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月曜カフェスタ2016年2月15日(全4記事)

「民主党は政策リテラシーが低い」アベノミクスに対する批判をバッサリ

自民党が放送するトーク番組Cafesta(カフェスタ)。月曜日は、衆議院議員・平将明氏、築地の魚屋・生田よしかつ氏がお届けします。本パートでは、円高株安の状況が続くアベノミクスを批判する民主党に対して平議員が反論しました。

「民主党は政策リテラシーが低い」

平政明氏(以下、平):そろそろ本題に入りたいと思います。

生田:まだ本題じゃなかったんですね。

:いま日本経済がけっこう大変というか……ほとんど日本政府の手に及ばないところなんですよ。

中国経済のバブル崩壊でしょ。それと原油安でしょ。あとヨーロッパでドイツが失速してるのは、フォルクスワーゲンが粗相をして、それに貸してるメインバンクの信用とか……いろいろあるわけです。

それでいま、民主党さんが鬼の首を取ったように「円高になった」「株は落ちた」「アベノミクス失敗だ」と言うんだけど。

生田:本当にあいつらって短期でしかものを見ないね。

:たぶん政策のイロハがわかってないんだよね。円安にしたって円高にしたって、良いところと悪いところがあるから。円安の弊害というのは必ずあるし、円高の弊害というのも必ずあるわけ。

「アベノミクスをやったせいで円安が進んで、こんなに弊害があるじゃないか」と民主党から言われれば、それは一理ある。でも、「アベノミクスやって、いま円高になってるじゃないか。どうしてくれるんだ?」というのは無茶苦茶な話で。

これは民主党の政策リテラリーの低さを如実に表してて。こういうのを見れば見るほど「やっぱり自民党頑張らないといけないな」って思うよね。

生田:いや、本当だよ。石破(茂)さんがよく言うじゃん。「自民党がダメになっちゃったら、本当に日本がダメになっちゃうから」って。

マイナス金利のメリット・デメリット

生田:ところで1個質問。

:はい。

生田:日本で「マイナス金利」というのにしたじゃない? あれはどういうメリットとデメリットがあるの?

:まず、昔学校で公定歩合習ったでしょう? 中央銀行が市中の銀行に出すときの利息ね。それで、公定歩合を上げたり下げたりして金融政策をやると。

景気が悪くなったら、お金が出やすいようにその公定歩合を下げる。景気が良くてインフレになったら、インフレを冷やしてお金を少し吸い上げて利息を上げる。これは質的緩和というの。

これがゼロ金利になったから、質的緩和はもうできなくなってるわけ。そこで出てきたのが量的緩和というわけ。日銀が市中から国債を買ったりいろんなことをやって、その代わりにお金が出てくるわけだよね。これが量的緩和。

だから質的緩和はゼロ金利になってできなくなったので、量的緩和になりましたと。それで、1回質的緩和のところでゼロにいったんだけど、マイナスにしちゃおうかなという話なわけよ。

これは、日銀に市中の銀行が預金口座を持っていて、そこにお金を積んでるわけよ。これに多少利息がつくわけね。でも、金融緩和をする以上は、市中の銀行にも、日銀に預けておかないで貸出をしてほしいわけよ。

でも、大量に置いておいてそこで利ざやが取れるから、外に出そうという気力が出てこないわけ、銀行が堕落してるからさ。なので、「置いておいたら手数料取るよ」というのがマイナス金利。

ただ、いま日銀にだいぶ積み上がってんだけど、いきなりマイナス金利にはしないわけ、影響が大きすぎるから。ただ、新たに積み上げる分についてはマイナス金利。要は金利がつくんじゃなくて、「手数料取りますよ」ということを入れたのがマイナス金利なわけ。

生田:ちょっと中途半端だな、それ。

:まあ、中途半端なんだけど。いろいろ問題があって。例えば、さっき言った量的緩和をするということは、日銀は市中から国債を買わなきゃいけないわけよ。例えば、銀行が持ってる国債を買ったりするよね。そうすると、銀行側からしてみれば、持ってる国債を売って現金になるよね。現金になったら、それは日銀の口座に置いてあるわけよ。それに手数料を取られるとなったら、もう国債出さないよね。

生田:なるほど。

:だから、金融というのはいろんなところで結びついてるので、なかなか難しい。ただ、マイナス金利を入れるということは、政策としては「円安に振れる」わけですよ。これは間違いない。でも、いま円高にいってますよね。

生田:そうだよね。だから、それがわかんないんだよ。

:これ、逆に振れてるわけ。

生田:なぜ?

