テレワーク中のマネジメント、どうしてる?

翠(以下、翠):みなさま、こんにちは。本日は「テレワーク中のマネジメント、どうしてる? 若手と部長でガチトーク!」にお越しいただきありがとうございます。本日は、私の本当の上司と二人で進めていきたいと思います。まずは私の自己紹介をさせていただこうと思います。

翠(みどり)と申します。新卒で入社しまして、入社2年目の平成生まれ。サイボウズでもちょっと特殊な美大卒の経歴なんですが、最近はアイドルにはまっていまして。

今日は会場にお客さまがいらっしゃらなく寂しいので、実は(アイドルの応援をさせるかのように)カメラ後ろで社員にうちわを持たせて振らせています(笑)。

大槻幸夫(以下、大槻):めちゃめちゃ振ってる(笑)。

:めちゃめちゃおもしろい感じになっているので、ぜひ見ていただきたいんですが、残念ですね。では大槻さん、自己紹介をお願いいたします。

大槻:はい。本当の上司の大槻幸夫です。コーポレートブランディング部の部長をしています。サイボウズではマネージャー歴10年です。昭和生まれのおじさんで、体育会系でバスケをバリバリやっていました。サイボウズは2社目です。よろしくお願いします。

:今日はこんな二人で進めさせていただきたいと思います。そして、セッションを始める前にみなさまに注意事項がありますので、ぜひご確認をお願いいたします。

まず、こちらサイボウズの事例となっておりますので、ちょっと極端な話が多いところがありまして……。

:「いや、ちょっとそれは……」って思ったり、置いてけぼりになっちゃう可能性があるんですけど、諦めずにぜひ聴いていただけたらと思います。またその中でも真似ができそうなところであったり、「あぁ、これいいな」って思うところが絶対に見つかるかと思いますので、ぜひそこを探すような感じで見ていただければと思います。

「あまりにもサイボウズは違いすぎる」、「自分の会社は絶対無理と思って凹んだり諦めた」っていうのは、しないでいただけると嬉しく思います。

サイボウズもこうなるまでにかなり長い歴史がありますので、「変わりたいと思えばいつでも今日がスタートライン!」という気持ちで聞いていただけたらなと思います。

また今回セッション後半では、みなさまからの質問にお答えする時間を作ろうと思っております。聞きたいこと、気になったことなど、ご相談でもぜひお気軽にいただければと思います。では、始めさせていただきたいと思います。

テレワークで若手は働きやすくなったと思いきや……

:今年はコロナもありまして、かなりテレワークが普及しまして。最初の緊急事態宣言が出たのは、2020年の4月〜5月らしいですね。(本イベントは、2020年11月11日〜13日に実施されました)。

大槻:もうその時の記憶がないですけどね(笑)。

:記憶ないですね。やっぱり緊急事態宣言を経た後だと、非常にテレワークが普及したかなと思うんですけど、業務をオンラインでされるようになった会社さんってけっこう多いと思うんですよね。

例えばZoomだったりとかWeb会議。あとは書類のデジタル化であったりとか。電子ハンコとかもけっこう聞くようになりました。(テレワークに関する)CMとかもすごい見るようになったなって思っています。でも、マネジメントっていうのは、やっぱりこう一朝一夕で変えられるものではないと思いまして。

これ、日経新聞さんから持ってきたものなんですが、コロナ禍のテレワークで若手社員のストレスが上がるということで。デジタル世代は業務がデジタル化されたら気持ちが楽になるのかなと思いきや……。

大槻:確かにね。

:やっぱりキャリアへの不安だったりとか、役割とか、自分が何をしたらいいのかだったりとか。その相談ができないみたいな気持ちの面での悩みが多いみたいで。

大槻:新たな悩みが。

:新たな悩みがどんどん出てきちゃって、もうどうしたらいいんだって感じだと思うんですけど。

そこでちょっとマネージャーの方に意見を聞きたいんですけど、「テレワークになったことで、若手が評価やコミュニケーションに不安を持っている」ということなんですが、マネージャーはどうしてあげたらいいでしょうか?

大槻:多くの会社ではメールで仕事してるでしょうから、よりメールをするとか。

:はい。たくさんメールをしましょう! 

大槻:より電話をするとか。

:はい。いっぱい電話をしましょう! 

