アイスブレイクの科学的な効能

伊藤羊一氏(以下、伊藤):今日は尾原和啓さん、篠田真貴子さん、伊藤羊一のオープントークです。

(会場拍手)

最初に、今日のテーマです。「あなたはどう働き、生きるのか?」ということで、つまり「なにを話してもいいんだな、これは!」ということがわかりましたので、特に打ち合わせをしていません。どういう構成にするのかもほぼ話しておりません。面白くなるか面白くならないかは、わかりません。

(会場笑)

最初はアイスブレイクということで。ちょっと場が緊迫していますので、アイスブレイクをやりましょう。お互い、お隣の人と2人組または3人組になって、お互いに自己紹介をしましょう。

「お名前」「職業」「どんなことを聞きたいと思って今日きたのか」。最後にお互い相手を褒めあいましょう。服装、しゃべり方、笑顔など、相手のよいところをみつけます。

ちなみになんで(アイスブレイクを)やっているかと言うと、お互い相手を褒めあうことによって、オキシトシンという幸せのホルモンが分泌されるそうです。オキシトシンが分泌されるのは、こうやってお互いを褒めあうときと、身体的接触ですね。

尾原和啓氏(以下 尾原):1分以上の身体接触。

伊藤:そうですね。石川善樹(医学博士)さんが言っていました。オキシトシンをいっぱいにしようということで、よろしいですか? ではお願いします。

(会場アイスブレイク中)

伊藤:時間です。そこまでにしてください。ありがとうございました。僕もYahoo!アカデミアでワークショップをやるんですね。その際、元々はアイスブレイクとかあまり好きではなかったんですが、こういうふうにやると、明らかに場が温まってくるんですよ。場を温めれて活発な場にしていくという意味で、こういうことは、ちゃんとサボらずやるといいと思います。

Yahoo!アカデミア発足の歴史

伊藤:今日はYahoo!アカデミアオープン化のお披露目セッションということで、セッションに入るまでに、簡単にYahoo!アカデミアのご紹介をさせていただければと思います。

Yahoo!アカデミアは、2014年4月に、ヤフーの次世代リーダーを育成する企業内大学として設立されました。つまり、最初はヤフーのリーダーにフォーカスしていました。ヤフーの社員だけを対象にしていたんですね。そこからはじまりました。

経営幹部育成ということで、これは今も行っています。次の執行役員たちになるかもしれない本部長たちがブワーッと集まりまして、社長の川邊(健太郎)と懇談するということですね。懇談と言っても、真面目に経営に関する内容を議論します。こんな感じで車座になって、話すというようなことをやったりしています。

僕は2015年から参加していたんですが、経営幹部を育成するなかで、リーダーシップをとれる人をどうやって育成していったらいいだろうと(思いました)。リーダーの育成をどうやっていったらいいだろうというときに、直立して、手をひろげて「みなさん」などと言うと、すごくリーダーシップを発揮できるのではないかと最初は思ったわけですよ。つまり、そういう表面的なものを鍛えるかと。

そんなはずあるわけないなと。どうしたらいいんだろうな? と思ったときに、人を巻きこむためにはどうしたらいいか、ずっといろいろチャレンジしながら、試行錯誤しながら悩んで、最終的に「コレだな」と。「自らが熱狂しないと、人なんか巻き込めないよな」というところに至りまして。それがYahoo!アカデミアの基本的な考え方「Lead the self」ですね。

「内省」と「対話」を大事に

伊藤:「自らが熱狂する。自らを導く」を基本概念として確立させました。ざっくり言うと、『下町ロケット』の阿部寛ですね。「ここでつくったエンジンで、ロケットを宇宙に飛ばしたいと思わないか!」というような。あれをやっているうちに、「社長、それはダメです」と言っていたのが、だんだん「社長、がんばりましょう!」となっていくんですよ。それだな! と思って。

そうするためにどうしたらいいかと言うと、「内省」と「対話」。この二つを繰り返しやっていくのがいいかなと。つまり対話だけではダメ。内省だけでもダメ。自分で考えているだけでは、なんとなく頭が無限ループになって終わってしまうわけです。「もういいや。寝よう」と寝てしまうと。

