2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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小池栄子氏(以下、小池):こんにちは、小池栄子です。はい、龍さんと自己紹介をいたします。今日は「生カンブリア宮殿」ということで、お客様がすごいですけれども、いかがですか。
村上龍氏(以下、村上):緊張しますね。
小池:声、ちっちゃいですよ。
村上:いや、こういった場が苦手で作家になったところもあるので。
小池:はい。
村上:小池さんは、舞台とか、いつもやられているから、大丈夫じゃないですか。
小池:いいえ。それでも、なるべく、固い雰囲気にならないようにお話しできたらいいですよね。
村上:そうですね。
小池:さあ、この「カンブリア宮殿」は4月から10年目に突入ですが、龍さん、いかがですか。10年続きましたよ。
村上:でも、振り返ってみると、あっという間だったですね。
小池:はい。
村上:毎回毎回、新鮮で、そのゲストに応じてリスペクトが生まれるじゃないですか。世の中には、まだまだ本当にすごい人とか偉い人だとかがいるんだなという気分で収録が終わるので、だから毎回新鮮ですよね。
小池:はい、とっても。私も20代の前半からこの番組をやらせていただいていますから、すごくいい時期にいいお仕事ができたなと思って、勉強になっていますよね。
村上:僕も、さっきのVTRを見ていたら、最初は若かったなと。
小池:それは二人とも若かったですよ。10歳、年取ってますからね。さあ今回は、多彩なゲストから龍さんが選んだ、お二人の若手経営者をお呼びしています。まずは、この方です。
宮坂学氏(以下、宮坂):よろしくお願いします。
小池:御無沙汰しております。
宮坂:どうも、御無沙汰しています。
小池:宮坂さんは、2014年の11月に出演していただきましたが、収録や放送の感想はいかがでしたか。
宮坂:そうですね。正直、あまり自分がしゃべっているのを映像で見るのが好きじゃないので、しばらく見てなかったんですけど、1カ月後ぐらいに、覚悟を決めて見ました。
小池:そうですか。
宮坂:しゃべり方が嫌だなと。生で、映像で自分が動いているところを見るのは、普通はないじゃないですか。それを客観的に見ると。何か、しゃべり方がだめだなと、そういうところばかり見て。
村上:そんなこと、なかったですよ。
宮坂:そうですか。
村上:はい。
小池:今も夜はジョギングをされているんですか。
宮坂: はい。今朝も、ちょっと走ってきました。
村上:僕、車に乗っていて、夜に走っている人を見ると、宮坂さんかもしれないなと思って、(車を)止めて見たり、習慣になりました。
宮坂:いつかお会いできたらいいですよね。
村上:ええ。
小池:今日は、よろしくお願いします。
宮坂:はい、よろしくお願いします。
小池:そして、今日はもう一人、ゲストにお越しいただいております。
川上量生氏(以下、川上):よろしくお願いします。
小池:川上さんには、2012年の放送で番組に出演していただきました。
村上:もうそんな昔になるんですね。
小池:3年前ですけれども、「ニコ動、楽しかったね」って話をしてたんですよ。
村上:だから僕も初めてだったので、自分の映像に(文字が)チャッチャッチャッと出てくるのが。すごく新鮮で、違和感も最初は持っていたんですけれども、意外と気持ちいいなって。
川上:違和感が、だんだんコメントの中で、一体化していく感覚があって。
村上:あれって、けしかけられるというか、僕が「某国営放送」と言ったら、「おお、言っている、言っている」とかって出ると、「もっと言っちゃおうかな、NHKとか」と思っちゃう。それは自制しましたけれども。とにかく、あんなに楽しいとは思わなかったですね。
川上:ありがとうございます。
小池:また来ていただいて、ありがとうございます。さあ、龍さん、このお二人も含め、これまで400人以上のゲストの方をお迎えしたわけですが、最も印象に残っている方は、どなたでいらっしゃいますか。
村上:これは、会場の皆さんからの質問にも多かったので。小池さんは、小沢一郎さんでしょう。
小池:いつも私と小沢さんをセットにして、龍さんは話しますけれども……怖かったんです。
村上:僕が説明してもいいですか。前後の事情を。
小池:はい。
村上:お二人はもうご存じですけれども、収録当日は、MC打ち合わせというのを1時間半ほどやって、その後にゲストが見えられる。そして、そのゲストの控室に、二人で挨拶に行くんですよ。
小池:はい。
村上:僕が最初に行って、大抵サイン本とかをプレゼントするんですが、その控室が、6畳とか8畳ぐらいの結構狭い部屋だったでしょう。
川上:はい。
村上:そう、狭いんですよ。僕が先に挨拶しているときに、小池さんが入ってくる。そうするとその6畳間に「小池栄子」がフルメイクアップで入ってくると、空気がガラッと変わっちゃうんですよ。大抵のゲストの人は、実際に間近で見ると、「全然違って、かなりきれいですね」とか。
小池:「全然違って」って、どういう意味ですか(笑)。それは龍さんの本音ですよね。
村上:「すばらしい、美しいですね」という感じで……。
小池:優しく迎えていただける。
村上:はい、お花が咲くような感じに控室がなるんですけれども、小沢一郎さんの時は?
