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攻めのダイバーシティ推進 -女性活躍の最前線から学ぶヘルプシーキング行動とは?-(全9記事)

じつは困っていて、互いに悩みを聞いて欲しいマネージャーたち ディスカッションして、悩みごとを言語化できる“場”の設け方

近年、組織の成長戦略を加速させるため、重要性が高まっている「ダイバーシティ推進」。しかしその取り組みは、コロナ禍において「働き方」「価値観」「ライフスタイル」が多様化していることを鑑み、新しい視点を取り入れることが必要ではないでしょうか? そこで本記事では、ダイバーシティ推進を考えるべき理由や、推進を加速させる新たな視点"ヘルプシーキング行動"について、新刊『バリューサイクル・マネジメント』が好調な作家・沢渡あまね氏と、株式会社NOKIOO 取締役/経営学修士・小田木朝子氏が徹底解説したイベント「攻めのダイバーシティ推進 ー女性活躍の最前線から学ぶヘルプシーキング行動とは?ー」の模様を公開します。

1つ前のパートはこちら

管理職はみんな、めちゃくちゃ忙しい

斉藤知明氏(以下、斉藤):チャットの中で「言葉のすり合わせが必要だよね」という話があったんです。

500社のUnipos導入実験を通してお話しさせていただいたこともあるんですけど、管理職のみなさんって、めちゃくちゃ忙しいじゃないですか。

沢渡あまね氏(以下、沢渡):忙しいです。

斉藤:もうずっと忙しいし、なんなら「メンバーがサボってるの、知ってるし」みたいな人とかもいるわけですよ(笑)。

小田木朝子氏(以下、小田木):(笑)。

斉藤:という人に「もっとメンバーが困っているタスクを助けましょう」みたいな振りかぶりでいくと「そんなん、もういらんよ!」ってなっちゃうと思うんですよ。

ではなくって。このヘルプシーキング行動を正しく理解しなおした時に、さっきの「期待値を上げる」っていう話と、ちゃんとなにかの課題を設定して期待値を上げて。それぞれに対して、周りの力を使って、ちゃんと取り組んでいきましょう。1つのことを達成しましょう。

そういう組織に変えていきませんか? というものだとした時に。管理職のみなさんが、ある意味、ちゃんとイシューさえ設定すれば、成果が出やすい楽な組織になりますよという触れ込みで広げていく、ということなのかも。

例えばそういう管理職のみなさんへの投げ込み方を変えていくというのは、変わるきっかけだったりとか……。

じつは管理職も困っていて、互いに悩みを聞いて欲しい

沢渡:Sさんがすごくいいコメントをされていて。「『研修』というと嫌がられるけれども『管理職同士の交流の場』みたいなもの。『マネージャー交流』みたいなものを作ったら、それで全員が楽しそうでした」。これだ。

「マネジメント研修だと抵抗ありそうなので『マネージャー交流ディスカッションの場を作ったので、参加してください』としたら全員楽しそうでした」。私もそのような場にファシリテーターとして呼ばれることがありますが、すごくわかります。

(マネージャーは)けっこうお互い困っていて。お互い、悩みを聞いて欲しかったりするんですよ。こういうのも1つの、いい景色の変化ですよね。やっぱり斉藤さんがおっしゃるとおり。「管理職の悩みごとを、言語化するのを助けますよ。一緒に悩みますよ」とかね。一緒に言語化していくとかね。

斉藤:「そこ悩んでないんだよな……」ということを、一方的に言われる研修ほど寒いものはないので。

小田木:そう、そう。やるほうも辛い(笑)。

斉藤:(笑)。「目の前で悩んでいることを一緒に考える。目の前で悩んでいることをちゃんと翻訳したうえで、一緒にディスカッションしていきましょうという場がいい」。それは、なるほどなぁって。

沢渡:そうですね。管理職を集めて自分たちの困りごとを言語化して、お互い相談し合って。あるいは、専門家が入ってアドバイスするみたいな場に私はよく呼ばれるんですが、それだとうまくいくケースも多いですね。