大槻:これが無理なら、出社しよう(笑)。

:はい。もうみなさんオフィスに来てください、いっぱい話しましょうと。いや、これちょっと個人的な話なんですけど、どれも嫌だなという気持ちがあるんですよ。

マネージャーが多忙になって若手が感じていること

大槻:どのへんが嫌ですか?(笑)。

:どこらへんが嫌か……。ちょっと私の話を聞いていただこうかなと思うんですけれども。

大槻:若者の気持ちを。

:たぶんここなんでしょうね。強制される感じが嫌なんですよね。電話とかメールってどうしても時間をすごく気にしなきゃいけなかったりとか。「もっと細かく連絡してよ!」とか「様子わかんないからメールして!」みたいのとか。だんだん気持ちが嫌になってきちゃったり。

あと、コロナに感染したくないのにわざわざ出社させられるのも嫌だし……みたいな。でも、逆にマネージャーに見てもらえないと部下って困るんですよ。相談先がないのも困る。

困ったら助けてほしいけども……だからといって「今何してる? 大丈夫?」みたいなのも……。「彼氏じゃないんだから頻繁に電話をかけてくるな!」みたいなところもあって。難しいなというのがありますね。

大槻:難しいですね。ほどよさが必要だと(笑)。

:そうなんですよ。でもよく考えてみたら、マネージャーってすごい忙しいじゃないですか。というので、大槻さんの先週のスケジュールを持ってきたんですけど。

大槻:おぉ~、そのままですね(笑)。

:見てください。ほぼほぼ埋まっているんですよ。

大槻:ひどいですね。この人。

:これ、ひどいですよ。しかも(大槻さんが)実際にマネジメントしている人数を数えたんですが、23人マネジメントされている。これじゃ暇がないし、オフィスに一緒にいないので「実際私のことって見られてるんですか?」っていう気持ちになったんですよ。

大槻:なるほどね。

:1週間に1回、30分だけ1on1の時間があるんですけど、それで足りてるの?こんなに時間がないのに、どうしてくれるんだという。

大槻:確かに。

:私のことなんか本当は見てないんですよね(笑)!

大槻:いや、見てますよ(笑)。

:えっ!? 本当ですか? というのでちょっとある資料を用意してきました……。

大槻:なんだ、これ(笑)。

:すみません、茶番なんですけど……。

大槻:(笑)。

サイボウズがテレワーク時代に薦めたい「分報」とは

:じゃあここからは、「サイボウズでマネージャーがどう部下を見ているのか」というところを大槻さんに説明していただこうかなと思いまして。次のスライドに行きます。「テレワーク時代に持ってこい! 分報の世界」という感じで。

大槻:どこかのテレビ番組みたいな感じで(笑)。

:まずサイボウズでは分報というのを大活用しておりまして。けっこうマネージャーも分報を見ているところがあるので、そこに注目して話をしていこうかなと思います。

大槻:今日は「テレワークでマネジメントどうしてる?」ってテーマですけれども、とことん分報を語っていくと(笑)。

:そうなんですよ! 分報のことをいっぱい知ってください! 

大槻:じゃあまず、「分報って何ですか?」というところなんですけれども。サイボウズには、『kintone』とか『Garoon』とか『サイボウズ Office』という製品がありまして、そこに自分のタイムラインを作るような感じです。言うならば社内版Twitterです。

日報というのは多くの会社であると思うんですね。1日の終わりによく日報はやると思うんですけれども。分報というのは、その都度その都度ですね。思いついたら書き込むみたいなスタイルの日報と捉えていただければと思います。

なので、「今からお昼入ります」とか「ちょっと原稿を集中して書きます」とか。それぐらいのタイミングで書いていく、と。日報はどうしても長くなっちゃうデメリットがありますよね。

なので、書くほうも読むほうも大変。でも、ツイートのようにその時の気持ちを書いていけると、書く方も記憶が薄れないですし、その時の気持ちも入ってくるので、それがすごくいいんですよね。

多忙なマネージャーが部下の些細な問題を解決できる理由

大槻:この離れ離れの環境下において、「みんなが何をしてるか?」が、まるで隣にいるような感覚で見えてくる。私もリアルオフィスにいた頃は、先ほどスケジュールにあった通り、1日中会議してたので、翠さんが何してるかなんて見れないわけですよ。

