経営コンサルタント・イシズエワークスの代表が登壇

齋藤雄三氏(以下、齋藤):ではみなさん、こんにちは。

会場:こんにちは。

齋藤イシズエワークスの齋藤と申します。ここにくると緊張すると思ったので、ちょっとでも紛らわせようと思って、リハーサルでは着ていなかった、アビスパのユニホームを着て出てきました。サッカーが好きな人もそうでない人も、今年はちょっと調子悪いので、ぜひスタジアムに応援に来ていただければなと思います。

他のみなさんの事例発表は、すごく具体的な事例が多いんですけど、私の事例はちょっと少なめ。どちらかというと、業務改善するうえでの考え方や視点についてお話をさせていただきたいと思いますので、箸休め程度にお聞きいただければなと思っております。

まず最初に、こういうグラフをみなさんもよく見られると思うんです。日本はこれから人口が減っていくよね、とか、これからどういうことが起こってくるかということ。聞けば聞くほど暗い話が多いんですけれども、見ようが見まいが、この流れは絶対にやってくるものです。2025年に国民の3人に1人が65歳以上になる。

今は、採用や人手不足で困られている企業様も本当に多いと思うんですけど、僕のクライアントさんも採用をかけてもぜんぜん人が採れなくて、苦労しているということもよくあります。

ただ、こういう状況は嘆こうがどうしようが変わらないので、今後この状況をどう受け入れて、私たちが事業を進めていかなきゃいけないのかを考えていく。そういう話も少し交えてやっていきたいと思います。

私のプロフィールですけれども、博多でコンサルタント会社をやっております。あとはスライドに書いていますとおり、障害者の福祉事業で、通所施設などの事業所の理事を何件かやっております。今日はそこらへんの事例も少しお話しさせていただこうと思います。

未来を切り拓いていく子どもたちに何を残せるか

うちの家族は男の子が3人いまして、長男は「マジシャンかプログラマーになりたい」と言っていて、二男はなぜか「YouTuberになりたい」って言ってるんですけど。どうせ5年か10年したら、なりたいものも変わってくると思うので、今のうちに言わせとけばいいかなと思ってるんですが、おそらく今の僕らが知らない職業に就いたりもするんだろうなと思います。

5年や10年経ったら、今は名前がついていないような仕事なども次々に出てくるんじゃないかなと思っているので、彼らに今後どういったものを勉強してほしいかを僕らが期待するより、彼らが勝手に見つけていくんだろうなと思いまして。

先ほど日本の将来の人口推移などを見ていただいたんですけれども、そういう時代を彼らがどう切り拓いていくのかも、私たちが何を残していけるかどうかと合わせて考えていきたいなと思っています。

僕の簡単な略歴ですけれども、アメリカに留学して、寿司職人になりました。それからツアコンになって、なぜかコンサル会社に入って、コンサルタントとして独立しました。コンサルタントはもう13年~14年くらいやらせていただいていますけれども、ぜんぜん脈絡のない経歴で、いろんな仕事をさせていただきました。

こういう経歴です、ということでまずお伝えします。こういう事業内容で、うちの会社はコンサルティングや、その他にもいろんなことを企業様にご提案しているんですけれども、先ほど申し上げましたとおり、福祉事業の理事をやらせていただいております。事業所の実態については、具体的なお話を含めてご説明しようと思います。

欠点をマイナスにしないためにどうするか

僕自身に圧倒的な欠点があると常々思うんですけれども、その1つの例です。クライアントさんにも使っていただいてるんですけど、弊社は採用の際に適性検査というかたちで、アセスメントをやっているんですけれども。

ここを見ると、僕自身が集団適応力が著しく低いんですね。なので、これを見ていただけるとわかるとおりで、こんな人が社員で応募に来たら、絶対採りたくないなっていうのが僕の適性検査の結果なんですけれども。大体経営者さんでとると、こんな歪(いびつ)な形の結果がでてきます。

これは集団適応力がないわけじゃなくて、価値観を診断しているものなので、集団に合わせるとか、集団とうまくやっていくことを重要に思わないような価値観を持っていると、こういう結果になるとご理解いただければなと思います。

