2024.12.24
ビジネスが急速に変化する現代は「OODAサイクル」と親和性が高い 流通卸売業界を取り巻く5つの課題と打開策
元ウェブ編集長からのSaaSプロダクトマネージャーへの道のり(全1記事)
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三科友理香氏:こんにちは。初めまして、クラウドサインの三科と申します。今ご紹介いただいたとおり、Webメディアの編集長をやっていました。今はプロダクトマネージャー(以下、PM)として、SaaSに関わっています。
今日お話しすることとしては、理論的なところではなく時系列で、どんどん成長していくチームの中でトライしてきたことをお話します。
アジェンダとしましては、自己紹介と、当社のPMがやっているお仕事、それから入社してからの取り組み、そして最後にまとめの順序でお話しします。
まず自己紹介です。三科と申します。2008年に「女性と働くをハッピーに」という社是に共感しまして、当時未上場のトレンダーズ株式会社に新卒で入社しました。「クリエイティブディビジョン」というオシャレな名前の部署に入って非常にわくわくしていたんですが、どベンチャーだったため、実際の業務はなんでも屋、という感じでした。女性マーケティング事業、イベントとかブログマーケティングを担当していました。
トレンダーズが東証マザーズに上場した後、新規事業を2つ立ち上げました。最後はZEKKEI Japanというインバウンドメディアの編集長を、立ち上げから2年やっていました。こちらは残念ながら旅行会社に売却することになり、「9年間働いてたので、そろそろ新しいチャレンジをしようかな」というところで、クラウドサインに出会いました。
私は「日本を良くする事業がしたい」という、非常にざっくりしているけれども、強い想いを持っていました。さらには、企業の生産性というところに課題を感じていたので、クラウドサインと出会ったときに「これだ!」とビビビと来ました。「マーケでもディレクターでも、なんでもできることをして事業に貢献したいです!」と新卒みたいな感じでアピールして(笑)。それで入社が決まりました。
(スライドを指しながら)クラウドサインは、1枚で説明するとこんな感じのサービスです。紙の契約は締結まで2週間くらいかかるんですが、クラウドサインだとPDFをアップロードして送信して、受信者がポチッと同意して、数分で契約が結べるというサービスです。
ではPMのお仕事なんですが、全部で4種類のことが役割となっています。まずロードマップの策定、それから開発のディレクション。あとは3つ目に、ハブとしての役割ですね。開発とビジネスサイドをつなぐ役割です。4つ目に、クラウドサインのAPIを使ったプロダクトの連携もやっています。
入社してからの取り組みを、ここからお話ししていきます。これは、私が勝手に作った言葉なんですが(笑)。入社してから3ヶ月くらいが、「10人ちょっとのワイワイ期」とします。
入社初日は、入社書類がクラウドサインですでに締結完了していたので、人事説明が30分くらいで終わり、すぐ責任者としてアポに出る、というスピーディさでした。弁護士ドットコム自体は人数も増えて大きめの会社になってきたんですが、スタートアップ的な感じでやってます。
法学部でもないですしエンジニア経験もないので、このあたりのワードをまずググる、みたいなことをやってました(笑)。当時クラウドサインにはディレクター的な人がいなかったので。本当になにもわかっていない中でみなさんにサポートしていただきまして、まずは止まってるプロジェクトを進めてみたり、落ちてるボールを拾いまくるというところから、価値の発揮をしていきました。
事業部長に「プロダクトをどういう方向でやっていきましょうか」みたいな感じで相談したら、「戦略はとくにないので、考えてください」と言われたんです(笑)。私なりに、クラウドサインは新しい概念のサービスなので、まず電子契約の文化を根付かせることが必要である、と。
そうすると、みんなが知っている大きな会社が、あそこもあそこも使っている、という実績が必要ではないかと考えました。「そのための機能開発をしていくべきではないか」と話しましたところ、「そう考えていたんですが、先に言っちゃうとつまんないので考えてもらいました」みたいな感じでした(笑)。
そのあと顧客と事業を理解するために、導入事例のインタビューとかも兼務でやってました。あとはbellFaceを使って顧客にヒアリングしてみたり、営業経験はなかったんですが、とりあえず営業もしてみたり、そんなことをやってました。
あと、この時期やって良かったのが、「事業部のカルチャーを言葉にする」というところでした。弁護士ドットコムのビジョンはまた別にあるんですが、事業部長の橘の「クラウドサインのカルチャー・あり方を作っていくのが事業成長そのもの」というツイートをきっかけとしてカルチャープロジェクトを行いました。
事業部としてこれから大きくしていくにあたって、「どういった人を集めたい」とか「どういったところに向かっていきたい」というのを、みんなでワークや合宿をしたりして決めていくのは良かったことです。(スライドを映しながら)こんなのをこの時期はリリースしていました。
10月から「人も増えてきたのでチーム制にしよう」ということになりました。(スライドに)「組織化」と書いています。
