2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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記者:毎日新聞の記者のスダと申します。まず、3点ほど伺いたいのですが。パワーポイントのテラトーマ画像について、どの段階から小保方さんが画像の意味を取り違えられていたのか。2011年11月に最初にパワーポインTのを作成されたときは何の細胞にどんな刺激を与えて作成した細胞というふうにスライド中で説明をされているのでしょうか。
小保方:11年のラボミーティングで用いたパワーポイントの中では、様々な細胞にストレスを与えると、幹細胞化するという観点からまとめられたもので、そのテラトーマ画像について、何由来の、どのストレスを与えたものかについての記載はありません。ただ、さまざまな体細胞にさまざまな種類のストレスを与えると、幹細胞化するという現象について次々と述べられていて、その中の一部として、テラトーマフォーメーションのデータが載せられております。
記者:具体的な実験の結果としてその画像を掲載したのではなくて、多能性を持つという幹細胞ができるという一例としてその画像を使われたということなんでしょうか?
そうです。
記者:2012年の12月に同じ画像を和歌山県内のミーティングに、たぶんバージョンアップされたパワーポイントで同じ画像を提示されていると思うんですね。それはご記憶に無いでしょうか?
ちょっと確認しないとわかりませんが。私が和歌山県で、ちょっと正確な日付は確認しないとわかりませんが、酸処理によって得られたSTAP細胞から作られたテラトーマ(一種の腫瘍)の接点を染め直して撮影されたものです。
記者:今のご説明は、実験ノートにも書かれているのでしょうか?
小保方:はい、第三者が見た時に充分な記載になっているかどうかはわかりませんが、私はトレース出来るレベルで書かれております。
記者:それは理化学研究所の調査委員会に提出された実験ノートに書かれているんですね?
小保方:はい、そのはずです。
記者:3つ目(の質問)なんですが、申立書で取り違えられた経緯というのがちょっとわかりにくかったんですけれども、何故、その論文を作成されるときに元の画像データではなくてパワーポイントから画像を持って来られたんでしょうか? 例えば急いで作ったとか、急がされたとか、何らかのご事情があったんでしょうか?
小保方:そうですね。そこは本当にもう、申し訳ございませんとしか言い様がないのですけれども、何度も何度もパワーポイント内でデータをまとめ、バージョンアップしてデータを集めていましたので、そこに載っているデータを論文のフィギュアのほうに載せて使ってしまいました。もう本当にその時に、元データを辿っていれば、絶対にこのようなことにはならなかったので、本当にもう後悔と、そして毎日反省しております。
記者:パワーポイントから論文に使われた画像は、このテラトーマ画像だけですか?
小保方:……データは……。どの画像をパワーポイント画像から使ったのかわかりませんが、その他のデータに関しましても全て元データをこの度確認して調査しておりますので、パワーポイントに大きく写真としてまとめたものを直接使ったものに関しましては、その画像だけだと思います。
記者:NHKのフジワラと申します。まず1つ目、お聞きしたいのですが、電気泳動の画像にしても、その後の取り違いにしてもミスであった、ということで、悪意はないということを仰られているのはよくわかるんですが、科学の世界、例えば電気泳動でああいうふうに注釈なしに切り貼りをしてしまうということはですね、それも見栄えを良くしようという意図をもってそれをやってしまったということは、科学的にはそれだけで批判を免れないことだと思うのですが、そのへんについてはいかがお考えでしょうか?
小保方:私が不勉強なままで、自己流でやってしまったことを本当に反省しております。またこの度、ネイチャーのほうに問い合わせましたら、「黒い線を両サイドに入れておけばよかった」のだというようなご指示を頂きました。本当に私の不勉強によるもので、申し訳ございませんとしか言い様がございません。本当に申し訳ございません。
記者:それに関連してなんですけども、今、「正しいのがあるので不正ではない」というのがご主張だったと思うんですけれども、電気泳動についてもですね。場合によっては、例えばゲル1のレーンの3番目と、オクト4で層とした両方のリアレンジメントが非常によく似ているので、コントロールとしてはそれで、もしかすると似すぎているから不適当だと思ってジェル1を隠そうと思ったんじゃないかと考えることも可能だと思うんですが。これはもちろん、そうだと言っているわけじゃなくって、逆の意味でですね。そういうふうに科学コミュニティのなかで疑念を起こさせてしまう行為であったということについて、小保方さんご自身もそういうふうな不適切さがあったということは認めてらっしゃるということでしょうか?
小保方:私は、このオクト4陽性の、細胞の結果自体が変わるものではないので、それ以上の科学的な考察というか、それに影響を及ぼすものであるということまでは考えておりませんでした。結果自体が正しく提示されているので、問題がないと考えておりました。
記者:いわゆる捏造と言われたほうについて、ご自身から申し出られたとは調査委員会でも少し触れられていたとは思うんですけれども、ただ調査委員会のほうにはですね、学位論文と非常によく似た画像であることが一般的に知られるようになるまでは、報告がなかったということも書いてあります。これは、学位論文とよく似た画像を使ってしまったんだということを小保方さん自身は、例えば笹川副センター長に対して申告されたということなんでしょうか?
小保方:はい、取り違えに気がついた時点で報告は致しました。
記者:ジャーナリストのイワカミです。画像の取り違えについて、自己申告されたものであるということをご主張されてますよね。調査委員会が気付くより先に指摘されたと。この気づかれた日付はいつなのか、外部の指摘より早く気づいたというのは、ご自身の不正の疑いを晴らす重要なポイントであろうと思うんですけれども、これを立証できるようなものも含めてご説明頂けるでしょうか。
小保方:まず、写真の取り違えに気がついた日付は、2月の18日だと記憶しています。もし間違っていたら申し訳ありません。その時に申告したという証拠なんですけれども、その日のうちにネイチャーのエディターのほうへ、問い合わせという形でメールを送っております。
記者:外部からの指摘ではなくご自身で気が付かれた、ということを、なにか証拠立てられることは出来ますか?
小保方:証拠……。
記者:それは難しい?
小保方:はい。
記者:わかりました。じゃあ、先ほどから争点になっている、学位論文からとったもの(画像)だろうと、そういう申告がなかったからダメなんだというロジックを、理研の報告書は組み立ててきているわけですけれども、これは皆さんのお話から真っ向から食い違う点だと思います。この点について、ご自身が調査委員会から聞き取りを受けている時に、このことを話さなかった理由を、そのときの模様、状況とともにご説明願えればと思います。
小保方:はい。まず取り違えに気がついた段階で、ネイチャーと、私の大学の……。取り違えに気がついたあとに……。すいません、ちょっと頭を整理してからでもいいですか?
記者:落ち着いてどうぞ。
小保方:まず、全てのデータのプロパティといいますか、載せたデータに、もうこれ以上の間違いがないか、という点を全てチェック致しました。その段階で、そのテラトーマの写真のプロパティ、生データが実はなかなか見つからなかったんです。写真をそのまま載せてしまっていたので。なかなか見つからなくて、ものすごく古いデータまで遡っていったら、それは学生時代に撮った写真であるということに気が付きました。
そのために博士論文のほうのデータを調べたらそれにも載っていたので、まず、早稲田大学の先生に学位論文のデータの投稿論文にまず用いることが間違ったことではない、という確認をとりました。そしてその段階で理研の上司にも「とにかく大変な取り違えをしましまいました」と報告しました。そしたら、「間違っているのはネイチャーのほうなので、すぐにネイチャーのほうへ修正依頼を出さなければならない」という指示を頂きました。
そしてネイチャーのほうに、その後すぐ「写真を取り違えてしまいました。正しい写真は存在していて、それはこれです」というふうに問い合わせを出しました。その後、調査委員会にも「間違いを発見しました」とは言ったんですけれども、当時の私の認識では、学位論文というのは私自身の作品であって外部に発表する、いわゆる投稿論文ではないので、それについて調査委員会のほうにそこまで報告する必要がないと判断したというか、そこまで気が回らなかったというのが正直なところです。
記者:意図をもってそこの点に触れなかった、ということは無いということですね?