これは僕自身、すごい欠点だとは思うんですけれども、その欠点をマイナスにしないためにはどうしたらいいか。集団とうまくやろうと努力することは、僕にとっては苦痛なので、そういうことを考えないで済むように自動化していったり仕組化していったり、もう有無を言わせず、そうせざるをえない環境を作ってしまうことが必要だろうなと。

私自身が管理されるのが嫌いなので、コンサル会社で支店長をやったりして、部下が何十人もいた時も、人を管理することにすごく苦手意識はあったんですけれども。

もう最初から仕組化してしまうと自動的に物事が進むことを自分自身で経験してきたので、今回このkintoneをうまく活用して、仕組化・自動化ができればなと思って、いろんなことを試しているところです。

通勤にかける時間・体力・お金が生産性を下げている

昔から僕が憧れていたのは、こういうコックピットのようなところで、いろんな情報が全部1回で見られて、何がどこでどう起きているかといったものが見える状態だと、「ここに座っているだけで仕事ができるな」というような漠然としたイメージを持っていたんですね。

なので、(スライドを指して)これがいわゆるいろんなソフトやシステムにもあるダッシュボードの役割のイメージだと思うんですけれども、ここに情報が上がってくるにはなにをしなきゃいけないのかということで、試行錯誤をさせていただいています。

結論として、現状の僕は、自分の事務所には本当に月2~3回しか出ないような仕事の仕方をしています。だいたい月のうち10日間くらいは東京にいまして、東京で仕事をさせていただいています。博多にいる時も、うちは空港の横に家があるんですけど、博多駅まで出ていくのも億劫なので、家で仕事することのほうが多いですし。

あとは実際にクライアントさんの事務所に入って、いろんな作業を一緒にしたりというようなかたちです。基本的にスマホかPCがあれば、すべての情報がすぐにわかるので、どこにいようとも関係ないなということで。そろそろうちのスタッフも博多に出勤するのはもうやめようかと。事務所もいらないと言えばいらないよね、ということで、コピー機のリースが終わったくらいで事務所をとっぱらおうかなということ。

あと2年くらい残っているので、(リースが終わったら)もう事務所いらないよね、家で仕事してもいいよねという環境にしてしまおうかな、と思っています。結論としては、コックピットのようにいろんな情報がちゃんと管理でき、見える状況になってさえいれば、とくに経営者さんや管理者さんはどこにいても仕事ができるということ。

これは当たり前のことなんですけれども、会社に出勤するだけで、僕はすごくロスだと思っていて。30分や1時間かけて出勤する時間や体力やお金を含めて、仕事やクリエイティビティに回せれば、もっと生産性は上がるんじゃないかなと。

福岡だとまだましなんですけれども、関東や東京は、なんで夜中まで電車にこんなに人がいるんだっていうくらいいるじゃないですか。あの環境の中で生産性が上がるかといわれたら、僕はなかなかそこは難しいんじゃないかなと思っています。できるだけ出勤などの無駄な時間は省いたほうがいいんじゃないかな、と個人的には思います。

名前しか知らなかった「kintone」を導入したきっかけ

やっとkintoneの話になります。kintoneという名前はちらっと聞いたことがあったんですけれど、「これなんなんだろうな、何に使うんだろうな」くらいの認識でした。実際に「kintoneを使ってみようか」となったきっかけは、博多駅前でキャッチにあったことですね。サイボウズのフクイさんという社員ですけれども。

フクイさんとは昔知り合いだったので、たまたまばったり会って、ちょっと話したら、「そういうことをやりたいんだったら、kintoneを使ったらおもしろいかもですね」とちらっと言われたので、それがちょっと心に残っていて、あるタイミングで使い始めたということです。彼女もこんなふうにずいぶんお綺麗になって、さっきのダイエットジム(RITA-STYLE)に行ったのかなというくらいですけど(笑)。

(会場笑)

