熊本に本拠を置くキャップドゥ
森田晃貴氏(以下、森田):みなさん、こんにちは。熊本から出てきました、株式会社キャップドゥの森田と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。今日は、kintone hiveということで弊社の事例をご紹介させていただきます。
お話させていただく内容ですが、弊社は、昨年設立したばっかりの会社で、kintone歴は1年ちょっとになります。
目的は、会社の業務インフラをなににするか、どのサービスを使うかというところで、kintoneになったというところになります。
テーマは、「kintoneは会社のお医者さん」。サブテーマとして、「〜『見える化』からのCapDo〜」というかたちでお話をさせていただきます。
まず、会社紹介です。株式会社キャップドゥ代表の森田と申します。
熊本県熊本市で昨年、地震がありましたが、会社が益城町の隣りにありまして、3月8日に設立をしました。
4月14日に地震が来ましたので、めちゃくちゃ大変な時期に会社をスタートしてしまいました。最初はもう仕事どころじゃなくて、ボランティアから始まった会社になります。
業務内容としましては、業務改善のコンサルティングをメインに、クラウドインテグレーション事業、あとWebサイトの制作だったり、システム開発をさせていただいております。
次に、自己紹介。私は、今年35歳になります。職歴として、大学卒業してからまずトヨタレンタリース熊本という会社で、法人営業を8年間やらせていただきました。
その後、セールスフォースというツールに出会いまして。ITコンサルティング会社に、セールスフォースを導入支援のコンサルタントとして入社をしました。
その後、独立しようかなというふうに考えたんですけど、経営者としてのノウハウとか知識に不足がありましたので、国会議員の秘書というかたちで、2年間勉強させていただきました。
中小規模事業者の政策であるとか、経済産業省の仕事が多かったので、クラウド分野の推進政策というのをお任せいただきまして、今があります。
弊社の企業理念なんですけれど、熊本地震とかもありましたので、「なんかやらないといけないな」っていう気持ちの中から、企業理念は「共に歩む」です。
グランドデザインは、こちらも熊本復興支援に売上の1パーセントを寄付しています。あと、弊社は業務改善のコンサルティングがメインですので、仕事と家庭の両立を全力でサポートするんだという想いで、日々、活動しております。
ロゴなんですけども、Cap Do。これは、Plan、Do、Check、Actionを並べ替えたものです。Checkから始める会社だということで、Check→Action→Plan→Doで、Cap Doという社名になっています。
kintone採用の背景
さっそく本題に入らせていただきます。kintoneの採用の背景を説明します。私、セールスフォースをガンガン売ってた人間なんですけれども。kintoneを採用したのは正直、クラウドサービスならなんでもよかったんですね。クラウドシステムが必要だった理由としては、やはりリアルタイムな業務の見える化がすごく大切だなっていうのは、セールスフォースを販売してるときからわかってました。クラウドシステムはマストだと。
あと、検討時に管理したかったことは、シンプルに顧客管理と案件管理と活動管理。この3つ。検討したサービスは、もちろんセールスフォースとkintoneでした。
結果、セールスフォースとkintoneで検討し、kintoneを採用しました。採用理由は、のちほど紹介します。kintoneは最初、無料トライアルに申し込みして、その後すぐにライトコースで5本申し込みました。
やはりカスタマイズが必要だなとなりましたので、スタンダードコースに切り替えて、約3週間でカスタマイズを完了しました。
セールスフォースのカスタマイズとかもやってたので、kintoneはすごく簡単に、カスタマイズができあがったという感じです。
テーマにもあったように、「kintoneは会社のお医者さん」というふうにテーマを挙げました。どういう意味なのか。
例えば、医療機関ではお医者さんが私たちの体の健康状態をチェックしてくれて、治療してくれます。また、定期的に通院したりとか、その時々に応じて、お薬を処方してくれます。
そういったように、kintoneが会社の業務を、日々見える化して、会社の業務の課題、健康状態を常に見える化、見えるように動いてくれることで。
Check、Action、Plan、Doの改善サイクルを実行することができるようになるという例えで、「kintoneは会社のお医者さん」をテーマに挙げさせていただいてます。
そもそも、業務の見える化と言っても、なにを見えるようにしてるの? ということなんですけれども。名刺情報だったり、企業情報、あとは企業担当者情報だったり。
案件状況、プロジェクトの状況、契約状況、ToDoの状況。日々の活動状況なども、見える化しています。
弊社のシステム概要図。めちゃめちゃシンプルです。とりあえず、kintoneを真ん中に置いといて、会社のデータであるとか、顧客データは、名刺管理のBizCompassというところでデータ化してもらったものを連携して入れます。
あとファイル管理のboxを活用して、kintoneでファイル管理はせずに、boxの中に顧客に関するファイルをすべて入れ込みます。
あとGoogleは、Googleマップでマッピングをするかたちです。とにかく、kintoneの中にデータさえ入ってれば、いろんな集計であるとか、リストが出せますので、いろんな業務に活用ができるというかたちでシンプルに作っています。
シンプルなんですけども、けっこう奥が深いというか。料理に例えると、ニラ玉。ニラ玉みたいなシステム。……ちょっと、笑うところ(笑)。
(会場笑)
