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マーケティング視点での顧客管理システム導入(全1記事)

2017.10.05

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エクセルでの非効率な設計を一括管理 リノベーションの新業態会社が挑んだミッション

提供:サイボウズ株式会社

業務の中でkintoneを活用しているユーザーが一堂に会し、kintone活用のコツをそれぞれの視点で解説するイベント「kintone hive」。東京での開催となった「kintone hive tokyo」では、リノベる株式会社取締役CMO 渡会雄一氏が登壇し、「マーケティング視点での顧客管理システム導入」というテーマで、IT活用で業務の効率化を実施し、いかにデータを活用して効率よくマーケットを開拓していくかを熱弁しました。

リノベるの渡会氏が負ったミッション

渡会雄一氏(以下、渡会):みなさん、こんにちは。リノベる株式会社の渡会と申します。

ご説明にあったように、タイトルのように「マーケティング視点での顧客管理システム導入」というふうに書かせていただきました。

まずちょっとご説明しますが、私がリノベるにジョインしたのは実は3年前です。

その時の主なミッションが、会社自体のマーケティングをまず内製化をしていこうというところがまず1つ。もう1つが、組織全体をマーケティング発想の組織にしてほしいということ。

このような大きな2つのオーダーをもらって参画しました。そのタイミングから、当然データをどう扱うかが非常にキーになるだろうなと考えていまして、その構想をずっと練っていました。

当然、kintoneさんを使う前に、「自社で完全に開発しよう」という発想もあった中で、どう構築してきたかを、簡単にご紹介できればと思います。

まず、当社のご紹介させてもらえればと思います。今年で8期目、従業員数は約200名くらいの会社です。

データベースの構築を始めたのが、たぶん100人いない時だったので、けっこうギリギリのタイミングで取りかかったかなという印象を持っています。

営業拠点として全国で23店舗、うち11店舗はFCです。外部のパートナー企業さんともビジネスをやっているので、その辺も1つキーになっていく状況でした。

キャリアはリクルートから

簡単に私の自己紹介させていただきます。社会人のスタートはリクルートです。

当時はマーケティングというよりは、まだフリーペーパーの時代でしたので、一生懸命、紙の広告を売るということをやっておりました。

そのあとマーケティングの会社を2つほど設立しました。その時のクライアントが実はリノベるで、気づいたらリノベるにジョインしている状況でした。

現在は、取締役CMOということでマーケティングの責任者と、今年の1月からはオペレーションの責任者も兼任して、いよいよマーケティング発想の組織にしていく仕掛けをしている状況です。

キャリアとしては、自身の会社でのキャリアが一番長いです。Webマーケティングの構築とかコンサルティングですね。

クライアントをどう支援していくかをやっていたので、比較的インバウンドセールス、マーケティングとセールスの融合をテーマに働いてきたようなキャリアです。

リノベるのミッション

リノベるという会社、ご存じの方は少ないとは思うんですけれども、中古マンションの物件探しからリノベーション工事まで、ワンストップで提供している会社です。

「O2Oのプラットフォーマー」として、まだプラットフォームまではいってないのですが、第1フェーズまではようやく来ているかなという感じです。

私たちは店舗を持っていますので、オンラインとオフラインをうまく組み合わせて、お客様を誘導していくビジネスモデルでやっています。

実際お客様になってみるとわかりやすいのですが、9割以上のお客様がweb経由で、実際にショールームに来ていただいています。

そこでショールームに来ていただいたお客様に対して弊社のコーディネーターと呼ばれる営業担当が営業活動を行います。お客様からお申し込みを頂くと、パートナー企業の不動産会社が紹介する多くの物件からお客様が希望する物件探しのお手伝いをします。物件が見つかった後は設計担当とプランの作成に入り、施工する工務店さんとのマッチングを行います。

当然、その間に住宅ローンを扱う金融機関さんとのマッチングということもしていく、そのようなビジネスモデルでやっております。

我々がこのビジネスをする前は、ちょうどこの真ん中の2つがなかったんですね。お客様が中古マンションを買ってリノベーションしようと思うと、自分で不動産会社に行ってマンションを探さなければいけない。

それからお客様は工務店にも行かないといけないけれども工務店なんて行ったことない人がほとんどなんですよね。でも(お客様は)なんとか工務店に行って。その前に設計事務所に行ってみたいな。最終的に銀行にも行って「お金どうしよう?」というようなことを考えます。