:オフィスでもなかなかすれ違わないですからね。「大槻さんのカバンだけあるな」といつも思ってるんですけど。

大槻:(笑)。なので、こうやってオンライン上に残しておいてもらえることで、今日やっていたこととか、誰かが助けてくれて仕事が進んだとか。そういうことが全部わかるわけです。マネージャーとしても、すごくありがたいツールだなと感じています。

:そうですね。ちょっと私の分報を一個持ってきたんですけど。

これは、うちの部署の定例は、議題のレコードを登録していって、それを見ながら進めていくんですけども、私はほぼほぼ関わっていない業務のレコードをなぜか作っていまして。

結局私が書いたやつをみんなが直していくので、「手間だなぁ、手戻りがあるし」とちょっと面倒くさい気持ちがあったので、「なんでこれ私が作ってんだろ」みたいなぼやきを書いたわけなんですよ。

大槻:(笑)。

:いやぁ、もうね。こんなもん書くなって感じなんですけど(笑)。

こんなモヤモヤを持ってたんですが、まさかの大槻さんがシュッと現れてきて「これって週報のレコードのことですか?」「今後はこちらで作りますね」みたいに書いてくださって。

これたぶん分報じゃなかったら、このモヤモヤを特に誰かに言うわけでもなく、大槻さんも横にいないんで、「なんで私が作ってるんですか……」みたいな話もできないですし、1週間後の1on1の時間までこれを覚えてられるか、というところもあって、一旦は流れてしまっていたかなと。

でもこういう日々のイライラみたいなのって、だんだん溜まってどこかで爆発するじゃないですか。

大槻:最終的に「辞めます」とかね。本当それは困りますけど(笑)。

:そうなんですよ。「辞めます」とか「このマネージャー、本当にひどい」みたいな(とことん嫌われる)感じになっちゃいますけど、こうやって日々の私のモヤモヤみたいなのを書いておくと、どこかで目に止まる可能性があったりして。

今回は無事に解決したんですが、この間わずか30分なんですよね。オフィスだったら絶対無理でしたよね。「分報にモヤモヤを書いてよかったな」と思いました。

分報はオフィスではなかった交流も生み出す

:あとは、さっきちょっとだけ出てきたんですけど、「あれってどうやるんだっけな?」とか、「これ後でやらなきゃな」とか、みんなが書いているんですけど、それを誰かが見て、「横からすみません。こういうやり方ですよ!」みたいに説明してくれる方がけっこう現れがちなんですよね。

大槻:現れがち(笑)。

:「どうやってやるんだか忘れちゃったなぁ……」って独り言だったのに、知ってる人がさっと解決することによって、無駄に悩む時間が短縮されるんです。

大槻:これめちゃくちゃありがたいですよ。なんだったら違う部署から飛んできて教えてくれたりしますもんね。

:来ますね。「プリンターの設定がおかしい!」とかいってつぶやくと、印刷をいっぱいされる部署の方が「見ましょうか?」みたいな感じで来てくださったりして。ありがたいです。

これはもっと究極の例なんですが、「教えて、偉い人(笑)」ってつぶやいたら、本当に偉い営業本部長の栗山さんが登場して……。

大槻:これ、どうやって見つけたんですかねぇ。すごいっすね。

:すごいですよね。

けっこうみんないろんなコメントを見ているのかもしれないですね。

大槻:なるほど。

:偶然見かけたり、というところもあるのかなと。これはちょっと、私の嬉しかったことなんですが、私の先輩で今は会場の後ろにいるクールな先輩との話なんですけども。

大槻:クールですねぇ。

:私がkintoneの設定を上手にできた時に、褒めてくださったんですよ。「アクセス権すごいできてます」みたいな。

大槻:おぉ~。うれしいですね。

:たぶん先輩は面と向かってだったら、「いや、翠さんすごいですよ。これめっちゃできて偉いです」ってわざわざ言ってくださらなかったと思うんですけど。

kintoneの分報だったら、「あ、翠ちゃんけっこうできててすごかった」みたいな。誰に言うでもない感想ってみんな書きますよね。「○○さんに手伝ってもらいました」というのを残していたりとか。

