2024.12.24
ビジネスが急速に変化する現代は「OODAサイクル」と親和性が高い 流通卸売業界を取り巻く5つの課題と打開策
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――今日は、「スマホ時代のコミュニケーション」っていうのをひとつのテーマにして、おふたりにいろいろと話を聞いていければと思っています。
たとえば古川さんは、IVSなどでリーンバック、リーンフロントみたいな話をしてたじゃないですか? パソコンを使うときはけっこう前のめりで使うけど、スマホだとソファにもたれかかって、それこそ雑誌をパラパラめくるような感じで使う。受け身になるというか。PCのインターネットとスマホのインターネットって、どう違うんでしょうか?
古川健介(以下、古川):mixiさんの例で言うと、日記ってかなりパソコン文化的な感じで、長文を書いて……。
川崎裕一(以下、川崎):あれ、スマホだと打てないよね。
古川:打てないですね。1日に1個書いて、しばらくして見て、返信が返ってきてっていう。そういう、1日1個ぐらい書くっていうのが、基本的なインターネットのリズムだったと思うんですけど。やっぱスマホとかになってくると、より短くなってくるだろうな、というのは当然あると思います。その流れってなんか、TwitterとかFacebookからもちろんあったものの、Twitterの140文字ですら、今すげえ長いっていう感じになってきていて。よりフラッシュになっているような気がします。
LINEとかだとやっぱ、5文字ぐらいとかのやり取りがかなり増えていて、「ヒマ?」とか、「何してんの?」とか。そこからそれすらめんどくさいから、スタンプとか写真とか動画になってきているっていうので。よりカロリーを使わずに、かつ大容量に情報をやり取りする方向に行ってるんじゃないかなっていうのが、基本軸としてありますね。
川崎:そうですね。やっぱ手軽に伝えたくなったよね。テキストよりも写真のほうが伝わりやすいとこがある。ただmuuk(ミクシィがリリースした写真メッセンジャー。送った写真は数秒見たあと消えてしまう)の例でいうと……。muukって写真だけじゃなく、写真+テキストでも送れるんだけど。写真だけで送る人より、写真+テキストで送る人の方が断然多いのね。だいたい全体の8割ぐらいがテキスト入れていて、受け取った側はまず写真が先に表示されて、そのあとテキストのメッセージが表示される。
【muukの使用イメージ】
写真だけだと、あまりにハイコンテクストすぎちゃって伝わらないので、ちょっとだけ補足するテキストが欲しい。そのテキストっていうのも、16文字か18文字なんだけど、そのぐらいしか入れないっていう。
文字数については、muukって写真を3秒しか見れないんだけど。映画とかで、人間が見られる文字数ってあるじゃん。3秒の間に24文字とか、そういうルールがあって、それ以上は見られないと。そういうの考えた上で、俺らも3秒だから、24文字を基準に、でももうちょっと減らそうっていうので18文字に決めたんだよね。
SnapChat (muukと同じ写真メッセンジャーアプリ。テキストは送信できないが写真をデコれる)ってさ、もう最初っからネタバレしてる。写真を撮って、確認画面でお絵描きとか文字とかいれられるんだよ。だから写真と文字が最初から同時に見える。
muukの場合は、まず写真だけにフォーカスしてもらいたい、そのあとに写真を背景にまわしてテキスト読んでもらいたいみたいな。人間の脳は、写真情報とテキスト情報を同時に処理するような複雑なことできない、って定義しちゃって勝手に。それで順番に見せるようにしたっていう。だから表情があって(muukでは撮影者の自撮り画像も送信される)、画像・写真があって、テキストがあるっていう、いわゆる3段落ちにしたいっていう。
古川:昨日もmuukを社内で使ったんですが、社員の似顔絵を描いて撮って、数秒後に出てくるテキストで「これは誰だ」みたいにネタバレするというのをしてたんですね。これは、非常に日本的な、ネタ文化的な作りだなっていうのは思いましたね。
川崎:そうそう、よくSnapChatと比較されるんだけど、送った写真が消えるっていう点だけなんだよね。
――具体的に、設計思想としてはSnapChatとどう違うんですか?
川崎:ひとつの、フォーマットをつくりたいと思ってるんですよね。たとえばニコ動って、やっぱりすごいサービスだと思う。ニコニコ動画出た時に、「ニコ動ってYouTubeのパクリじゃねぇか!」って一時期言われたけどさ。今誰もそんなこと言わないじゃん。なんでかっていうと、「動画の上にテキスト表示させてる」っていうだけではないじゃない。それがひとつの新しい体験を生んでいる。
muukも同じなのよ。写真が消えるってことじゃなくて。消えるところにテキストとか表情とかのコンテキストが載ると、こんな面白くなるんだっていう。だから、muukがガーンときてくれれば、2年後とか3年後とかに、「あのときはSnapChatのクローンだとか言ってたね」って言われるようになる(笑)。
だから、フォーマットが大事だと思うのね。ニコ動もさ、別に動画を見るんじゃなくて、動画の上にテキストがあって、コミュニケーションが生まれてるこのフォーマットを楽しんでる。そういうのを作るのがやっぱおもしろいかなと。ツールじゃなくて、新しいコミュニケーションスタイルを作りたいと思ってるので。
――なるほど、そのフォーマットっていうのが、さっきの表情→写真→テキストっていう、3段落ちのことなんですね。
古川:逆に敷居が高くならないんですか? muukのおもしろネタって、最後のオチをつくらないといけないので。うちの社内のmuukユーザーとかだと、だんだんみんなのレベルが上がっちゃうんですよ。
川崎:レベルが高くなるのはやっぱ、リテラシーが高い人の傾向で、そこまで急速には上がらないってことかな。一部のユーザーさんに協力を依頼して、どう使っているか見させてもらってるんだけど、そういうの見てても、そんなレベル高くはなってないから。普通な感じなんですよ。おもしろいもんっていうよりは、日常的なもの撮って送り合ってるので。
muukってデフォルトではテキストOFFで、写真は背面カメラ、撮影者の表情はフロントカメラで撮るようにしてあるんだけど。一週間ずっと使ってくださるユーザーさんだと、テキストはONにするし、写真も自分の顔も両方フロントで撮るようになるんですよ。日本人ってめちゃくちゃ自撮りするじゃん! みたいな。正直僕もここまでフロントカメラ使うとは思ってなかった。
――おもしろいですね。最初にmuuk見た時は、テキストにすごい違和感ありましたけど。なんでわざわざテキスト機能つけたんだろう、て。
川崎:僕も最初そうだったんです。だから、写真のみにしたほうがいいんじゃないかって言って。でも、ユーザーテストのときに、本当にはまってくださってるユーザーさんが全員「テキスト絶対あったほうがいい」て言ってて。で、実際にサービスオンするじゃないですか。テキストみんな入れてるんですよ。それこそ8割入れてて。
――米国のSnapChatと比較して、日本だからテキスト入れたがる、みたいなのってあるんですかね?
川崎:正直わかんない。
古川:SnapChatもやっぱ、みんな文字入りできますね。手書きで。
川崎:なんか一言、やっぱ書きたいんだと思う。
古川:それが日本だから、かどうかはちょっとわかんないです。一文字の情報量が多いですからね、日本って。
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