日本は住宅購入機会が1.1回と言われているので、ほとんどの人が初めての買物。しかも4桁万円を超えるような買い物をするのは非常に難しいです。

当時はまだまだ、建築の事務所だったりとかデベロッパー出身の方とか、こういった知識がある人しか享受されないようなサービスでした。

それを我々が間に入りました。不動産加盟店というパートナーネットワークを持ってまして、あとは工務店のネットワーク。

いずれは、プラットフォーマーになっていくために設計というところもこれから仕掛けていくんですけれども、今、設計は自前で持っているような状態。

そして、金融機関さんとのマッチングというものをこれから目指していくところです。

リノベーション1万件というビジョン

今はだいたい年間で約400件ぐらいのお客様に工事を提供してまして。今、我々は工事で売上をあげているんですが、これを10年後には1万件にしていこうというビジョンを持ってやっています。

なかなか1万件っていうのは、この業界だと非常にハードルが高い数字です。リノベーションという世界で一番やっているところでも1,000件なので、その10倍を10年でやろうみたいな、すごいミッションをやっていきたいんですけれども。

当然、これを実現していくために業務の効率化。我々はベンチャーなので、 「人を雇え、雇え」というやり方だと当然勝てないと思います。業務を効率化していくために、ITテクノロジーを使っていく。

さらにはマーケティングですね。テレビでドーンドーンとCMを打つというやり方も、我々のような小規模な企業だとできませんので、いかにデータを活用して効率よくマーケットを開拓していくか。この2つをやるための基盤をこの2年、作ってきた状況です。

「リノベる。」のサービスフローには、いろんなケースがあるんですけど、だいたいWebの訪問から約6ヶ月のリードタイムをもってお客様にサービスを提供しています。

Web訪問から始まって、お引渡しをしたあとにサポートをしていく。ちょっと不具合があったりするケースがあるのでサポートしていく。というような流れでやっています。

非常にサービスプロセスが長くて。ただその間に、さまざまなマーケティングに活用できるようなデータがたくさん埋まってるんですね。

例えば、来場予約のところでは、必ず電話でのヒアリングを入れるんですね。営業の効率をよくするため、どの営業マンを当てるかみたいな、マッチングの効率性を上げるために電話のヒアリング入れるんですけど、けっこうコアな情報がここにあるんですよ。

ただなんとなく、KPIがアポイントを取ることになっているので、ここでのデータをしっかりテキストで残しておくことが重要だったりするなと考えて、構築していました。

複雑化していたプロジェクトたち

実際のサービスフローをチャート図にすると、こんな状態になりました。「さあ、どうしようかな」と。「よし、 開発会社にお願いしよう」みたいな感じだったんですけど。

縦にそれぞれのフェイズがあって。これを作った時に、私自身がインサイダーではなかったので、想像以上に横断してるなっていう印象だったんですよね。もう少し階段みたいにいくかなと思ったんですけど、けっこう情報があっちいったりこっちいったりするので、大変だなと。

後ほどまた説明するんですけど、実際この時っていうのは各フェーズごとに別のシステムを使って管理をしていました。

例えばよくあったのが、営業受注のデータと経理のところにいく件数が合わないと。まあ、よくあることです。

まあいろんな理由があるんですけど、僕らがよくあったのが、我々のお客様の6割ぐらいってご夫婦なんですよ。家族で来る方が多いんですけど。

営業はなぜか、その時の既存のCRMに旦那さまの名前入れていました。受注をして図面の設計に入ると奥さまが中心になることが多いので、そうなったときの顧客データが奥さまの名前になってくるんですよ。くっつくわけないんですよ。

メールアドレスも違う。今は名字が違うことも多いですし、携帯電話にされると電話番号も「どうしよう?」みたいな状態だったんですね。

とにかく、今でもその名寄せの問題は常にあるんですけれども、この時は本当にバラバラだったので、ぜんぜんつながらない状態でした。

情報管理を一元的に

情報がばらばらだったことで経理部が一番困っていました。これを、しっかりと正しい情報伝達をしていくことがマストだろうということで取りかかりました。

最初はマーケティングの予算管理のアプリみたいなところから始まっています。ちょっとずつちょっとずつ広げていって、最終的にやっていきます。

その時の条件というのが、やはり情報を一気通貫で管理する必要があります。複数のアプリをマスターIDで管理する必要がありますよねと。

あとは柔軟な権限管理。我々はフランチャイズ展開もしていて、外部の方のデータを共有するケースが非常に多くあったので、権限管理を柔軟にできることというのが非常に重要だなと。

