2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
第1047回 仕事に役立つABC『会議をコントロールするコツ』(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
熊谷翔大氏:今日は会議をコントロールするコツがテーマです。この毎週水曜日の放送を聴いてくださっているリスナーの方から、先日相談をいただきました。その内容は、「社内のミーティングや会議で、自分よりもポジションが上の方が参加する時に、うまくコントロールできなくて困っている」とのことでした。
具体的にお話を聞いてみると、例えば上の人がちょっと違う方向に話を持っていってしまったり、時にはぜんぜん違うことを言い出したりして、会議の参加者がそっちに引っ張られていってしまうと。
その方の頭の中には「なんとなくこうだ」という意見が浮かんでいるんだけれども、伝えることができずに、会議をコントロールできずに困っているということでした。似た経験をしたことがある方も少なくないんじゃないかなと思います。私ももちろん経験がありますので、めちゃくちゃ共感しました。
ポジションが上の偉い方はパワーもありますし、声も大きいので、会議やミーティングの時にもばーっと話をされるんですけれども。実務を一番わかっている人からしたら「いやいや、そうじゃなくて……」とツッコみたくなるんですよね。でも、その場で上の人に対して「あ、そうじゃなくて」と言い返すのって、至難の業だと私も思っています。
この話を踏まえて、今日のテーマの「会議をコントロールするコツ」について、私が考えている結論を先にお話しします。それは、会議中にズレた話を引き戻すのは正直難しいということです。
勝負が決まるのは、会議が始まる前だと私は考えています。どういうことかと言うと、特にポジションが上の方の考えを変えられる人は、例えばめちゃくちゃ頭の回転が速くてロジカル。かつその上の人からすごく信頼を得ていて、その仕事の前提がガラッと変わるような新しい情報を持っていて……みたいな、よっぽど好条件が揃わない限りは、正直無理だと思うんですよね。
もちろん仕事においては、がんばって説得するのが必要な場面もあるんですけれども、それを毎回やるわけにもいかないですよね。「めんどくさいやつだなぁ」と認識されてしまって、どんどん話を聞いてくれなくなる悪循環に陥ってしまうこともあるかと思います。
だからこそ、勝負を分けるのは会議が始まる前だと私は考えています。私自身も、いろんな工夫を重ねたり、特に前職時代の先輩、上司の動き方を見て盗んで、会議の前に実践していることがいくつもあります。
いろんな本やインターネットの記事に、基本的な会議のコツや進め方の情報はたくさんあるかと思います。今日はせっかくですので、私が思う、会議前に実践したい2つのコツについてご紹介いたします。
まず1つ目、その会議でポジションが一番上の方に、事前に持っていきたい結論を伝えておきましょう。これはある意味当たり前のことですし、一番の正攻法だと思います。その会議における意思決定者は、おそらく参加者の中で最もポジションが上の方だと思いますので、その人が会議中に違う方向にいってしまうと困ります。だからこそ、そうならないように根回ししておくイメージです。
もしあなたが直接その方に事前に連絡をして働きかけることができるのであれば、それが1番早いし効果的だと思います。私も直接連絡をして、先に伝えておいて、懸念点をあらかじめヒアリングしておくんですよね。会議の時間は、その懸念点を解消するために使う。そんなふうに考えて動くことも少なくありません。
もし、直接事前に連絡することが難しいということであれば、ぜひ上司を使いましょう。上司に対して「○○さんにこういうことを言っておいてください」と根回しするイメージです。上司だったらアプローチできることもあるかと思いますので、うまく使うことをおすすめいたします。
続いて2つ目ですが、自分が働きかけることができる人の中で、ポジションが最も高い人に根回ししておきましょう。
これは1つ目の方法が使えない時の2番目の策かと思います。その会議の意思決定者に事前に根回しできない時。そこで大切なのは、会議中に話がズレていってしまった時に、「そうじゃなくてこっちのほうがいいですよ」と味方になって言ってくれる仲間を作っておくことです。
実際どんなふうに根回ししておくかと言うと、例えばこんな言い方をします。「おそらく、次の会議では一番ポジションが上の○○さんがこんなことを言い出すと思うんですよね。その時にこんなふうに話をしてもらってもいいでしょうか」とお願いするイメージです。
自分の上司や先輩、時には他部署の方にもお願いすればいいんじゃないかと思います。1人だけで会議を進める必要はありません。頼れる人には頼りましょう。
ということで、2つのコツをお伝えしました。1つ目は、その会議においてポジションが1番上の人に、事前に持っていきたい結論を伝えておく。2つ目、自分が働きかけられる人の中で、最もポジションが高い人に根回しをしておく。まとめて一言で言うならば、「健全な根回しをしておきましょう」ということです。
根回しというと嫌な響きに聞こえて、「やりたくない」「それはずるい」みたいに捉える方がいるんですけれども、そんなことはまったくありません。特にお客さまや会社にとって良い方向に仕事を進めていくために必要であれば、丁寧にコミュニケーションをはかって根回しをする。これはめちゃくちゃ大切な仕事の1つです。
世の中、根回しについて教えてもらえる機会は、実はあんまりないかと思います。けれども、意外とうまく健全な根回しをしているビジネスパーソンの方もいるはずです。
周りの先輩や上司、同僚を振り返ってみて、「この人は(根回しが)うまいな」と思った方がいれば、何を考えて動いているかを聞いてみてください。何かヒントを得ることができるのではないでしょうか。
今日の放送で参考になりそうなことがあれば、ぜひ今日から、実践していただけるとうれしいです。
2024.12.20
日本の約10倍がん患者が殺到し、病院はキャパオーバー ジャパンハートが描く医療の未来と、カンボジアに新病院を作る理由
2024.12.19
12万通りの「資格の組み合わせ」の中で厳選された60の項目 532の資格を持つ林雄次氏の新刊『資格のかけ算』の見所
2024.12.16
32歳で成績最下位から1年でトップ営業になれた理由 売るテクニックよりも大事な「あり方」
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
PR | 2024.12.20
モンスター化したExcelが、ある日突然崩壊 昭和のガス工事会社を生まれ変わらせた、起死回生のノーコード活用術
2024.12.12
会議で発言しやすくなる「心理的安全性」を高めるには ファシリテーションがうまい人の3つの条件
2024.12.18
「社長以外みんな儲かる給与設計」にした理由 経営者たちが語る、優秀な人材集め・会社を発展させるためのヒント
2024.12.17
面接で「後輩を指導できなさそう」と思われる人の伝え方 歳を重ねるほど重視される経験の「ノウハウ化」
2024.12.13
ファシリテーターは「しゃべらないほうがいい」理由 入山章栄氏が語る、心理的安全性の高い場を作るポイント
2024.12.10
メールのラリー回数でわかる「評価されない人」の特徴 職場での評価を下げる行動5選
Climbers Startup JAPAN EXPO 2024 - 秋 -
2024.11.20 - 2024.11.21
『主体的なキャリア形成』を考える~資格のかけ算について〜
2024.12.07 - 2024.12.07
Startup CTO of the year 2024
2024.11.19 - 2024.11.19
社員の力を引き出す経営戦略〜ひとり一人が自ら成長する組織づくり〜
2024.11.20 - 2024.11.20
「確率思考」で未来を見通す 事業を成功に導く意思決定 ~エビデンス・ベースド・マーケティング思考の調査分析で事業に有効な予測手法とは~
2024.11.05 - 2024.11.05