齋藤:本当に11年くらい前の2008年に、僕が久留米のドコモショップにコンサルタントとして入っている時に、彼女(フクイさん)がほぼほぼ新卒のような感じで勤めていたんです。すごく元気がよくて、ちゃきちゃき動くので、いろんな販促とか広告の仕事を任せたりして、いろいろ実験したりしたことを懐かしく思います。彼女はテレビにも出ていましたからね。仰天ニュースなどに出て、劇的なビフォーアフターみたいなかたちで……この話は本編とは一切関係ありません(笑)。

(会場笑)

齋藤:ただ、彼女がきっかけということだけは1つありますので、その点はすごく感謝したいなと思っています。「まずうちでkintoneを使ってみようか」ということで、いろいろとカスタマイズしたり、こういうアプリをちょっとずつ変えていったらこんなことができるのか、と。僕自身も使い始めるとそれはそれで楽しいので、自分でいろいろいじっていました。

僕は前の会社で、最後に支店長をやって辞めたんですけれども、会社に「退職します」ということになった途端に、1日に処理するメールの量が5分の1くらいに減ったんですよ。

ということは、それまで5分の4くらい、つまり80パーセントが社内のメールだったんですよね。だから、社内のいろんな管理や、提出物をまとめたり、報告したり、そういうことにばかり時間をかけていたんだと。

入力は1回で済ませる代わりにデータを蓄積していく

僕らコンサルタントは、クライアントさんのためにどれだけ作業して提案して、いろんなものを一緒にやって改善していくかに価値があるので、やっぱり「顧客中心」じゃなきゃいけない。なので、基本的にはお客様の情報を中心にして、いろんなものを組み立てていこうということで、今いろいろと実験しているところです。

具体的には、どこにでもある顧客リストをベースに、いろんなものを紐付けていくようなかたちでやらせていただいています。問い合わせやお客様からの電話、こういうことを聞かれたということも全部、逐一kintoneに記録として残していく。

あとは頼まれたこと、制作物を依頼されたことも全部、今度はタスク管理に回していく。うちのスタッフには業務の日報を書いてもらっているんですけど、スタッフの仕事の7~8割はクライアントさん向けの仕事をしているので、1日の業務日報の中に「今日クライアントさんのこういう仕事をしています」ということを全部書いてもらう。それが蓄積されていくというかたち。

これをいろんなところに書いていくと、また手間が増えるので、基本的な考え方としては入力は1回で済ませたい。ここで重要なのは、1回の入力だけで済ませて、出力する時だけいろんなかたちに出力できればいいじゃないかと。

だから、インプットを1回にして、アウトプットはこういう見方で見たい。それならデータを溜めてしまえばいいということで、全部連動させていくようなかたちで、今はこういう使い方をしています。

試しにうちでいろいろやってみたら、なんとか使いこなせるようになってきたので、お客様に持っていく。福祉事業所などでいくと、利用者さんの名簿や行動支援計画といった、要はケアプランみたいなものですね。

そういうものをずっとレビューしていかなきゃいけないので、タスク管理の方と少しいじって、カスタマイズしたりして使っています。それが今、福祉事業所でやっていることです。

ITスキルや予算がない中でもできる業務改善

あとは以前、一般の企業さんで、販売管理ソフトの弥生を使っているんだけれど、ネットワークに接続されていなくて、ただヤマトに出荷を依頼する時の伝票を出すためだけに使われていたり。そのデータをどうやって弥生に入力しているかというと、紙で来たものを工場の人が手で入力しているというようなことがよくあったので。

こういうものを全部連動させてしまいましょう、ということで、今いろいろと一緒に作っていっているところです。基本的には業務に入りこんでお客さんと作っていくというやり方です。

続いて、福祉事業所についてです。障害福祉に関して言うと、私がここ3~4年くらい現場に入っていて感じることは、圧倒的にITが遅れていることが1つ、大きな問題としてあります。もう1つは、市場が小さいんですね。医療や高齢者の介護と比べると市場が小さいので、大手が汎用性のある安いシステムやソフトを作ってくれない。あっても高いものしかないので、それなら自分たちで作るしかないということです。

そういうときに、kintoneはとても使い勝手がよくて、こういうふうに使いたい、こういうふうに情報が見たいということを考えながら、1つずつ作っていけるので、すごく助かっています。