「機会さえ与えれば、あとは女性は活躍していくよ」ではない

斉藤:ありがとうございます。お時間が迫ってきましたので、最後に。改めてヘルプシーキングとダイバーシティというのが、行動の手法論の1つでもあったと思います。ダイバーシティというものが、どうやってその組織に成果を生み出すのか? という考え方をしていたいですね。

「助け合う」と「ダイバーシティ」って考えた時に、どういう組織作りがこれから求められますか? というところについて、小田木さん、沢渡さんからお一言ずついただいて、今日の締めと代えさせていただければと思います。

小田木:わかりました。今日はみなさん、ありがとうございます。今、残ってくださってる方、最後まで本当にありがとうございます。今日、私は「ヘルプシーキング行動」というテーマでしゃべっていますが、実は私自身が「超絶抱え込んで、気合いと根性で時間かけて残業やりまくって成果出す」という仕事のスタイルの、第一任者だったんですよね。

そこから考えても「機会さえ与えればいい」とか「環境さえ整えればいい」ではなく、女性も含めて「全員変わっていかなきゃいけない」という、この大前提があるなって思っています。

「女性のために」というかたちではなくって。私たち一人ひとりも含めて、仕事のやり方、マインドセット、チームの成果への関心だとか、自分のキャリアや成長をどう描くか? ということも含めて、もういろいろ全部変えていかなきゃいけないというのが大前提だなって改めて考えてます。

「機会さえ与えれば、あとは女性は活躍していくよ」ではないんです。もちろん、それを女性という括り方をしないということも必要です。全員総変化だと思っています。今日は、ありがとうございました。

沢渡:全員総変化。いい言葉だなぁ。

小田木:ありがとうございます。

制約条件をなくし、垣根をなくし、人々を正しく解放する

沢渡:では私から、小田木さんの全員総変化というパワーワードを受けてお話ししたいと思いますが。まさに今、世の中に求められているのは、制約条件をなくす。垣根をなくす。人々を正しく解放することかなと思います。

越境し合って、それぞれが個人としてのパフォーマンス、組織としてのパフォーマンスを上げていくことかなと思います。どんどん垣根をなくす。そのための環境整備だとか、あるいはスキルアップ、トレーニング、マインドチェンジ。それらにに、手を変え品を変え、景色を変えて取り組んでいただけたらな、と。みなさんと一緒に取り組んでいきたいな、と思います。

中でもやっぱり、今日の議論に出てきた中間管理職の意識とか、スキルのアップデートって、間違いなく大事だと思うんですね。そこを本当に変えられるか、変えられないかで、組織の今後の成長も大きく変わってくると思います。私のTwitterにも「中間管理職をどうアップデートするか」について解説した6分くらいの動画を先ほどあげましたので、ご興味ある方は沢渡あまねのTwitterを見ていただければ思います。これからもいい議論をしていきましょう。ありがとうございます。

「助け合う」は、なんで必要なのか?

斉藤:改めてみなさん、お時間いただいてありがとうございました。今回の場は、今回の投げ込みに対して、たくさんチャットでいただいたご意見・ご感想から、僕らとしても「この辺を深掘っていくと、みなさんにもっと届くんじゃないだろうか?」とか「課題に感じてらっしゃるんじゃないだろうか?」というのを想起できた、能動的な場になって。僕自身も、とても感謝をしています。

「こんなにたくさんのコメントで盛り上がるのって、なかなかないですよね」とおっしゃっていただけるのは、本当にみなさんのご尽力のおかげだなと思っておりますので。場作りに参加していただいたみなさま、いつもありがとうございます。

最後に、アンケートのお願いを改めてさせていただきます。アンケートをご回答いただきますと、本日の講演パートのスライドと、Q&Aを含むディスカッションの内容を記載した議事録をプレゼントさせていただきますので。

