できるものならやればいいと思いますけれども。すぐに思いますのは、なかなか壮大な構想だなという気がいたします。
都の2025年へ向けての長期ビジョンや、それから総合戦略、この間出てきた、あれ2020年までの総合戦略で。かなり都の職員のみなさん方優秀でありますし、よく練って作られてるなと思います。
ただ、細部までそれがどういうかたちで作られているのか、いろいろ強弱がおそらくあると思うので、今ただちにこれはもう白紙撤回とかいうもの、思っているものでありませんが、そのあたりの部局や関係のみなさま方のご意見を聞いて判断をしていきたいと。非常によくできてる政策のように見受けてはおります。
記者7:読売新聞のマエダです。選挙での推薦についてなんですけれども。自民・公明以外で予定されている政党であるとか団体・組織があるようでしたら、教えてください。
増田:考え方は幅広く、各党・各組織のご支援・ご推薦をいただきたいというのが基本的な考え方。
これはご承知のとおり、選挙の場合には、無所属候補について、相手との話とか、推薦をいただくうえでの政策的なすり合わせのようなものも必要になります。少し時間がかかるものもあると思うんですが。
う~ん……。できるだけ幅広くということですが。自公にはもうすでにお願いしてあるんですが、それ以外の党がどのようにされるのかまだよく見えないところもありまして。
なにもそういうところがどうだからということではなくて。もう私は無所属ですが、幅広くご支援をいただければと思ってますけれども。
もし仮に、ほかのところとお話し合いをする時間があって、いろいろ政策的なものについて、考えを合わせることができるのであれば、推薦いただきたいなと思っております。
党だけではなくて、組織ですね。そういったことからもご推薦がいただければと思いますが、もうあと月・火・水だけで木曜日から選挙戦ですから、多少は選挙戦に入ってからもそうしたことが動くこともあるかもしれません。
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