2024.10.10
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Can’t Sleep? Blame the Climate Crisis(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:部屋が暑くて眠れず、何度も寝返りを打つといった経験は誰にでもあると思います。
扇風機を全部ベッドに向けて涼しくしたら、翌日には疲れて不機嫌になってしまいます。今週、『One Earth』誌に発表された研究によると、このような夜が、誰にとっても一般的になりつつあるそうです。
部屋の温度が睡眠に影響を与えることは知られていますが、この研究者たちは、外気温が同様の影響を与えるかどうかを確かめたいと考えました。デンマークとドイツに拠点を置く研究チームは、装着型フィットネストラッカーの睡眠データを使用して、68ヶ国の47,000人以上の成人の2年分の睡眠データを調べました。そして、各夜の睡眠について、その人が寝ていた場所の気象情報をペアリングしたのです。
結果的に、暑い夜、人々は眠りにつくのが遅くなり、早くに目が覚めて睡眠時間が短くなることがわかりました。実際、外気温が30度以上だと人はいつもより平均14分も睡眠時間が短くなったそうです。
また、外気温が25度以上だと、睡眠時間が7時間未満になる確率が3.5ポイントも上昇したそうです。その効果は65歳以上でさらに大きくなります。またすべての年齢で女性がやや高くなりました。
低所得国では、気温と睡眠の関係は、高所得国の人々よりも約3倍も強くなりました。気温が高い地域の人々は、気温が低い地域の人々よりも、1度あたりの「睡眠損失」がより大きくなりました。
それは、夜と昼の気温の違いにあると考えられます。とはいえ、今、気候全体が温暖化している状態です。これが私たちの睡眠にどんな影響を与えているのでしょうか。
研究チームは、2010年までに気温の上昇によって私たちはすでに年間で平均44時間の睡眠を失い、11日の短時間睡眠を余儀なくされていると推定しています。そして、もちろん、それは悪化の一途をたどっている、ということです。
温室効果ガスがどの程度蓄積されるかによりますが、2099年までには、気温のせいで年間50〜58時間の睡眠時間が失われ、平均13〜15日の短時間睡眠になる可能性があります。 短時間睡眠は、「免疫機能の低下」「心血管疾患のリスク上昇」「記憶障害」「うつ病」と関連しています。
つまり、睡眠時間が短い夜が増えることは、公衆衛生上の大きな問題となります。さらに、これらの睡眠時間は均等に分配されるわけではありません。すでに暑い気候に住んでいる人や、貧しい国や資源の乏しい国の人たちは、裕福で涼しい国の人たちよりも影響を受けるでしょう。
また、低所得国の多くはすでに気温が上昇している地域にあるため南半球は二重苦に見舞われている可能性があります。つまり、睡眠は、気候危機が不平等を悪化させるもう1つの「道」なのかもしれません。
その気候危機を緩和する方法のひとつに大気中の炭素を捕捉するために多くの木を植えるというものがありますが、今週『ネイチャー』誌に発表された論文では、この危機が「反撃」に出るかもしれないことが示唆されています。
熱帯林の炭素蓄積量が減少しているのは、枯死する木が増えたからだという証拠がありますが、どの木が、何本、なぜかということはわかっていません。伐採する木ではないんです。枯れていく木々なのです。
科学者たちは、この現象が気候変動と関係していることは間違いないと言っていますが、どの「武器」を使って樹木を枯らしているのか、その「武器」がどのように使われているのかを区別するのは難しいのです。
そこで、国際的な研究者チームが、オーストラリアのクイーンズランド州北部の熱帯雨林を詳しく観察することにしました。たくさんの木を植えて成長させ、やがて枯らして、その木の寿命と時間的な変化を調べるというのは、永遠に時間がかかるので良い実験とは言えません。その代わりに、この科学者たちは、さまざまな地域に何本の木が生息しているかという調査を行い、どの木がどの年に枯れるかという確率を計算したのです。
この数値は「枯死リスク」と呼ばれ、研究者たちはこのリスクから、樹木が以前よりも死にやすくなっているかどうかを調べました。つまり、寿命が短くなったということです。
1971年から2019年までの枯死リスクデータを調べたところ、1984年頃から枯死リスクが上昇し始めたことがわかりました。実際、枯死リスクはその後2倍になっています。これは、木の寿命が半分になることに相当します。
つまり、樹木に捕捉・蓄積された炭素が、以前よりもずっと早く大気中に再放出されているのです。科学者たちは、枯死リスクのデータをさまざまな気候関連因子と関連付けました。その結果、樹木の死は、熱帯低気圧による風の被害と「蒸気圧不足」と呼ばれるものに特に関連していることがわかりました。
これは、空気が保持できる水の量と、実際に保持できる水の量との差のことです。この差が大きいと空気が乾燥していることになり、植物は二酸化炭素を取り込み、水を排出する孔を塞いで水分を保とうとします。
しかし、二酸化炭素が少なければ、植物が生きていくために必要な光合成も少なくなる。つまり、気温が上がると蒸気圧の不足が生じ、樹木の枯死が進み、さらに蓄積された炭素が大気中に放出され、気温が上がるという悪循環に陥ってしまうのです。
研究者らは、水ストレスに強い樹木であれば、この影響を遅らせることができるかもしれないと提案していますが、変数が多すぎて断言はできないと言います。また、それが役に立ったとしてもパズルの1ピースに過ぎないのです。
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