2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
プレゼン2(全1記事)
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赤松茜氏(以下、赤松):よろしくお願いします。akaneと言います。ではさっそく自己紹介をしようと思います。1991年生まれで、茨城県出身です。茨城はけっこう田舎のイメージがみなさんあると思うんですが、そのとおりで。キラキラした東京に出て働きたい気持ちが私はすごく強くて(笑)。
大学は都内の私立大学に行って、「キラキラした渋谷で働きたい」というのがあって、渋谷にオフィスがあった会社に入社しました。
そこでバックエンドエンジニアを6年間やり、PHPやJavaScriptなどを書いていました。そのあとエンジニアリングマネージャーということで、5人くらいのちっちゃいチームのマネージャーを2年ぐらいやっていました。
今年の4月に転職しました。自動車メーカーの子会社で、Webメディアのプロデューサーというかたちでジョブチェンジ、転職しながら今に至っています。
今日話したいことです。“キャリア”と聞くとポジティブなイメージもあると思いますが、なにかしら心配ごとがある方が多いんじゃないかと思っていて。私もそうでしたが、今日は私の話をとおして、意外となんとかなりそうだなと感じてもらえたら、自分としてはすごくうれしいと思っています。
不安が少しやわらいで、肩の力を抜いて、キャリアに向き合えるような。そんな感じの温度感の話をできたらいいなと思っています。
キャリアには心配ごとがけっこうつきものだなと思っていて。「この先もエンジニアとして働いていけるんだろうか」「働いていくにはスキルアップしていかない」とか。あと、「結婚したら仕事の他に料理や洗濯、掃除なども全部自分がやらなきゃいけないのかな」「子どもができたら自分の時間がなくなっちゃうんじゃないか」「仕事と両立できるのかな」「転職して周囲に馴染めなかったらどうしよう」とか(笑)。
でも、旅行には行きたいし、流行りのスポットにも行きたいし、YouTubeは見ていたい、みたいな(笑)。そんな感じで、今の自分の欲求とぼんやりした不安と付き合いながら、キャリアに付き合っていくんじゃないかなと思っています。
私がキャリアについて心配だったことを、キャリアのステージのごとに4つ書いてあります。1つ目がスキルアップで、2つ目がキャリアアップ。3つ目が転職とジョブチェンジ。4つ目がプライベートと仕事の両立としています。
1つ目ですが、まず“スキルアップ”はエンジニアをやってるとけっこうつきもののワードというか(笑)。漠然と「スキルを上げなきゃいけないんじゃないかな」「このままだとモダンな技術に置いていかれて、私はエンジニアとしてこれから先将来がなくなっちゃうんじゃないか」と考えることもありました。
今思うと、“エンジニアのスキル上げる”と言っても、プログラミングスキルだけではなく、非エンジニアの方とのコミュニケーションの力や、要件をつめたり、あとはプロジェクトの管理や進行ができるのは、本当にプログラミング以外でも必要なスキルだと思っています。
そこがわからなかった時代は、「とにかくモダンな技術を知らなければならないんじゃないか」と思っていた時もちょっとありました。それはそれで楽しかったですが。
今思うと、どんな仕事をしたいか、どんな企業に勤めるか、企業文化によっても求められるスキルは違うので、自分が心地よく働ける環境や、仕事に必要なスキルを身につけていくことが、結果的に幸せにつながるんじゃないかと今は思います。
世の中を見ていたり、社内にすごいエンジニアがいたりすると、「あの人に比べて自分の技術力はちょっとまだまだだな」と思うこともなくはないと思います。でも、他人と比較するものでもないなと最終的に気づいて、他人と比較をせずに自分がどう働きたいかを軸に、どういうスキルをつければいいかを選んでつけていくことが大事なんじゃないかなと今は思っています。
2つ目、キャリアアップについて。エンジニアとして数年過ごすと、次のキャリアを選択するシーンがくると思っていて。よくある例だと、スペシャリストかマネージャーか、みたいな。エンジニアだった頃はキャリアの延長線上のこの2つの選択肢を主に考えていて、「じゃあスペシャリスト、テックリードみたいになったほうがいいのかな。でもマネージャーがいいのかな」とか(笑)。そういうことをすごく悩んでました。
当時の上司の勧めもあって、「マネージャーちょっとやってみないか」「目指してみたらいいんじゃないか」と言われて、結果的にマネージャーを選択して、小さなチームのマネージャー、リーダーみたいな感じのことを2年間やったあとに転職しました。
結果的に今はエンジニアではなくなってしまって、いちエンジニアだった時は、スペシャリストかマネージャーかを中心に考えていましたが、小城さんのお話にもありましたが「まさかエンジニアじゃなくなる日が来るなんて」と、まさに自分も思っていたな、と思っています。
自分がまったく想像していなかったキャリアが急に選択肢に入ってくることもあると思っていて、私の周りには元エンジニアのマーケターの方もいて。エンジニアとマーケターは私の中ではぜんぜん結びつかなかったですが、意外とそういう人もいるんだなと思いました。