小保方:はい、そうです。そのようなことはありません。
記者:ニコニコ動画のナナオと申します。今回の騒動は、小保方さんしかSTAP細胞の作成に成功されていない、というのが混乱の一因だと思うのですが、ご自身がSTAP細胞を何回作成したのかと、作成のコツについて何かあれば教えてください。
小保方:まずSTAP細胞については、私自身、すでに200回以上作成に成功しています。STAP幹細胞については、コンバージョンが私は苦手としていて、若山先生(山梨大教授)がお得意としていて、現存するSTAP幹細胞は全て若山先生が樹立してくださったものなんですけれども。実は今回の論文は、私の中では現象論を記述したものであって、最適条件を証明したものではないという認識でした。そしてそれから、まさにSTAP現象の最適条件を示すような論文、メカニズムに迫りつつ、そして最適条件を示していけるような論文をまさに準備しようとしているところだったんですけれども、このような騒動になり研究が止まってしまったことに本当に心を痛めております。
記者:まあSTAP幹細胞は難しいとしてもですね、例えば小保方さんご自身がやはり証明、例えば環境が整えば作成できるご自信はお有りでしょうか? というのも、実は今ネット上で、例えばニコ生などで公開実験をされたらハッキリわかるのでは、という声があるんですね。そのような公開実験というのは、条件が整えば可能でしょうか?
小保方:どうなんでしょうか。まあ実験というのはいつも1人でこっそりやっているものではないので、研究室では毎日が公開実験のような状態です。ただ、全て証明するためには日数もかかると思いますし、どのような手法で公開実験が可能なのかについては、私にはアイデアがありませんが、もし私が実験して幹細胞を作るところを見たいということであれば、もう今の、是非どこにでも行って、この研究を少しでも前に進めてくださる方がいるならば、出来るだけの協力をしたいと考えております。
記者:今、若山さんのお話が出たのでお伺いします。若山さんからSTAP細胞を作成するように依頼されたマウスによって、STAP細胞を作られて若山さんに渡されたと聞きました。しかし若山さんがDNAを調べると、違う系統のマウスのものだったと。これはなんでこういうことが起きてしまったんでしょうか?
小保方:私ちょっと、そのお話のお問い合わせをメールなどでたくさんの方から頂いているんですけれども、多分……、私はそれも報道でしか見ていないのですが、それは論文とは関係ない件のもので、それは若山先生から伺った情報なんでしょうか?
記者:129系統のマウスを渡したら、B-6とF-1という系統のものだった、と。
小保方:その実験のことに関しまして、私自身まだ若山先生と直接お話しておりませんので、わかりかねます。
記者:すいません、話を元に戻します。調査委員会に提出されたノートが2冊だけだった、ということで、凄い実験のなかで2冊っていうのは少なすぎるんじゃないのかという指摘もありますし、調査委員会としてはその杜撰な管理が捏造と決めつける決め手となった、という話をしていたんですけれども、もっと詳細な実験ノートっていうのが実在するのかどうか。そして、これは理研の話ですけれども、ハーバード大にも何冊か実験ノートがあるんでしょうか?
小保方:最終報告のなかでは3年間で2冊というふうになっているようですが、実際にはそんなことはありません。もっとノートは存在します。ただ、理化学研究所の調査委員会のほうに提出したノートが2冊だった、ということです。
記者:今の質問にもありましたけれども、実験ノートについて質問させて下さい。今回のその不服申立ての前の、調査委員会の会見では、3年間で2冊しか~ですとか、あるいは日付等の内容が断片的なものだったという指摘がありました。これについてもう少し反論や不服等ありましたら、詳しくお聞かせ願えますでしょうか。
小保方:まず記述方法につきましては、当時の私にすれば充分トレースが出来るものだったんですけれども、第三者がトレースするには書き方が不十分だったということに関しては、本当に私の反省するところであります。そして提出が2冊だったという点におきましては、ノートの提出自体を突然その場で求められたので、その時にあったノートが2冊だった、ということです。
記者:もし必要とあれば、まだ提出できるノートはお手元にお持ちだということですか?
小保方:はい、そうです。
記者:もう1つお願いします。小保方さんは今回の実験を長い間真剣に、一生懸命取り組んでこられたと思うんですけれども、何故このような状況になってしまったのか、ご自身でどのように分析されているのでしょうか。また、今生じている疑義は、今回の不服申立てをきっかけに晴らすことが出来るとお考えでしょうか?
小保方:まず最初に、このようなことになってしまったことに、繰り返しにはなりますが、本当にお詫びさせて下さい。本当に申し訳ございません。ただ、私は学生の頃から本当にいろいろな研究室を渡り歩いてきて、研究の仕方がかなり自己流なままここまで走ってきてしまったということについては、私の不勉強と未熟なところであり、本当に情けなくおもっております。ただ、今回の疑義に関しましては、第三者的な観点からの証明ということを今、弁護士の先生方に協力して頂いておりますので、晴らすことが出来ると信じております。
記者:(理研の)笹井副センター長ですとか、共同研究者の方への想いをお聞かせ頂けますでしょうか。
小保方:本当に共同執筆者皆さま、私のことを本当にサポートしてくださって、様々な場面で助けてくださったのに、私の不勉強でこのような事態になってしまい、心から申し訳なく思っております。
記者:このSTAP細胞、確立すれば人類に対する貢献が非常に高いものだと考えております。しかし今騒がれておりますのは、実験の記録や論文に関するいわゆるマナーの問題。色々と誹謗中傷あるかと思いますけれども、本来議論すべきはSTAP細胞が存在するのか否かというマターな問題を深めるべきだと感じております。これについてどう思われるのかというのが1点。そして2つ目が、理研が再現性を確認するという実験をされるとのことですが、これには小保方さんは入らないということですよね? 今後この不服申立てが受理された場合に、例えば理研の中で改めてSTAP細胞の再現実験に参加されたいのか、そういうご意思があるかを確認したいと思います。いわゆる他の研究者がやったところで、当事者がいないところでこの重要な技術がこの世から無くなってしまうというのは、非常に勿体ないなっていうふうに感じますので、この研究、再現の研究に小保方さんが入られる意思・希望があるのかということをお聞かせ下さい。
小保方:私はこのSTAPの研究を前に進めたいという強い思いからこの論文を発表しました。それにもかかわらず、すべて私の不勉強、未熟さのせいで研究内容以外のところにばかり注目が集まってしまい、研究がどんどん遅れてしまっていることに本当に、本当に情けなく、本当にこれまで支えてくださった方に申し訳なく思っております。
再現性の実験に参加するかは、私は実は理化学研究所のほうからなんの連絡も受けておりません。なので、どういう体制で再現実験のほうが組まれるのかということも私は詳しくは存じ上げていないのですけれども。
未熟な私に研究者としての未来があるのでしたら、やはりこのSTAP細胞が…誰かの役に立つ技術まで発展させていくんだという想いを貫いて研究を続けていきたいと考えております。
記者:関西テレビの○○と申します。改めてなんですが、3月31日に理化学研究所から最終報告で「ねつ造改ざん」という結論をお聞きになったときに、小保方さんは率直にどのように思われて、その場でどのように反論なさったのでしょうか。
小保方:そうですね、あの……。正直あまりの驚きとショックに何も考えることも、言うこともできませんでした。ただそのときは弁護士の先生が同席してくださったので、とにかく自分が正しい研究をしてきたと思うならば不服申し立てをするんだ、とその場でアドバイスしてくださったので、はい。このような経緯に至りました。
記者:ありがとうございます。あと画像の間違いを提出したのが3月9日で、若山先生が3月10日に「信じられなくなった」ということをマスコミに対しておっしゃっていたかと思うんですけれども、若山先生、共同著者として訂正画像をご覧になってサインされたとんだと私は認識しているんですけれども、その上でそのような発言をなさったということは、どのような経緯でそのようになったとご推察されたり、若山先生と直接やり取りがあったのであれば教えてください。
小保方:これは私の推察にしか過ぎませんので、ご本人は違うふうに思っているかもしれませんが、まず取り違えに気がついた時点で若山先生のほうに私は連絡がいっていると思っていて、なので訂正の書類にサインをしてくださったのだと思っていますので、若山先生が画像の取り違えについてご存知なかったということを、私は若山先生の記者会見を見て知ったという経緯があります。実は1月の記者会見以降、私のメールは完全にパンク、そして若山先生の電話もパンクしている状態で、調査間でのやり取りが正直全くできないような状態でした。その間、第三者を通してしかお互い情報が入ってこなかったので、正確なお互いの状況やそのときの気持ちや研究状況というのがお互いに通じ合えていなかった、ということだと思います。本当に若山先生には申し訳なく思っております。
記者:テレビ東京○○です。小保方さんに伺います。いろいろ反省はされているということでしたけれども、今後、科学に関しての考え方は何か変わったでしょうか?
