行政機関や自治体で進む、業務の効率化と情報の共有化

髙野諄氏(以下、髙野):それでは、このセッションでは「kintoneをみんなで使い倒せ! ― 全職員が内製で挑む "みはらカイゼン塾" ―」ということでスタートさせていただければと思います。「Cybozu Days」2日目になりましたが、みなさん楽しんでいただいておりますでしょうか? この時間では、三原市役所のお二人をゲストにお招きしました。

近年、行政機関、自治体さまにおいて、kintoneGaroonを全職員で使えるように導入いただいて、業務の効率化や情報の共有化を進める動きが広がっています。広島県の三原市役所では、kintoneとクラウド版Garoonを全職員で使えるように導入いただきました。

その結果、市役所内でどのような業務の効率化や情報の共有が進んだのかを、本日は三原市デジタル化戦略監の増田さまと、デジタル化戦略課の中谷さまをお招きし、お話をうかがえればと思っております。よろしくお願いいたします。

本セッションの司会進行を務めさせていただきます、サイボウズ株式会社 営業本部 ソリューション営業部 公共グループの髙野と申します。私もサイボウズのメンバーと言いながら、実は現役の自治体職員です。今は北海道庁の職員として、2022年4月からサイボウズ株式会社に研修派遣ということで働かせていただいております。

今いる公共グループでは、2022年に三原市さまにご参加いただいた「kintone1年間無料キャンペーン」をはじめとしたさまざまなプログラムを通して、自治体さまのkintoneの利活用の支援をさせていただいております。

本編を始めていきたいと思います。さっそくここからは、三原市のお二人に進行をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

人口減少の課題を抱える広島県三原市

増田剛洋氏(以下、増田):みなさんこんにちは。広島県三原市デジタル化戦略監の増田と申します。本日はこのような華やかなイベントにお招きいただきまして、本当にありがとうございます。本市の取り組みがどこまで参考になるのかというのは、ちょっと不安なところもありますけども、がんばってご紹介させていただけたらと思っております。

まず、今日登壇しております2人の自己紹介でございます。私はデジタル化戦略監の増田と申します。もともとは広島県のICT企業にいたんですけども、2021年の4月から三原市の職員として、今はデジタル化推進全般の統括をしております。

隣におります中谷は入庁14年目でございまして、現在は物理層からアプリケーション層まで、幅広いデジタル化の取り組みをやっているオールラウンドプレイヤーでございます。今日はこの2人でご説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。

まず、本市のご紹介をちょっとさせてください。三原市は広島県の東部、中四国でいくと真ん中ぐらいなんですけれども、人口がだいたい9万人弱の市でございます。右側を見ていただきますとおわかりかと思いますが、なんと広島空港も三原市にございます。

それから、新幹線の駅も三原市にあるということで、交通の便も良く、拠点としては非常に重要なポジションであると言えます。特にG7サミットの時、各国の首脳がこぞって三原市に足を踏み入れたということで、今かなり自慢の場所だと思っております。

名産品は、だるまにタコに、三原焼きというお好み焼きもあります。このへんはだいたい日本の国内トップを占める自治体さんが(他にありますので)、我々はかなり知名度が薄いところではあるんですけども。

みなさんに馴染みの深いものとしましては、八天堂のクリームパンを食べたことがある方もいらっしゃるんじゃないかと思いますが、八天堂は三原市の会社でございます。

先ほど9万人弱という人口の話をしましたが、やはり他の自治体さんと同じように、今は人口減少が非常に重要な課題の1つになっております。ただ、そんな中でも三原市に住んでいらっしゃる若い方々がパワーを出して、日本に、世界に進出していっています。ワインやバスクチーズケーキ、最近だとメタバースの分野でもかなり人気が出てきています。

職員の経験・勘・前例に頼ったやり方では、立ち行かない時代

増田:本市の紹介はこれぐらいにしまして、「みはらカイゼン塾」のお話をさせていただきます。冒頭のタイトルにありますように、kintoneを使い倒すにあたって「みはらカイゼン塾」というのは非常に重要なキーワードになっております。

先ほども人口減少の話がありましたけども、三原市だけではなく、全国の自治体で非常に重要な課題がどんどん増えていっております。教育・医療・介護といった昔からある課題に加えて、最近は例えば災害対応ですね。先日も、(国内の)一部の地域で豪雨災害に遭われた方もいらっしゃいます。