(10の事例が記載されたスライドを映しながら)この頃は半年近く、こんな感じでいろんなものを作ったりとか、連携をし、プレスリリースを出しています。
この時期に課題というかやっていたのが、アンラーニングとラーニングというところです。前職は営業が強い……スケジュールを決めたらなんとしてでもスケジュール通りやろう、という文化だったんです。プロダクトサイドが強い文化というところをラーニングしていくとか。
あとは、PRの会社だったので個社対応の事業出身だったものですから、クラウドサービスとして、プラットフォーマーとしてどうあるべきか、を学んでいくことをやってました。
それから成長スピードへの対応というところです。急速にどんどん「こういうのもやろう、こういうのもやろう」と、いろんな人がいろんなことをやっているので。「ちょっと請求システム、今のだと追いつかないんじゃないですかね」というところで入れ替えを決めて、設計をスタートしたものの、やっているそばから毎週「これも変わります、これも変わります」みたいなスピード感です(笑)。また、それぞれが「ここ足りていないね」と気づき、声をかけあいながら、社内のフローもいろいろと整えていきました。
3月にもう1名、ディレクターの方に入社していただきました。今は2名体制でやってます。私のほうが外部のエコシステムというところも、兼務でやっている感じです。
4月には、エンジニア・デザイナーの方の発案でプロダクト合宿というのをやりまして、これも非常に良かったです。2年ちょっと運営しているプロダクトですので、いろいろ積み残しがあると。それがちょっと気持ち悪いな、という状態が続いていました。それを解消するために、プロダクトチームみんなで過去のフィードバックとかバックログを、全部洗い出しました。その中から1泊2日でできるサイズのものだけ抽出して、鎌倉の海が見えるとこで合宿してやりました。当日はシーンと作業に打ち込める形になり、大変よかったです!
集中できる環境が良かったね、という話になりましたので、エンジニアの方とも相談し、週1回会議を入れないフォーカスデイを作ってみました。
あとはSaaSですので、営業の方からのフィードバックを非常に重視しています。今までもスプレッドシートで「どんどん書いてくださいね」としていたんですが、営業の方は外出が多いので、Slackで手軽にフィードバックをできるようなかたちにしました。これも、こういうことがやりたいと呟いたら迅速にエンジニアの方に形にしていただけました。その結果、2.4倍のフィードバックを得られるようになりました。
また、事業部長とも相談して開発進捗のオープン化というのもやりました。ユーザーさんからのフィードバックをきちんと受け取って、それをもとに開発を進めていますよ、というところを発信していきたいという想いで、スプレッドシートを使って実現しました。全世界公開というかたちでやってますので(笑)。良ければ見ていただければと思います。
さらに、これは事業部全体として今やっていることですが、発信強化です。事業部のnoteを始めたり、イベントに出たりしながら文化を発信していこう、みたいなことを今取り組んでいます。
ここからまとめです。SaaSのPMになってみて今大事にしてること、というところで最後、まとめます。
1つがクラウドサインのカルチャーの中でもある言葉で1番人気のワードなんですが、「Professional & Respect」というのを置いています。さまざまなプロフェッショナルが集まっている中で、お互いをリスペクトし合う。
私は前職では新卒で入っていて、会社の中ではけっこう「お局」と言うか……表現はおかしいですけど(笑)。そういう状態だったので、わりと自分ができることを人にお任せしてくというのをやってたんですが、今はまったく状況が違い、プロの方にやっていただく。
その上で2つ目の「手放す」というところですね。自分が全部把握するとか自分が全部コントロールというところを手放しました。
ただ「丸投げ」とはまたちょっと違うと思うので。ちゃんと問題なく進んでいるか、なにか課題があって止まっていたりしないか、みたいなところのチェックはするようにしています。とはいえ、私が漏れているところも拾っていただきながら、日々チームのみんなで支え合っています。
3つ目はどちらかと言うと、私の心持ちの話なんですけれども、できるとかできないとか、あと向いてるとか向いてないとか、そういうことをぐるぐる考えるのはムダだと、ようやく気づきました。やるかやらないか、どっちか。2択だなと。はい、やっています。
そして4つ目が、モノではなくチームと文化を売る、というところを意識してやっています。これは事業部長の言葉から気付かされたことです。クラウドサービスですので、サービスとしても完成する瞬間はなく、常に成長し続けていくものとして売っています。モノ自体も大事なんですが、我々のこのチームとこの考え方・あり方でやっています、というところをきちんと発信していく方法も併せて、考えながらやっていくことを、今大事にしています。
ご清聴ありがとうございます。右のヤギみたいなやつは「カプラくん」という、クラウドサインの最近できた3Dのキャラクターなので、仲良くしてあげてください。ありがとうございました。
(会場拍手)
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