2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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『一日の休息を最高の成果に変える睡眠戦略 世界のビジネスエリートが取り入れる「7つの眠り方」』 の刊行を記念して開催された本イベント。睡眠と疲労回復の最前線で活躍する角谷リョウ氏が登壇しました。本記事では、12万人以上のビジネスパーソンの睡眠を改善させた角谷氏が、短時間で回復できる寝室の作り方や、目的に合わせて使える7つの睡眠戦略を解説しました。
角谷リョウ氏(以下、角谷):僕は睡眠の本をほとんどすべて読んでいるんですけど、どの睡眠にどんな効果があるのかとか、深い睡眠ってどういうことなのかを、わかりやすくちゃんと書いてある本ってなかなかないんです。この本は300ページ以上あるんですが、そのへんがかなり詳しく書かれていますので、ぜひ参考にしてください。
その人のステージとか、今目指すものに対して、7つの睡眠戦略があるので、その中から選んでやっていきましょう。さらにその7つがほぼ成功するように、本の中では実践の仕方が書いてあります。
この7つを一個一個説明していくと、まず「短眠戦略」ですね。これはわかりやすくて、創業した時とか、たくさん仕事をしたい時にやるやり方で、いわゆる短眠法ですね。これをいかに安全に確実にやるかを書いています。
あとはよく言われる「快眠」ですよね。ちゃんと寝て、幸せに生きることを目指す、マインドフルな状態を作るのが快眠戦略です。
短眠に成功した後はギスギスしちゃうので、その後快眠するパターンを使う人が多いです。イーロン・マスクはもともと短眠だけど、今はだいぶ睡眠時間を増やしているそうです。やはり創業期は短眠だけど、そこから快眠の手前ぐらいにいく。あんまり快眠になりすぎちゃうと、野心が減ってしまったりするので、そのへんはバランスを取ってやる感じですね。
角谷:「長眠戦略」は難しいんですけど、あるスキルを身につけようと思ったら、長眠が一番いいんです。今までやったことがないスキルを1年で身につける時とかに使うのが長眠戦略です。短期間で完全に(外国語を)しゃべれるようになるとか、あるレベルを上げたい時に使う戦略で、眠りの時に得られる効果を完璧に使う感じですね。
それぞれの睡眠をうまく駆使していくんですが、惰眠が長かったら、メンタルダウンしちゃうのでまったく意味ないですよ。このへんをちゃんと管理して、恩恵を得られるように配分して寝るのが、この長眠戦略になってきます。
この二分割睡眠は、今日はやらないんですけどめちゃくちゃおすすめです。1回寝る・起きる・寝るっていうやり方です。睡眠時間は減ってるのに、本当に体の調子がよくて幸福感も上がります。夜中に3時間ぐらい寝る感じで、特に子育てしてる時は、この睡眠がめちゃくちゃ有効です。企業のサポートをしててもすごく評判がいいです。
あとは多分割睡眠ですね。これをやる人はなかなかいないんですけど、仕事によってはありえます。クリスティアーノ・ロナウドが1時間半の睡眠を5回取ってるのは有名ですね。こうやって分けて寝るやり方では、主睡眠が3時間で、あとは細切れにしても健康でやっていけます。
あとフレックス睡眠ですね。朝型にしたり夜型にシフトしたりを自在に使えるものです。人間って基本的に、リズム障害です。どんどん概日リズム(約25時間周期で変動する生理現象で、ほとんどの生物に存在する)が後ろにずれていくんです。
これを意図的に前にする技術を身につけると、めちゃくちゃ楽です。時差ボケにもすごく使えるので、このスキルは身につけておいたほうがいいと思います。今日は短眠とフレックス睡眠の話をします。あとはチーム全体でよくする睡眠なんですけど、今日の趣旨にはそぐわないので、おまけみたいな感じですね。
角谷:では短眠戦略のお話をさせてもらいます。メリットとしては、活動時間が増えますので、ダブルワークしたいとか、たくさん働きたい、転職して結果を残したいというフェーズの時には、短眠を使うのが圧倒的におすすめです。
短眠をしようと思ったら、覚えていてほしいことがあります。それは寝室をスーパー回復ルームにすることです。「5時間しか寝ていなくてもめちゃめちゃ回復しますよ」というお部屋にすることがすごく大事です。
例えば、あんまり気にしてないかもしれないですけど、音って実はすごく睡眠に影響があります。特に都会で住んでると、隣の家の音や外の音が聞こえる中で寝てる人がけっこういると思います。
あれって実は、睡眠がめちゃくちゃ浅くなって、短い時間で回復できないんですね。防音壁もなかなかできない時に、このノイズキャンセルスピーカーのような、外側に向けると音が消えるスピーカーを使ったり。
あとはワンルームとか1LDKで一人暮らしをしてる人って、意外と冷蔵庫がめちゃくちゃうるさかったりするんです。静音の冷蔵庫にすると、かなり静かなんで、古い冷蔵庫でウィーンとか音がするのであれば、変えたほうがいいと思います。音は、かなり睡眠と影響しています。
僕は先日、『ホンマでっか!?TV』でもスーパーホテルのことを言ったんですけど、本当にスーパーホテルで使っている東芝の冷蔵庫だと、音がぜんぜんしないんですよ。
あとはこれもこだわってる人がいると思うんですけど、遮光カーテンをつけたり、天井じゃないところにライトつけたり、極論LEDとかも含めてもう真っ暗にしちゃう。たまに、「日の光を浴びて起きるためにカーテンを開けて寝ます」みたいな人がいるんですけど、実はめちゃくちゃ睡眠の質が下がります。