小池:「小池栄子です」って言ったら、「えーっ」と返されまして。すごく怖くてですね。収録が憂鬱でした。
川上: 実は、小沢さんは周りの人が、ちょっと威圧がありますよね。
小池:はい。
川上:小沢さんに、ニコ動で何回か出ていただいたんですけど、「そもそも、何でこんなところにスーツを着ない奴がいるんだ」という雰囲気で、凄い目で睨まれて。
村上: 決して悪意とかある人ではないし、礼儀正しいんですけれども、威圧感があるので、怖かったですよね。
小池:そうですね。でも、2回もお越しいただいたんですよね。
村上:2回も来てくださいまして。ロジカルな人だし。ただ、「えーっ」と言われたときには、ドキッとして、「この人は、こういうので損しているんだろうな」と思いましたね。
小池:龍さんは……?
村上:僕は、もちろん全ての人が印象に残っているんですが、ヤマダ電機の山田会長です。出られた時に、ヤマダ電機は電機業界の王者みたいになっているわけですが、最初は群馬県の小さな電器屋さんだったんですよね。家族経営の。山田さんの奥さんの手記みたいなものを社史に載せていることなのですが。
今は何千億という企業になったわけですが、今よりも、群馬で1軒だけ電器屋と修理屋をやっていたころが懐かしいと書かれていたんですよ。
当時、山田さんは修理を見込んで電器屋をやるかどうかをマーケティングして電気屋を始めたんですよ。修理に行くと、近所の人が「ありがとう」と言ってお赤飯を持ってきてくれたり、お野菜を持ってきてくれたりというのが、非常に懐かしかったと。僕はそのことを山田さんにお聞きしたんですよ。
そうしたら、「確かに懐かしいですよ」とおっしゃるんですね。その後、「懐かしいと思われるかもしれませんけれども、あのころに戻りたいとは思わないんじゃないですか」と言ったら、「戻りたい」とおっしゃった。僕もびっくりしたんです。普通、「懐かしいけれど、戻りたくはない」と答えますよね。
宮坂:そうですね。
村上:ただ、こういう場だから、もう別に隠すことじゃないので言います。山田さんの娘さんが亡くなり、毎朝出社すると、お花を娘さんの為に手向けられるんですよ。
きっと、「あのときに戻りたい」とおっしゃったのは、まだ娘さんが亡くなられる前で、家族みんなで電器屋さんをやっていたころに、本当に戻りたいんだろうなと。あの時はジーンときたんですね。
何となく、ヤマダ電機というと、血も涙もない経営という(笑)。巨大企業で、他を圧するようなイメージがありますよね。
宮坂:パワープレーで行くようなイメージが、確かにあります。
村上:そういうイメージがあったのに、そういうことをおっしゃったので、ジーンというか、しかも個人的な場ではなくて、テレビに向かって。びっくりしましたね。
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