PR2025.11.27
数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
Why No Giant Mammals?(全1記事)
コピーリンクをコピー
ブックマーク記事をブックマーク
ハンク・グリーン氏:現代にもシロナガスクジラのような、かつての恐竜より巨大な生物がいます。しかし、大地を歩く生物で恐竜のようなサイズに近いものは存在しません。

史上最大の恐竜はアンフィコエリアスで、全長60メートル体重122トンという巨大さでした。現代最大の陸生動物のアフリカゾウは、全長3から4メートル体重5.5トン。どちらも草食動物です。なぜ今日の陸生生物は、恐竜のように大きいものがいないのでしょうか?
いつ哺乳類のサイズが限界に達したのか、化石にそのヒントが隠されています。恐竜が姿を消してから約6500万年が経ち、哺乳類のサイズと多様性はまったく違うものになってしまいました。

約3000万年前、高さ5メートル全長7.5メートルの巨大なライノジラフビーストが史上最大の陸生哺乳類でした。現代の陸生生物が恐竜のようなサイズになるのを制限するいくつかの要素を、科学者は考えました。
第1の要素は、哺乳類は胎生であること。恐竜の母親は卵を産んでしまえば立ち去ってもいいですが、哺乳類の母親は最大限の努力で出産から赤ちゃんの世話までしなければなりません。
巨大な哺乳類は出産までの期間が長いのです。キリンやサイの妊娠期間は約15カ月で、ゾウになると約2年を要します。長い妊娠期間は、母親や胎児にとって危険が増すことになります。とくに巨大な草食動物は、非常に危険な妊娠期間を耐えなければなりません。
ほかの理論には、当時の地球の天候と生態系が恐竜を巨大化させたというものがあります。暖かく高湿度、そして大気中の炭素率が高い環境が植物を育てたという説です。
竜脚類恐竜のまわりには常に豊富な食べ物があったので巨大化しましたが、環境が繰り返し変化することで現代の草食動物にとって厳しい食事事情になったというわけです。
3つめの要素は、骨格システムによって成長が制限されているということです。竜脚類恐竜の化石により、鳥類のような気嚢を持った軽い骨格だったことがわかっています。全長30メートルもあるのに体重はたった40トンだったと予測されています。現代の哺乳類でそのサイズだと体重はおよそ2倍もあり、歩くには重すぎるでしょうね。
4つめの要素はもっともクールなものですが、巨大な哺乳類は自分を温めるために莫大なエネルギーを必要とすることです。哺乳類は温血動物。私たちは熱を体内で作り保温します。一方、爬虫類は冷血動物で、まわりの環境から熱を吸収します。蛇が岩場で日光浴をするように。
温血の恐竜もいたのでは、または冷血・温血ではないシステムをだったのでは、という議論もありますが、哺乳類が同じサイズの爬虫類よりエネルギーを必要とするのは事実です。
現代の陸生哺乳類がゾウより大きくなれないのは、自分自身でそれ以上サイズになるための熱エネルギーを作れないからかもしれません。このサイズでハッピーだと思える、十分な理由ですね。
Hank Green(ハンク・グリーン)たちがサイエンスに関する話題をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル。 ・公式チャンネル続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。
会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
スピーカーフォローや記事のブックマークなど、便利な機能がご利用いただけます。
すでに会員の方はこちらからログイン
名刺アプリ「Eight」をご利用中の方は
こちらを読み込むだけで、すぐに記事が読めます!
スマホで読み込んで
ログインまたは登録作業をスキップ
関連タグ:
この記事をブックマークすると、同じログの新着記事をマイページでお知らせします