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山本一太の直滑降ストリーム@Cafesta ゲスト:渡部恒雄さん(笹川平和財団安全保障事業グループ上席研究員)、六人部生馬さん(株式会社マチマチ代表)(2018.2.21)(全4記事)

少子高齢化が進む孤独な社会を変えられるか--ご近所SNS「マチマチ」の挑戦

自民党のトーク番組「CafeSta」内のコーナー、「山本一太の直滑降ストリーム」。本パートでは、株式会社マチマチ代表の六人部氏が登場し、ご近所SNS「マチマチ」で実現できることや、目指していることについて紹介します。核家族化や単身世帯が増加し、地域とのつながりが弱まっている中で、「マチマチ」が果たしている役割とは。

株式会社マチマチ代表の六人部氏が登場

山本一太氏(以下、山本):ここからは、今日の最初のゲストである六人部生馬さんをお招きしました。六人部さん、すいません、今日はありがとうございます。

六人部生馬氏(以下、六人部):ありがとうございます。

山本:今日は長尾さんからの紹介で。いろいろお話も聞いて、昨日、資料も読んだり、Twitterを読んだり。本当になんか、いいですよね。

六人部:あ、Twitterも読まれてたんですね。

山本:読んだよ!

六人部:ちょっと恥ずかしいですね(笑)。

山本:ちゃんと「『直滑降ストリーム』に出ます」っていうのも書いてくれて。

長尾俊介氏(以下、長尾):実はですね、一番最初に知り合ったきっかけなんですけど。

長尾:母なんですよ。

山本:あ、そうなんですか! 長尾さんのお母さま。

六人部:知ってるんですね(笑)。

長岡:実はそうなんですよ。

山本:あ、本当。

長岡:文京区がやってるイベントで、最初に六人部さんと母が一緒になって。それで「ものすごくおもしろい起業家の人がいるんで」っていうふうに母に言われて、それで会うことができました。

山本:なるほど。お母さまの人脈だったわけね。

長岡:そうなんです。

山本:今日は、ちょっと「マチマチ」のことから。まあ、知ってる人は知ってるけど、知らない人は知らないんで、まずちょっとこのコンセプトをですね。今日はベンチャーの将来とかもお話したいんですけど、ぜひ六人部さんがやってることをみなさんに知ってほしい。「マチマチ」はすごくおもしろいので、ちょっと説明していただけますかね?

「マチマチ」は地域限定のFacebook

六人部:はい。マチマチは、ここに「地域限定のFacebook」ってあるんですけど、Facebookを地域に絞ったバージョン。例えば小学校区とか町内会、そういった範囲の住民同士で、コミュニケーションを取りたいと。

これ、今日のトーンからだと、ちょっと杓子定規すぎるんですけど。

山本:いいよ、いいよ。

六人部:いわゆるベンチャーでして、ベンチャーキャピタル等から資金を調達して会社やってます。我々が特徴的なのが、学芸大学にオフィスがあるんですけど、学芸大の商店街の一員として、商店街の活動とかにも参加しています。

山本:これ、いいな。商店街で活動してるって。

六人部:ご近所SNSって呼ばれる、住民同士でコミュニケーション取るサービスだと、今、市区町村ベースで4割ぐらい入っていて、だいたい一度登録すると使い続ける感じで。InstagramさんとかTwitterみたいな、一度登録するとけっこう使い続けてくれるような感じのサービスになってます。

山本:なるほど。

六人部:誰が使ってるのかといったところに関しては、メインは子育て世代でして。とくにお母さん方が保育園の情報交換とか。

山本:あ、いいね。

六人部:あと、「習い事ってどこがいいの?」とか、けっこうそういった、本当に子どもに関することとか。

山本:26歳から45歳ですもんね。ちょうどこのへんはママの感じですよね。

六人部:そうですね。ただ、お母さん以外にもお父さんとかも、見るだけで使ったりとか。あと意外に、50代以上というか、46歳以上から65歳ぐらいまでの方がけっこう使われていて。だいたい2割ぐらいですね。とくに我々、自治体と提携をしてるんですけど、町内会とか商店街とか、そういった地域の……。