あとは、一般企業の勤務経験者がいないことが僕にとっては大きいんです。稟議書を書いたことがなかったり、精算書を作ったことがないレベルなんですよね。そういうものが福祉や医療になってくるとあんまりないので、システムで全部自動化していったほうが、いちいち「こういうものなんだよ」と教えるよりも、「これはこうやってやってください」と、システムやレールの上に乗せたほうが早いんです。そういうものも、今作っているところなので、今後うまく運用できればと思っています。

福祉も医療もそうですけれども、紙が本当に多いんです。行政に提出しなきゃいけないもの、残しておかなきゃいけないような資料がすごく多い。その紙の資料も、「これは紙である必要がありますか?」と、厚生労働省や県にずっと問い合わせをさせてきて。

「データベースに残っていればいいですか?」ということを確認して、「いや別に、それはデータであればいいですよ」と言われたものはもう紙で出すのはやめて、全部データに残していこうということで、どんどん移行している状態ですね。

ネガティブな意見を集めることで改善策を見つける

こういう福祉事業所などでは、「業務改善のためにやったことで、どんなシステムがあったら便利ですか?」と聞いても、理想形がわからないから出てこないんですね。なので、真逆のことを聞きました。「もうやっていられない仕事を、とにかく書き出してください」と。

「もう面倒くさくて、やってられない」「もうこんな仕事は本当に嫌だ」「これがあるがゆえに私の時間がとられている」「この仕事ばっかりやっていたら、私はもう辞めてやる」というような仕事でもなんでもいいから、ネガティブなものをどんどん挙げてもらいました。そうすると、たくさん出てくるんです。

出てきたものをまとめていくと、「これって同じ仕事を複数でやっているよね」とか、「こっちでやった仕事と同じ仕事を、また次の人がやっているよね」というものがざらに出てくるんですね。そういうものを一つひとつ整理して、業務体系を整理していく。いわゆる業務マニュアルを作っていきました。

こういった業務マニュアルは、労務などでタイムカードがどうだとか、勤務時間を集計していたとか、Excelに入力してたというものは、もうシステム化できるじゃんというところで、「これ全部、仕事としていらないよね」と。

「人の作業がいらなくなるよね」ということで削ってしまって、システムに移行したり、いろんなクラウドのソフトを使って移行させていくようなことを、今やっています。大事なのは、自動化すべきところと自動化すべきではないところの線引きを明確にしておかないと、なんでもかんでも自動化しようと思ってもうまくいかないんですね。

いつも洗濯機の例でお伝えしているんですけれども、全自動洗濯機は洗濯の工程だけは全部自動ですけれども、その前の(洗濯機に)服を入れたり、(洗濯が)終わってから服を取り出して干すことは自動じゃないわけですよね。そこまで自動にするとすごく巨大な工場になってしまうので、そこまで大掛かりな投資は必要ない。

だから自動化するところと、手作業でやっていてもそんなに問題ないようなところは明確に分けていかないと、なんでもかんでも自動化しようと思っても、それはそれで問題ですよということで、線引きはすごく大事だなと思っています。

売りたい製品がある会社にはできない提案

大手さんとコンペになった話をしたいと思うんですけれども。先ほどの福祉事業所で、業務改善のためにいろんなソフトを導入したり、システムを考えてくださいと言われたので、いろいろと話を聞いてから、提案資料を作って持っていきました。そこでコンペになって相手が出してきた資料は、こういうものでした。

5年で総額3,500万円くらい。「とりあえず、すごいことをやるんだろうな」ということはよくわかりましたけど、3,500万円って家が建ちますよねと。僕が代わりに持っていったのは、「それはkintoneでやれなくないですかね」という提案でした。

「そういうことをやりたいんだったら、kintoneでいいんじゃないですか」「給与計算がやりたいなら、例えばこんなものを使っていけばいいんじゃないでしょうか」と。

これは総額にしても、月に2~3万円しかかからないわけですよ。そこからまずやれるんだから、いきなり家が1軒建つようなお金をかけなくてもいいでしょうということで、私のほうに依頼がきたので、今こういうかたちで進めていっているところなんですけれども。