最近はCOVID-19に代表されるような感染症対応であるとか。あとは持続可能な社会を作っていこうというSDGs。今、こういった新しいものに取り組んでいかなくちゃいけない時代になっております。

今までは職員の経験と勘と前例で課題を解決してきたわけなんですけども、残念ながら、それでは立ち行かない時代になってきております。なので、今までのやり方を変えなければいけない、新しい時代を迎えているところでございます。

もう1つ重要なことがあります。特に三原市の場合、生産年齢人口が減少していることや、主要産業である製造業が停滞していることで、今後市の財政も減少していくことが懸念されます。

そうなってきますと、職員数も今までのように確保できない時代になります。つまり、従業員はどんどん減っていくのに、解決しなくちゃいけない課題はどんどん増えていく。こうなってきますと、今やっている業務を抜本的に改革していかないと、立ち行かないという時代になっていきます。

職員自ら企画・運営し、業務改善に向けた取り組みを実施

増田:そういうことも踏まえて、私ども三原市は2022年の4月から「カイゼン塾」を立ち上げました。先ほど言ったような、課題解決に向かうための業務を大幅に変えていくことをやっております。ポイントとしましては、企画や運営はすべて我々三原市の職員がやっているということです。

各部門から、主任以下の若手を1名ずつ塾生として選定してもらいます。今回の「カイゼン塾」の一番重要なポイントは「紙をなくそう」、それから「今まで手作業でやっていたものをゼロにしていこう」というところがテーマになっております。

当然若手の主任だけではなかなか推進していくのが難しいところもありますので、所属長の課長さん、部長さんにも積極的に入ってもらって、バックアップしていく。こうしたことを全庁的な取り組みとしてやっております。

「みはらカイゼン塾」は内製化として取り組んでいるという話をしましたけども、推進ステップとしましては、「コトはじめ期」が一番重要になります。広島弁で言うところの「やらにゃ~いけまぁ~」という表現をしております。

先ほど申しましたように、これから先も市が継続していくためには、今までとは違う新しい課題を解決していかなくちゃいけない。それを若手の職員一人ひとりに説明していったところがけっこう重要でございます。それによって、「業務を抜本的に変えなくちゃいけないよね」と職員に腹落ちさせることを、かなり力を入れてやってまいりました。

その次は「業務を変えていこう」ということで、「どうにかせんといけんのぉ~」という流れを作っていきました。ですが、やはり一番重要なこととして、業務を変えるためには「今業務がどうなっているのか」がわからないといけません。

ですので、業務を可視化するために、業務フローの作り方を教えたり、そのフローからどうやって課題を見いだしていくのかを、事細かく説明させていただきました。

よくコンサルタントの人が来て、「業務フローを作りましょう」とか言っているんですけども、実際は、「変えていかなくちゃいけない」という意識をみんなが持たない限りは、「業務フローを作ろう」という雰囲気にならないところもありますので。やはりこの「コトはじめ期」「やらにゃ~いけまぁ~」というところが業務改善につながっていきます。

いきなりkintoneを活用しようとしても、うまくいかない

増田:今やっている業務がどんなものなのかがわかってきて、さらに課題や、「なんでこの課題が起きているのか」がわかってくると、ようやく「ぶちええわぁ~」「これええのう~」という段階になってきます。

これは「改善実施期」と呼んでいます。ここで右側に「kintone」と書いておりますが、いきなりkintoneの活用につなげてもうまくいかないということが、ここで伝えたいことです。

まず前段のほうで、「必要のない作業をなくしていこう」とか、あるいは「一部の工程をなくしていこう」「この業務とこの業務は組み合わせて1つにできるんじゃないの?」といったところを乗り越えて、kintoneにつなげていかないといけません。

ただ単にkintoneのアプリをどんどん作っていったところで、「そもそもこの業務って、なんでやらんといかんのん?」というそもそも論になって、根本的な解決にならない。こういったところの理解が重要になってきます。

それで、先ほどタイトルにもありましたように、「使い倒そう」ということなんですが。業務改善を進めていくに当たって、kintoneが非常に重要なものになってきます。

「kintoneを使い倒そう」というのはどういうことかと言うと、職員みんなでkintoneを勉強して、習得して、そして業務に合ったデジタル化を自在に進めていこうということを表現しております。具体的には、まずは職員みんなにライセンスを渡して、いつでも使えるような環境にすることが1つです。

