2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
kintoneで始める『自力解決型』の業務改善(全1記事)
提供:サイボウズ株式会社
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矢島卓氏(以下、矢島):はい、よろしくお願いいたします。
みなさま、こんにちは。ご紹介いただきました株式会社エイチームの管理部に所属しています矢島と申します。本日、このタイトルの通り「kintoneで始める『自力解決型』の業務改善」というテーマでお話を始めたいと思います。
まず、会社紹介です。エイチームは設立が2000年の2月29日、うるう年の2月29日なので、ちょっと素敵な日に設立されています。
会社の事業としては、3つの軸があります。1つ目が、エンターテインメント事業。みなさんよくスマートフォンでゲームをやられている方、見たりする方がいらっしゃると思うんですけども、スマートフォンアプリを作っています。
もう1つがライフスタイルサポート事業。これは生活を便利にするサービスですね。引越しを希望される方に引越し業者さんをご紹介させていただくサービスだったり、結婚を予定されている方に向けて式場さんをご紹介させていただいたりしています。
そして、数年前から始まったのがEC事業です。自転車をインターネット上で販売しています。実際に自転車の在庫を持って販売するという、既存の事業とは異なるビジネスモデルをやらせてもらっています。
エイチームは、インターネットを中心として、さまざまなビジネス領域にこれからも挑戦し続けていきます。というところで、会社紹介をさせていただきました。
次に、本日お話しすることですが、(スライドを指して)大きくこのようなアジェンダになっています。まず、kintoneに出会うまでのお話。その後「活用事例」というところで2事例ご紹介しようと思っています。最後の締めに「今後に向けて」というお話をする予定です。
では、1つ目ですね。「どのような経緯でkintoneを使い始めたのか?」ということを紹介させていただきます。
先ほどご紹介しましたように、我々は元々「エイチーム」という形で創業しているのですが、そこからいくつか分社化を行っております。エイチーム、エイチームブライズ、エイチーム引越し侍、エイチームコネクト、エイチームライフスタイルというところでして、その中でも、各社のバックオフィス業務をエイチームの管理部門でほぼすべて担っています。
前者の「『エイチーム事業部門』および『グループ会社』」は、事業を進めるうえでのフロント業務を担います。
そして、後者のエイチーム管理部門は、事業部門とグループ会社の基幹系の業務を担当しています。主に経理、人事、労務、法務、総務、社内システムといった部分の役割を担っています。そういった背景を持った上でお話をさせていただきます。
いろいろと事業が拡大し会社が成長して来ますと、気付くとグループ会社全体のバックオフィス業務が爆発的に増えてしまっていました。
私はもともとWeb系のプログラマだったのですが、その後、サービス向けインフラの管理や社内のネットワーク管理、社屋の移転プロジェクト等に関わっていました。その後、先ほどの「バックオフィス業務の増加」が課題となったため、昨年の秋前ぐらいに「ちょっとこのような状況だといかん」ということで、基幹系の業務改善の注力を開始するというかたちで役割を持たせてもらうことになりました。
社内のシステムがどうなっているかといいますと、(スライドを指して)この周りの黒い箱は業務系のパッケージシステムなんですけれども、それぞれブランドの異なるパッケージが存在しています。その上で、各システムで共通利用するマスタデータが、ExcelであったりCSVであったり、いろいろな形で存在していて、それが人の手によって操作され、各システム間を渡り歩いている、という状況でした。
整理させていただきますと、その当時の我々の課題として、1つは、マスタデータという、確立された安定したデータが不在だったということ。もう1つは、複数のシステムに手入力でデータを登録している状況が、非常にコストがかかっていたということ。
あとは、みなさん「大きな基幹システムは入れているんだけれども、それ以外の日常業務の穴埋めをするためのツールは全部Excelですよ」ということがけっこうあると思うんですけども、弊社としてもそのような状態が大きくありました。
そのなかで、kintoneが課題解決の選択肢として挙がるようになってきました。
