2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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山本一太氏(以下、山本):今日はですね、北朝鮮コーナーを30分設けました。以前からずーっとお招きしたいと思っていた、慶應義塾大学の礒(いそざき)准教授をお招きをしています。ほとんど事前の打ち合わせをしていません。
なんでも知っていらっしゃるんです。金正恩(キム・ジョンウン)委員長は、パラノイアなのか? それとも手ごわい戦略家なのか? そのあたりや今の北朝鮮の体制がどうなっているのかとか、そんなところを少し礒先生と議論をさせていただきたいと思います。
礒準教授は本当に人柄が良くて、お忙しい中、今日のために時間を作ってきていただきました。8時ちょっと前に来ていただければよかったんですけれども、最初から来てらっしゃるんです。
この番組は私の歌から始まるので「帰ろうかな」と思われていたら困るなと思っているんですけれども。このあと8時から北朝鮮問題について議論しますから、ぜひみなさん観ていただきたいと思っています。
さて、オープニング曲をご存じの方はいらっしゃるでしょうか。もしご存じなければ、私のCDを応募なしで差し上げたいと思うんですが。
1976年から1990年代くらいまで、日本の映画界に大ブームを巻き起こした角川映画による現象があったんです。その角川映画で『戦国自衛隊』というものがあるんです。そのテーマ曲なんですよね。映画の途中でも流れるんです。
ジョー山中さんの稀代の名曲で、ちょうど今、ギターの師匠にアコースティックギターを習っているんです。今日は練習もかねてやらせていただきました。
なぜこの曲を最初に演奏したのかというと、理由があります。みなさん御存知の通り、私は今、自民党のクールジャパン戦略推進特命委員会、正確に言うとクールジャパン戦略推進特命委員会の委員長を務めています。
いわゆる、クールジャパンコンテンツですね。これを振興する、世界にどんどん出していく目的で毎週のように会議を重ねています。その中では、山中たかし衆議院議員に座長をお願いしています。
映画産業振興というプロジェクトチームがあります。実は、そこで議論していたことが成果として出たんです。昨今の日本映画、アニメでもそうですが。だいたいみなさん耳にすると思うんですが「製作委員会方式」というものをやっているんです。これはどこまでが、どうやればいわゆる金融商品取引法(金商法)に抵触するのか・しないのか。
このあたりが実はあいまいなのです。だから、なかなか投資しにくかったところがありました。クールジャパン山本特命委員会はですね、これを徹底的に研究して、金融庁を毎回呼んで……プレッシャーをかけたわけじゃありませんよ。忖度させてたわけじゃないですよ。働きかけていたんです。
その結果、金融庁が製作委員会方式について、特にコンテンツについてのガイドラインやQ&Aを作って発表したんです。
これによって、これまでは製作委員会でここまでできる・できないがハッキリしていなかったから入れなかった人も、入れるようになりました。
それから、クールジャパン特命委員会にアニメーションのプロデューサーを何人か呼びました。『君の名は。』がが大ヒットしたことはご存知だと思うんですけれど。そのあとに出てきた『この世界の片隅に』もご覧になったでしょうか? あのアニメ映画は、クラウドファンディングに成功したんですよね。
実は、このクラウドファンディングをやるときも、金商法としてどこまでが適応内なのかハッキリしていなかった。それも今回のQ&Aのガイドラインで明確にした。なので、クラウドファンディングもやりやすくなるんじゃないかと思っています。
これは、クールジャパン特命委員会のメンバーを集めて、プロデューサーも呼んで、映画振興の話をここで本格的に取り上げたいと思っています。楽しみにしていただきたいと思います。
さて、『戦国自衛隊』の話に戻っていいかな……? と現場ディレクターが「いい」というので、ここからは映画の話をさせていただこうと思います。
角川映画、みなさんご存知でしょうか? 私は1958年、昭和生まれで今59差異です。年より若く見えると言われています。まったく染めていないけれど頭は黒いです。それ、どうでもいいんだ。
私が18歳くらいのときに角川映画が生まれたんですよね。角川春樹事務所が映画に進出して、第一作目が1976年だったんですけれども、これが『犬神家の一族』だったんですよね。