(講演の)1番手、2番手の方が、すごく笑いをとられてたんで、私もなにか言わないとまずいかなと思って。さっきGoogleで「シンプルだけど奥が深い料理」で検索したら、ニラ玉って1番に出てきたんで(笑)。
(会場笑)
これ言ったらウケるんじゃないかなって。すみません、ちょっと話を戻します(笑)。
他のシステムと連携できる
要は、kintoneだけだとできないこともけっこうあるので、こういうプラグインを使ったりとか、ほかのシステムと連携をすることによって、すごくシンプルだけど奥が深いシステムにできあがります。弊社のアプリの種類ですが、約12アプリあります。ただ、作ったアプリは40個くらいあるんですけど、アクティブなアプリは12アプリになっています。
顧客管理だったり、顧客先担当者管理だったり、見込み顧客、案件、商談、プロジェクト、契約、活動、ToDo、ファイル、イベント管理など。12種類を活用しています。
この12種類のアプリを設定する上で、ポイントは2つありました。まず1つ目が、プラグインを活用したkintoneアプリのカスタマイズ。2つ目が、ほかのシステムとの連携。
まず1つ目、プラグインを活用したkintoneアプリのカスタマイズです。こういったプラグインを、みなさんももう使われているかと思うんですけれど。こういったやつをうまく活用して、作業工数を減らす設定をしています。
2つ目が、ほかのクラウドサービスとのシステム連携。弊社は、クラウド型名刺管理サービスのBizCompassっていうサービスと、クラウド型ファイル管理サービスのbox、あと、Googleは、Googleマップと、連携を取って活用をしています。
これが、顧客管理アプリの画面です。ちょっと見づらいんですけど、弊社の場合は基本的に、なにか作業をするってなったときには、顧客に紐付く作業がほとんどです。
ですので、アプリは12個ありますが、基本的にこの顧客アプリからアクションですべて飛ぶようにしています。
それぞれのアプリを開くのではなくて、アクションからすべてのアプリに入っていく設定をしています。
ここは基本情報ですね。弊社の場合、コミュニケーションはもうkintoneのみです。
いろんなチャットのツールであるとか、メールとかいろんなツールがあると思いますが、社内のコミュニケーションツールはkintoneのみ。顧客に紐付くコミュニケーションはここでやると決めています。
この下は、関連レコードをすべて紐付けて、担当者一覧であるとか、活動一覧、案件一覧、プロジェクト、イベント一覧とか。
とにかく、A社の情報が知りたいってなったら、A社のページにいけば、すべて見ることもできるし、すべて作業にも移れるというかたちで設定をしております。
ここでちょっと巻き戻します。そもそも、なぜセールスフォースではなく、kintoneを社内の業務インフラに採用したのか。
まず1つ目、安かった。まあ、高い安いで決めるのもどうかなとは思うんですけれども。セールスフォースの場合が、弊社で実現したかったことをそのまま置き換えると、1人あたり月額20,300円かかっちゃうと。
ただ、kintoneであれば4,800円。あくまでも、弊社の場合なので、最近けっこうセールスフォース界隈の方々にも怒られたりするので、あまりアレなんですけど……。あくまでも、弊社の場合は安かったというところでご案内します。
2つ目が、kintoneでもやりたいことが実現できました。しかも20日間で設定が完了しました。こういう機能拡張のためのプラグインがあったり、ほかのシステムとの連携があったので、20日間でやりたいことが実現できました。
3つ目が、みなさんご存知の通り、カスタマイズがめちゃめちゃ簡単です。ドラッグ&ドロップでバンバン入れ込んでいけます。
本当に3分くらいでできあがるんだなと体感したので、以上の3つことからkintoneを社内の業務インフラに採用しました。
PDCAならぬ「CapDoサイクル」
kintone先生を活用することで、過去・現在・未来が見える化できて、とくに現在から未来が見える化ができました。
CapDoサイクル、つまり、Check、Action、Plan、Doをスピーディーに回すことが可能となりました。要は、改善スピードアップにつながったということです。
私が思うkintoneとは、管理ツールではありません。今の業務の流れや現状を、見える化することで、管理の先の気づき、新たな気づきをみんなで共有できます。
共有することによって、いわゆるPDCAを回せるんで、お客様へのおもてなしの最大化を実現できるツールなんじゃないかなというふうに思います。
要は本当に、今が見えるってとても大切だなと思います。なにか改善しないといけないなとか、なにかやりたいなってなったときに、現状が見えてなくて、なにも対策って取れないと思うので。
ただ、業務って、なかなか見える化しづらいというか、見えにくいんですよね。日々、動いてるので。
なので、その日々動いているものを、人の手で見える化するのではなくて、ITに任せて、自動で見えるようにしといて。
しかも、担当の人が分析とかするのではなくて、みんなで共有をしといて「なにか気づいた人言ってね」みたいな。そんな感じで、みんなで改善ができるようになることが、すごく大切かなと思います。
それが、kintoneだったらできるということで、今が見えるってとても大切ですよね、と。
日々、こうやって業務の見える化、勝手にやってくれるます。kintone先生がやってくれているので、私たちも少ない人数で業務を回せています。
こうやってkintone先生が、日々「そろそろ案件、受注時期じゃないの?」「これ、もう遅れてるよ?」「こういうお客さん、最初のコンタクトからだいぶ時間経ってるよ」とかというのを、どんどん教えてくれるので。
こういう部分は、すごくkintone先生に感謝、感謝というかたちで、日々感謝しております。
以上で、発表を終わらせていただきます。ご静聴ありがとうございました!