kintoneの魅力を大きく3つに整理しますと、1つは「クラウド型で信頼度の高いデータベースを、非常に低いコストで利用できる」ところ。2つ目は「APIが充実しているので、データを連携する際に自動化の対象にしやすくなる」ところ。あとは、ここが一番大きかったんですけども「洗練された画面とJS拡張」というところです。ユーザーフレンドリーなUIを持っていながら、かゆいところに手が届くようなカスタマイズをできるというところが非常に魅力的でした。
そういうかたちで、翌月から開発者ライセンスにて検証を開始して、昨年の末にかけて利用し始めたというのが、kintoneの利用経緯になります。
整理しますと、基幹系の業務におけるシステム課題が3つありました。そのうえで、いろいろ調べていったところkintoneに出会いまして、導入を始めたという経緯になります。
では次に、活用事例の紹介です。活用事例は大きく分けると2軸あります。そちらを紹介させていただきます。
まず、先ほど会社全体の前提に関してご説明させていただいたんですけども、我々の管理部門の状況についてご説明したいと思います。(スライドを指して)このようなかたちで、いろいろと役割別のグループがあったうえで、僕がこんな感じで存在しています。
いわゆる職能グループといいますか、役割のグループですね。職能単位でグループを持っていて、それぞれの業務を担当しています。例えば、法務系業務であったり、労務系業務であったり、そういったかたちでグループごとにそれぞれの業務を担当しています。
さらに見ていきますと、各グループで個別の業務パッケージを運用していました。一応、ワークフローのシステムだけは全社で共通しているんですけども、それ以外の役割特化のツールみたいなものに関しては、それぞれのグループで(個別に)導入しているという状況がありました。
「そこが課題の元だよね」という話があったので、私が独立する形で基幹系の業務に横断的に関与する流れとなりました。やっていることとしては、主にシステム的な課題を抽出して、解決するための場作りを推進したり、必要に応じて手を動かしたりしています。
もともと私はプログラマーなんですけども、システムって自分で作ってしまうと、後の運用とか、メンテナンスとか、何かあった時の対応なども含めて、すべてカバーしていく必要が出てきます。安易な手段でシステムを作り過ぎると自分自身の業務が回らなくなってしまうので、基本的な方針としては「作ったら負けかな」と思っているタイプです。なので、できるだけ自分でシステムを作らずに済むようなかたち、具体的には「仕組みの見直し」や「本当に必要な部分のみをシステム化」するかたちで全体の改善をおこなう、というアプローチで進めてきました。
事例に関して2軸ある、という話をしましたが、大きく分けるとバックエンド業務改善とフロントエンド業務改善というかたちになります。私が直接手を動かしているのは主にバックエンド業務改善になります。フロントエンド業務改善というところは、先ほどの職能別の役割を持った現場のスタッフのみなさんに、自身で直接業務改善してもらう、という業務改善の取り組みになっています。
まずは、バックエンド業務改善というところをご紹介します。これは主に私が中心になって進めているものなのですが、先ほどのシステム課題における「複数の業務システムがExcelと手作業でつながり合っている」という現状を省コスト化する取り組みになります。
方針としては、kintoneのアプリそのものを、システム間の連携用データベースとして捉えて、そこに特化させて活用するという使い方を行っています。
kintoneアプリの役割としては、今ご説明したんですけども、シンプルなデータベースとしての役割だけを持たせます。アプリ自体で、例えばなにかの業務を実現したり、プロセス管理をしたりということは、基本的に行いません。単純に複数の業務システムのデータのハブとしての役割に徹します。
使い方としては、例えば、マスタデータそのものを管理するアプリになる場合もあれば、システム間でデータを中継するためのアプリとなる場合もあります。
マスタデータ(用のアプリ)の場合、kintone上でデータを更新することによって、それが複数の(業務システムの)データに自動で同期されるという仕組みを作っていたりします。
あとはデータ中継用のアプリですね。例えば、「どうしても同期が難しい」「もっと重要なデータがこの(業務)システムにある」という場合には、既存業務システムのデータをマスタデータとして捉えて、そこで更新が発生したらkintoneに中継して、そこから(他の業務システムに)配っていこう、という思想の2パターンで改善をおこなっています。