だから対話をする。自分で考えて、「うーん」となったときに、「こうしたらいいのでは?」というような感じで質問されるとハッと気づく。内省と対話で気づきを得る、ということをリーダーシップ開発のベースに据え、Yahoo!アカデミアは合宿へ行って、ひたすら内省して対話をする。これをメインにやっています。

それに加えて、体験が大事だということで、いろんな体験のもの。例えば、座禅にいったり。この写真は何かと言うと、フレンチシェフの松嶋啓介さんのところに行きました。松嶋啓介さんにラタトゥイユをつくってもらいながら、料理を通じて、自分のリーダーシップを磨く、という体験プログラムなどもやっております。みんな「ほー」というような顔をしてみていますが、(これが)Yahoo!アカデミアですね。

スキルと違い、マインドを鍛えるのは難しい

伊藤:あとでお二人にも聞きたいと思っていますが、基本、スキルは鍛えればいい。ロジカルシンキングの本でも読めば鍛えられるわけですよ。だから鍛えろと。

一方で、マインドはなかなか鍛えられないな、というところを、内省と対話を通じてカーッと気づきを入れて、(主に職場で)すぐに行動する。行動したら振り返って、ハッと気づきを得る。

そうすると、マインドが鍛えられる。それで、またハッと気づいたら、すぐに行動する。こうやってサイクルでマインドを鍛えていって、自分をリードする。こんなことをプログラムとしてやっています。

それで、「Lead the self」されましたと。自分自身が熱狂し始めましたと。「オレはすごく熱狂しているぞ」となったんですが、「それでどうする?」と言うと、「どうもよくわかんない」と。「とにかく行動する」と、挙動不審になっていたらいけないということで、マインドが鍛えられたら、それに加えて今度は「事業をつくっていこうよ。事業をつくって世の中に貢献しよう」と、今年度からデザインシンキングをベースにした事業構築のトレーニングを開始しました。

まだオープンにしていないですが、ちょっとずつ、みなさんにもオープンにしていきたいと思っています。Lead the Selfされて「オー」って動いたら、次に事業をつくるというのを、フォーマットとして学ぶ。こういうことをやろうとしています。

幅広く、いっしょに学び合う「学び舎」としてのYahoo!アカデミアに

伊藤:「そういうことをやるから、みんな寄っておいでよ」ということで、いろんな人を呼んで、Yahoo!アカデミアカンファレンスを2月にやりました。

尾原さんや篠田さんにもカンファレンスにいらしていただいたんですが、「外とも交流をいっぱいやっていきたいんだよね」と言ったら「いいねえ」という話になったので、みなさんのお話もオープンにしていこうということになったんですね。

先日、オンラインライブということで……『1分で話せ』というプレゼンの本があって、最近売れているんですが(笑)。

(一同笑)

『1分で話せ』を中心としたプレゼンの講義を準備して。なぜか(サッカーワールドカップ)日本代表の試合の日だったので、ユニフォームを着ています。このときに、延べ400人の方にご覧いただいて、オンラインライブをやりました。

(オンラインライブが)すごく評判になりました。主婦の方から「子育てしながらこんな学べるなんてことはなかった」と何人にもいわれて、それならどんどんやっていこうということで、これからもオンラインライブはやっていきます。これはみなさんもご覧いただけます。こんなカタチで、オープンにしていきます。

そもそもヤフーの中でやっていたんですが、いろんな刺激を受けるためには、同じ価値観の人たちだけで集まっては、あまり刺激が多くないなということで、こういうふうにやってみたら、けっこう聞いていただける方がいっぱいいたので、オープンにして、広くみなさんといっしょに学び合う「学び舎」にしていこうと、徐々にオープンにし始めています。

最終的に「ヤフーのリーダーをつくる会」から転じて、「明日の日本をつくるリーダーをつくる」学び舎にしていきたいと思って。なので、今日は尾原さんと篠田さんの話を聞きにきたと思いますが、それだけではなくて、「Yahoo!アカデミアがオープンするので、みんな集おうよ」と。

ヤフーの人もいますが、外の方もいっぱい、みんなYahoo!アカデミアに集って、みんなで学び合って、「明日の日本をつくる」みたいになって行こうぜ。こんなことを今日宣言したくて、お話ししました。