あとは、非エンジニアでも作れる。今現在、エンジニアという職種は当社1名しかいません。

今こそすごく活躍してもらってるんですけども、当時はエンジニアがまったくいない状態で取りかかりました。

マーケティング組織を作っていく過程で、セールス・フォース・オートメーションとマーケティングオートメーションを融合していく必要がありました。

絶対に外部サービスとの連携、APIをどれだけ柔軟に使えるっていうところが、我々としては非常に重要なポイントとして見ていました。

「自社開発にするか、kintoneにするか」みたいなところで、最終的にkintoneを選択しました。

kintoneに決めた理由

「kintoneにしよう」と決めた一番の理由がスピードでした。自社開発だった場合、完成までのプロジェクトに7ヶ月要しました。おそらく業務プロセスが180度変わっているだろうというのが容易に想像できたので、これはいかんと思ってkintoneにしました。

これは現在の状態です。kintoneの顧客管理システムをマーケティングに合わせて作っていって、現状ではこういうかたちに仕上がっています。

ポイントって書いてありますけれども、Web訪問から引渡しまでを、1つのマスターIDをもって、DB間をルックアップでつなぐというのがポイントになっています。

中心となっているのは、このオレンジのところの「営業案件DB」というかたちで持っていて。

あと、メールアドレス単位で会員DBをマーケティング。ここはやりたかったところですね、API連携しますと。

契約書や工事台帳作成の業務に必要なアプリを連携させていくようなやり方をしています。

もう1つここで工夫したことは、黄色の部分というのは基本的には触らないDBになっています。ちゃんと入力するDBを入力用に変えて別で持っていました。

基本的にはマーケティングが中心に作っているので、やはりマーケティングの施策をする上でいろんなツールも出てきますし、いろんな課題が出てくるので、いじっちゃうんですよね。ちょっと見た目が変わるとか。

それやっちゃうと、先ほどのジーベックさんあったように、なかなか入力って浸透しないので、「入力するところだけは別で用意する」というのが一番工夫したポイントになっています。

kintone導入後の効果は…

じゃあ、このkintoneを導入して、どんな変化が起きたか。

まず顧客情報に関しては、かつてマーケはGoogleスプレッドシートでやっていて、営業は既存のCRMでやっていまして、設計はエクセルでやっているというような状況でした。これがkintone1本になる。これはもう本当に革命的でしたね。

これもあるあるだと思うんですよね。同じ情報を別のタイミングで5回くらい入力してるんですよ。それでさっきみたいな、名前が違うというヒューマンエラーが起こるので。

これが、1回の入力で情報をすべて引き継いでいくので、ヒューマンエラーも格段に減りましたし、当然、工数も小さくなりました。

月別・クオーター別の実績を集計というのがあるんですけど、このエクセルをそれぞれCSVで吐き出して、抜けてるところは電話して聞いて。やっと1つのレポートができあがるみたいな状況だったので、まあ無駄ですよ。「マーケティングの仕事、ほとんどレポートじゃん」みたいな状況でした。

それが、kintoneから連携してBIツールでリアルタイムに集計しているので、常に最新の情報が見えるような状況が作れました。

これもあるあるじゃないですかね。営業会議での主な議題。事実の把握に時間がかかる。あと、よくあったのが、経営会議で課題が出るんですね。

じゃあそれを実際に落とすとどうなる、数字でどうなるってなったときに、そのデータが出るのが2週間後になる。

「遅いな、PDCA」みたいな状態だったのが、今はリアルタイムで見れるので、常に1つの会議で意思決定まで持っていけるような状態ができたのは非常に大きな効果でした。

非効率だったデータのセグメント

あとは、マーケティング的な話です。「キャンペーンを打つ顧客セグメントの作成」ってあります。

これはちょっと部分的すぎるんですけど、当時使ってたCRMは、CSVで出すのになぜか上限のレコード数がありまして。2,000行しか出さないみたいな。

なので、過去のデータからメルマガをを打とうと思ったときに、ファイル4回ダウンロードしてくっつけてみたいなことやってて、「なんだこれ?」という感じだったんですね。

本当にインパクトのあることができない。でも、今はそれがまったくなくて、「セグメント、3分でできますよ」みたいな感じになりました。

大きく我々の取り組みの工夫のポイントが2フェーズありまして。1つはまず業務という部分ですね。

データ入力精度を高めるというところで大きな4つのポイントがあります。まず、こちらを説明させていただければと思います。

先ほど簡単に申し上げましたが、入力用アプリと分析用アプリを分けるということで、営業に今インプットしてもらっているのは、活動記録アプリというものにやってもらっています。

要は、1つひとつの商談の報告を、データベースの一番最小単位にしてやっているということなんですけれども。

ここで入れたものがステータス反映されて、こっちに上ってくる。なので、分析する際はこっちを見るんじゃなくて、こっちからデータを持ってきてマーケティングに活用するみたいなことをやっています。