抽象的な話が続いてもあまりおもしろくないので、具体的な事例でいきますと、これまではこのAシステムで「新しいコードを登録しました」と手で入力した時に、入力した担当者がメールを利用して部内に連絡をおこなっていました。そして、それを受け取った別の担当者が、自分の担当する業務システムに手でそのコードを打ち込んでいました。
それがkintoneを利用する事でどう変わったか? データのメンテナンス自体をkintoneに持っていって、その上で、データ同期用のバッチプログラムを作成しています。kintoneAPIからデータを取ってきて各システムで自動取り込みする、というプログラムを1個組むだけで、データを1箇所更新すると他の業務システムにもデータが同期される仕組みが実現されました。
あとは、弊社はチャットツールも使っているんですけれども、これまではメールを送っていたということをご紹介しましたが、そのメールも更新して通知するのが面倒だというところも対処しています。最近kintoneにWebhookという機能ができましたので、kintone上のデータを更新するとWebhookでデータを飛ばして、AWSの簡単なゲートウェイサービスみたいなものを経由してチャットに通知をする、という仕組みを入れました。
kintone上のデータを登録・更新すると、「kintoneで、以下のレコードが更新されましたヨ」ということをかわいらしくつぶやいてくれます。
こういった形で、主に裏方業務として、いろいろkintoneを活用させていただきました、というのが1つの活用事例です。
次に、フロントエンドの業務改善のお話にいきたいと思います。こちらの目的としては、日常的に利用する業務ツールをkintoneを利用することでもっと便利にして作業効率を上げていこう、という目的で実施しています。
kintoneの利用の方針としては、「これまでExcel +αでがんばっている業務をkintoneアプリで便利にしていく」という、まさにkintoneの利用方法の王道をいくようなかたちなんですけれども、実際に使いだしてみると、けっこうみなさんどんどん使ってくださるので、非常にExcel業務との親和性が高いのかなと思っています。
事例としては「脱・すごいExcel +α」なんですけども、主に発注管理のシステムがすごいExcel +αなんですね。(スクリーンを指して)「わあ、すごい!」って感じなんですけれども。まあ、自分たちのことなので、ちょっとなにも言えないんですけどね。
例えば、これまでExcelを利用して発注データを登録していました。発注データが参照するマスタデータは4種類。どれもCSVがファイルサーバー上に置いてあって、それぞれが手作業でメンテナンスされています。
そのExcelに発注データを入力します。すると別のExcelにマクロでデータが飛んでいきます。それをもとに、CSVを手で作ります。そこから、パッケージの仕入システムにいくんですけども、実はそこで完結できるかなと思ったら、新たに別のExcelが作られます。別のCSVも作られます。
最終的に「会計システムに計上したい」となった時には、(仕入システムから)新たにCSVを作って、そこから変換用のExcelを経由して会計システムに登録できるような形式のCSVを作って初めてゴール、というかたちで、ファイルの加工だけでも人の手が10箇所ぐらい必要だったものを、いろいろとがんばってみました。
その「すごいExcel +α」を脱してみると、こんな感じでシンプルになりました。発注情報入力画面が1つのアプリです。参照するものはCSVではなくて、別のルックアップしているアプリですね。これを必要なだけ準備します。このアプリ単体で、もう発注情報の入力から納品状態の管理といった部分まで、業務フローすべてを1つのアプリでまかなってしまいます。
そのうえで、先ほどのフローのなかで「会計システム計上用のCSVを作るために、変換用のExcelを経由していましたよ」という話をしたんですけれども、同様の仕組みを実現するために、計上用のCSVファイルを(kintoneアプリから直接)ダウンロードさせるかたちで、機能拡張を行っています。
ワンボタンで納品が完了したものが計上形式のCSVになって出てくるので、もともとの「人の手でファイルを何度も加工して最終形に持っていく」ということが、(kintoneアプリからCSVをダウンロードして会計システムに入れるという)このワンステップだけというけっこうシンプルなかたちになったんですね。
これがちょうど今、試験運用が始まったところです。Excelって本当になんでもできて、すごいツールだと思うんですけども、ただ、長く運用され続けるといろいろとしんどいことになってしまう。
