
2025.04.02
働く人が増えても、日本の「人手不足」問題は解決しない “労働力=人手”という捉え方の盲点
リンクをコピー
記事をブックマーク
司会者:リンクアンドモチベーション、アスクルの各社のCTOから、各社の未来について発表いただきます。まずはリンクアンドモチベーションの柴戸から発表いたします。よろしくお願いします。
柴戸純也氏:よろしくお願いします。リンクアンドモチベーションの柴戸純也と言います。
2000年、とてつもないデスマーチで有名な某プロジェクトに新卒プログラマーとしてアサインされるところからキャリアをスタートしました。その後、ベンチャー、スタートアップでの上場という経験を経て、リンクアンドモチベーションに1人目のエンジニアとして入社しました。
未来についてですが、社会人の1日の中で働く時間が占める割合ってメチャクチャ大きいので、その時間をよりよいものにして、社会を前進させるようなプロダクトを届けたい。そんな想いをもちながら、日々プロダクトを作っています。
今日のテーマ「テクノロジーで描く未来の話」ですが、“未来”は2030年代を想定しています。そもそも2030年や2040年頃が、どんな世界かのイメージを共有して、そこを揃えてから話をしていきたいと思っています。
いろいろな本や記事で書かれていたり、カンファレンスで言われていることを合わせると、こんな感じかなと。ARメガネなどがスマートフォンになったり、脳みそがアップロードされたり、機械に意識が移植されたり。あと、個人情報の利用を誰も気にしなくなるんじゃないか。
ロボットが精神面で人間を上回るとか、家族の一員になったり、実用化されていくとか。
ではこんな時代にどんな未来にしたいのかという話ですが、あまりファンタジーばかり言ってもしょうがないので。当たり前ですが、個人・企業、BtoC・BtoBが、テクノロジーの進歩に対応するペースには時間差があります。例えば、個人は企業がその変化に適用するよりも早くに変化に適用する。逆に言うと、個人に起きていることが、企業にも少しズレて起きる。
今日は2030年や2040年頃の時期の話をしたいと思います。逆に言うと、2020年頃の個人のことを見る必要がありますよねと。では、この時期の大きな個人における変化とは何か。
僕たちのサービスを、組織の病を治してより健康にするサービスと考えています。つまり医療のメタファーを使って表現すると、2020年代のBtoCのヘルスケア領域で大きく変化していること・することは何だろうか。
この2つかなと思います。これを組織に置き直して表現すると、例えば「Fitbit」や「Apple Watch」のバイタル情報みたいに、エンゲージメントの状態もリアルタイムでわかって。そこから改善するための学びを提供したり、改善に向けたアクションを「Alexa」が提示するような。そして改善した結果をまた見える化して、必要に応じてさらなるアクションにつなげていくような、そんな世の中かと思っています。“未来の組織の病を治す”でも、こういう変化が起きるんじゃないかと思っています。
これを現在からの変化で表現すると、現在の組織の病に対する治療は、極端に言うと発症したものを治療する。つまり、マイナスをゼロにするとか。例えばフラストレーションが相当溜まってしまっているような状態とか、信頼関係が崩壊していたりとか。
今後は予兆から検知。「ちょっと肩が凝るよなぁ」みたいな、「放っておくと未来こうなるよ」というのを、そうならないようにふだんから健康な生活をしたり、専門家でなくても自分やチームのパフォーマンスが最大化される環境を、自分たちで作るような。そんな世の中になると思っていて、こういうサービスを僕たちは育てていきたいと思っています。
現在は人の問題、「上司がつらそうだ」「マネージャーがつらそうだ」とか、だいぶ強めのメタボを治すような状態から、ボディビルダーが身体を鍛えるぐらい、「楽しいな」みたいな行為にしたいと思っています。誰かがネガティブにではなく、一人ひとりがポジティブに取り組めるような、そんな未来にしたいなと思っています。
