2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
マイキャリ『実践につながる効率的な勉強法』(全1記事)
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鈴木麻希氏(以下、鈴木):おはようございます。グロービス経営大学院の鈴木です。今日は「実践につながる効率的な勉強法」について、お話しします。
コロナをきっかけに、会社に依存しない働き方をより強く意識するようになった方は多いのではないでしょうか? 会社に依存しない働き方を実現する場合、常に自分の市場価値を高めていく努力は必要不可欠になります。そして、時代の変化に合わせて必要とされる知識やスキルもどんどん変わっていくので、常に学び続ける姿勢がとても重要です。
今日はしっかりと自分の血肉になるような効率的な勉強法について、お話ししたいと思います。
まず、学ぶにあたって大事な心構えが2つあります。1つ目は、学んだことを自分の日常につなげることです。学んだ瞬間に、「この学びは自分の日常生活において、具体的にどんなふうに活かせるのか」といったことを考えてみてください。
2つ目は、学んだことを仕分けることです。学んで得た情報を、「この情報はどのような成果につながる学びなのか」という観点で分類して、自分の頭の引き出しに入れていきます。
頭の中で体系的に整理されていると、学んだことを引き出すべきタイミングで素早く引き出すことができるようになります。このような心構えを持って学ぶことで、しっかりその学びをものにして、実務で活かしやすくなります。
では、このような心構えを踏まえて、実際にどのように学ぶのが効果的なのか。ここからは、「ラーニングピラミッド」というアメリカの研究所が出した研究結果をもとに、具体的な学び方をお話ししていきます。
「ラーニングピラミッド」というのは、学び方と、その学び方による定着度の相関を表したものです。この研究結果で重要となるポイントは、学び方が能動的であればあるほど、定着度が高まる点です。この「ラーニングピラミッド」を踏まえて、戦略的な学び方を見ていきます。
まずは、音声を利用した学び方です。最近は、動画や音声で学ぶといったシーンが増えています。目だけではなく、耳から情報が入ってくる。こういったものの学びの定着率は20パーセントほどになるそうです。
次に、ディスカッションをしながら学ぶ方法です。自分の意見をまとめながら話す過程で、「学んだものを頭の中で体系的に整理する」というアクションが発生します。このアクションによって、学びの定着率は50パーセントほどにグッと上がります。またディスカッションを通して、相手の発言から新しい学びを得ることもできます。
続いて、フィールドワークで学ぶ方法です。具体的な経験をして、その経験から振り返る。こういったかたちで実践数を増やしていくと、定着率は75パーセントにまで上昇するそうです。これは、「ビジネス書で得た知識を使って企画書を作成し、実際に提案してみる」といった例が、イメージしやすいかと思います。
最後に、「他者に教える」という学び方です。これは最も定着率が高く、90パーセントにまで上がります。学んだ内容を頭の中で整理して、それを具体的に他者に教えることで、学びがグッと定着するそうです。
誰かに何かを教えるためには、まず自分がそれをきちんと理解していないといけません。他者に伝えるために、自分の理解力を高めようとする意識が、学びの定着率を上げることにつながります。
今日は、「実践につながる効率的な勉強法」について、お話ししました。まず、学んだことを自分の日常につなげること。そして、学んだことを仕分けること。この2つの心構えを持った上で、できる限り能動的な学び方をすることを意識してみてください。
毎日仕事で忙しいみなさんにとって、少しでも効率の良い学びのヒントになったらうれしいです。では、今日はここまでとします。
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