ロボティクスアカデミーの第1弾として

高橋伸太郎氏(以下、高橋):続いては、デジタルハリウッド大学・デジタルハリウッド大学大学院、杉山学長から、デジタルハリウッドの取り組みの話を中心に話を進めていきたいと思います。

デジタルハリウッドでは、(2015年)11月から「デジタルハリウッド ロボティクスアカデミー」の一環として、ドローン専攻プログラムを開始いたしました。

このドローン専攻のプログラムは、いくつかのフェーズに分かれていて、今は「ベーシック運用コース」というかたちで、まずは「安全に飛ばす」ということを重視しています。その上で、次のフェーズでは「アドバンストレベル」というかたちに向かっていく流れになっています。

杉山知之氏(以下、杉山):まず、「ロボティクスアカデミー」という話をしているので、その辺からご報告をさせていただきたいと思います。

一応、我々は、ドローンの学校については、ロボティクスアカデミーの最初の1弾という考え方です。

ご存じのように、ICT産業の応用範囲は非常に広まってきていまして。今、あらゆるハードウェアとつながる時期に来ていると思います。特に95年以降、Web系のデザイン、プログラマーとして、相当な数の従事者が日本にいるわけですけど、それらの方々はハードウェアにかなり興味を持っていただいておりまして。

またハードウェア側も、Webの知識、プログラミングの知識等があれば動かせるものがどんどん出てきております。「この領域はますます発展していくだろうな」と2、3年前から思っていました。そこで第1弾として「ドローンがいいんじゃないか」と思っています。

ロボットと無人車と

今までとこれからのロボットのことを考えます。今まではご存じのように産業用、日本では工場などで働いているわけです。そんななかで、これからロボットは「生活を豊かにするパートナー」になっていくだろうと。これはみなさんそうだと思いますね。

(Pepperの広告動画が流れる)

このように、ソフトバンクさんが非常に頑張っていただいていると思うんですね。こういうものが数千台レベルでバンバン売れていく国は、なかなかないと思います。

これはイメージ映像ですけど、「ロボットと暮らす日が近いぞ」という気はどんどんしてくるわけですね。こういうロボットに関しても、安全・安心の話というのは必ず出てくるものです。

けっこう話題になったのは、この無人車ですね。無人機という意味では、これも同じです。空を飛んでいるのか、陸を走っているのかという違いで、似ているところもあると思いますね。こちらの場合は自動、操縦者が人間でもない、というところまで来ているんですね。この辺も今年(2015年)の話題だと思います。

ICTの産業から、こういうものが出てきていること。メルセデス・ベンツとかトヨタとか、あと日産さんも非常に力を入れ始めていると思います。ですから、ここから急激に変わっていくと思います。

ロボット・ドローンと共生する未来

大きくとらえると、我々のほうの表現の業界にいる人も、「これからはテクノロジーカルチャーの時代じゃないか」というような、そういういいワードも出てきていると思います。これからのプロフェッショナルというのは、ロボットエンジニアリングという、図の左側の人がいたわけですけども、どんどん活用サービスをつくる人たち。

この輪っかに描いてありますように、両方がいろんなかたちで回ることによって、わが国だけじゃなくて、世界的にいろんな新しい試みが行なわれるんだろうなと思っています。

コンセプトとしては、「ロボットと共生する、もっと楽しい未来をつくる」ということで、ドローンもその1つ。ロボットに近いものとしてとらえていく、ということですね。

教育の領域としては、今後多くのロボット産業から、プログラム稼働のかたちや、開発キットを公開したようなかたちで、どんどん物が出てくるんじゃないかと思っています。

我々は、そういうものの使い方等々を教えるのが得意です。20年やっておりますので、そのようなことをやっていきたいと思います。ロボット、ドローンの等の教育エリアとか、ロボット自体のデザインですね。

特にここはヒューマンインタラクションですから、人とのやりとりをどうデザインするかとか、AIを利用したサービスとかデザインというのも入ってくるわけです。

ご存じのようにロボット、または磁気なんかでも、サーバー型といって、後ろにクラウドがあって、そのクラウドに知識もかなりあって、状況を見ていくようになっていくと思うんですね。そういうものに呼応した教育をしていきたい。