もう1つは、「ライセンスを発行したので、明日から使ってね」と言っても、誰も使いません。ですので、我々デジタル化戦略課のメンバーが一丸となって、kintoneアプリの作成セミナーを開いたり、あるいは直接現場の方々と話をすることによって、「kintoneアプリを一緒に作ろうや」ということをやっております。

現場の声がkintone導入のきっかけに

増田:この3つについては、ちょっと細かく説明いたしますけども、まずライセンス購入の経緯です。実はいきなりkintoneを使おうとしたんですけども、いろいろ検討した結果、職員が初めてフォーム(作成)ツールを使うとなった時に、「もう少しハードルを下げたい」という現場の声がありました。

ですので、最初はkintoneではなくて、T社の〇〇フォーム。自治体の方はみなさんご存じだと思いますけども、ぜんぜん違うフォームツールを使いました。

それをみなさんに提供して使い方も説明したところ、実は思いの外、かなりブレイクしまして。「え? これ、こんなに簡単にできるんだ」「これも作りたい。あれも作りたい」というムードが高まっていきました。

そうなってくると、今度は「もうちょっと込み入ったものを作りたい」、あるいは「フォームツールで申請してきたやつを、あとで上長が承認したり、他の部署が承認したりできるようにしたい」というような声があがりました。

「何かいい手はないかね?」と聞かれ、「ほんならちょっとkintoneを試しに使ってみる?」ということで、10ライセンスほど購入して一部の人に使ってもらったところ、「何これ、いいじゃん!」と。「これをいろんな業務にどんどん使っていきたい」という声が高まっていきました。

「これはもう10ライセンスじゃ足りないぞ。どうしようかな」という時に、ベストなタイミングでサイボウズさんが「kintone1年間無料キャンペーン」をしておりまして。「これはチャンスだ! 乗っかれ!」と、なんと全職員分の無料ライセンスをゲットしまして、「これでみんなで使い倒そう」という経緯がございました。

先ほど言いましたように、我々デジタル化戦略課のメンバーが一丸となってどんどん普及に努め、最終的には2023年度から本運用・本格導入し、ライセンスを職員分購入させていただきまして今に至ります。

毎回告知して即満席になる、職員によるkintone活用セミナー

増田:次の2つ目なんですけども、職員みんなにkintoneを使っていただきたいということで、まず始めたのがハンズオンセミナーです。とは言いましても、我々は自治体職員ですので、そういったリテラシーが最初からあるわけではありません。

ですので、サイボウズ社さんが主催しているハンズオンセミナーにこっそり忍び込んでパクるという作戦に出ました。職員を送り込んだのですが、彼らは「自分が説明する」という前提で話を聞いていますので、一言一句、ギャグの1つも漏らさず聞いて、書いて、資料を起こして。あたかも10年前からしているかのように、庁内で説明しました。

これが今年度なんですけども、1月末までで実は8回も開催しています。10人ぐらいのメンバーでやっておりますが、毎回「やりますよ」と言った瞬間にすぐ満席になるという、非常にありがたい状況でございます。

こういった感じで、一人ひとりにkintoneを使っていただいた次のステップが、伴走支援です。これも全部職員がやっているんですが、自分がkintoneを知って習得して、アプリを使えるようになってくると、やはり説明するのも楽しくなってくるんですね。

なので、今は職員が別の部署の職員に対してアプリ作成のやり方を教えてあげながら、一緒に作っていっております。これによって、どんどんアプリが作られていくんですけれども、作られたアプリは「各部門の方々で運用していってね」というかたちで進めていっています。これが今の三原市のkintoneに関する取り組みでございます。

実際にいろんなアプリをたくさん作っているんですけども。ここから先は、その中でもいくつか秀逸なものを、直接制作に携わった者として、隣におります中谷から、事例紹介をさせていただきたいと思います。

年間800件もある、「手間が多すぎる」ある業務

中谷祐基氏(以下、中谷):三原市が作成したアプリ事例ということで、1つご紹介させていただきます。kintoneを配布した時に、本市の土木部門から、「ちょっとどうにかしたい業務がある」という相談がありました。

どういう業務かと言うと、公共土木施設に関わる要望受付業務です。要は道路・河川に異常があった時に、「ここがおかしいから直してくださいよ」という要望を受け付ける業務です。「道路に穴が空いている」とか「カーブミラーが曇って見えないよ」というような要望を受け付けるんですが、これが年間1,000件ぐらいあります。