例えば、これを見ることによって、他の方が同じことで困った時に、「あ、翠さんって(あの分野で)できる人なんだな」というので、相談してもらえるようにもなるという。めっちゃ便利ですね。

分報で情報をオープンにするメリット

:では続きにいきましょう! ここまで紹介してきた分報ですが、使い方がけっこう幅広いんです。サイボウズ社内でもいろんな使い方があります。

大槻:確かに。いろんなスタイルがありますね。

:例えば体調とか気分を天気で表して説明したりとか。

大槻:わかりやすい。

:「今日はくもりです」みたいな。今日はちょっと機嫌がいい感じではないんだなとか共有されていたり。

あとはネットで見た記事について、自分の感想を載せたりとか。私の同期なんですけど、1分に1回つぶやいている人がいたりとか。

大槻:(笑)。

:もう完全にログとして使っている人もいます。あとは、他の部署の方ってなかなか関わらないことも多いかなと思うんですけれども、けっこういろんな部署で分報は使われているので、他部署の仕事が知れたり。 こちらは松山のスペースなんですけれども、弊社は松山にもオフィスがありまして。松山の方と仕事することがうちの部署だとほぼないんですが、何をされてる方なのかとか、どういう仕事をしてる部署なのかなというのを、人の分報を見ているとわかったり。

大槻:これはめちゃくちゃありがたいですよね。

:ありがたいですね。本当に。

大槻:カスタマーサポートの拠点ですからね。松山は。

:そうなんです。お客さんがこういうことをやっているらしいとか、「こういう取り組みに力を入れていこうと思います」みたいなことが聞こえたりとか。たぶん向こうも、逆に東京の人たちは今何してるかって……(分報で情報収集しているだろうなと)。

大槻:本当そうですね。

:拠点が変わっちゃうと、普通はなかなか交流が生まれにくいとは思うんですけど。

大槻:今朝、基調講演で「がんばるな、ニッポン。」の話をしましたけど、あんなのも普通の大企業だったら、本社の一部のマーケティング部がやっている話で。

:そうですね。「マーケ部が勝手にやってる」みたいな感じですね。

大槻:社員はCMが放送されてから初めて知るみたいな。でも今回は、そのプロセスから見ていただいたので、途中過程や意図を学んでいただいたのはすごくありがたかったですね。

:そうですね。あそこに出てきた刺さる言葉たち。あれも本当にいろんな部署の方からいただいたもので。私も「がんばるな、ニッポン」に関わっていたんですけれども、あれを見て本当に寝込む感じで(笑)。オープンの弊害もありますけど、オープンってめっちゃいいなって思いましたね。

実際問題、仕事に雑談って必要なのか?

:あと、こんな雑談もしてたり。弊社はちょうど今、給与交渉の時期なので、私は給与交渉を大槻さんとやらなきゃいけないんですけども。Daysの前にやるかDaysの後にやるかをちょっと悩んでいて。そんな「どうしようかな」みたいなことを分報に書いた時に、「50億になるか5,000億になるかの分かれ目ですね」みたいなコメントを頂いて。

大槻:適当なマネージャーですね。これ(笑)。

:本当に適当ですよね(笑)! 「こんなこと書いている時間があるなら真面目にマネジメントしなよ」みたいな気持ちになる方もいらっしゃるかもしれないですよ(笑)。

大槻:なるほど~(笑)。

:ここまで聞いてきて、けっこう雑談に関する話が多かったかなって思うんですけど。実際問題、そもそも「仕事に雑談って必要なのか?」って思う方もけっこう多いと思うんですよね。大槻さんはどう思われますか? 

大槻:特に日本企業っていう括りで話しちゃうんですけど、欧米と比べて日本企業は、「ポスト(役割)で人を採用しないで、まず新卒一括採用で4月にバーッと入社してもらって、年月をかけて異動を繰り返しながら仕事を学んで、自分に適した仕事を見つける」みたいなところがあるんですよね。

だからある意味、チームワークで仕事をしている文化が根強くて。部署間の交流もけっこうあったりして。

仕事を会話から拾っていくとか、そういったことがあるので、雑談はけっこう大事なんですよね。それがテレワークで失われてしまったので、苦しんでる会社が多いのかなって思うんです。

