2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
提供:株式会社フリークアウト
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加藤雅人氏:みなさんこんにちは。今日はご来場いただきありがとうございます。ただ今ご紹介にあずかりましたフリークアウトの加藤と申します。今日は「モバイルシフトが完了した時代のマーケティングとは」というテーマでお話しさせていただきたいと思っております。
スマホシフトやモバイルシフトというのは、3年、4年、5年ぐらい前から言われていると思います。まだまだモバイルシフトが進んでいる途中だという認識の方もいらっしゃるかと思うんですけども、我々の考える世界観でいくと、もうモバイルシフトは完了しています。
それに際して、マーケティングはどうやったらいいかというのを改めて見直す時期が来ているのかなと思っていて、それを今回このテーマでお話しさせていただきたいなと思っております。
簡単に私の自己紹介をさせていただきますと、フリークアウトではダイレクトマーケティング統括部で、一営業部門の責任者をやらせていただいています。
後ほど詳細もお話しさせていただきますけども、弊社はモバイルマーケティングプラットフォームの「Red」というものを今年の5月にリリースさせていただきまして、こちらのいわゆる営業側の開発責任もやらせていただいています。
元は、サイバーエージェント、CyberZにいまして、だいたい2年ぐらい前まで勤務していました。とくにCyberZという会社は、スマートフォンのマーケティングの代理事業をやっていたので、モバイルについてお話をさせていただければと思っています。
フリークアウトのことをご存知の方もけっこういらっしゃるかと思うんですけども、会社の紹介をさせていただきますと、今6年ぐらい経過した会社で、本社は六本木にあります。国内だと大阪に支社があって、あとはAPAC中心に海外展開をしている会社になっています。
メインの事業は、いわゆるDSPですね。これを日本で初めてリリースしたのはフリークアウトで、そこからIPOをしたのが2014年なので、一昨年ですね。そういったかたちで設立された会社です。
DSPの事業をやっているのがフリークアウトなんですけども、グループ会社では、(スライド)左上のインティメート・マージャー、これがいわゆるパブリックDMPの事業をやっていまして、その隣のエム・ティ・バーンはみなさんお名前は聞いたことあるかと思うんですけど、今はLINEさんの子会社になっている会社です。もともとフリークアウトの子会社だったんですけども、今年の1月からLINEさんと一緒に事業をやらせていただいているという状況です。
あとは先ほど申し上げたようなAPAC中心、タイだったり、これは中東ですけどトルコ、あとはインドネシア、台湾みたいなところにも事業を展開していまして、このあたりはいわゆるネイティブのアドネットワーク事業を展開している会社になっております。
先ほどご紹介したモバイルマーケティングプラットフォームのRedですけれども、いわゆるDSPはDSPなんですけれども、限りなくモバイルにフォーカスしたDSPの機能になっております。国内の在庫数は2,000億弱で、国内最大級の在庫量は持っているかなと思っています。
なかでも、先ほどのエム・ティ・バーンが展開している『Hike(ハイク)』というサービスですね。これを通じてLINEという優良な面に広告配信できるというところが1つ強みとして持っております。
実際、フリークアウトはもともとモバイルのDSPのマーケティングも支援させていただいていたんですけど、直近1年ぐらい「鳴かず飛ばず」と言ったらあれなんですけど、あまり変化がなかったんですね。
ただ今年の5月に、モバイル向けのDSPであるRedをリリースさせていただきまして、そこからはかなり急速にアカウント数が伸びている状況です。この半年ぐらいはけっこう同じぐらいのペースで利益を拡大している状況になっております。
弊社と私のご紹介をざっくりさせていただきましたけれども、今日は、大きく4つに絞ってお話しさせていただきたいなと思います。
前段の3つ、まず「モバイルのシフトの完了」。なにをもってそう言っているのかというお話だったり、「可処分時間と広告ビジネス」というかたちで、我々がキーとしている考え方の話をさせていただきつつ、3つ目の「モバイル自体のデータ」。今データを使わずにマーケティングしている会社はいないと思うんですけど、じゃあどういったデータが重要になってくるのか。その3つの前提をお話しさせていただいた後に、じゃあフリークアウトが先ほどのRedを通じてどういったソリューションを提供できるのかということをお話しできればと思っております。
「モバイルシフトの完了」というところですけども、まず、いわゆる可処分時間。例えば、みなさんが仕事ではなくプライベートでどういったことに時間を使っているかを想像しながら聞いていただきたいなと思うんですけども、いわゆるモバイルがない時代というのは、だいたいリビングでみなさん過ごしますよね。
この可処分時間にどんなメディアやサービスに時間を投じるかというのはレッドオーシャンといいますか、かなり激しい環境にあります。テレビもそうですし、新聞や雑誌もあるし、それこそゲームだったり、もちろん家族での会話だったり、あるいは友人との会話だったりとか。
こういった、いわゆる閉じた空間、プライベートの空間だけで可処分時間があって、そこの奪い合いがかなり激しかったかなと思っております。
それで、モバイル、とくにスマートフォンが世の中に普及し出してどうなったかというと、屋外でも新しく可処分時間ができました。