(会場拍手)
リマインダーが本当に便利
伊佐政隆氏(以下、伊佐):ありがとうございました。森田:ありがとうございます。
伊佐:ウケましたけどね!(笑)。
森田:まあ、ニラ玉ね? たぶん深いんだろうなと思って。
伊佐:深いと思いますよ~(笑)。
森田:よかったです。笑ってもらって。
伊佐:やっぱりプロの方にね、こうやって使ってもらってるというのも、安心感につながりますよね。お客様にも紹介してくださっているプロの方なので。
今、12個くらいアプリ使ってらっしゃるっていうお話があったんですけど、とくに好きなアプリとか、これ使ってますとかって、あるんですか?
森田:そうですね、やはり我々の業態って、とくに案件が多いんですよね。 すごく案件が増えるので、うちの案件の基準は興味があるって言った人は案件化するってかたちにしてるので。
案件化しておけば、kintoneが「案件化して時間経ってるけど、どうしてんの?」みたいな。どんどん教えてくれるんですよね。
伊佐:リマインダー通知を使って。なるほどね。
森田:なので、入れたら忘れるっていうのを基本でしてるので。とにかく案件に登録したら、どんどん教えてくれるので、案件アプリはいいなと思ってます。自分で作ったんですけどね(笑)。
(会場笑)
伊佐:でもいいですよね、そうやって勝手に教えてくれるようになるっていうのは。
森田:ITのいいところって、教えてくれるっていうところなんですよね。人ができないというか……、まあ、やろうと思えばできるんですけども、そういうところをITがすごくやってくれるのは、ありがたいですよね。
伊佐:なるほど。これからもうちょっと使い方広げたりとか、そういうアイデアも?
顧客管理も自動化
森田:あります! 実はもうすぐできる、というか、やるんですけども。CTI(注:電話がかかってきた時に、電話の着信音と同時に顧客情報を呼び出すシステム)。
伊佐:CTI? コールセンターみたいなやつですか?
森田:そうそう、電話が鳴ったら、kintoneの顧客情報がポップアップされるとかっていう機能とか。
あとは、これは地味なところなんですけれども、案件の日付を入れるだけで、勝手にステータスが変わっていってくれるとか。
伊佐:どういうことですか?
森田:例えば、案件発生日を入れたら、案件発生っていうステータスになって、見積もり提出日を入れたら、ステータスが見積もり提出って。
どうしても今の作業だと、両方、ステータスもドロップダウンで変えないといけないっていう部分があるので。地味なところなんですけども。
伊佐:いや、それいいですね。使ってる側からすると、とにかくアクションをしたよっていう記録さえ入れたら、マネージャーが見たい項目が1個先に進んでくれて。
森田:そうそう、勝手に進んでくれるっていう。地味なところを、ちょっと今やってる感じですね。
伊佐:いいですね。じゃあ日々、満足せずにそうやってアップデートしながら見える化を進めてらっしゃるんですね。
森田:そうですね。「シンプルに深く」をモットーに。
伊佐:どうしてもニラ玉が(笑)。みんなそうだと思うんですけど、どうしてもニラ玉の頭になっちゃってるんです。
森田:ぜひニラ玉食べるとき、思い出してください(笑)。
伊佐:そうですね、もし東京で食べるなら、僕の実家が中華料理屋なので、そこでもニラ玉食べれますけどね(笑)。
(会場笑)
伊佐:そんな宣伝はちょっとこのへんにしておいて(笑)。ありがとうございました。
森田:ありがとうございました!