2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
3 Facts About Lemmings(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:レミング、この小さな北極ツンドラの過酷な環境下に生息するスーパーキュートでちょっとイジワルな生き物は、とてつもなく誤解されている!
そんな彼らの本当の姿を、今日はみなさんに3つご紹介します。
まず始めに、こんなこと本当は紹介するべきじゃないんだけど、彼らは本当に大きく誤解されているんだ。なぜなら人々の間ではレミングは空から降るものだと思っている人も少なくはないからね。
ネズミの生態に詳しい人たち、まあ、君たちが彼らを科学者と呼びたいならそれでもいいけど、彼らはレミングたちは季節風に飛ばされてどこか異国の土地から“飛ばされてくる”って言ってるんだ。
なぜなら、彼らのような小さな生物が冬眠もせず北極圏の過酷な環境で何百年も生存している理由がつかないからさ。真剣に彼らはそう思ってるんだ。
でもそれは違う、ヨーロッパ北部からは200万年も前のレミングの化石が見つかっているんだ。もしそんなにも前からこの極寒の地に生息していたのなら、北極の過酷な気候にだって適応することだってできたはずだ。
彼らはただ普通に交尾したりして繁殖しただけの話だ。でもね、たまに彼らは妖精かなにかのように突然まとまった数が消えたり、現れたりするように見えることもある。それはなぜなのか?
レミングの個体数は3~5年のサイクルで急激に増え、そして急激に減るんだ。そして3~4年に1回は絶滅が危惧されるほどの個体数になる。
なんでこんなことが起こるのか、いくつか考えられている理由がある。捕食されてしまった、増えすぎて食べるものが足りなくなってしまった、気候が変わってそれに対応できなくなった。
しかし、この小さな生き物は脊椎動物のなかでも繁殖するスピードがものすごく早いんだ。たった1年のうちに全体の個体数が10倍にもなることだってあるのさ。
そしてその地域にある食物を食べつくし、食べるものがなくなったレミングたちは徐々に数を減らしていって個体数がまたまた急激に落下して、その繰り返しさ。
だって、想像してみてよ。こんなにも食いしん坊なおでぶちゃんたちが、1つの場所に100匹も200匹もいたら、どんなにたくさんの食物があったとしてもすぐになくなっちゃうよ。
そして食べるものが無くなったら住む場所を移動しなきゃならない。遊牧民のようにね。
ただ、なにしろ彼らはものすごい数だから、誰にも見つからずにこっそり移動するなんてのは無理な話さ。物凄い大移動だ。
川があったっておかまいなしさ、彼らは喜んで飛び込むだろう。そして向こう岸にあるであろうおいしい草食べ放題ビュッフェを探しに行くのさ。
でもね、たまにはそれで溺れ死んでしまったりもするんだ。たくさんの毛むくじゃらたちの押し合いへし合いで身動きが取れなくなっちゃったりしてね。でもね、これは事故だ。
“事故”ってのがキーワードだよ、ここからが本当に大事な多くの人が大誤解をしているレミングの真実だ。
そうだ、君たちがこれまでの人生のなかで聞いてきたであろうレミングのあれこれ、それこそ僕が今日いくつか挙げたもの、それらは大嘘さ!
今日、たくさんの人がレミングは自殺するネズミだと思ってる。それは1958年にディズニーが制作したドキュメンタリーが原因だ。『白い荒野』っていうタイトルで出版されたこの作品には生きる希望を失ったレミングたちが水に飛び込み入水自殺をする様子がドラマティックなナレーションとともに収録されている。
でも結局そんなのは大嘘だったんだよ! 殺人的な大嘘さ! この作品を作った奴らはカルガリーの絶壁ハドソン・ベイから箱いっぱいのレミングを放り投げたのさ、ドラマティックな映像を撮るためだけにね。
そして渾身のカメラさばき、絶妙なアングル、編集によって何ダースかのレミングが絶壁へと駆け上がり、その身を海へと放り投げているように見せたんだ。
でも本当はレミングたちは白く塗られたターンテーブルの上にのせられ、まるで集団自殺を図ったかのようにドキュメンタリーのフィナーレと同時に海へと落とされていったんだ。
本当にレミングに対して失礼な話だと、そうは思わないか? 『白い荒野』がその年のベスト・ドキュメンタリー作品でアカデミー賞を取った時だって誰もその裏に隠された嘘には気づかなかったんだ。
真実は1980年にカナダのテレビ番組のプロデューサーがレミングの生態にまつわる調査をするまではまったく公にはならなかったんだ。もちろんその時までにはすでにレミングたちは集団自殺するネズミだという噂の被害を存分に被っていたわけだけど。
今日、レミングとはなにかすぐに馬鹿な行動に出る人のことを表す言葉みたいになってるけど、それこそ賞を取るためにたくさんのか弱い生き物を断崖絶壁から投げ捨てたドキュメンタリー制作者たちにうってつけの名前じゃないか。
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