最初こっち(スライド左側)に入力させてたんですけど、やっぱりこっち(スライド左側)でいっちゃうと入ってくる情報が多すぎるので、やっぱり入力がなかなか浸透しないんですね。

なので、情報が漏れるとか、ヒューマンエラーで間違って更新しちゃいけないところを更新しちゃうみたいなことが平気で起こっていました。これを、2つ分けるということでクリアにした事例です。

kintoneを触らざるを得ない状況に

2つ目は、やはり入力、kintoneがしっかりとベースとなってもらうために、どうしても避けられない業務を先に組み込んでいますね。

これでいうと請負契約書。工事請負契約書をkintoneからじゃないと出せない状態にして、触らざるをえない環境を作りました。

ただそれだけだと不満が出るので、「1クリックで作れるんですよ」というのを、実はメッセージとして伝えて、それによってみんなが触る状況を作っていきました。

JSのライブラリから持ってきたのは、知ってる方は「ああ」みたいになると思いますけど、やっぱり営業まではまだリテラシーがあるんですね。

ただ、図面を実際に引く設計担当になってくると、さらにリテラシーが薄くなっていくので、どうしても進捗管理するのに「エクセルじゃなきゃ嫌だ」というのがずっとありました。

探しに探し、このJSのライブラリーからこのエクセルライクな状態を、この状態からぽちぽちいじれるので、こんなものを入れるだけで入力率が一気に上がりました。

もう今はほとんどエクセルでやっている人はいないですね。100パーセントこっちでできるようになったと。営業と設計のデータ、マーケティングのデータとか全部紐づくかたちになっている工夫をしました。

ほかのアプリとの連携もスムーズ

「kintoneの情報をもとにダッシュボードを作成」。やはりAPIが非常に柔軟なので、これは非常に助かってます。

例えば経営会議で使うパネルになるようなダッシュボードは、今、我々はTableau(注:データへの接続から、ビジュアライゼーションの作成をするサービス)を使っているんですけれども、これからはそれ以外も含めて使っていくんじゃないかなと思っています。

マーケティングサイドで工夫した4点を最後にご紹介したいなと思ってるんですけれども、大きく4つありまして。1個1個説明しています。

まずは、今、我々がマーケティングにどう活用してるのか、全体図でいくとこういうふうになっています。

基本的にkintoneにリアルなデータが入っている状態。Marketo(注:マーケティングをオートメーションするためのクラウドサービス)のほうはデータ活用のハブとして使っています。その先にプライベートDMPを置いて、リードのないパートナーのユーザーのところまで活かしていきます。

なので、わかりやすい事例でいくと、今までコンバージョンしたユーザーをベースに拡張配信をして広告キャンペーンをするのが、我々の場合、どうしてもコンバージョンしてから成約するってここのノイズがすごく大きいです。

これができることによって、成約したユーザーのクッキー情報をベースに拡張配信をしていく広告施策が打てるようになりました。

これは実際CPAは4分の1くらいで、そのキャンペーンうまくいくみたいなことができたので、非常におもしろい施策ができました。

あとはkintoneを使って、アポインターのメンバーがSMS飛ばすみたいなことをしています。kintoneのアラート機能を使って、いち早くリアルタイムでHOTなお客さんにコンタクトを取るということができるようになった。これはすごくシンプルな施策だと思いますね。

先ほどのステータス管理があって、ステータスの変更に応じてアラートを活用する。これによってコミュニケーションの速度が上がる。

1回1回メールして書いていかなくていいので、非常にスピーディな電話対応ができるようになったというのがこちらの工夫になります。

これが先ほどの外部のパートナーとやるケースが非常に多いというところなのですが。

我々、お申込みをいただいて、申込金をいただいてから、マンションをまず見つけないと工事に入れないですし、図面も作れません。

我々のネットワークに加盟してる不動産会社さんから、流通に出ていない非公開物件というのを集めていくんですね。それが我々の1つの強みにもなってるんですけれども。

その物件情報を、不動産加盟店さんのほうからリアルタイムに入れていただいて。営業サイドからは、営業・商談をしたあとに、じゃあ実際にそのお客様が希望している物件のデータを入れます。

それを、今、我々はMarketoを使っているんですけど、この中でスコアリングを使ってマッチングすると。

テレアポも効果的にできる

そのなかで一定のリコメンドができたものをメールで自動で配信していきました。本来はここの作業というのを、営業が一生懸命、マイソク(注:物件の概要、間取り図、地図などをまとめた資料)を見て。