もちろんご感想もお二人に届きましたら、次の機会をまた前向きに検討していただけるんじゃないかなと思っておりますので。また聞きたいよという方は、ぜひぜひ。

小田木:ぜひぜひ。本当、そういう意味でもアンケートをよろしくお願いします。「しゃべりすぎ」って書かれちゃうかもしれない(笑)。

斉藤:(笑)。いいんですよ、しゃべる場なんで。

沢渡:斉藤さん。エンプロイアビリティについて、なんかいろいろ語りたいなぁと思って。

小田木:なんと! ここでテーマの投げ込み(笑)。

斉藤:沢渡さんは、終わると同時にテーマの投げ込みをしてくれるんで、本当に僕らとしては大助かりです。

小田木:さすがだわぁ。

斉藤:やっぱり今回も「助け合うというのは、なんで必要なのか?」という時に、お互いの力を生かし合うために、自分でちゃんとイシューを定義する力をつけていかないといけない。みなさん一人ひとりに、対して厳しい物言いだとは思うんですけれども。ただ、それがちゃんと成果につながっていくのはなぜか? というところがお話しできたのかな、と思ってはいますので。

「こういうふうに感じました」「こういうところをもっと聞きたいですよ」などございましたら、アンケートにご回答いただけばと思います。

では本日、こちらで以上とさせていただければと思います。お二方、また聴講者のみなさん、最後までありがとうございました。

沢渡:ありがとうございました。

小田木:ありがとうございました。

「同じテーマで組織を越えてつながれること」の意義

斉藤:また次回よろしくお願いします。小田木さん、沢渡さん。

小田木:ありがとうございました。

沢渡:ありがとうございました。いやぁ、すがすがしい。

斉藤:すがすがしいです。いい朝です。

沢渡:(ウェビナー当日が)木曜日っていうのもいいですね。あと1日、ちょっと違う気持ちで過ごせるというか。

小田木:なんかこれだけやって、まだ昼前っていうのがなんとも楽しいですよね。

斉藤:(笑)。そうですよ。まだ昼前ですよね。

小田木:ねぇ。みなさんの盛り上がりがすごい。

斉藤:パワーをもらえますよね。

沢渡:いや、本当に。これがね。

小田木:「今日もがんばれそうですー」っていう(コメント)。

沢渡:越境の力。同じテーマで組織を越えてつながれるって、すごく……目線も高くなるし、視野も広がるし、ドン詰まり感がなくなるし。

斉藤:いろんなかたちで、それこそ体系化されてらっしゃったり支援されていらっしゃったり。僕らはサービスを作っていたりだとか、そういう中でけっこう「本当にこれって価値あんのかな?」って、不安に思うところもある中で。みなさんにこうやって共感いただけると「あぁ、やってくべきだな」と思いますし。

小田木:「背中を押し合う組織」っていう、そのコンセプトに、私は惚れ込みました。

斉藤:ありがとうございます! こないだのVoicyも盛り上がりましたね(笑)。

小田木:(笑)。

斉藤:小田木さんのVoicyも、毎朝、週6で続けてらっしゃるんですよね? 

小田木:はい。週6で修行してます(笑)。こういった仕事とか働き方、キャリアに関して発信してますんで、もしVoicy聞かれてる方いたら『今日のワタシに効く両立サプリ』で、検索お願いします(笑)。斉藤さんが登場してますんで。

斉藤:先週の土曜日に、ゲストで参加させていただいて。

沢渡:神回ですよ。神回。

小田木:熱かったですね。

斉藤:一瞬でしたね。

小田木:あ、コメントで「退出できないんでやめてください」って(笑)。

(一同笑)

沢渡:すみません(笑)。

小田木:すみません(笑)。でも、ありがとうございます。最後まで。

斉藤:では本日こちらで。改めて、以上とさせていただければと思います。お時間いただいて、ありがとうございました。今日も1日がんばりましょう! おつかれさまでしたー。

(一同拍手)

沢渡:がんばりましょう! ありがとうございます。

小田木:おつかれさまでしたー! ありがとうございます。

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