できれば遮光カーテンで、本当に陽の光が入ってこないようにするのがおすすめです。特に短眠するんだったら、もう遮光カーテンはマストですね。
スーパーホテルに行くと、「真っ暗ってこういうことか」と思うくらい、真っ暗なんです。1回そういうのを体験すると、人って真っ暗になると「もう寝るしかない」となる。睡眠スコアで深い睡眠がすごく増えるので、どこか出張に行く時があったら、ぜひ泊まってみるといいかなと思います。
角谷:これは覚えておいてほしいんですけど、マットレスって厚さとか固さとかあるんですが、ほとんどのマットレスが「やや固」くらいで、10万円の商品でも1万円の商品でもあんまり変わらないです。(厚さが)10センチ以上で少し固めぐらいがいいんですけど、ほとんどの人がこれをチョイスしてます。ただ、大事なのは広さなんですね。
「ダブルで2人で寝てます」とか「クイーンで2人で寝てます」って場合、幅が140センチとか160センチしかないんですよ。ダブルで2人で寝た場合、相手が80センチ取っちゃったら、もう60センチしかない。シングルで約100センチなので、シングルの1人分の幅で寝たら、片方は40センチしかないです。だから男女で寝る時って、女性はほとんど寝返りを打たないんです。
2人で寝るんだったら、シングルを2つ、マットレスとかベッドで置いたほうが本当にいいんです。もう固さよりも広さで、短眠するんだったら、ある程度の寝返りが打てないとだめです。1人で寝るならセミダブル以上一択って感じですね。
値段なんか、ぜんぜん1万円とかでもいいですよ。安くてもぜんぜんいいんだけど、広さのほうが重要なので、覚えておいてください。ダブルやクイーンで2人一緒に寝ると、なかなかいい睡眠が取れないので、最低でもシングルを2つ置くと覚えておいてください。
なので、短眠しようと思ったら、ある程度寝室にこだわる必要があります。静かさにこだわることと、暗さにこだわること。やっぱりマットレスの広さにこだわるのが、条件になってきます。今日めちゃくちゃはしょって、大まかなところだけ伝えてます。
角谷:次に眠りの質。アルコールを飲んでもいいけど、「どこから深い睡眠が減ってしまうのか」を覚えておく必要があります。これも一人ひとり違うので計測するしかないんですけど、お酒を飲んでも、ある程度まではあんまり変わらないんですよ。ある程度から、深い睡眠が一気にめちゃくちゃ減ったり、いびきが増えます。
「どのくらいの量のアルコールを飲むと、睡眠の質が下がるのか」を調べて、その数字を超えないことが短眠の条件です。
次に食事ですね。胃って胃液を出したり攪拌(かくはん:かきまわすこと)するので、騒がしい臓器なんですね。胃の中に食べ物があって胃が動いてる時は、深い睡眠がとれないです。入眠まではいいけど、入眠の深い時にごとごと(胃が)動いてると、(睡眠が)浅くなっちゃうんです。深い睡眠と腸はすごく相性がいいので、胃を通過して腸にまで入ってしまえば、ぜんぜんいいんですよ。
だけど腸までいってない状態で寝ちゃうとだめなので、重いものは早めに食べましょう。外食する時も、焼き肉だったら6時からとか、ちょっと早めにしちゃう。逆に空腹でも寝れなかったりするので、寝る前に軽くうどんやスープやハーブティー、ちょっとちっちゃいケーキを食べて少し満たすのもいいです。
言ってることが矛盾するんじゃないかって言われそうですけど、気を使いすぎて空腹でも寝れないんですね。だけど、ちょっとだけ満足してほっこりして寝る。温かくて糖質がとれる消化のいいものを食べると、睡眠の質がよくなるっていうデータもあります。
角谷:これもざっくりなんですけど、短眠にするためには、毎回30分睡眠時間を減らしましょう。今7時間睡眠なのを6時間半にするとしたら、3日ぐらいで慣れる人が多いです。慣れたらまた縮めていくんですけど、人によっては、10日やってもまだあんまり慣れないと。そしたら、そこで終わりにする感じですね。
だから、(大事なのは)睡眠のこだわり加減ですよね。マットレスを変えて寝やすい環境を徹底しました。5時間睡眠に短縮もできました。でもそこから短縮はあんまりできませんとなると、5時間半ぐらいで頭打ちです。その条件と成功率はけっこう比例するので、このへんは自分に合った短眠の仕方をしてください。
短眠にはパワーナップ(15分〜20分ほどの睡眠)がつきものなので、必ずしてください。15時以前であれば、基本的にどこでやっても大丈夫です。
ここで覚えておいてほしいのは、短眠をすると、かなりバランスが悪くなります。ドーパミンが多くて、セロトニン・オキシトシンのバランスが悪くなるので、かなり攻撃的になったりします。「成功するぞ!」とか「お金欲しい!」みたいな野心家になっていくので、だんだん人が離れていったり人間関係がギスギスしたりします。
男性は、このドーパミンが優位な短眠の状態でずっとやっていけちゃう人もいるんです。それがその人の幸福の価値観だったらいいんですけど、やっぱり下の土台(オキシトシン的幸福とセロトニン的幸福)がないと、ドーパミンも増えていかないし、枯渇しちゃう。なので下の土台の部分を増やしていきましょう。
ただ、下が多いほどいいのかって言ったらそうでもなくて。下が増えてくると、「人は人だし」とか、満たされてるから野心は減ってきたりするんです。本当にこれはバランスで、どこに重きを置くかなんですね。
ビジネスを成功させたかったら、最初はドーパミンに引っ張ってもらって、長期間やろうという時には下(の土台)を増やして快眠にしていく。そうすると一般的に成功するんじゃないかなと思います。
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