「これ合いそうだな」と思ったところに、お客様にテレアポをして、「どうですか?」。メール送って電話してって状態でした。

メールのところは自動でできるので、第1フェーズの営業が終わったあとのさらなるステップアップをインバウンドでやるというようなことを今、取り組んでいます。

あとはこのスコアリングのロジックどうするかみたいな話はあるんですけど、ここがkintoneを使ってできた大きな1つのポイントになっています。

これは最近始めたことなんですけども、最初の一気通貫にデータを見たいという最後の課題です。

Webの情報、厳密にいうと、例えばWebで使った広告費のデータを見たいみたいなときでも、アナリティクスデータにCRMのデータを入れることってなかなかできないので、これが非常に我々としては難題でした。

では、どうするか。ここで今kintoneでIDとか見れるようになったので、今はkintoneのIDを、Google Analyticsを我々使っているので、Google Analyticsに紐づけます。

GAIDとリード化されたIDを紐付けることによって、BIのほうで分析すると。

そうすると、例えば、リスティング広告のこのキーワードに100万円かけていますと。100万円かけたお客様って、リードタイムはどれぐらいで成約になっているのか、または単価ってどうなんだろう? 一気通貫のパフォーマンスを見れるようになりました。

本業に集中できるようになった

こんなことが最近の事例の1つになっています。それもすべてkintone内で、IDをベースに管理できるようになったのは非常に大きなことになっているかなと思います。

kintoneを導入してよかったこと、ということでものすごい簡潔にまとめましたけど、やっぱり一番は、全員が同じ数字をもとに議論できるようになったというのが大きかったです。

当時は部署ごとに見てる数字が違うので、うまくいってるのかうまくいっていないのか、危機感みたいなものがぜんぜんバラバラだったので、非常に軽管理でした。

「入力工数を削減して、本業に集中できるようになった」、これはもうどこもあると思うんですね。だから、やっと顧客データ、我々の活動データを武器にしたマーケティング施策を打てるようになった。2年かかりましたけど、やっとこれで戦える土俵に乗ったかなというような状況になりました。

ざーっとしゃべってしまったのであれなんですけども、ぜひ参考にしていただければと思います。私の発表を終わります。どうもありがとうございました。

(会場拍手)

ビジョンの土台が固まってきた

伊佐政隆氏(以下、伊佐):ありがとうございました。

渡会:ありがとうございます。

伊佐:もう凝縮して……。

渡会:すみません(笑)。

伊佐:いやいや、ありがとうございます。本当に詳細なところまで共有いただいたので、すごく理解が深まったんですけど。マーケティング発想の組織にしたいというところは、今、どれぐらい進んでいる実感ですか?

渡会:マーケティング発想の組織にするというところの、具体的なビジョンみたいなものを、マーケティングで掲げているものでいくと、究極のOne to Oneマーケティングを実現しようということですね。

それでいくと、土台が整ったかなという感じなので、まあ2〜3割ぐらいですよね(笑)。

伊佐:なるほど。ここから本格的に?

渡会:そうですね。ここから施策でどうやってやっていくかというところなんですけどれも。

伊佐:そこらへんのkintoneの位置付けというと、どんなものになるんでしょうか?

渡会:2割はすべてがkintoneかなと思っていますね。そこから、たぶんもっともっと実は付随してるデータがあるので、それをもっと……。

今日、基幹部分は説明したんですけど、あれの外で、部署の中で「こういうデータ管理しよう」みたいなのを作っていたりするので。

それをある程度ためて、「じゃあここ、くっつけようよ」みたいのはふだんから議論されているので、かなりデータドリブンな意識というのは、kintoneを使うことによって、だいぶできたのかなという気がします。

伊佐:社員は、今、100名ぐらいとうかがって。

渡会:今、200名。

伊佐:あ、200ぐらいとうかがって、従業員の方はどんな頻度でkintoneの画面を開いていらっしゃるんですか? 

渡会:開かないって、まずないですよね。

伊佐:ずっと開いている?

渡会:おそらくタブでずっと開きっぱなしだと思います。そうじゃないと業務が進められない状態になっているので。

伊佐:すごいですね。じゃあ1日の業務時間の中でも、ほとんどの時間は、なにかしらkintoneのアプリだったりスペースだったりを使っていると。

渡会:そうですね。なので、次は会計データにどう紐付けようかなと。まあ、マーケットは僕の仕事なのかとかあるんですけど(笑)。

伊佐:そうですよね(笑)。マーケティングの責任者ですって言って、すごい全社の仕事を常にやってるという。

渡会:そうですね。その意識を作れてるのがよかったのかなと思いますね。

伊佐:なるほど、ありがとうございます。すばらしいです。ありがとうございました。

渡会:どうもありがとうございます。

(会場拍手)

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