このコンペのプレゼン資料は10ページくらい作ったんですけれども、1ページ目に載せたのはこれなんですね。

「別にうちは売りたい製品はとくにないです」と。別にkintoneを売りたいわけじゃなくて、「こういうことをやりたいんだったら、kintoneを使ったらうまくできるんじゃないの」という話をしているだけであって、kintoneありきではないわけです。

だから、売りたいものがある会社さんと僕らとの明確な違いはそこです、と。お客様がこういう業務改善をしたいなら、「こういうものを使ったらうまくいくかもね、ということを一緒に考えますよ」ということで、僕としては、ここで「勝負あったな」と思ったんですけれども。

見事に仕事は取れたので、すごくありがたかったんですけれど、ITの知識が少ない人たちが多いので、僕の作業量が尋常じゃなく増えていて、いま死にそうな思いをしているところだけはちょっと問題です。

課題やニーズが明確でない会社が抱えているリスク

あとはもう1ヶ所、これは福岡の事業所です。そこの代表は、気づいたら「これからネットとかはちゃんとしますから」と急に言いだしたので、「どういうこと?」と聞いたら、「いやなんか、こういうのを契約しました」と言って持ってきた資料がこれだったんですけど。

年商が3~4,000万円で、5人しかいない事業所に、毎月9万円のリースを6年間(契約)でぼんと持ってきてサインさせていたので、「ちょっと待て」と。この4テラのサーバーは5人の事業所にいるか、と。なんでこんな二重三重にセキュリティを持ってこなきゃいけないんだということで、半日かけてキャンセルをしました。

営業マンとだいぶケンカをしましたけれど、全部録音しているので、僕になんの落ち度もないと思います。こういったところもそうなんですけれども、共通していることは、「それって本当に必要なのか?」ということを、まず検証していかなきゃいけないこと。もうひとつは、「売りたい」が先行すると、お客様のニーズや掲げられている課題と乖離してしまうことが多いんですね。

みなさんもいろんなことを提案されることが多いと思うんですけれども、本当にいま解決しなきゃいけないことはなんなのかを、まずは明確にしておかないと、「それいいね」ということで、いろんなことを振ってくる人たちはいます。

そういったものには、ぜひちょっと気をつけていただきたいなと思いますし、そういうものを水際で何とか回避するのが僕らの仕事かなと思いながら、今いろんな仕事をさせていただいています。

「起死回生の案」を生み出す方法

なので、まとめとして、弊社が実験台としていろんなことを試してみて、「こういうのは使えるな」「こういうのはおもしろいな」「こういうことだったらできるかもしれないな」というものをクライアントさんで実践しているというのが、今の私たちのスタイルになります。

「何が必要か?」は、クライアントさんにはなかなかわからないことが多いです。だから、それを見極めるために道案内をするのが僕らの役割だろうと思っています。

道案内するためには何が必要かというと、今その会社で足りてないものや「欠点」「怒り」「ネガティブ要素」。人が足りない、お金が足りない、こんな仕事はやってられない。そういったネガティブな部分から抽出していったほうが実は近道だったりするということが、今日一番お伝えしたかったところです。

今日、冒頭のほうでお話ししましたが、これから日本の人口が減っていくことや、日本はこれから経済が伸びるのかというのも、全部ネガティブ要素です。そんなものは当たり前なので、それを受け入れた上で、次に何をしなきゃいけないかということ。人が少ないんだったら、人がいなくてもできる仕事をしよう。人の手に頼らない仕事をしよう。そうやって作っていくことが必要なんだろうと思います。

「陰極まりて陽生ず」と言いますけれども、ネガティブ要素を突き詰めていくと、僕はプラスの要素が出てくると思います。そこで初めて起死回生の案が出てくるのを、たくさん見てきました。

そういったものをみなさんの会社でもいろいろ考えてみて、ネガティブをネガティブに終わらせずに、それがプラスに転じるところをぜひ見つけ出していただければな、と思っております。そんなお話をしながら、今日のお話は終わらせていただきたいと思います。今日はありがとうございました。