そういうのを見ていると、キャリアは案外自由に選択できるんだなと思って。最初にエンジニアで入ったからずっとエンジニアで、その延長線上のキャリアを突きつめていくのも1つの選択肢だし、もちろんそうじゃないこともあるんだな、と今は思っています。
3つ目が転職とジョブチェンジですが、転職やジョブチェンジも、ちょっと怖いというか、不安になるワードだと思っていて。私は転職時にエンジニアとして応募しましたが、いざ入社してみるとプロデューサーという、プロダクトマネージャーにちょっと近いような役割で、結果的にエンジニアではなかったことがありました(笑)。意図せずの部分もありますが、転職とジョブチェンジをいっぺんにしたかたちになりました。
試しにやってみようかなと思い、今3ヶ月ぐらいやっています。サイトの機能の企画や、プロモーションイベントのお手伝いとか。エンジニアの頃とは仕事の内容もすごく大きく変わって、自分の世界が広がったと感じます。これはこれでなんかおもしろいな、と思いました(笑)。
3ヶ月しかやっていませんが、今のところ大きな問題もなく。転職もジョブチェンジも、ワードから受ける印象や想像していたものよりは怖いものじゃなかったな、と思いました。
実際、やる前が一番不安で、すごく気持ちがそわそわして落ち着かなかったように思うので、意外とやってみると大丈夫だったりすることもあるな、と思いました。
次が、プライベートと仕事の両立についてです。私は結婚していて子どもはまだいないですが、結婚した時には周囲から「ご飯作ってるの?」「家事はあなたがやってるの?」みたいな(笑)。悪気はないですが、よく聞かれました。
「あ、すいません。ちょっと作ってないです」みたいな(笑)。妻の役割として家事が求められていることをすごく感じて、周囲の期待とまでは言いませんが、「求められている姿にならなければいけないんじゃないか」「家事と仕事を両立できるのか」と心配したこともありましたが、続かなくて。今では「家賃も生活費も折半するから、家事も分担してね」と夫と平等に過ごしています。
家庭によってルールはもちろん異なると思いますが、私の場合は平等にしたかったので、平等にしてもらってます。夫も理解はしてくれていて、感謝しています。話し合うのが大事かなとその時思いました。
振り返りとこれからですも。私は社会人9年目なので、8年間ぐらいの振り返りですが、その中でもキャリアについて考える時は節目節目で少なくなかったなと思っていて。その時、ロールモデルが少なくてすごく迷ったり、なかなかうまく相談できなかったり、孤独感を感じてしまったこともあったり。先行きの見えなさに、もう考えるのも嫌だな、みたいな気分になったりすることもありました。
そんな時にどうしたかというと、イベントに参加して、仲良くしてくれる方を作ったり。あとは周りの人と相談しながら一つひとつの課題を地道にクリアしていくことで、自分が心地よく働ける仕事や環境が選べるようになって、今の自分がしっくり働けるようになったかなと思います。
これからのキャリアイメージで、どういうふうに働いていこうかなと考えたんですが、今の時点では細かい職種や役職とかのイメージはしていなくて。エンジニアの経験が活かせる仕事とは考えていますが、時代によって新しく生まれる職種などがけっこうあるなと思っていて。
プロダクトマネージャーはひと昔前まではなかった、あまり日本では聞かなかったような気がしますが、今ではけっこう市民権を得てる職種だと思います(笑)。そういったものもあるのと、将来の自分がどの分野に興味があるかは自分にもわからないので、必要に応じて柔軟に考えていけるようにしたいと思っています。
仕事を辞める時に、「楽しかったな」と思えることを少しでも増やしていくという軸で、キャリアを選んでいきたいと思っています。
あとキャリアに関してはキャリアドリフトっていう考え方がけっこう好きで、大まかな方向性だけを決めて、あとは偶然の出来事に流されながら決めていく考え方なんですが。そういったかたちで、自分のキャリアを重ねていきたいなと思っています。
終わりにですが、キャリアの悩みは1つ解決するとまた次の問題というか不安なことが見つかって、なかなか悩みが尽きないと思います。今回は私が話しましたが、違う方の話も聞いてみたいと思うし、そうやって共有しながら少しずつ不安を解消していければ、すごくよくなるんじゃないかなと思っています。以上になります。ありがとうございました。
司会者:akaneさん、ありがとうございます。私はまだ結婚していませんが、「ご飯作ってるの?」は絶対周りから言われるだろうなと思って(笑)。今から強い心臓で「作ってません」って笑顔で言える人間になりたいなと思っています。
「エンジニアの経験が意外に役立ってるな、と感じることはありますか?」という質問が視聴者の方からきていますが、ありますか?
赤松:それはすごくあると思っています。プログラミングのスキルや、システムがどう動いているのかは理解しておくだけでエンジニアとのコミュニケーションもスムーズです。
あと私はエンジニアの時に進行管理やスケジュール管理みたいなのことをやっていましたが、スケジュール管理とかってエンジニアに限らず重要じゃないですか。どの職種でも。ロジックとマネジメントみたいな、そういうところはすごく役に立ってるなと思います。
司会者:ありがとうございます。過去の経験は今にちゃんと活きていることが分かりますね。ありがとうございました。
赤松:ありがとうございます。
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