小保方:本当に自己流で走ってきてしまったので、ゼロからはなくマイナス100からだと思って科学や研究に向き合っていくチャンスがあればと思っております。
記者:こういった騒動がありますと科学者としての立場は非常に辛いところがあるかと推測できるんですけれども、今後はどうしていきたいとお考えでしょうか?
小保方:今の時点ではわかりませんが、私にできる社会貢献があるならそれを探していきたいと思っております。
記者:TBSの○○と申します。これまでSTAP現象について200回以上確認したということですよね。であるならば、小保方さんが認めるように、非常に不備な点だらけの論文を一回撤回する考えはないんですか? それでまた新たにやれば200回も確認している現象ならば、よりいい論文ができると思うんですけれども、撤回する考えはありませんか?
小保方:論文の撤回というのは、国際的には、その結論が完全に間違いであったと国際的に発表することになると思います。で、やはり一度……。結局撤回するということは、このオーサー(著者)がこの現象は完全に間違いですと世界に発表することになりますので、やはり私は、この結論が正しい以上、そのことを世界に発表するというのは、正しい行為ではないのでないかと考えております。
記者:朝日放送の○○と申します。小保方さんは1月28日の最初の発表の次の日から、私たち(メディア)の公の場に姿を現すことがなかったんですけれども、まあそれは研究に集中させてほしいという理由で出てこなかったと聞いているんですけれども。小保方さんが、発表の次の日から私たちの前に姿を現さなかったのは、どういう理由で、どういう思いでここまで過ごしてこられてきたんでしょうか。
小保方:この論文に関し、たくさん異議があがるなかで、何度も私の口から説明させてほしいという希望は出したり、コメントの案を作ったりしていたんですけれども、やはり理化学研究所のほうが、それは適切ではないという判断で今日まで発表することができませんでした。申し訳ありません。
記者:ご自身は発表したい、何かコメントしたいと意思は伝えたということでしょうか?
小保方:はい。伝えてきました。
記者:朝日新聞の○○と申します。ノートがもっとあるとおっしゃられているのは、じゃあSTAP研究に関して、おおよそでも構わないので何冊のノートをお持ちなのかということと、データということで、生データを取るのがなかなか大変だったとおっしゃられていますが、写真はどのくらいの枚数をお持ちなのでしょうか?
小保方:写真ですか? 写真は1000枚……。わからないですけれども、もう大量に。まあ間違いなく数百枚という単位で写真はあります。ノートはハーバードのほうにもありますし、こちらのほうにもあるんですけれども、少なくとも4冊やら4~5冊あると思います。はい。
記者:フリーの記者の○○と言いますけれども、理研側は小保方さんが論文の撤回に承服……納得した、というようなことを言っていたんですけれども、それは理研がメディアに対して間違っていたというか、嘘をついていたということなのでしょうか? 小保方さんは、理研の調査などに対して論文を下げることに同意したつもりはないのでしょうか、ということでもあるんですが。
小保方:うーん。私はあの、理化学研究所の社員でありますので。しかしですね、あの、撤回を視野にいれて検討したらどうかという話には……。はいそうですね……はい、その話にはわかりましたというふうに言いましたが、撤回自体は同意しておりません。
記者:そのときですね、私ちょっと理研の、長年の現役の研究者の方に取材したら、想像という前提でですがね、小保方さんに論文を撤回したら理研の職員としてそのまま残してあげるという提示があったんではないか、という見方も得ているのですが、そのようなことはないですか?
小保方:そのようなことはありません。はい。
記者:読売テレビの○◯と申します。悪意という言葉が何度も不服申立書にも出てくるんですが、悪意というのは故意というふうにも置き換えられる、というような発言もありました。小保方さんにとって悪意という言葉はどういう意味と解釈されていますか?
小保方:私もわからなかったので(弁護士の)室谷先生にも相談しました。
室谷:悪意を持って、というよりはですね、「悪意でない間違いを除く」という、そういう条項になっておりまして。悪意でない間違いですから、過失によるものは除く、という主旨であると捉えております。
記者:小保方さんご本人としては、悪意という言葉をどういう気持ちとして思っていらっしゃる?
小保方:悪意……。
司会:申し訳ないですけれども、そのへんは法律的な解釈に絡んでくるので、その辺のお答えは控えさせて頂きたいと思います。
記者:共同通信の○◯と申します。早稲田大学に博士論文を取り下げる意向を伝えられたっていう報道があったと思うんですが、そういった事実はありますか? メールで伝えたっていう報道がありますが。
室谷:まあちょっと今は不服申し立てをした部分に限定しておりますけれども、それだけ、今の質問だけお受けしていいですか?
小保方:博士論文の取り下げについての問い合わせはしたんですけれども、「博士」は指導されて授与されるものであるので、授与された者がこれはふさわしいとかふさわしくないとか、そのように判断をされる立場にはない、と関係者の方からアドバイスをいただいて、そのような状況です。
記者:特に取り下げられてはいない、ということで。
小保方:はい。
記者:ニッポン放送の○○と申します。小保方さんすいません、ちょっと違う質問になってしまうかもしれないんですが。このSTAP現象から離れてですね、小保方さんが会見で答えられないという時間が長かったなかで、「カワイコぶりっこ」とか「割烹着を着ている」というような報道がありました。そういうとき、小保方さんはどのように思われていましたか?
小保方:私が割烹着を着ているという報道を見たときの感想ですか? 皆さん面白いところに関心を持つなあと思いましたが。はい。
記者:不満とか不安とか、そういったことは感じませんでしたか?
小保方:あまりにも予想外な報道だったので……。恐ろしかったです正直、はい。
記者:日刊スポーツの○○です。今の割烹着にちょっと関することでですが。あれが大々的に報道されて、異様なまでのムードになりました。あれに関して、ある報道では、理研が割烹着だったりピンク色の実験室を用意したというか。さらなるPRのために用意した、という報道もありましたが、それについて、元々小保方さんが昔からやっていたものなのか、それとも理研が急場で出したものなのか。もしそうでなければ、いつごろから割烹着だったり、ピンクの部屋を用意して実験をしていたのかということを教えてください。
小保方:割烹着は3年ほど前から着て実験をしておりました。もう4年くらい? 3年くらいだと思いますけれども。で、ピンクの実験の部屋に関しましては、私がユニットリーダーに着任して研究室を用意している段階で用意したものです。
司会:不服申し立てに関しての範囲を超えつつありますけれども、不服申し立ての範囲にとりあえず限定して、質問の方。
記者:フリーランス記者の○○と申します。どちらかというと小保方さん本人というよりは、専門の先生に、法律論でございますので、不服申し立てについてお伺いしたいと思います。今朝の朝日新聞でも、大阪弁護士会の大川一夫弁護士、私知っている方ですが、が述べておりますけれども。小保方さんの理研の労働雇用という視点から考えたとき、懲戒規定に抵触する行為じゃない場合は処分は不当であるというふうに。これは小保方さん当然、国家公務員という立場ですので、行政不服審査法に基づいて行われるであろうことだと思います。これについて一応、先生方、まあ小保方さん本人にも質問したいんですけれども、先生、今回、懲戒処分にはあたらない、つまり小保方さんがやったことは懲戒規定には抵触しない、そうお考えでしょうか?