山本:ぜひ、うちの地元とかでやってほしいな。今ちょっと草津温泉は、白根山で大変だけど。

六人部:ぜひ。はい(笑)。

山本:今ちょっと白根山がね、それどころじゃないんだけど。

六人部:そうですよね。落ち着いたら、はい(笑)。

山本:落ち着いたらね、はい(笑)。

ご近所の情報を網羅するSNS

六人部:じゃあ、実際どんなところかっていうと、これ、実際の投稿の画面なんですけど、左側とか「保育園入ろうと思ってるんですけど」、けっこう細かいんですよね。点数がどうだとか。

山本:あ、本当だ。

六人部:それを近くの方が、実名で答えをくれたりとか。あとは、歯医者とか病院ですね。

山本:あーー、これ、いいですね。便利ですね。

六人部:引っ越してきたばかりとか、けっこうまあ、よくわかんないと思うんですけど、そういったのを近所の方に実際行ってる店を教えてもらうとか。

山本:(投稿を読んで)「気さくな先生なのでなんでも聞ける」とかね、非常に大事な情報ですね。これね。

六人部:はい。

山本:なるほどねぇ。

六人部:こういったのとかですね、あと、仕組み的には、自分で見る範囲を設定できるようにしていて。

山本:へぇ。

六人部:町名単位でポチポチ選んでいけると。これ、ちょうど代々木公園の近くのあたりなんですけど。

山本:いいじゃないですか。

六人部:選んで、自分で範囲を決定できると。

地域のイベントとかって、今けっこう紙の情報が多いと思うんですけど、餅つき大会とか夏祭りとか、本当に地域のイベント情報も取ることができます。

あと我々、自治体さんとか町内会とか、そのあたりも利用していただいていて。左は、渋谷区とは僕ら提携していて、今はだいたい渋谷区、港区、文京区、豊島、水戸市、千葉市と、けっこうどんどん増えてるんですけど、そういった地域の情報発信とか。右は、今、掲示板に紙のチラシ貼ってあるじゃないですか。

山本:貼ってありますね。

六人部:あれを今、デジタル化して全部載せています。

山本:あー、いいね。これ、すごい便利ですよね。

六人部:これ、もともとは町内会のおじいちゃんとかおばあちゃんから、「これ、貼るの大変だ」と。

山本:あー、そっか。

六人部:「貼っても見てるかどうかわからない」みたいな声をいただいたので、電子化して、今載せています。

山本:これ、絶対喜ばれますよね。なるほど。

孤独な人を元気にしたい

六人部:これは一応、先ほどちょっとお話した、今提携してる自治体でして。実際、今けっこう自治体さんからお話いただいたりしていて、今年うまくいくと、100自治体ぐらいで同じような取り組みをできるようなかたちに。

山本:なるほど、はい。

六人部:ちょっとここからは、「なんでこんなサービスが必要になってきたか?」ってことなんですけど。

山本:ここ、今日の一番肝だよ。

六人部:はい。1つは、ひとことで言うと、さびしい人がすごく増えてる。

山本:あーー、そうね。

六人部:孤独な人が増えていて。我々が原因として思っているのは、社会構造が変わってきたっていうこと。

山本:一人暮らしのお年寄りも多いですもんね、けっこうね。

六人部:そうです、そうです。あと、私も横浜出身で、東京にだいたい出てきて、まあ、移住してきたと。そうすると家族から離れますし、もとから住んでないんで、近くに知り合いもいない。あと、少子化だったりとか独身世代も増加して。