:そうですね。テレワークで必要なことというか、今失われてしまってるのって、離れていてもまるで1つのような感覚ですよね。「同じオフィスにいるかのように仲間の状況が見える」という感じ。

大槻:そうなんですよね。

:これに関して分報の便利さをどう説明すればいいのかなって考えたのですが……どう説明したらいいんですかね。

大槻:わかりやすく言うと、SNSじゃないかなって思いますね。

:よく見る青いやつですね。

大槻:青いやつですね。僕のタイムラインはおじさんのつぶやきばっかりになってきましたけど(笑)。最近はおじさんもFacebookとかけっこうやられてるじゃないですか。

:多いですね。

大槻:だからすごくイメージできるんじゃないかなと思うんですけど。

大学の同級生とFacebookでつながっていて、いまだに「あいつ昨日○○に行ってたな」とか、「昼何食ってたな」とかがわかるんですよね。

:一緒に学校に行ってた頃より知ってる、みたいなこともありますよね。「あ、旅行に行ったんだ」とか。

大槻:そうそう。だから、「それを会社でもやりませんか?」ということかなって思うんですよね。

テレワーク時代の共有ツールには『状況共有ツール』が必要

大槻:テレワーク時代の共有ツールという考え方だと、「情報共有」は当たり前に必要です。でも、この情報共有というのがちょっと落とし穴で。ここで言う「情報」は、まとまった情報なんですよ。きちんとレポートとしてまとめられてたりとか、他の部署が見ても誤解がない情報になってるかどうかとか。しっかり固まった情報だからこそ、逆にそこから抜け落ちてしまう「生の情報」もすごく多くて。

なので、テレワーク時代の共有ツールは、SNSに加えてもう一つ『状況共有ツール』が必要かなって思うんですよね。さっき言ってたみたいな雑談まで共有できないと、やっぱり離れ離れで働くには、すごく辛いかなって思います。

:そうですね。しっかりとした報告書になる前に含まれてたリアルな情報って、オフィスだったら漏れ聞こえて拾えてたところもありますしね。

大槻:そうなんですよね。今まではオフィスに出社すれば、「あぁ、あいつ来てるな」とかもわかるし、雑談を通じて人となりを知って信頼が積み重なっていったとかも思うんですけど、それも全部消えてしまったわけです。

「だったら分報で自分をどんどん出していってくださいよ」、「自分の存在をアピールしていってくださいよ」と。そうしないとやっぱり「あいついるのかな?」って状態になっちゃうので。

:そうですね〜。

大槻:分報で信頼を積み重ねていけば、仕事のディスカッションで意見が対立したとしても、信頼がベースになってますから喧嘩にならないというか。

:そうですね。知らない人に言われるよりも知ってる人に言われるほうが、まだマイルドに受け止められるって感じですね。

大槻:そうですね。

:振り返ってみればですけど、オフィスでもけっこう雑談ってしてたなと。

大槻:いやぁ、本当そうよね。

:例えば、「昨日Mステ見た?」とか「運動不足でやばいよね」とか。このうどんの話は大槻さんの週末の話ですけど。他には「最近子どもに無視されててさ……」とか。これはメールとか電話じゃ絶対しないですもんね。

大槻:リアルなやつですね(笑)。これをわざわざ都度メールや電話でしたら、そんなマネージャー最悪ってなるでしょ。「昨日さ、おにやんまのうどん再現したんだけど」って電話がかかってきたら。

:わざわざ電話かけてきてそれかよ、みたいな感じですよね。

大槻:苦笑いですよね(笑)。

:そう考えると、以前はたくさん雑談してたのに、どうしてテレワークになったら雑談しちゃだめみたいになっちゃうのか。

大槻:Zoomで会議だけ、みたいな感じですもんね。

:不思議ですね。これはある方の書き込みなんですけど、「期限が差し迫っているので、進捗が見えてないと不安です」みたいに言われて。なんかすごい怒られてるなぁと。

これは私が受けたメッセージなんですけどふだんから雑談をしてることによって、実際は「え、めっちゃ怒られてる!?」みたいな気持ちじゃなくて、「大槻さんが心配してくださっているんだな〜」と感じられたんです。

大槻:悪意を感じる(雑談コメントの)重ね方ですね(笑)。

:そんなことないですよ! わかりやすいのを持ってきただけです(笑)。