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成功したものの共通点は? 構造分析で再現メカニズムを探る(全1記事)

なぜトップ5%社員は高い目標を次々クリアできるのか? どんな環境でも継続して成果を生み出す「再現メカニズム」とは

新刊『時短の一流、二流、三流』が好評の越川慎司氏が開設したVoicyチャンネル「トップ5%社員の習慣ラジオ」。今回は「トップ5%社員は再現性を見つける習慣をゲットしてた」の放送回の模様をお届けします。『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』の著者である越川氏が、トップ5%社員が行う小さな行動実験を解説しました。 ■音声コンテンツはこちら

トップ5%社員とトップ20%社員の違い

越川慎司氏:今回もトップ5パーセント社員の行動習慣についてご説明していきます。トップ5パーセント社員とトップ20パーセント社員の違い。ずばり、成果を出し続けられるかどうかです。トップ20パーセント社員は、「今年は成果が出た。来年は期待が上がって行動目標が高くなったから無理だ」。そうではなく、去年も今年も来年も成果を出し続ける人が、トップ5パーセント社員なんですね。

そのためにはどうしたらいいか。環境って変化しますよね。例えば、担当するお客さまが違うとか、コロナの前とコロナの後では環境が違うとか。例えば、社内で使うグループウェアが昔は特定のスケジュール管理だけだったのが、今はOutlookとTeamsを使うようになった、みたいなね。

それでも成果を出して、社内でコミュニケーションを活性化するにはどうしたらいいかを考えなきゃいけないんですよね。そうすると、市場の変化であれ、お客さまの変化であれ、自分への期待の変化であれ、職務責任の変化であれ、変化をしっかりと現状認識して、それをしなやかにこなしていくことが重要です。変化という波にうまく乗ることが重要なんですよね。

じゃあ、どうやって変化の波をしなやかにこなしていくのか。再現メカニズムです。これをやってうまくいった。「やったー! よーし、来年もうまくいくかな」。うまくいかない。なんでですかね?

「環境が変わったから」「人が変わったから」って他責にしていたら成長しないですよね。もちろん環境とか職場の仲間とかによってラッキーなことはありますよ。でもそれに依存していたら、自分が主役の「自分軸のキャリア」は構築できないですよね。自分でコントロールできる、自分で変えられるエリアはどこなの? 変数はどこ? 「ここは無理、ここも無理」。いや、それは定数ですから。

変数の中でどうやって工夫していくかです。変数の中でトライしたらうまくいった。「これはたまたまかな?」と振り返る。次にやったら失敗した。今度はこうやってみよう。ああ、成功した。「じゃあ、成功したことの共通点って何?」と構造分析するのが、トップ5パーセント社員の特徴ですよ。

初めての磯釣りで得た気づき

成果を出し続けたいんだから、また正解、成功するためにはどうしたらいいのかって純粋に考えますよね。例えばこの前、私、初めて磯釣りをやってきたんです。そしたらぜんぜん釣れないんですよ。素人だからぜんぜん釣れない。でも、たまたま釣れたんです。1回釣れたと。「これはラッキーだな。よし、次のラッキーを引き寄せよう」と思っても魚は釣れないですよね。ずっと釣れなかった。

餌のつけ方を変えてみた。そしたら釣れた。「あ、もしかして釣りは、針に餌をつけるのがすごく重要なのかも」と思ったんです。どうも海水の透明度が高くて魚が針を見つけてしまうと。キラキラ光る針を見ちゃうと仕掛けだと思って食いつかない。

だったらその針が隠れるぐらい餌をつけるというのをやってみたんです。そしたら釣れた。なるほど。針を見せないほうがいいんだな。次に、また針の中に餌をつけて投げ入れた。でも釣れない。あれ、さっきは釣れたのに今度は釣れない。

何でだろうと思って、釣り糸を上げたら餌がちょっとずれていた。もう1回つけた。またずれちゃった。なんでずれちゃうんだろうと思って、そーっと釣り糸を垂してみた。釣り竿を立てて餌をつけて海面にサーッと流すと、餌がずれずに海の中に沈むということがわかった。

あ、釣り竿って立てたほうがいいんだってわかる。そして餌をつけた。針が隠れた。そして餌がずれずに海の中に潜った。魚が釣れた。あ、餌をつけたあとも重要なんだなって気づく。そこからやはり魚を釣れる確率が高まった。初めてなのに真アジが5匹釣れた。

再現メカニズムの探し方

これが再現性の高いルールです。真アジを釣るためには、餌をちゃんと針につけて針が見えないようにする。ちょっとグロテスクなので、何の餌かは言いませんよ。その餌がちゃんとずれずに海の中まで入るようにするには、釣り竿は立てた方がいいというメカニズムを見つけた。偶然ね。こういうことを5パーセント社員はやっているんですよ。

「あれ? 今回の会議資料はやたらめくってくれる人が多かった」「あれ? でも今回はなんか眠そうな人が多い」「今回はなんかやたらメモを取ってくれた」「今回は質疑応答で誰も質問してくれなかった」。さまざまなシチュエーションの中で、「こうやれば質問してくれる」「こうすれば資料を見てくれる」という、再現メカニズムを探そうとする。

探してみて仮説を作る。「これだろう」と当たりをつけてやってみる。良かったら次の仮説を作るという小さな行動実験です。トップ5パーセント社員は、ローリスク・ローリターンの小さな行動実験を積み重ねて、学びを積み重ねているんです。

何で学びを積み重ねるんですか? 成果を出し続けるためのメカニズムを探しているから。そういったメカニズムを持っていると、資料作成だけでなく、例えばプレゼンだとか、メールを送る時とか、電話をする時とかでも活用することができるんです。

どうでしょう。再現メカニズムを探す旅。これを楽しんでやってみる。これが、僕が『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』という書籍を出した理由です。「5パーセント社員はすごいよな」。いやいやいや、実はすごくないんです。もうぜんぜんすごくないんです。

もっと言いますよ。大したことないんです。大したことないことを、大したことなくやる人たちが大したことがあるんです。みなさんもできるんです。うまくいかないことだらけ。でも成功することもある。失敗する理由は何だろう? 成功する理由は何だろう? その理由を突き詰めて、仮説をもとに小さな行動実験をやってみる。これが5パーセント社員になる最短距離の方法なんです。

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