それをkintoneに置き換えるとこのようなかたちになって、フロー自体がここまでシンプルになりましたよ、ということを今進めているところです。この新しい仕組みは、もう少しでリリースかな、という状況です。
整理させていただきますと、新しい仕組みは、これまでいろいろなExcelや仕入システムで管理していた部分のほぼすべての機能をkintoneだけで管理することができるようになっています。例えば、発注の依頼だったり、履歴の管理だったり、納品の管理だったり、そういった部分まで含めて、kintoneでカバーすることができました。
また、業務フロー内でのファイル加工回数が激減しました。従来ですと、もちろん1回1回発注データの登録があるたびに手作業するわけではないんですけども、フローの中に手動の処理が5回入っていました。新しい仕組みでは1回、しかも「最終型のデータとしてダウンロードできる。あとは、そのCSVを会計システムに入れるだけ」というかたちに改善されました。
そして先ほど、仕入システムがあるという話をしたんですけども、その業務パッケージ自体を利用せずに、kintoneだけで完結するような状況を作ることができました。
それで、これがさらに何がすごいかというと、これが本当にkintoneの強みだと思うんですけれども、実際の発注業務を担当している、非エンジニアの総務スタッフの人が1人でこの仕組みを作り上げています。
基本的なUI操作については、もうそのまま見た感じ、ドラッグ&ドロップで「こんな感じですよね」というかたちでスムーズに使い始められました。そして、もともと利用していたExcelを参考に、「こういう入力フォームがいいんじゃないか」というものを自分で作ってしまいました。
あとは、JavaScriptの拡張も、やはり自分でそういうフォームを作ると「もっとやりたい」となってくるんですね。なので、一緒にJavaScriptの勉強も少ししたんですけれども、ゼロから自分で学んで、例えば、税計算だったりとか、「この項目はこういう場合には入力不可にしたい」とか、そういう部分に関しても本人が自力で進めて実装してしまいました。
僕はどこに手を出したかというと、ほぼCSVダウンロード部分のところしか触ってないんですね。それなのに、既存の業務をこんなかたちで大きく変えられたということで、kintoneは非常にすごいものだなと思いました。
事例の2つ目なんですけども、「脱・リマインドのないExcel」というものになります。みなさんよくあると思うんですけども、例えばなにか新しく契約したり、資産管理もそうなんですけども、物をなにか動かしたら管理簿に記入していったりします。
それで、やはり契約系ですと更新の期限があります。「1年後の更新月に更新対応しなきゃね」ということが必要なんでけれども、実は1年経ってみたら「あ、更新してない……。今からだと間に合わない」。しかも、人が変わっているということがよくあるんですね。
こういう特定のタイミングでなにか行動を取らなければならない管理簿って、みなさんけっこうお持ちだと思うんです。例えば、更新タイミング、何ヶ月前に契約更新に動き出さなければならないもの。我々もかなりあるんですけども。
みなさんがよくやっているのが、予定表に1年先の予定を入れておくとか、毎月毎月必ず確認するための更新対象のリストを準備しておこうということだったり、運用でカバーして忘れないようにしている。すごくいろいろとがんばっているんだけれども、問題が発生することがよくあります。
ここで、kintoneのリマインダー機能が非常に便利だった、というのが次の事例になります。法務のスタッフが、今までは商標の管理をExcel上でやっていました。「いつ出願して、いつまでの期間ですよ」ということを管理している管理簿ですね。
ここ直近で「商標の有効期限管理をもっと楽にしたいね」という話が法務担当者から出ました。「kintoneでこういうリマインダー機能あるよ」という話をさせてもらったところ、相談者本人が「じゃあ、ちょっとやってみます」ということでそのリマインドの仕組みを作ってしまいました。
例えばこの場合ですと、「有効期限が切れる半年前」に、「法務関係者」へメール通知するという仕組みになります。具体的にはリマインダーに「この項目が何日前の何時になったら、この条件に該当したら、対象の人にメールを飛ばしてね」というものを登録するだけなんですけども、それが簡単に実現できてしまうということなんですね。
