2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
リンクをコピー
記事をブックマーク
シュリダー・ベンブ氏:今日はありがとうございます。本イベントZoholicsは今や世界各国で開催されていますが、発祥の地である日本でまた講演ができて嬉しいです。
この基調講演では、Zoho独自のワークスタイル、考え方、Zoho Wayについてお話をしたいと思います。Zoho Wayとは新しい仕事哲学です。一生懸命働く、仕事をするとはどういう意味なのか、そして私達を良い仕事に駆り立てるものは何なのか、その中でZohoのミッションは何なのかについてお話します。
まずは「プロフェッショナル」という言葉についてです。実は私はこの言葉があまり好きではありません。説明しましょう。プロフェッショナルとはスキルがあり有能な仕事が出来る人を指します。
でもそこには人間味が欠けるような気がします。プロフェッショナルとはそこに何の個性もない、交換可能なイメージにもなり得るからです。もっと言えば、ただの商品、「モノ」となり得る。それが私がプロフェッショナルという言葉を好まない理由です。
プロとして仕事をする人を指す新しい言葉が必要です。そこで私は「クラフトマン」、職人という言葉を使いたいと思います。クラフトマンとは情熱を持って自分の仕事に打ち込む、独自のスキルと個性(人間性)を合わせた、人間味ある職人を指します。
次に、楽しみながら仕事をすることです。仕事とは辛い思いをしながらするものではないと心から信じています。仏教(禅)のコンセプトに近いですね。仕事に喜びや意義を見出す。クラフトマンの仕事の基盤は楽しみ、ワクワクすることです。心が苦しむことはない。これがクラフトマンという考え方です。
そして、継続的な洗練の精神もクラフトマンという考え方に含まれています。「洗練」という言葉が重要です。継続的な改善、というフレーズはビジネスの場でよく耳にしますね。このフレーズから来ているのですが、この2つは大きく違います。
「改善」は目に見える数字、メトリックスや統計でそれを測ることが出来ます。5%改善しよう、8%削減しよう等、改善には数字が不可欠です。それに比べて「洗練」とは、美的感覚であり、数字で測ることができないものです。数字に頼る改善にフォーカスしすぎるのではなく、美的感覚をもって仕事をしようではないか、と私達は提案します。
製造業などの工業では、もちろん数字で測れる改善も必要です。しかしソフトウェアのようなクリエイティブな仕事においては、ユニークさ、個性が必要です。今日のプレゼンテーションだってそうです。今日ここで私が達成したことは数字で測ることが出来ないクリエイティブという考え方の一部です。
そして皆さんがここに参加していることもクリエイティブのプロセスのひとつと言えます。「洗練」とはクリエイティビティであり、つまりソフトウェアなのです。ソフトウェアは職人技だと思います。工業的なプロセス、継続的な改善だけに限らず、継続的な洗練でもあるのです。「Software. It’s our craft.(ソフトウェアは、我々にとってのクラフトだ。)」、これがZohoの信念です。
仕事とはアートです。スティーブ・ジョブズも同じコンセプトについて話しています。この考え方は古き良き日本の職人の精神にすでに存在していました。継続的な洗練とは日本語の言葉「ものづくり」、これに尽きます。これは数字では測ることの出来ない、芸術的なプロセスです。
アートとしての仕事は数字で測ることは決して出来ません。「ものづくり」のコンセプトをもっと広げるべきだと思っています。産業化により「改善」が押し進められるようになりましたが、今こそもう一度「ものづくり」の考え方に立ち返るべきだと考えます。
私はプロダクトづくり、テクノロジーを学ぶ学生を社内大学で指導していますが、こういったことを勉強する学生は、学ぶうちに日本のこのコンセプトに出会うことになります。私もそうでした。ソフトウェアを数字だけで理解しようとすることは出来ません。それを理解する為に「ものづくり」という美的感覚を持つ日本の考え方が非常にしっくりきたのです。
『Driving Honda: Inside the World’s most innovative car company』というこの本はアメリカで出版されました。ホンダはアメリカでとても人気があります。日本よりアメリカでのほうが人気があるかもしれません。そして人気があるというのはセールスの観点からだけではありません。ホンダは人の情熱を掻き立てるのです。この本には何が企業をユニークにするのか、そしてその秘訣について書かれています。
企業のIT化・業務効率の向上をサポートするクラウドサービスを提供するZohoが、ファンのための行うユーザーイベントです。2007年の日本での初開催以来、欧米やインドなど世界各地で展開されています。・公式サイト
2024.12.20
日本の約10倍がん患者が殺到し、病院はキャパオーバー ジャパンハートが描く医療の未来と、カンボジアに新病院を作る理由
2024.12.19
12万通りの「資格の組み合わせ」の中で厳選された60の項目 532の資格を持つ林雄次氏の新刊『資格のかけ算』の見所
2024.12.16
32歳で成績最下位から1年でトップ営業になれた理由 売るテクニックよりも大事な「あり方」
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
PR | 2024.12.20
モンスター化したExcelが、ある日突然崩壊 昭和のガス工事会社を生まれ変わらせた、起死回生のノーコード活用術
2024.12.12
会議で発言しやすくなる「心理的安全性」を高めるには ファシリテーションがうまい人の3つの条件
2024.12.18
「社長以外みんな儲かる給与設計」にした理由 経営者たちが語る、優秀な人材集め・会社を発展させるためのヒント
2024.12.17
面接で「後輩を指導できなさそう」と思われる人の伝え方 歳を重ねるほど重視される経験の「ノウハウ化」
2024.12.13
ファシリテーターは「しゃべらないほうがいい」理由 入山章栄氏が語る、心理的安全性の高い場を作るポイント
2024.12.10
メールのラリー回数でわかる「評価されない人」の特徴 職場での評価を下げる行動5選
Climbers Startup JAPAN EXPO 2024 - 秋 -
2024.11.20 - 2024.11.21
『主体的なキャリア形成』を考える~資格のかけ算について〜
2024.12.07 - 2024.12.07
Startup CTO of the year 2024
2024.11.19 - 2024.11.19
社員の力を引き出す経営戦略〜ひとり一人が自ら成長する組織づくり〜
2024.11.20 - 2024.11.20
「確率思考」で未来を見通す 事業を成功に導く意思決定 ~エビデンス・ベースド・マーケティング思考の調査分析で事業に有効な予測手法とは~
2024.11.05 - 2024.11.05