山本:なるほど。

六人部:子どもって、けっこう地域で知り合いができるきっかけになるんですけど、それができなくなったりとか。

山本:うーん。

六人部:あと、働き方の変化。けっこう最近、副業とかされている方々って、会社に所属しなくなるので、地域に目が向いてくる。

山本:ユーザーのみなさん、「マチマチ、いいな」と思ったのはね、六人部さんのここですよ。この「孤独な人が増加している」。けっこうコンセプトが優しいじゃない、やっぱり「孤独な人たちを元気にしてあげよう」っていうかね。私、そこらへんの感覚が好きなんですよ。

六人部:ありがとうございます。はい(笑)。

山本:コミュニティのニーズも、とにかく働き方で高まってると。アビー・ロードみたいな。

つながりのある地域社会をつくる

長尾:1ついいですか?

山本:どうぞ。

長尾:先ほどからコメントをちょっと見てたんですけども。中にはですね、「実名を使ったりして怖い」と。あとは、「ストーカーとか大丈夫なのか?」っていう意見もあるんですけど、六人部さん、そのへんは?

六人部:いくつかの仕組みで、そういった怖さっていうのは防ぐようにしていてですね。

山本:なるほど。

六人部:1つ目が、そもそも実名×近所なんで、なかなか炎上とか、悪口を書きにくいと。

山本:そうですよね。

六人部:2つ目が、登録時に携帯電話番号による本人確認をやっているので、変な人が入ってきにくい。

山本:なるほど。

六人部:一応この2つを通り抜けたとしても、なんか起こる可能性があるので、我々、目視とシステムで監視をしてるチームがありまして。

山本:あー、なるほど。

六人部:危険なコメントだったり、行動をしてるユーザーが見つかったら、削除したりとか。

山本:「この人はふさわしいかどうか?」っていうのを分析してるんだね。なるほどね。

六人部:そうです。今2年ぐらいサービス運営してるんですけど、トラブルとかは一切ない。

山本:それはすばらしいですね。

六人部:はい。

山本:まあ、近所の人たちが知ってるっていうのが、言わばブロックチェーンみたいな仕組みだよね。みんなで情報を共有してるから変なことできない、っていうね。

長尾:逆にFacebookとかだと、住んでる所が別に近所じゃないですしね。無神経な軽い気持ちで発言したのが、意外と炎上したりしますからね。そういうのを、物理的に近くにいることと、管理の側面である程度コントロールできてるっていうことなんですかね。

山本:やっぱり、このSNS参加型ビジネスの一番の肝ってそこですよね。変な人が入り込むとか、そこをちゃんと監視する仕組みがあれば、クラウドファンディングもそうだけど、そういう仕組みがあると、けっこうみんながポジティブなかたちで使えますよね。

六人部:そうですね。とくに自治体さんと我々提携する時、やはり「リスクとか危険性ないのか?」とかあったんですけど、そこはけっこうちゃんとやってきたので、それで提携が決まっているっていう流れがあります。

山本:自治体は……、(スライドを指して)これは、ここで終わりか、まだあるんですか?

六人部:一応最後に、これ我々のミッションみたいなところなんですけど、「ひらかれた、つながりのある地域社会をつくる」というのを目指していて。これは何て言うか、ひらかれた所ですね。

私、子どもが生まれていろいろ地域と接点ができて、Googleで探したりとか、Facebookで聞いたりしたんですけど、なかなか地域の情報ってオンラインじゃ出てこなくてですね。結局、公園でたまたま知り合った近所の人から教えてもらった、みたいな。それで、地域にもっとインターネットを活用していただきたいな、というところがありまして。

山本:なるほど。

六人部:それで、情報をどんどん共有しやすくして、知り合いだったりとか、あとは自治体とかNPOとか、そういった活動ともつなげていくことができたらいいなと考えています。

山本:なるほど、なるほど。やっぱり、この「つながりのある地域」っていいよね。核家族化って言うとすごい陳腐な言い方だけど、本当にみんな孤独になってるから。

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