新しい仕組みでは、有効期限の切れる前にメールで通知を受け取ることができます。データを登録した時点で、通知の仕込みは完了してしまう。月1の定期チェックや予定表への登録が必要なくて、必要なタイミングでメールが飛んでくる形ですね。
あと、やはりけっこうチームや人が移り変わるんですけれども、グループ単位に通知先を登録しておくと、関係者の異動とかにまったく影響を受けないんですね。特定のグループに所属していれば、その都度最新のその関係者に通知してくれるというところは、非常に役に立っています。
こちらのなにがすごいかっていうと、実際の商標管理を行っている担当者が1人で全部kintoneアプリを作っちゃいました。これまでシステム開発経験もあまり無かった方が、Excelインポート機能を利用してアプリをパッと作ってしまったんですね。
さらにすごかったのが、その方が「できた! すごい!」というかたちで喜んでくださって、周りの人に「できました!」ってどんどん言っていったんですね。「あ、この体験はすごいな」と見ていて思ったんですけども、kintoneってそういう感動を与えてくれるようなプラットフォームなんだな、ということに気付きました。
僕はこのアプリの作成にはなにも関わっていません。できたものを見せてもらって「わー! やった! じゃあ、次はなににしよう?」というのを、新たにいろいろとサポートしていくぐらいでしたね。
というところで、2種類の事例を紹介させていただきました。1つ目はバックエンド業務、「表に出てこない裏方のシステムとしてkintoneを活用するよ」という部分と、もう1つは「みなさんの業務ツールとして普段利用するツールにkintoneを使っていきましょうね」という話でした。
最後、「今後に向けて」というところなんですけど、ぶっちゃけて言うと、時間調整のための枠になります。いろいろと僕は発表中に余計なことをしゃべったりするので、残っている時間に合わせて最後の話をしたいと思います。
「使ってわかったkintoneの強み」というところでいきますと、アプリ作成の敷居が本当に低いな、というところが感じられます。初めてkintoneを触ってみる人でも、既存のExcel管理簿を例えば1時間以内、下手したら30分以内にすべて登録して、「できました。じゃあ、今日から運用をこれに切り替えます」ということを、普通に行えるシステムだなと思います。
あとは、先ほど何度もご説明していたんですけども、非エンジニアがシステムを使う立場から作る立場へ変わっていく、非常に有効なプラットフォームだなと思います。さっき、「わ! できた!」という話をしたんですけども、エンジニアでなくてもシステム開発の感動体験を得られます。
かつ、最近日常的になっているのが、「え、それkintoneでやればいいじゃん」「リマインダー設定すれば一発だよ」みたいなことを、僕以外の方が直接周りの人に伝えてくれる、というような効果があります。
今後は、ぜひグループ会社のいろんなところに展開していきたいと考えています。
最後にまとめです。自社の課題解決にkintoneを使ってみました。大きく2軸で使っています。今後もっと使っていきたいですね。という話をしてきました。
最後に、残り10秒しかないんですけれども採用の宣伝です。エイチームはいろいろとインターネット系の事業を手がけているんですけども、バックオフィス系の業務も今後さらにがんばっていきたいので、事業を共に成長させていくような仲間を絶賛募集中です。
エイチームの経営理念は、「みんなで幸せになれる会社にすること、今から100年続く会社にすること」。以上、ありがとうございました。
(会場拍手)
伊佐政隆氏(以下、伊佐):ありがとうございました。すばらしい。リマインダー、便利ですね。
矢島:リマインダー、非常に便利です。
伊佐:めちゃくちゃいいですね。
矢島:本当によくあるんですよ。例えば、資産管理、ライセンス管理とか、1年ごとに更新があるとか。
伊佐:いいですよね。これは本当にちょっとした設定なんですけど、うまく使うと便利なんですよね。
矢島:非常に便利。現場の感動がすごいんですよ。
伊佐:後ろで見ていて感動しました。僕もプログラマーじゃないので、作れた時の喜びというのを思い出しましたけれども、やはり自分でできるというのはうれしいですね。
矢島:本当にうれしいですね。あと、その後のその方の行動が変わってきますね。
伊佐:うんうん。1回作って自信を持つと、他の人が困ってるところを自分で解決する手段を得ているので、「それkintoneでやろうよ」とどんどん広めていってくれるというのが、非常にすごいなと感じています。
現場の方がどんどん作ってくれるのって「ありがたいな」って思う一方で、不安もありませんか?
