2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
2014年12月26日 橋下徹 大阪市長 記者会見(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
橋下徹 大阪市長(以下、橋下):僕からは4点あります。まず第1点なんですけれども、VISAのプリペイドカードによる生活保護費の支給を、モデル的に実施します。生活保護費の支給方法について、家計管理や資金管理が必要な方々への支援ツール、まあ自立支援のいちツールとしまして、プリペイドカードによる生活保護費の支給を、モデル的に実施します。
こういうやり方は全国初ということになります。近年、金銭管理等の各種生活支援を必要とする被保護者、生活保護受給者ですね、とりわけ単身高齢者が増加しておりまして、今後も増加すると見込まれます。
平成25年12月に成立した、いろいろな生活保護の欠陥をちょっと改善しようという改正生活保護法では、収入・支出・その他、生計の状況を適切に把握することが、受給者の責務として義務付けられました。
経済的に自立していくためには、まずはキチッと家計を把握することが肝要なんでしょう。
さらに、ギャンブルな過度な飲酒などに生活費を費消し、自立に向けた生活設計をたてることが困難な方への支援も求められている。ということで今回、三井住友カード株式会社さん、株式会社富士通総研さんの三者において協定を締結しまして、モデル事業を実施するに至りました。
最初にこのVISAのプリペイドカード、これを利用の申し出があった被保護者に貸与しまして、生活保護費のうち一部、モデル実施においては一律3万円、このプリペイドカードのほうにチャージをします。
で、この利用者、生活保護費受給者のほうは、VISAカードの加盟店でこのチャージ額、入金額までの買い物、飲食などが出来ると。まあ本当にプリペイドカード、ですね。
これいろいろ確認すると、クレジットカードの場合には上限設定が出来ないとか、本人じゃない第三者が、例えば市役所も第三者的存在になりますから、それが利用者に代わってチャージをするというのが、制度上いろいろ課題があったみたいですけれども。
その課題がクリアになったので、こういう新しいモデル事業として、一回、生活保護費の適正支給、そして利用者のほうは自立に向けた家計収支の把握ができると。これも自立支援の重要ないち形態だと、僕は思っております。利用者は希望を募って、こういう形を採ります。
僕も弁護士時代に破産事件をよく扱っていましたけれども、家計がキチッと把握できないと、なかなか生活のほうがうまく成り立たない、というような実態も見えてきました。
まあ生活保護者の方はそういう方々ばかりではありませんし、いろいろな理由で生活保護を受けなければいけない事情もあるんでしょうけれども、ただ中にはこういう形でキチッと自らの家計収支について記録をとりながら、それを把握することが自立支援につながる、という方も生活保護費受給者のなかにはいますので。
利用規模に応じて、一度こういう形でモデル事業を実施して、実際にどういう形で自立支援につながるのか、しっかり検証もしていきたいと思っております。
今回、半年から1年程度のモデル実施をやります。その状況を検証しまして、これはうまくいけそうだ、ということになればその後、今は三井住友カードさん、富士通総研さんとですけれども、他の事業者から申し出があった場合には、事業主体についてはいろいろな方に入っていただけるような、そういう制度設計にしたいと思っております。
いずれにせよ、全国初の試みですので、一回チャレンジをしてみたいと思っております。
(以下、記者との質疑応答パートより)
記者:生活保護費のプリペイドカード支給をモデル事業として始める、という点についてですが、これは特異な事例を抽出して金銭管理支援をしていく、という……?
橋下:どうなんですか? そのあたり。どんな人を選ぶかっていうのは。
市担当者:今回はモデル実施でございますので、あんまり管理が困難な方になるとモデル実施がうまくいくかどうかって事もありますので、ケースワーカーが適切な方を選んでいただいて、ご本人に希望を聞いていただく、ということにしております。
橋下:まあモデル実施なんでね。記者からの質問で「大阪市のメリットは」なんて質問もあったみたいですけど、その人はあんまり家計というか、そういう事を知らないのかと。文書通信交通滞在費だって、そんなの全部キャッシュカード制度にしたら、全部一覧化できてわかるじゃないですか。そんなの当たり前のことですよ。
大阪市のメリットはというよりも、生活保護制度全体の適正支給、また受給者の支出の適正さということから考えたら、これは管理をする、記録化するなんていうのは当たり前のことなんでね。このカード化っていうのは、大いにメリットになると思いますよ。
それで大阪市に金銭がいくらはいってくるとか、そんなしょうもない話じゃなくて、生活保護制度全体に対して非常にメリットがあることだと思っていますから。
まあ僕は、本来ならばある意味全員、一定額についてはカード利用ということにしたほうが、それで全部記録を、報告を出させて、それを見ながらケースワーカーが指導すればいいんですから。
これは食品に使いすぎだとか、これはこうだあれはこうだ、って。家計において家計簿をつけるということが、いろはの「い」であることと同じように、記録化っていうのが一番重要で、受給者に家計簿つけてくださいって言ってもなかなかつけてくれないところを、こういった形でカード化すれば全部記録が自動で出てくるんで、非常にメリットになると思いますけれども。
その記録を使ってケースワーカーがどう指導に活かせるのか、その指導によってどう自立できたのか、そういうところを今度検証していって、これがうまくいくんだったら、ある意味全市的に広げていくと。もっとカード会社に協力を呼びかけるとか、そういう形になると思いますけれどもね。
記者:と申しますと、今回はモデル事業なので希望者だけですけれども、本来的には対象者全てがこの方式にしていくのが望ましいと?
橋下:僕はそう思いますよ。ただ全部をカードっていったら、それは現金の必要性もあるんでね。それは生活保護制度っていうのは税で賄っている制度であるんで、支給についても支出についても、適正さを求めることの一環として、受給者にはこれくらいの一定の負担を負ってもらっても、然るべきかなと思いますけれどもね。
2024.10.29
5〜10万円の低単価案件の受注をやめたら労働生産性が劇的に向上 相見積もり案件には提案書を出さないことで見えた“意外な効果”
2024.10.24
パワポ資料の「手戻り」が多すぎる問題の解消法 資料作成のプロが語る、修正の無限ループから抜け出す4つのコツ
2024.10.28
スキル重視の採用を続けた結果、早期離職が増え社員が1人に… 下半期の退職者ゼロを達成した「関係の質」向上の取り組み
2024.10.22
気づかぬうちに評価を下げる「ダメな口癖」3選 デキる人はやっている、上司の指摘に対する上手な返し方
2024.10.24
リスクを取らない人が多い日本は、むしろ稼ぐチャンス? 日本のGDP4位転落の今、個人に必要なマインドとは
2024.10.23
「初任給40万円時代」が、比較的早いうちにやってくる? これから淘汰される会社・生き残る会社の分かれ目
2024.10.23
「どうしてもあなたから買いたい」と言われる営業になるには 『無敗営業』著者が教える、納得感を高める商談の進め方
2024.10.28
“力を抜くこと”がリーダーにとって重要な理由 「人間の達人」タモリさんから学んだ自然体の大切さ
2024.10.29
「テスラの何がすごいのか」がわからない学生たち 起業率2年連続日本一の大学で「Appleのフレームワーク」を教えるわけ
2024.10.30
職場にいる「困った部下」への対処法 上司・部下間で生まれる“常識のズレ”を解消するには