その要望を受け付けて、「じゃあちょっと見に行こうか」と調査して、対応方針を決めて、上司に「こうやりますよ」「いいですよ」という決裁をもらって、工事業者に「お願いしますね」と依頼を投げる。年間800件ぐらい、この業務があったんです。

この業務の流れは、まず要望を出す方は、電話または来庁で直接担当者に「こういうところが壊れていますよ」といった要望を出します。当時はExcelで管理していましたので、要望を受けた職員はExcelにデータを入力して、現地調査に行って、帰ってその結果をまとめて、大量の紙を印刷して、上司に決裁を得ます。

その決裁を得るまでの中で、やはり住民、要望を出した方からは「どうなってますかね?」という問い合わせがあったりします。これにも対応しながら、決裁になれば「こういう方針になりましたよ」という回答をしつつ、工事業者に「こういうやり方で直してくださいね」と、また窓口・電話で指示を出して対応してもらう。

業者のほうも、工事が終わったら「終わりましたよ」という完成写真や設計図面を紙に印刷して、また窓口に持ってくる。職員はまたこれをまとめて紙に起こして、起案文書を作って、上司の決裁を得る。

これでようやく支払いの段階まで行けるという流れです。要望を出した市民と、担当者と、上司と、工事業者の4者が関わるような業務で、「これをどうにかしたい。手間が多すぎる」という相談があったのが始まりでした。

職員や市民の手間を軽減させた2つのアプリ

中谷:「これをkintoneを使って良くしましょうよ」というところで、今映しているのがkintoneの構成になるんですけど、まず2つアプリを用意しました。1つは要望を取りまとめる要望管理アプリ。

もう1つは、工事となった時の進捗管理も含め、工事状況を束ねる工事管理アプリ。この2つのアプリと、市民と工事業者さんにも参加してもらうので、トヨクモさんの「FormBridge」と「kViewer」も駆使しています。

市民に対しては「サービスをもっと向上させよう」、工事業者に関しては「連携を強化しよう」。もちろん職員にも「業務の効率化を図りましょう」という構成でアプリを開発しました。

実際に運用してみると、効果がけっこうすごくてですね。市民目線で言うと、まず今まで窓口・電話じゃないと要望が出せなかったんですけど、FormBridgeを使ってWebフォームから修繕の要望が出せるようになりました。

職員も、いちいちヒアリングしてデータ化してという手間がなくなって、kintoneのアプリを見れば要望がそこにぽんと出ています。現場写真や位置情報もセットで申請してしただけるので、それを見てすぐ現場へ確認に行って、何かあれば、その場でアプリにぽちぽちと「こういう状況でした」と入れることもできます。

そして今度は上司への決裁。紙で決裁文書を作るのはやめて、kintoneのプロセス管理機能を利用して、そのままkintone内で決裁まで持っていきます。

同時に、市民の方はkViewerを使って、自分が申請した内容と、今役所の中でどういう進捗状況になっているかを確認することができます。なのでいちいち問い合わせをしなくても今の状況がわかります。

職員を悩ませていた「紙に印刷しなきゃ」とか「上司が不在で決裁が滞る」といった手間も、これまでよりはだいぶ軽減しました。

事業者への情報共有もスムーズに

中谷:次に事業者に関しても、FormBridge、kViewerを使って、事業者ごとにkViewerでマイページを渡していますので、そこを見れば自分宛てにどういう工事の依頼が来ているかが確認できます。

依頼が届いていれば、そこに設計資料も入っていますので、これをもって修繕工事を実施。実施した結果や現場写真も、またFormBridgeでアプリ内に上げていきます。

職員がそのアプリを見て、「あ、こういう結果だったんだね。問題ないね。じゃあ決裁をお願いします」と、またアプリ内で上司の決裁を得る。

決裁が通ったら、次は支払いの段階なんですけど、ここもRPA(Robotic Process Automation:パソコンで行っている事務作業を自動化できるソフトウェアロボット技術)を使ってkintoneのデータを取りにいって、RPAが自動で支払伝票の作成を行うという流れになっています。

今説明したようなメリットの他にも、スタートからエンドまでをすべてkintone内で完結していることで、今までは「どうなっているんですか?」という問い合わせに対して、以前は「担当者不在なので、また回答します」と答えることがやはり多かったんですけど。