室谷:それは私のほうからお答えさせていただきますが、その問題につきましてはまだ将来の仮定の問題につきますので、それを前提にお話をさせていただきたいと思いますが。この問題が研究不正ということが認定されましたら、この理化学研究所の懲戒手続き、懲戒規定上の問題というように移っていく可能性はあります。手続き上は付されるということになる可能性が強いと思っております。
その際に、あらためてそれが懲戒事由に該当するのかどうか、という問題になってくるかと思いますけれども。こちらとしましては、まず懲戒事由に該当するものではない、研究不正ではないという解釈になるかと思いますし。仮に形式的に該当すると仮定したとしてもですね、あまりにも処分として不当ではないかと、処分としてあまりにも重すぎるんじゃないかと。こういうような主張は考えられるんじゃないかなと思っております。あくまでこれは仮定の問題でありまして、こちらとしましては、そもそも研究不正ではないんだと。倫理上の問題を指摘されるのは仕方ないとしましても、そもそも有罪の認定をされることにあたりましては、構成要件にあたりまして初めて有罪になる。そうでないのに、弱冠ルールを間違ったから問いって有罪認定をしてしまうというのは、そもそも法的な点からいいますと、著しい問題がある、人権侵害だと思います。
あくまでも冷静に事実を、冷静に処罰要件を見ていただいてですね。処罰要件といいますのは、研究不正の定義要件に照らし合わせていただいて、それに該当するのかどうかというのが、この今回の問題点でありまして、単に彼女の行った行為が倫理規定上のルールに反しているかどうか、という議論じゃないんですね。それで世の中の皆様方、識者の方々もよくテレビでおっしゃているんだけれども、そういったことは倫理上反しているんだからもう彼女はダメなんだ、改ざんねつ造と言われても当たり前なんだ、こういうのがよくテレビでおっしゃっておりますけれども、完全に論点がずれていると私は考えております。あくまでもそういう処分を下すのであれば、きちんと手続きに則って、要件を満たしているのかどうかを判断していただいて、それで決断を下していただききたい。今回の報告書ではですね、そういった手続きが全然踏まれていない。というふうに考えております。以上です。
記者:この問題は、ちょっと先生、矛盾しているんで。この問題は民事案件ですが、刑法的には推定無罪だという、刑法用語を使えばですよ。層いう言う方をしているんだと思います。彼女は申し訳ございません、すいませんでした、といいながら、研究プロセスは間違っていたけれども、結果論的に失敗であった、STAP現象は存在してると言います。これは矛盾しております。私ね、既に報道されている割烹着や、壁の問題などありましたけれども、小保方さん、あなた自身ね、罪の意識やね、研究自身の若山さんとか、皆さんを騙しているという……(司会者にさえぎられる)
司会:ご意見はお聞きする場ではございませんので、次の質問に移らせていただきたいと思います。
記者:日本テレビの○○と申します。今回の不服申し立ての件で、理化学研究所の調査報告と食い違う点がありますので、ちょっと確認をさせていただきたいのですが。まず調査の不備についてなんですけれども。理化学研究所は3回聞き取りを行ったと確か言っているんですけれども、小保方さんは1回聞き取りを受けただけと書いてありますが、その件と。理化学研究所の報告書のなかで、若山さんや笹井さんには責任はあるが不正はないと認定されていますが、小保方さんがこうした行為をしたことは、笹井さんや若山さんに、たとえば切り貼りをしたことなどはご相談はなかったのか。これを聞かせていただけないでしょうか。
小保方:面会の回数が3回というのは、多分、中間報告までの間に3回ということでご発表があったのではないかと思います。今回私たちが書いたものには、中間報告から最終報告までの間に1回であったということだと思います。
記者:あわせて4回ということでいいんでしょうか。
室谷:ちょっと補足しておきますと、正式な面接としては1回、それで書類の確認的なヒアリングが、これは正式な面接とは言えないような形であると思うんですか、資料の確認的なもので委員の方二人かなおこしになったのが1回、それを面接というのだったら2回ですけど、正式なものとしては1回というふうに、よく聞きますとそういうことでした。
記者:ビデオ会議なんかもあったというふうに聞いた気がするんですが。理研の方からは。
小保方:調査のヒアリングは全てビデオ会議です。
記者:先ほど伺いました、こうした切り貼りについて、若山さんや笹井さんにはご報告は論文を書く際にはあったんですか?
小保方:切り貼りをしましたということに関しては、笹井先生にも若山先生にもその時点での報告はしておりませんでした。
記者:それは全部ご自身で。
小保方:はい。
司会:それじゃ、次の質問に移りたいと思います。どうしましょうか。はい、どうぞ。
記者:先ほど質問がでましたけど、再現実験あるいは作製実験を公開されるのかどうか、イエスノーでいうとどうなのかということと、おっしゃった、お持ちのノートというのを公開されるお考えがあるのかをイエスノーで言うとどうなのか。理由もあわせてお聞かせいただけますでしょうか?
小保方:公開実験につきましては、私の判断では何ひとつ決められることではないので、お答えすることはできないですけれども、あと実験ノートにつきましても、秘密実験等もたくさんありますので、ちょっとあの、全ての方に公開するという気持ちはありません。
記者:前者の実験の方が公開できない、私の方では判断できない、なぜという理由の部分は。
小保方:時間も場所もいりますし、環境も整えなければなりませんし、そのようなことから気軽に私が判断できる範囲ではないかと思います。
記者:それさえできれば、異議がはれると思うんですけど、それはどうでしょうか。
小保方:異議、何に関しての異議でしょうか。
記者:論文に関してねつ造があったかどうか、ということからちょっと飛びますけども、実際にSTAP細胞があるかどうかというのを実際ご自身で証明されることになるかと思うんですけども。
小保方:ただまあ、理化学研究所の判断では、やはり第三者による再現が必要だというお考えのようですので、そこは、どちらがより正しくと言いますか、立証になるのか私もちょっとわかりかねますが。
記者:先ほどから、今回の問題というのは、あくまで論文の不正の有無の話だと思うんですが、ただ周りを含めて今はSTAP細胞の有無について話が移行していると思うんですね。ですからここ一番大事なところですので、改めて、小保方さんの口から聞かせてください。STAP細胞は有るんでしょうか、ないんでしょうか。
小保方:STAP細胞はあります。
記者:それを全く素人の私たちが、何をもって信用したらいいんでしょうか。
小保方:何をもったら。やはり、STAP現象が各地で再現できるようになるべきですね。そのためには、やはり先ほども申しましたように、今回の論文は現象論を示したものであって最適条件を示したものではないので、さらに、私自身はたくさんのコツやある種のレシピのようなものが存在しているんですけれども、やはりそれはまた新たな研究論文として発表できたらと考えております。
記者:ありがとうございます。
記者:小保方さん先ほどから、独自のやり方で突っ走ってきたということが、今回もいろいろと論文の中の不備の原因にもある、というようなことを繰り返しされてきましたが、同時にぜひ伺いたいのは、STAP細胞がもしほんとに実現しているとすれば、これはもう細胞生物学の常識を覆すようなものと言われている、世紀の発見であると言われていることも踏まえまして。要するに独自のやり方でやってきたことが、このようなこれまで常識では考えられなかったようなものの発見に繋がったような面が、ご自分で振り返ってみてあるのかどうか。ご自分では言いにくいかもしれませんが、独自でやってきたことが全部悪いことのような話に今なっていますが、同時に、そうじゃなければ、こういうようなことは、もしかするとできなかったという面が、発見するようなことできなかったという面がないのか、ということはご自分ではどのようにお考えになりますか?
小保方:たくさんの方々に出会い、多くの先生方に支えていただいて歩んできた道ですので、いろんな未熟な点や不勉強な点は多々あったけれども、だからこそSTAP細胞に辿り着いたんだと思いたい、という気持ちは正直ありますが、今そのように考えるのは謙虚さに欠けるし、やはりそう思いたい自分と、そうではいけなかったんだという自分が混在しております。
記者:同じ質問ですけども、逆に200回も成功しているんだから、切り貼りとか細かい話はまあいいじゃないか、ぐらいに自分の中で思うところはあったんでしょうか?