ではこれをどうやって実現するのか、こんな感じのことをどうやって実現するかですが、バイタル情報のようにリアルタイムに把握して診断する。次に、外部の専門家、つまりコンサルタントの思考や行動をテクノロジーに置き換える。これらをやって実現していきたいと思っています。
次に、そのために今一生懸命やっていること。急にめっちゃ泥臭い話になりますが、今行っている技術的な取り組みがこちらになります。
大きく2つあって。1つ目はデータの活用・深化で、データとサービスを統合していける基盤を作る。2つ目は、コンサルタントの思考・行動をテクノロジーによって再現する。1つ目で深めたデータをもとに、治療したほうがいい箇所をレコメンドしたり、お客さまに対する行動をデジタルで分析して改善するような、そんなことを技術スタックで取り組んでいます。
誰かがネガティブにではなくて、一人ひとりがポジティブに、そんな未来をテクノロジーによって作っていきたいと思っています。私からは以上です。
(次回につづく)
関連タグ:
2025.03.25
減点を恐れてモチベ低下、果ては離職も… あらゆる“会社の害虫”を大繁殖させる「ラスボス」の正体
2023.02.13
小6で「ヤマギシ会」に入り、23歳まで子どもだけで集団生活 「お金が存在しない」コミューン育ちの青年が社会に出て知ったこと
2025.03.25
ムダな仕事がなくならない“マッチョな職場”を変えるには 近年の過度な「KPI主義」が組織に与えた影響
2025.03.24
最悪の場合、組織を死に至らせる“会社の害虫”とは 誤った意思決定や品質不祥事を招く要因
2025.03.27
交渉で「落としどころを探る」という考えは捨てるべき プロが教える、チャンスを逃さない条件交渉のコツ
2025.03.21
査定時期に上司から1年前の失敗を指摘される理不尽 変えられない過去を議論する「成果主義」の弊害
2025.03.27
組織のホワイト化で「優秀じゃない人」ほど居心地の良い会社に… 「退職者の質」の変化から見る、アルムナイが注目されるわけ
2025.01.07
1月から始めたい「日記」を書く習慣 ビジネスパーソンにおすすめな3つの理由
2025.03.26
ブラック企業の次に来る「透明企業」の問題点 良い人ばかりの均質化された組織で失われつつあるもの
2025.03.19
組織をダメにする“害虫”の正体は間違った思い込み AIやDXなど手段のみにこだわるダメ上司の見極め方
2025.03.25
減点を恐れてモチベ低下、果ては離職も… あらゆる“会社の害虫”を大繁殖させる「ラスボス」の正体
2023.02.13
小6で「ヤマギシ会」に入り、23歳まで子どもだけで集団生活 「お金が存在しない」コミューン育ちの青年が社会に出て知ったこと
2025.03.25
ムダな仕事がなくならない“マッチョな職場”を変えるには 近年の過度な「KPI主義」が組織に与えた影響
2025.03.24
最悪の場合、組織を死に至らせる“会社の害虫”とは 誤った意思決定や品質不祥事を招く要因
2025.03.27
交渉で「落としどころを探る」という考えは捨てるべき プロが教える、チャンスを逃さない条件交渉のコツ
2025.03.21
査定時期に上司から1年前の失敗を指摘される理不尽 変えられない過去を議論する「成果主義」の弊害
2025.03.27
組織のホワイト化で「優秀じゃない人」ほど居心地の良い会社に… 「退職者の質」の変化から見る、アルムナイが注目されるわけ
2025.01.07
1月から始めたい「日記」を書く習慣 ビジネスパーソンにおすすめな3つの理由
2025.03.26
ブラック企業の次に来る「透明企業」の問題点 良い人ばかりの均質化された組織で失われつつあるもの
2025.03.19
組織をダメにする“害虫”の正体は間違った思い込み AIやDXなど手段のみにこだわるダメ上司の見極め方