代わりにアプリを見れば、スタートがどうで、今どうなっていて、途中で何があったかまでもわかるので、やはり情報共有というところでも、すごく成果が上がっています。

三原市役所のデジタル化における3つの課題

増田:ちょっと時間も押していますので、簡単に今後の課題をご説明させていただきます。3点ございます。1つは、先ほど髙野さんからお話がありましたが、やはりGaroonとkintoneのシームレスな連携です。本市はGaroonもグループウェアとして使っております。

例えばkintoneに入力したデータを、庁内のみんなが可視化できるようにしたり、ワークフローを組み合わせて、上長の承認をGaroonで行ったり、Garoonで承認したものをkintoneに展開したり。そういったことをやっていきたいなと思っております。

それから今、職員全員にライセンスを渡して、「一緒にみんなで作りましょう」と言っているんですけども、一方でルールをちゃんと作っていかないといけないなと思っております。

アプリを作る上でポイントになるところですね。「テスト環境のアプリをたくさん作らないようにしましょう」とか、「テストや管理はこういうふうにしましょう」といったルールを作っていかないといけないなと思っています。

最後は、やはりどうしても我々デジタル化戦略課が中心になってサポートしていますので、「エバンジェリスト育成」と書いておりますが、職員一人ひとりが自分たちの力で情報収集して、kintoneのアプリを作っていくようにしていきたいなと思っております。

最後はちょっと簡単になっちゃいましたが、ありがとうございました。

髙野:ありがとうございます。

(会場拍手)

デジタル化のポイントは「自分ごと」と「内製化」

髙野:本当に個人的にも大変有意義なお話を聞けたかなと思っております。1点だけ私からお二人にそれぞれうかがいたいんですが、今日来ていただいているお客さん、特に行政職員の方に向けて、一言ずつメッセージをいただければと思っております。まず、増田さまからお願いいたします。

増田:「自分ごととして内製化していきましょう」という一言に尽きます。できる限り中(の職員)でやっていきましょう。特にデジタルって「わからないから外部に全部丸投げしよう」という空気というか、気持ちはわかるんですけども、それをすると結果的にうまくいかないことが多いです。なので、「自分たちでこれをやっていくんだ」ということが大事だと思います。

髙野:ありがとうございます。続いて、中谷さま、お願いいたします。

中谷:そうですね。まず、とにかく使ってみること。施策とか方針とか、どんなツールが適しているかなんてことはほうっておいて、いったん使う。じゃないと、より良い判断はできないと思います。

髙野:ありがとうございます。今日来ていただいているみなさんも、まず自分ごととして捉えていただく。そしてとにかく使ってみる。まずこういったところから、kintoneの利用を進めていただければいいのではないかなと思いました。あらためまして、中谷さま、そして増田さま、本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

(会場拍手)

2,400名以上の行政職員が参加するコミュニティサイト

髙野:ありがとうございます。最後に2点だけ、弊社から、主に本日お越しの行政職員のみなさまに宣伝をさせていただきたいと思います。まず1点目が「ガブキン」のご案内です。「ガブキン」とはサイボウズが運営している自治体職員・省庁職員限定のコミュニティサイトです。

「ガブキン」の中では、相談ができたり、事例がわかったり、kintoneを学べるいろいろなコンテンツがあります。先ほど、三原市さまがサイボウズ主催の勉強会の内容を完コピいただいたということで非常にうれしく思っていますが、この「ガブキン」の中に弊社主催の勉強会の動画もあります。

今600団体、2,400名以上の方にご参加いただいています。kintoneをぜんぜん導入していない方でも、行政職員であればどなたでもご参加オッケーですので、ぜひご登録いただければと思います。

続きましてもう1点が、こちらも行政職員さまに向けてのご案内になってしまいますが、「行政職員交流スペース」を、このあとに設けます。こちらで本日お越しの行政職員のみなさまにお集まりいただいて、ゆるく交流していただくことを目的としております。

本日ご登壇いただいた三原市のお二人や、このあと向こうの黒猫ブースでご登壇いただく福井県のご担当者さまにもご来場いただく予定です。三原市さまの発表を聞いて、「これを別に聞いてみたいな」ということがございましたら、ぜひこちらの交流スペースに来ていただければと思います。

それでは本日のランチセッションはここまでとさせていただければと思います。みなさま、ご清聴いただきありがとうございました。最後にお二人に向けて、あらためて拍手をお願いいたします。

(会場拍手)