小保方:いいえ、そのようなことはありません。
司会:次の質問に移りたいと思います。一度質問していただいた方はもうご遠慮いただきたいと思います。
記者:今回論文に関する一連の問題で、筆頭著者である小保方さんひとりが責任をとる形になっている、不服申立書にも「トカゲのしっぽ切り」という言葉が使われていましたが、こういう状況について小保方さんはどう受け止めていらっしゃいますか。
小保方:私自身が写真を取り違え、論文の疑義を呼んでしまったのは私自身ですので、他の方の責任やお考えについてコメントできる立場ではない、というふうに思います。
記者:理研の指導っていうのは十分だったと感じていらっしゃいますか。論文に対する指導は。
小保方:本当にいろんな先生方が協力してくださってたくさん助けていただいたんですけれども、私の力不足だったというふうに思っております。
記者:1月当初にSTAP細胞の発表された時に、STAP細胞はかなりIPSに比べても作製効率もよくて簡単にできる。ガン化の恐れもない、少ないというような、IPSと比べてかなり優位な姿勢があるというような発表のされ方をしていたかというと思うんですが、その点については今でもやはりそのように優位性があると考えておりますか? 理研の方がその後取り下げていますけれども、取り下げられたのは逆に言うと何なのか、ご本人としてはどのようにお考えなのかお聞かせください。
小保方:そうですね。STAP細胞が将来的にどのように発展するかについて、理化学研究所の方では多くの期待を寄せてくださっていたんだと思いますが、正直、私の気持ちと広報活動、IPSとの比較に関する広報活動に関しましては開き(ひらき)があったというのは事実だと思います。
記者:というのは、あの時の発表でそういうことがあったのは、ご自身の本意ではなくて、広報活動として理研側がIPSと比較するような形で発表させたということ……。
小保方:私自身としては、IPS細胞との比較に関する広報活動に参加できる立場ではなかったので、ちょっとその辺の詳細は判りかねます。
記者:ライターの○○と申します。皆さん質問の行儀がよくて,私ちょっと下世話な質問させていただきますけれども。理研では、特定財団に格上げされる前に、このSTAP細胞を打ち上げ花火として用意していたと。今は特定財団になるかどうか、莫大な金が入ってくるわけですね。そのことで、その前に特定財団に格上げされる前にこのSTAP細胞を何とか成就してくれないか、という言葉ではなく、理研全体の雰囲気はなかったですか。
小保方:投稿論文はいつ受理されるかわからないものですので、そのようなことはなかったと……。
記者:雰囲気は感じなかったですか。
小保方:はい、私自身は感じておりませんでした。
司会:次の質問に入りたいと思います。
記者:日経BPの○○と申します。アカデミーにおける不正の認定というのは、一般常識とか司法の基準とは異なってまして、たとえば文部科学省のガイドラインだと不正行為での認定は疑いをかけられた者が疑いを覆すことができなければ、不正行為と認定される。また、その十分な資料やデータが無ければ証拠を示せないときは、同様とすると。つまり、立証責任は小保方さん側にあって、しかもアカデミーの常識に照らして不正じゃないと証明しなければいけない、ということです。そういう観点に立ってみれば、ここに書いてある証拠・データというのは、十分にアカデミーの研究者を納得されるものと考えているんですか? もうひとつ、これ以上強い証拠というのはもうないんですか?
室谷:私の方からお答えしたいと思いますが、文科省の基準については、一旦ねつ造である、あるいは改ざんである、というようなことが認定された場合には、故意によるものでないことを自ら立証しないといけない、とそのように書かれてあるかと思います。それはその基準でありまして、理研の不正の認定の基準は先ほど申し上げた内容になっているということで、文科省の基準もあるわけですけど、それが今回も適用されるというわけではない、ということをまずひとつ……。
記者:文科省の所見だと不正だと認定したわけですね……。
司会:回答しておりますので聞いていただけますか。
室谷:その点ですけれども、もう1つの点は何でしたか。
記者:これより強い証拠はないのか。これでアカデミーは納得するのかどうかという点です。
室谷:証拠に関しましては、この不服申立の準備を始めたのは当然3月31日以降でございます。それまでに何か準備をしていたのかというと何も準備ておりません。1週間、わずか1週間で準備をしたわけですけども、その間もですね、小保方さんと直接弁護団との間で面談をする機会も非常に少なく、というのも小保方さん家からでれなかったので、事務所に来て打ち合わせすることもできなかった。だからパソコンの中を見ながら、実際に証拠をこれはああだとかこうだ、とか言って検討することもできない。さらに実験ノートもですね、理化学研究所の中にはあるわけですけれども、それを見ながらやるっていうことも現時点ではできていない。
そんな中で、電話とメールで、ここまで話を伺ってまとめたというのが現在の時点ですので、これよりも強い証拠があるかと言われれば、今から調べていって、それは強い証拠をより硬い内容のものを提出はしていきたい、というように思っておりますし、また、再調査になれば、我々だけがそれを一方的に出さないといけないというものではなくて、再調査の中で調査委員会の方も、やはり調査していただくべきだと思っております。そこは共同関係になっておると思っておりまして、先ほどの立証責任ということがございましたけれども、必ずしも敵対しているわけではない、というふうに考えております。
記者:アカデミーの常識に照らして……。
司会:次の質問に移りたいと……。
記者:質問じゃなくて、まだ答えてもらっていないですよ。アカデミーの常識に照らしてどうか、という点を小保方さん自身にお伺いしたい。
小保方:証拠が用意できるかどうか、という点に関してでしょうか。
記者:この証拠がですね、アカデミーの人間にとって十分に納得いくものであるかどうかという点について、見解をお伺いしたい。
小保方:室谷先生との相談で、今回は調査が十分であるということを示すための不服申立書になっていると思います。これから実験的な証拠に関しましては、私としては用意できると考えておりますが、それには第三者が見て納得する形でないといけないと思いますので、それに向け準備を進めていければと思っております。
記者:ありがとうございます。
記者:不服申立の論理構成よくわかりました。実際に正しい画像があるとか、実際に実験が行われたことがあるから不正ではないという主張は理解しましたけれども、実験ノートも4、5冊とおっしゃってました。で、たぶん最もすごい証拠というか決定的な証拠はあのネイチャーの論文に掲載なさった胎盤が光り胎児が光っている細胞の標本があることだと思うんですけれども、それはどこにあるんでしょうか。
小保方:それはまだ保存してあります。
記者:理研の小保方さんの研究室のフリーザーにあるってことですか。
小保方:フリーザーといいますか、固定器の中に保存してあります。
記者:そういうものを、やはりきちっと調査委員会などに提出してもっと詳しく調査してもらうってことですか。
小保方:でも調査委員会は、STAP細胞の科学的な意義や存在という科学的なものではなくて、提示されているデータに関しての調査であると思いますので、今回に関しましては、やはり改ざんねつ造と認定されたゲル写真に対するさらなる立証や、テラトーマに関するさらなる立証という点が問われてくるのではないか、というふうに理解しております。
記者:わかりました。ただそうすると、ひとつこの件に関して僕が疑問に思っているのは、ネーチャーに訂正なさったのは、画像BではなくてCでしたよね。それはなぜなんですか? 本来ならBで訂正すべきではなかったんですか?