『犬神家の一族』は、市川崑監督の作品です。金田一耕助役を石坂浩二さんがやっていたシリーズです。ヒロインに島田陽子さんがいて、あおい輝彦さんも出ていたんですよね。
これ、衝撃的だったんですよ。大ヒットしたんですよね。私は当時、しょっちゅう映画の真似をしていたんです。
大変な財産を残した符号の犬神氏が亡くなり、謎の遺言状を残すんです。その遺言状を開くのは、戦争に行っている長男が帰ってきてからということになっている。それが佐清(すけきよ)っていうんですよね。
でも、佐清がなかなか帰ってこなくて。ある日返ってくるんですが、白いマスクをしているんです。戦争で顔が焼けてしまって、ボロボロになってしまったんですね。だから(プロレスの)デストロイヤーみたいな白いマスクをして帰ってくるんです。
喉も潰れていて「おかあさん、佐清です」と話す。これ、私は毎日のように真似していたんです。はい。
(会場笑)
「おかあさん、佐清です」とかっていって。だけど佐清じゃなかったんですね。実は犬神氏が妾に生ませた子どもで、静馬、青沼静馬(あおぬましずま)だったんです。どんどん話が進んでいくとですね、青沼静馬がこうやって仮面を……このマネは今日しません。一応政治家なんで。非常にうまいんですけど、仮面をこうやってはがすところがあってね。
(会場笑)
高峰三枝子さん演じる長女にですね「オレは静馬だ。オレはそのとき誓った。犬神家を必ず乗っ取ってやるとな」とかってシーンをですね、毎日のように友だちの前でやっていた。
すいません、バカなこといって。たまにはこうやって弾けないとね、予算委員長は大変なんでストレスが溜まるんです。
1976年に『犬神家の一族』、77年にですね『人間の証明』って映画が出ます。松田優作さん主演。西條八十(さいじょうやそ)の詩が出てくるんですよね。「母さん、僕のあの帽子どうしたでしょうね? ええ、夏碓井から霧積へ行く道で、谷底に(オリジナルは渓谷へ)落としたあの麦わら帽子ですよ」って。
角川映画のすごいところはテーマソングが素晴らしい。ジョー山中さんが歌った『人間の証明』も大ヒットしました。映画の中でナイフで刺されるシーンの真似とかもできるんですけど、今日はやらないようにします。
78年、今度は『野生の証明』。これ高倉健さんが主演なんです。そして、薬師丸ひろ子さんがデビューするんですね。角川映画のまたすごいところは、渡辺典子、薬師丸ひろ子、それからあと誰だっけ……『時をかける少女』……。
会場の声:原田知世(はらだともよ)さん。
山本:そう、原田知世さん。この3人娘をデビューさせたってこともすごいんです。
そして一番すごかったのが、当時めずしかったメディアミックスを徹底的に使ったんですよね。この時の映画界はですね、テレビ業界をライバルだと思っていたので、映画の宣伝をテレビで打つなんて発想はまったくなかったんですね。
だけどカドカワはですね、ものすごいお金をかけてテレビのCMを実は打つんですね。しかも書籍も絡めて「見てから読むか読んでから見るか」 みたいなコピーで。
とにかく数々のヒット曲や映画を生み出していくんです。なおかつ、当時ユーキャン流行語大賞ってなかったんですが、それがあったら毎年ベスト10に入ってくるようなキャッチコピーを生み出していくんですね。
例えば、これは確かあれですね、薬師丸ひろ子さんのデビューした『野生の証明』ですけど、こういうセリフがずっとテレビで流れてたんですね「お父さん、こわいよ! なにかが来るよ。大勢で、お父さんを殺しに来るよ」 。これ、毎日マネしてたんで。
それからあと『獄門島』の「雁(かり)の鳴く夜は恐ろしい」とか、『戦国自衛隊』。さっき歌った『戦国自衛隊』では、千葉真一さんの有名なセリフがあるんですね。これ、毎日マネしてたんです。「歴史は俺たちになにをやらせようとしているのか」……似てるでしょう?
こういう感じで角川映画がものすごく元気な時代があった。今も洋画もものすごく人気があるんですけど、あの時はねえ、みんな洋画よりも角川映画に行く。そんな時代が10年間ぐらい続いた。
ああいう状況を作るためにクールジャパン特命委員会、特に映画産業振興PTはがんばっていきたいと思います。
……ここらへんにしないと話が止まらなくなっちゃうんで。
現場ディレクターが「次の話へいってくれ」と厳しくタイムキープしてくるんで。角川映画特集は、いつかやりたいと思います。そういえば、角川会長と親しいので、アニメ―つリズム教会のこととかでyんで、特集を1回やらせていただけないかなと思っております。
それでは今日は時間の関係で、次の話題にいきます。
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