マイナス金利を入れても円高になる理由

:なぜ振れてるかというと、それ以外の要因で振れてるわけ。だから、中国経済の闇は深いですねと。原油安で、新興国の経済もものすごくダメージが大きいですねと。ヨーロッパも調子悪そうだねと。アメリカの利上げも予定通りいかなそうだねと。

生田:そっちの要因のほうが強いのか。

:いま不安じゃない? みんな不安だよね。株が上がったり下がったり、為替が動いて。不安だったらどうするかというと、一番安全なものにお金を移すよね。それが「円」なわけ。

大澤:ああ。

生田:なるほど。それで来てるのか。

:なので、円に来ちゃって。それで「円が高くなると株価が下がる」という構図になってるわけ。だって、円が高くなるとインバウンドの人も来にくくなるし、輸出もしにくくなるでしょう? だから、株価が落ちるわけ。あと、マイナス金利を入れると銀行の収益を圧迫するから、銀行株なんかは落ちるよね。

中国経済の信用の失墜

生田:俺「マイナス金利」というのを聞いたときに、かなり大胆なことするなと思ったわけよ。これはかなりインパクトがあって、なんか金融がガラっと動くかなと思ったら、意外と動いてないと。それで質問させていただきやした。

:だからそれは、世界の環境で……。いや、俺も「マイナス金利やるんだ?」と思ったよ。

生田:すごいことやるなあ、と思ったのよ。

:あそこに利息が多少ついてるのを、俺たちが決めることじゃないけど、「ゼロにしていいんじゃないか」とは思ってたの。でも、それを「マイナス」にというのは意外でしたね。

ただ、「マイナス金利を入れたから、円高が進んでるじゃないか。株安になってるじゃないか」という批判はあたってない。

生田:そこら辺はよく言ったほうがいい。だって俺、マイナス金利になって今の状況になるとは思わないもん。

:そうでしょ。市場というのはいろんな思惑で動くので、こうやって荒れれば荒れるほど儲けるやつがいるわけですよ。

だから、中長期的には中央銀行の金融政策で決まるので、アメリカは「質的引き締め」にいくわけね。利上げに。それで、日本は2パーセントインフレになるまで無制限に緩和をするから、中長期的なトレンドを見れば、普通は円安にいくわけ。

ただもう、今はすごい不安が充満してる。俺、年末からずっと言ってたじゃん。「中国がやべー」って。

生田:中国はね、この間とある方がおっしゃってたけど、日本とドイツとどっかを合わせたのが中国だからいい加減にやってんですよ、みたいな話してたじゃない? いや、考えてみりゃとんでもない。中国というのは。

:中国がやらなきゃいけないことは「信頼を取り戻す」ということだよね。GDPの数字、外貨の数字。

中国政府は資金が海外に流出するのをすごい嫌ってたわけよ、去年あたりね。上海株価暴落あたり以来。だから、「何であんな外貨準備があるのに、そんなに動揺してんだろう?」と。どうも、外貨準備も本当のものじゃねえと。

その次に想像できたのが、中国の人が「銀聯(ぎんれん)カード」出したでしょ。それで、「上限を設定するんじゃないか?」という噂が出たわけ。

生田:あれだって、いま「使うな」って言うんでしょ?

:それを去年の秋とか冬ぐらいに言ってて。案の定、年間160万でパッと切ったよね。だから、だいたいやることは読めるんですよ。でも、それって日本の政策でなんとかなるんですかと。

生田:いやいや、やりようがないよ。

:「民主党が政権取ったら、中国のバブル崩壊は未然に防げたんですか?」と。

民主党ってすげえ政党でさ。この間政権とったときも、俺が「こんなのできねーじゃん」「そんな年間20兆円もどうやって金出すの?」と。「200ccのコップに1リットルの水は入らないよね?」ってずっと言ってたじゃない?

「どうやって入れるのか、入れて見せてくれ」と言って、民主党はなんて言ったかというと「それは自民党だからできないんです。民主党だったらできるんです」って言ってたでしょう?

生田:言ってた、言ってた。

:だから、そういう理屈とほぼ違っててさ。

生田:それで、やっぱできなかったよね。結果ね。

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