小保方:はい、Bで訂正してもよかったんですけれども、HE染色に使用した切片が保存されておりましたのでそれでまた写真を撮り直してデータの100%の確実性といいますか、絶対に同じ確実なデータをネイチャーに訂正版として載せるために、3月に写真を撮り直したということです。
記者:その気持ちはよくわかるんですが、ネイチャーの規定を読みますと、同時期にっていう規定があって、やはり染色の時期を変えたりしていること自体が科学的な常識と違うサービス精神が上回ちゃったんじゃないかと思いますが、いかがですか? 本当はBを出せばよかったと私は思いますが。
小保方:そのへんにつきましてはネイチャーのエディターの方と相談を進めたいと思います。
記者:朝日新聞の○○と申します。小保方さんもご存知だとも思うんですけれども、STAP細胞ではなくてES細胞が混入したんではないか、という指摘がございます。その点について反論いただきたいんですけれども。実験室の状況であったり、ES細胞が混入するのをどのように防いでいたのかという点からと、STAP細胞で行った実験による結果から、科学的な結果があらわれているからES細胞ではないと言えるのかという点についてお願いします。
小保方:まず最初STAP細胞を作成していたころ、研究室内ではES細胞の培養は一切行っていない状況でSTAP細胞の研究は行われていました。ですからES細胞のコンタミということが起こりえない状況を確保しておりました。
STAP細胞がSTAP細胞であるという科学的な証拠がどのような風に考えているかの点ですが、まずライブスルーイメージングで光ってないものがオプト4陽性になってくる。そしてその光が自火傾向でないことも確認しております。そしてそのできてきたオプト4の陽性が胎児側と胎盤側、両方に両方にコントリビューションするという科学的な特徴を持っていること。またES細胞とは異なり、培養中、培養環境を変えない限り、増殖機能が非常に低いこと。そうした特徴を持っているので,その辺がSTAP細胞の科学的な特徴であるかと認識しております。
記者:つまりES細胞のコンタミ(異物汚染)はないと言い切れると。
小保方:はい。
記者:NHKの○○と申します。こちらにもある神聖な画像がある、という点についてお伺いしたいんですけれども、調査委員会では、この神聖な画像というのがどこの細胞に由来するのかわからない、結局追跡できない、というお話をしていたんですけれども。小保方さん、追跡できる記述というのは、追跡できるのか。実験ノートについても、第三者が見てもトレースするのは不十分でも、私ならトレースできるみたいなお話がありましたけれども。どういう根拠、記述からこれは神聖であるということを言えるのかということと。あともう1点、もしそういった資料をどうして提出しなかったのか、ということをお伺いしたいと思います。
小保方:はいまず、自分でやった実験ですので、そして自分で書いたノートですので、自信はもちろん当然ございます。ただ実験ノートを第三者的な観点から記述していなかったという点は、本当に私が反省するところですけれども。そしてシンショウな写真というのは第三者委員会に提出しております。今後どのように立証していくかに関しましては、第三者的な観点というのをどのように担保していくかという点については、ぜひ弁護士の先生に手伝っていただこうと今考えております。
記者:あの神聖な画像というのはどういう記述をもとに言っているのか,というのを具体的にお伺いしたいと。
小保方:その写真を撮った前日に、その接点を染色した、というふうな記述がノートにございます。
記者:すいません、具体的にどういう記述なんでしょうか? 第三者が見てわからないと思うんですけれども。
小保方:すいません、しっかりとは記憶できていないので,少々間違っているかもしれませんが……。テラトーマを染色した、とかいうような記述かと思います。
記者:不服申し立てに至った経緯のところで、申立書のなかにも何度も出てきているんですけれども、理研の聞き取り調査、調査員の調査が短期間でかつ不十分であったという主張を繰り返していると思うんですが、直接のヒアリングの際に、昨日の弁護士の話ですと、イエスかノーかで答えるように求められて詳しい説明ができなかったであるとか。突然資料の提出を求められて、そこにあるものだけしか渡せなかったというやりとりが出てきているんですが。それに関して小保方さんがどういう思いでいらしたかということと。本当はこんなふうに説明したかった,というのがあれば。
と、付随して、今後理研の職員として席はあるわけで、理研で新しい再調査を求めるにあたって、どういう対応をお願いしたいのかという点をご本人からお聞かせください。
小保方:私自身、調査員会にお答えすることが人生初めての経験でしたので、どういうものが一般的な調査委員会の調査なのか、よく理解もしていないままだったんですけれどもですね、もう少し弁明の機会を与えていただいたらと願ったことはあります。そしてもう途中からだんだんと体調が思わしくないなかでの調査になってしまい、十分なお答えもできていなかったと思います。
記者:月刊文藝春秋の○○と申しますが。色々な異議があったにせよですね、ここにまさに重大な事実の~とあるように、共同執筆者全員から提出原稿を提出されていたり、そういうことされていると思うのですが。共同執筆者の方と、提出する前でも後でもいいんですけれど、色んなやりとりをお電話でもメールでもいいんですが、どういったやりとりをされていたか。励ましの言葉とかそんなのでもいいんですが、もしありましたら教えていただけますでしょうか。
小保方:そうですね、今回の論文発表以降、すべての共同執筆者がそれぞれに大変忙しい状況になってしまったので、あまりコミュニケーションが取れていない場面もあるんですけれども、私からはとにかく、本当にこのような事態になって申し訳ないということを言っております。
記者:(共同執筆者の)皆さん、STAP細胞の存在は信じておられるということでいいんですかね?
記者:スポーツニッポンの○○と申します。ちょっと論文の話とはかけ離れるんですけれども、論文が不正だと認定された後に、小保方さん自身はどのように過ごされて、今日の会見を迎えるまでに、体調の変化というのはどのように変化して? この日を迎えられたんでしょうか。
小保方:体調の変化は、そうですね……。もぅ……。絶不調でした。
記者:先ほど弁護士の先生のお話もありましたが、大体家で過ごされていたんですか? 騒動が大きくなってから。
小保方:メディアの皆様もお仕事なので仕方がないとは思うんですが。やはり、おうちの周りにたくさん人がいるような状態で、外出もままならず。体調も非常に悪かったので、はい。家にいることが多かったです。
記者:読売新聞の○○と申します。実験の関係でちょっと確認させていただきたいんですけれども。論文のところには笹井先生もエクスペリメント、実験の担当だったという記述が書かれていたと思うんですけれども。理研の調査報告では、小保方さんだけが実験担当という形で書かれていたんですけれども。その点については実際どうだったのかということと、調査報告がそうなっていたということについてはどうお考えているか、教えてください。
小保方:笹井先生のことですか? 笹井先生は実際には、コントロールに使う【エンビョーニックデイ?】7.5の、サンプルの取り出し方、抽出の仕方ですとか、あと顕微鏡写真の素晴らしいフレーミングといいますか。そのようなことの実験を一緒にしていただきました。はい。
記者:作成には関わられてはいなかったと?
小保方:はい、そうです。
記者:フジテレビ○○と申します。小保方さんはSTAP細胞を200回作成したとおっしゃっていましたが、今、理研や国内外で再現実験が行われていると思います。第三者が再現実験に成功すると思われていますでしょうか? もしくはどうやったら成功すると思われていらっしゃいますでしょうか?
小保方:私は第三者が成功してくれると思っています。細かなコツをすべてクリアできれば、必ず再現できると思っております。
記者:コツというのは、やっぱり小保方さんじゃないとダメなコツなんでしょうか?
小保方:いえ、そのようなことはありません。
記者;例えばそのようなことを教えてあげたり,協力をしたりとかっていうお話はあるんですか?
小保方:はい。今はこのような状態になってしまって、研究室にも行けていないような状態なんですけれども、できるだけそのような細かなことも、私が参加する形でクリアしていければ、私が参加するような形で公表していければと願ってはいるんですけれども、それが可能になるかは、ちょっとわからないです。
記者:TBSアナウンサー○○と申します。1点は簡潔に伺います。あともう1点質問させてください。少なくとも200回ほど確認をしたということなんですけれども,同じ場所で、どなたとどなた、どういった方たちがSTAP細胞、STAP現象を一緒にご覧になったのか。そこは簡潔にお答えいただきたいのと。そもそもなんですけれども今回論文投稿する前に、今調査委員会が指摘している少なくとも2点の不正行為と見なされた点について、防ぐことは可能だったのかどうか。つまり、小保方さんが執筆リーダーではありますけれども、なかには同じ理研という身近な立場で丹羽さん、笹井さんという大先輩もいらっしゃいます。そういった方たちに、今未熟とか不勉強とおっしゃいますが、それを正してくれるような先輩たちの声、アドバイス、助言というのはなかったのか。お願いします。
小保方:ハイ……。あ、まず最初の実験のところなんですけれども、私は色んな研究室にこれまで居候という形でお邪魔させていただいておりますけれども、その周りの方々たちは、実際に私が実験しているところを見ていると思いますし、細胞自体も見ていると思います。なので、実際に見ていらっしゃる方は、個人名とかは出せないですけれども、かなりいらっしゃるというふうに思います。
そして今回の件が防げたかどうかですけれども、それはやはり私が自分のことをもっと謙虚に受け止めて,周りの方にすべてのデータを確認してくださいと頼んでいれば、防げることができたのではないかというふうに思っております。
記者:つまりはその、不正行為を行ったのは小保方晴子氏ひとりです、というあの調査委員会の会見が、あの場所にいて非常に衝撃的だったんですね。それをご覧になっている小保方さん自身は、さぞたぶん辛い思いをされたんじゃないかと思ったリですね。研究者同士のコミュニケーションが普段どのような会話がなされているのか、私全く存じ上げませんですけれでも。先輩から後輩に対してここを正した方がいい、掲載の方法、データの保存のしかた、こうしたほうがいいよ、っていう、そういう日常会話として改善する余地っていうのはなかったんでしょうか?
小保方:うーん……。そうですね。とても難しい質問なんですけれども、少なくともですが……(言葉に詰まる)。すみません,ちょっと改善する余地があったかどうかわからないです、申し訳ありません。
記者:医療ジャーナリストの○○と申します。お世話になります。まず確認なんですけれども、4月7日の丹羽(博士)さんの会見は小保方さん、見ておられますか?