矢島:不安はありますね。
伊佐:勝手に作られちゃうよね、みたいな。
矢島:勝手に作られる、その通りです。結果的に、これまでいろいろなExcelが乱立していたような状況が、今度はkintone上で出てくるんじゃないかということがやはりあってですね。
伊佐:そうですね。同じようなことが起こりそうだな、という不安がありますね。
矢島:kintoneを使い始めた時に、アプリの作成を一部の管理者に限定するか、みんなにも作ってもらえるようにするか、という2軸を非常に迷ったんですけれども。やはりエイチームの社風として、「誰かが仕組みを管理する立場になって、誰かが使う立場になって」ということが合っていないんですね。みんな自分で、自力でなにかを解決していこうというところが強いから、ぜひみんなに自由にアプリを作っていってもらいたいというところを優先して、全員が作れる環境を準備しています。
伊佐:なるほど。これはどっちもありそうですね。1個だけ、最後に聞きたいんですけれども、パート2のところであった、会計システムに入れていくという業務フロー。Excelでやっていた時に複雑な流れで入れていたんですけど、あれぐらいのスペック数の業務って実は多くの会社にありそうだなと思って。すごく特殊な業務ではないんですよね?
矢島:そうですね。それまで当たり前のように、みんなが素直に受け入れて、あまり問題視せずに、もう何年も何年も使われていた業務フローなんですけれども。
伊佐:あれを出すって大事ですね。流れを書いていくと、「えーっ、こんなに複雑なの?」っていうのがわかってきて。
矢島:そうですね。本当、最初に業務を整理した時に、この人がこれをやって、というステップを全部整理していたんですけども、(両手を広げて)もうこれぐらいのものに(笑)。
伊佐:具体的にはどうしたんですか? 話を聞きに行って、「この業務、あなたはなにをやってるんでしたっけ?」みたいなことを確認して、それを書き起こしてつなげていくっていう、そういう作業ですか?
矢島:ですね。最終的に図にして見せるんですけれども、もう見てみたらみんな唖然ですね。全体をモニタに映そうと思うと、そこに書かれてる文字が見えないぐらいになっていて。
伊佐:「こんなに大変だったんだっけ?」みたいな(笑)、「いつも毎日やってんの? これ」みたいな。
矢島:そうです、そうです。
伊佐:いいですね。そこをやっぱり絵にして、見える化して、「改善したほうがいいよね」というところを共有すると、協力を得やすいというところがやっぱりあるのかな、と思いましたね。
矢島:本当にそう思います。「この複雑なステップがこんな感じにキュッとまとめられます」って言うと、やはり使っているみんなの感じるメリットもすごく大きくなります。やはり人って自分にメリットがないと動かないというところがけっこうあるので。相手にとってこれを使ってなにがプラスになるかということを提示できるかが非常に重要なのかなと思います。
伊佐:なるほど。1発目から、非常にすばらしいアイデアをありがとうございました。
矢島:ありがとうございます。
伊佐:みなさま、改めまして矢島さんに拍手を。
(会場拍手)
サイボウズ株式会社
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