理念としては、今までは(スライドの)左をやってきているわけですけど、これに対して「ロボットと安全・安心に共生するための方法と責任をとること」というのも、きちっとやっていこうと。

スライドの右側をやっていくこと、こちらがどんどん開発とか、おもしろいことをやろうというアクセルになれば、右がブレーキだということになる。

これがちゃんと働くことによって、いわゆる社会というか、多くの方々に納得していただけるかたちで、ドローンならドローンが人間の社会になじんでいくんだろうと思っています。なので、右はやっぱり大事だなと思っています。「共生するための方法と責任」ということになりますので、ここが必要だと思います。

ドローンレースで町おこし

(動画が流れる)

これはドローンが実際に測量とか、こういった古い建物のディメンション(dimension)をとるようなかたちで使われているという例ですね。こういうものは文化財等々に対しても、どんどん出てくるんじゃないかと。

すべてフルカラーで、細かく映像を撮り、形もすべてとり、三次元のCGの中で再現していくということが、これからずっと行なわれるわけです。こういうような文化財に対する利用、または測量等々が、すでにどんどん出ていると思います。

(別の動画)

それから、これはドローンレースですね。私は、大学としてドローンレースをやっていこうと思っています。なぜかというと、若い人が非常に夢中になれるものなので。

農家、またはエコ系の機械系の人たち、それから航空工学の人たちも、わいわいやって、盛り上げて、大学対抗とか地域対抗とかやったらいいと思います。すでにいくつかの自治体さんから、「自分たちも公園でドローンレースができないだろうか」というような問い合わせも来ています。

これは町おこしでやったりできます。そういうときは場所を限って。またご存じのように、ドローンレースはそんなに高いところを飛ばないので、例えばこういった囲まれた場所でやることは得意でないので。ちょっと見てみてください。主観映像で見れるということが大事です。おもしろそうな感じになってくると思います。

Amazonの挑戦とドローンサーカス

ついにAmazonさんがビデオ出しましたよね。これはなかなか衝撃的だったと思いますが、ここまで勉強になったかなと。

『Top Gear(トップ・ギア)』という番組、みなさんご存じかもしれないんですけど、3人の方が出てきて、車をぶっ壊すぐらいいろいろ試してきた、BBCの有名な番組なんですけど。問題を起こして3人クビになって、今、こうやって映像のほうに映っていますけど。

これは「娘さんのサッカーシューズをブルドッグちゃんが食べちゃった」という話なんですよね。「どうましょうか」と。すぐAmazonに「頼むよ」と、奥様が頼んだ。「ああ、これね?」ということで、サッカーシューズを取って、専用の箱に入れて。

かなり開発が進んだと思います。これ、イメージ映像じゃないです。アメリカみたいに、各家庭の庭がある程度広ければ、これで全然実用になるなと思います。

これは、「障害物等々はちゃんとセンシングして避ける」という装置が入っています。「例えばこんなものがあったら避けるよ」という説明をしています。

こういったマーカーですね。マーカーを見ると、非常にいろんなところに進んだと思うんです。このマーカーに対してもぴったり置いていくということです。「本当にこれができるのかな」と思うようなことが、実現できてきたなと思うんです。日本も「3年でやる」ということになれば、「こういったことをどんどんやっていかなきゃいけないんだな」となると思います。

それから、こっちはヨーロッパの例です。「ドローンを使ってエンターテインメントやっちゃいましょう」ということで。これはイメージ映像ですけど、サーカスとかそういうのが出てきていると思うんですね。

こういうのはヨーロッパは意外と早いです。アムステルダム。『The world's first drone entertainment show』です。

生活とか産業利用というなかにあって、こういったエンターテインメント系の応用というのは、「気分を引っ張っていってくれるものになっていくんだろうな」という感じはします。この映像はシミュレーションで、嘘ですけれども。こんな感じですね。