小保方:いえ、あの、入院していたので……。見ておりません。
記者:まずですね、1点。丹羽さんが本来、小保方さんが書くべきであったプロトコルを代筆した経緯についてご説明をしているのですが、本来、先ほどの質問にもあったように、世界中で再現実験が成功していないという事実があるなかで、そのちょっとしたコツということを詳細にプロトコル、もしくは実験ノートに書き起こして今まで発信をされてこなかったのはなぜなのか、をお伺いしたいんですね。科学者、研究者のなかには、まず科学者として持論を正当化するのであれば、不服申し立てであるとか、法的な手段に出る前に、科学者というのは、自分の実験データ、特に実験ノートのものを起こして、全部それを詳細に証明することが、科学者として一番したいことではないか、という質問が出ているんですけれども。それを今までしてこなかったの(理由)と、先ほどから言われているちょっとしたコツというのは一体何であるのかをご説明願えないでしょうか。
小保方:まずなぜ、その詳細なプロトコールを、あの……。
記者:丹羽先生にお願いして、今までご自身が訂正するであるとか、例えば、様々な手段を使って「このように作れば再現できます」ということを世界に向けて発信することができたかと思うんですけれども。またあるいは、そういったことを先ほどの公開実験も含めて、詳細なプロトコルをご自分で発表して実験を見せるということは今の時点で考えていないんでしょうか?
小保方:詳細なプロトコールエクスチェンジに発表するにあたって、もちろん私ももう少し積極的に発表したかったんですけれども、当時他に、どうしても優先的にしなければならない……というか、正直に言いますと、ネイチャーへの訂正原稿の用意だったんですけれども。そのようなことと、私の体調面、そしてあとちょっと外出がままならない状況、いろいろなことがありまして、今日までそれが間に合わなかったというだけで。もしできましたら、これからでも詳細なプロトコールをさらに詳細化していく、アップデートしていくというところに関して参加していければと思います。
記者:どなたかに役立つための、たとえば研究に発展するためには、世界中で再現実験ができなければ誰かの役には立たないかと思うんですが。その点、ちょっとしたコツというのは、今もご説明はいただけないんですかね?
小保方:うーん(笑)そうですね、それはちょっと次の研究にも大きく関わってくることですので、できればメカニズムの解明やそれらの研究発表と同時に発表していければと思います。
記者:再現実験をされた世界の研究者の方に対するコメントがまだないと思うんですけれども、ご自分の実験よりも、小保方さんの再現実験を優先された、世界の有数な幹細胞の科学者の方に、何かご説明はないんでしょうか。
小保方:はい。問い合わせがきているものに関しましては、答えていくようにしていく姿勢をとっていく、というふうに伺っております。
記者:ポッドキャストJCの○○と申します。今回不服申し立てをされたということなんですけれども、理化学研究所に対して、小保方さん自身のお気持ちで裏切られたという気持ちが少しでもあるのかないのか。そこをハッキリお答えいただけたらと思います。
小保方:(沈黙)そのようなお気持ちは、あの、持つべきではないと思っております。
記者:サイエンスライターをしております○○と申します。小保方さんに実験の過程のことでお聞きしたいのですが、通説と違いものを発見されたときというのは、ご自身もかなり驚かれたようなこともあったかと思うんですが。それについて、最初から確信を持たれていたのか、それともやはりちょっと間違いだと不安に思われたことはないのか。そのときどういう感じだったのか、教えていただけないでしょうか。
小保方:はい。最初から確信があったわけではないんですけれども、やはり、STAPという現象が起こりうると気がついたときには、どのようにそれを次に他の人が納得する形で証明していったらいいんだろうという、ワクワクした気持ちというのは今でも持っております。
記者:そういう場合に、やはりあの科学の過程では第三者に確認してもらうというのがとても大事なことになってくると思うんですが、小保方さんのほうから、積極的に追試を別の方にお願いされたという過程はこれまでにあったんでしょうか?
小保方:私がそのころ若山研究室にいたときに、それこそ若山先生が一緒にやってくださったり、そこにいた学生さんが一緒にやってくださったりしています。またあの、ハーバードでも、そこの研究員の方とやっていただいたり。
記者:小保方さんと一緒に、ではなくて、小保方さんのやり方を共同研究者に教えて、別個にやってもらうという確認のしかたは、これまでされたことはなかったんでしょうか?
小保方:インディペンデントにやってもらったことがあります。
記者:それはどなたでしょうか。成功したんでしょうか。
小保方:はいその方は成功しています。
記者:どなたか教えてもらえますでしょうか? 確認をとりたいんですけれども。
小保方:ちょっと個人名になってしまうので……ちょっと。あまりに公の場になってしまうので。
記者:これまでは小保方さんが関与していないと再現できない、ということが問題になっているので、小保方さんとインディペンデントで、他の方が成功しているという事実があるんでしたら、その方の証言を出していただく方がいいと思うんですが……。
小保方:なるほど。
記者:すごく強い状況証拠になると思いますけれども。
司会:一応、意見としてお受けしておきます。
小保方:ありがとうございます。
記者:NHKの○○と申します。ノートに関連してなんですけれども。ノートを4、5冊お持ちだと先ほどおっしゃっていたんですけれども、その追加のノートはどうして提出しなかったんでしょうか? またそれはどこに保管されているんでしょうか?
小保方:調査委員会の方が資料を確認されに来たときには、ノートの何々に対する記述の部分を、ということでしたので、すべてのノートの用意をしておりませんでした。で、私は幾つかの研究所を渡り歩いておりますので、残りのノートにつきましては、それぞれ別のところに保管してあります。
記者:テラトーマに関する記述というのは、今提出していないノートに書かれているんでしょうか。
小保方:テラトーマに関しては提出しているノートに書かれてあります。ただ調査委員会の方は、詳しくこの、どこの部分に記載がありますか、と質問をするわけではなく、ご自分たちでノートを精査して追跡ができない、というご判断をきっとされたんだと思いますので、もし詳しく聞いてくだされば、もう少し理解していただけたのかなとは考えております。
記者:それはその、小保方さんのほうから説明はされなかったんですかね? その部分に記述があるということを。
小保方:はい、あの、ノートを持って帰る、という形でしたので。
記者:弁護士ドットコムの○○と申します。不服申し立ての今後の手続きについて、小保方さんと三木先生にお伺いしたいと思います。不服申立書のなかで、今回再調査をする調査委員会の構成について要望を述べられています。それは今回最終報告までやった調査委員会と別の人たちで構成すべきであると。あとそれから外部の人にすべきである。それから半数以上法律家にすべきである。それから理研の関係者を排除すべきである。ということが書かれています。その点について要望されているんですが、ただ実際の理研の規定によると、また同じ調査委員会の人によって審査をされると規定には書かれています。特段の事情がない限りそうなると書かれてあります。そうなるとまた同じ人に審査されてしまう可能性が非常に大きいと思うんですが、その件について小保方さん自身どのように思われますでしょうか。
小保方:調査委員会の先生方も1ヶ月半の間もご自身の研究を止めていただいて、このような調査に参加していただいて本当に申し訳なく思っております。ただやはり、一度出た判決といいますか、同じ方々によってくつがえるということは難しいのかな、と。これは私の考えですけれども、正直思っております。
記者:ぜひ別の人たち、外部の人たちに審査してもらいたいとそのようにお考えでしょうか?
小保方:はい、そのような気持ちはございます。
記者:三木先生、法律家の観点でいかがでしょうか。
三木弁護士:ご質問いただきまして有難うございます。まず規定との関係ですけれども、「特段の事情がない限り」といのは確かにございまして。その文言がどこにかかるかなんですが。読みようによっては委員会にかける、というようにも読めますが、特段の事情がない限り元の委員会にかける、特段の事情がある場合は別の委員会にかける、両方の意味に読めますので、規定上、別の委員会にかけるということ自体は矛盾はしないというように解釈いたしております。
特に事実上、控訴審的な位置づけですので、同じ委員会が再度審査をするという手続き上の不公正感といいますか、やはり手続き保証としては十分でないと考えておりますので、これは理研のためにもそうされたほうが信頼感は高まるのではないかなと、いうように考えております。
まあそういった構成の関係ですけれども、今回は科学認定というのが、一見科学的な論争のようには見えますけれども、現実的にはですね、まずこの規定の解釈。当てはめをする段階での規定の解釈と、それから技術要件に該当するのかどうかと。この辺の問題は科学部分が一番問題でありまして、科学的な部分につきまして先鋭的な争いがあるわけではないんですね。そういったことから、少なくとも事実認定について、経験を積んだ方が入るべきではないかと。むしろそういった方々が半分くらいを占める必要があるんじゃないかと。科学上の倫理を語られるのはいいんですけれども、それはお受けするとしてもですね、これほどの重大な不利益処分を課すのであれば、その辺はきちっとしていただきたいと、いうふうに記述しております。以上です。
記者:朝日新聞の○○といいます。日本を代表する機関である理研の一員として、1月に研究成果を発表されて、しかしその理研が「科学に対する信頼を損なった」ということで謝罪して、小保方さんに処分を下されることを決定したわけですが。理研に対してどんな思いでおられるのかということと、それに関連してですけれども、理研の記者会見で野依理事長が「未熟な研究者が膨大な実験データを集積しながら、ずさんに無責任に扱った」という強いことを述べられましたけれども、それについてどういうふうに受け止められるか、ということをお聞かせていただいてよろしいでしょうか。
小保方:もう理化学研究所に対しては、本当にご迷惑をおかけして申し訳ございません、というような気持ちです。また野依先生のお言葉につきましても、重く受け止めて、肝に銘じて生きていきたいと思っております。
記者:ひとつあと難病患者についてですけれども、STAP細胞による再生医療の進歩に期待した難病患者の方すごく多いと思われまして、戸惑いながらも今なお存在に期待しているというところだと思うんですけれども、その方達に対して、何か言葉がありましたらお願いします。
小保方:はい。もし私にこの先、研究者としての道があるならば、本当にSTAP細胞の研究をできるだけ早く進めて……。そのように、希望を持ってくださっている方の期待に応えていけるような態度を示していきたいと思っております。
記者:大阪スポーツの○○と申します。週刊誌等々で「笹井先生と不適切な関係にあったんじゃないのか」ということを報道されているんですけれども、まあどこまでご覧になっているかわかりませんが、そのことについてどうお感じになったかというのを一言、教えていただければ。
小保方:まずそのようなことはありませんし、そのような報道が出て本当に戸惑っております。
記者:あとですね、ポートピアホテルに1年弱くらいの間お泊まりになったと思うんですが、そのお金等はどこから出ていたかというのは。高級なお洋服とかお召しになられていたと思うんですけれども。小保方さん、理研から出ているお給料ではちょっと考えられないような生活をしていたと思うんですけれども。まあ他に何かどこかしらかお金をもらっていたんではないかな、と思うんですけれども。
小保方:そのホテルに限らないんですけれども、私はホテルで生活を、といいますか、滞在をしていた頃はハーバード側の研究員でしたので、ハーバードが出張という形で理化学研究所に出しておりましたので、その旨の出張、出張です。出張での滞在です。
記者:読売テレビの○○と申します。最終報告の前に、一部報道で「大きな力が働いている」というようなコメントがあったのと。もう1つ、今回最終報告の結果が出たときのコメントは「憤りを感じている」というトーンだったのが、今回非常にその「申し訳ない」というふうにおっしゃっているんですけれども、何かこう心境がこの1週間で変わられたのかとか。例えばどなたかと話されて、例えば「こうしたほうがいいんじゃないか」とか、そういうふうな話になったのかとか。そのへんは?
小保方:不服申し立てのコメントは先生方が同席している中で、私があまりにも落ち込んでいたので、強い気持ちのコメントを書く手伝いをしてくださったので、ああいう、あのように強い気持ちを表明するためのお手伝いを先生方がしてくださいました。私はずっと、あまりにももう、落ち込んだ状態でした(苦笑)。
記者:大きな力というのは?
小保方:そうですね。論文発表以降、予期しない出来事があまりにも次々と起こって。もう私の力では何ひとつできないような、本当に大きな力に翻弄された毎日を送っていたので、そのような気持ちが出たのだと思います。記者さんに突然囲まれてしまったので、気持ちが大変動揺してしまいました。
三木弁護士:先ほどのご質問の、最初の「怒り」と、今回の「謝罪」とのご質問いただいたので、ちょっとコメントだけさせていただきたのですが。「怒り」のほうは、今回の報告書の結論部分、これについては到底承服しがたいと。これはもうご本人の意向、お気持ちでも本当にありますし、変わっておりません。それから「謝罪」を申し上げたのは、自分のミスで様々な方々に色んなご迷惑をおかけしてしまっている、ということへのお気持ちでありまして、両者は矛盾していないと。特に変更があるわけではないと。こういうふうにご理解いただけたらと思います。
記者:テレビ朝日の○○と申します。先ほど、途中も関連質問、弱冠あったんですが、理研の指示もあって2ヶ月間公の場に姿を見せず、家の中から出られないというような状況だったそうですが、その中で今の話にもあるように、体調も崩されていらっしゃるとあったんですけれども。まずこの2ヶ月間、何をなさっていたのか。今の体調、一見すると大丈夫なようにも、しっかり話されているし、大丈夫なようにも見えるのですが,現状どのような病状なのか。いただいてもよろしいでしょうか?
小保方:この2ヶ月間はめまぐるしく日々が変わっていくような状態で。段々だんだんと体調が悪くなり,最初の頃は他の方にSTAP細胞の作成方法とかを教えたり、実験活動もしていたんですけれども,そのあと段々だんだんと具合が悪くなっていってしまって、最後のほうは家で静養しているような状態でした。
記者:具合が悪いというのは、具体的にどのように?
小保方:もう、心身ともに消耗しきってしまって。日常生活に支障が出るような状態でしたので。
記者:身体が動かないとか、嘔吐してしまうとか? なにか病状や症状はあるんですか?
小保方:まさに今おっしゃられたような状態で。3月の中旬頃にはもう医師のほうからは「入院を検討するように」とずっと言われていたんですけれども、調査委員会があったことなどから、なかなかそのような判断もできず、どんどん具合が悪くなってしまって、ついに入院する形になってしまいました。
記者:あとは不服申し立ての関係で、1点確認させていただきたいんですけれども。先ほど日テレさんですかね、質問にもあったかと思うんですけれども、ヒアリングの回数についてなんですが。中間報告からも1回、というふうにお話なさっていると思うんですが、私の勘違いだったら恐縮なんですが、中間報告以後で考えても、3月23日にテレビ会議をなさっているのと、それとは別に3月19日にも理研の神戸の現地調査で小保方さんお話をなさっていると思うんですが。で、中間報告以後に少なくとも2回、あと中間報告前の、ヒアリングを含めると調査前にも3回なさっていると思うんですね。まず「中間報告に1回」というのは、それは間違いのないことなのかどうなのかというのは。いかがでしょうか?
小保方:中間報告後には,資料を確認されに、委員の方が2名、神戸のほうに来てくださいました。でそのときに、資料の確認をしていただいて、調査委員全員に対するヒアリングというのは、23日に1回でした。
記者:19日の現地調査のなかでは、それは調査ではないっていう認識ですか? それとも、理研が言っているだけで私は話を聞かれていない、という状況ですか?
小保方:調査委員の方がどのような判断をなされているかは私にはわからないですけれども、十分な聞き取りをしていただいた、という認識は私にはないということです。
記者:十分な、という部分が困るんですけれども、1回しかされていなかったという部分だけを取ると、確かに不十分な印象が、文面だけ見ると感じるんですが。それがたとえば、事前の中間報告でも詳細な内容が出ていたと思うんですけども、割と。それ以前以後で、1ヶ月間でそれこそ「十分な」っていうのが聞き取られていたのかがわからないんですが。ちょっとでも聞き取りがそのなかで行われているんであれば、1ヶ月の間で5回くらいの聞き取りがされているっていうので、回数的に見ると不十分とは言いがたいんではないかな、という印象もあるんですけれども。その十分されていない印象があるっていうのは、「されていない」っていう判断でいいのか、それとも「されているけれど回数に数えていない」っていう判断なのか。いかがでしょうか。
小保方:質問に関する回答、という形式が多かったので、私の説明や弁明をさせていただく十分な機会は少なかったんではないかと私は考えています。事実関係を詳細に聞き取るという面では不十分だったんではないかと考えております。
三木弁護士:それでは2時間半になりましたし、もともと小保方さんご本人の体調の問題、もともと医師から会見に出ること自体、反対をされているなかで無理に出てきておりますので、2時間程度で打ち切りたいと思っていましたが、ちょうどこれで2時間半になりましたので、今日はこれで、誠に申し訳ございませんけれども終了とさせていただきたいと思います。
記者:次の会見の予定は?
三木弁護士:今のところは予定はございません。現時点ではお医者さんからは会見をすること自体反対されて、無理に出てきておりますので。彼女は今から入院に戻りますのでね。その点ご配慮いただきたい、というふうに考えております。(次の会見は)約束することはできかねます。それじゃ。
小保方:はい(小声で)。
三木弁護士:それじゃ今日は誠に、本日はありがとうございました。
記者:小保方さん、最後に一言あれば。
小保方:本当に申し訳ありませんでした。
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