今スマートフォンをお持ちでない方はたぶんいらっしゃらないかと思うんですけども、みなさん外でスマートフォン見て、それこそFacebookを見るなりメールをチェックするなり、最近話題のキュレーションサービスを見るなりしていると思います。
今までは、屋外では看板みたいなかたちでメディアに接する機会はあったかと思うんですけども、それぞれの個人がスマートデバイス、端末を持つことで、屋外にもいろいろなメディアやサービスを楽しむといった可処分時間が創出されたかなと思っています。
かつ、スマートフォンの特徴は、かなり細切れです。我々のオフィスは六本木にあるんですけども、例えばエレベーター待ちの時間だったり、この会場に来られるまでにけっこう信号待ちとかがあったと思うんですけど、たぶんその間もみなさんスマートフォンを見られていたんじゃないかと思います。とくに僕はけっこうせっかちなんで、けっこうスマートフォンでいろいろなメディア見ちゃったりするんですね。それこそトイレに行くときも持っていく、みたいな。
僕はもともとスマホ専業代理店にいたので、感度が高いというのはあるとは思うんですけども、みなさんもこういったケースでスマートフォンを取り出してけっこう時間を使っているというところはあると思います。
今までは、テレビを見るとか雑誌を見るということで、何時間、何十分、そういった単位で可処分時間が発生していたんですけども、スマートフォンというデバイスができたことによって、本当に1分、ないしは15秒、20秒とか、それぐらいの時間でもメディアを見てしまう。そういった細切れの可処分時間も生まれてきたという状況になっております。
もちろんテレビ見なくなったといったことはないとは思うんですけど、可処分時間が細切れになって、それにみなさん含めて消費者が時間を投下するようになっていく。
これはいわゆる世界のスマートフォンの出荷台数の推移になります。折れ線グラフのところが成長率を示していますけども、2010年ぐらいからかなり急速に伸びていて、高い成長率を誇っていました。
ただ直近2年ぐらいをみると、もう20パーセントを切っているような状況になっています。グローバルで見てこの数字なので、日本だともっと数字としては少ないのかなと思っています。言ってしまえば、みんながモバイルを1人1個持っていて、普及というところは完了しているというデータになっています。
実際に、デバイス別で見てみると、赤枠で囲っているところは2014年、2年前、もうすぐ3年前のデータになってしまいますけども、PCよりもモバイルのほうがすでに滞在時間が長い。つまり、そこに時間を使っている。
PCを見ている時間より、モバイルを見ている時間のほうが長いというデータも出ていたりします。このあたりはみなさんも実感はあるかと思います。
あとは、もう去年ぐらいから、いわゆる広告の投下量、広告予算・広告費というところも、すでにモバイルのほうが優勢になっているような状況になっております。
そして、これは僕の古巣のCyberZさんが毎年出してるデータですけども、いわゆるスマートフォンの広告市場がどういうふうに伸びていくかというところですね。ここの成長率は引き続き高い数字になっております。
赤枠のところが今年と来年の予想値になっていますけれども、成長率はほぼ変わらずに、まだまだ同じぐらいのペースで伸びていっているという状況です。
そのなかでも、我々フリークアウトならびにRedが市場として捉えているところが、いわゆるディスプレイ広告。検索型広告とディスプレイ広告とアフィリエイト・成功報酬型広告で分けていくと、ディスプレイ広告の伸び率というのがかなり大きくなっております。
みなさん消費者としての実感としても、もうすでにモバイル端末を持っていて、モバイルに時間を使っているという感覚はあるかと思うんですけども、それに応じて実際のマーケティング、なかでも広告の予算は徐々にモバイルにシフトしてきているので、「すでにモバイルシフトは完了している」と。あとはどうやってマーケティングを最適化していくかというフェーズに、すでになっていると思っております。
それで、次の話です。先ほど可処分時間の話をしたんですけれども、なぜ可処分時間の話を細かい事例を出して話したかというと、可処分時間と広告ビジネスというのは切っても切れない関係にあると思っています。
僕らはRedをリリースする2016年の1年間は、とくに可処分時間というところを本当に重要な指標として活動しております。
例えば、これはアメリカのモバイルの広告収益なんですけれども、グローバルで見るとモバイル広告はほぼGoogleとFacebook、この2社が独占的に取っています。
この図で見るとGoogleが30パーセント強、Facebookが20パーセント弱ぐらいで収益を取り合っているという状況になっています。じゃあ、Google、Facebookはなぜそんなに広告の予算を獲得できているのか。
なんとなく2社ともすごいイメージはあるかなと思います。例えば、ユーザーデータがいいとか、データの量があるとか。これはFacebookをイメージしていただくとわかりやすいかと思いますけども、実名制の正確なオーディエンスデータを保有しているとか。
あるいは開発力ですね。最近ですと、とくにオフラインのマーケティングにおいて、この2社は本当に毎週のようにいろいろな機能をリリースしたりしていますけど、そういった開発力が必要なのか。
あとはM&Aの戦略。これは両者とも活発ですよね。Facebookもいろいろなメディアを買ったり、Atlasみたいな広告プラットフォームを買ったり、そういったM&A戦略が大事なのか。そういったいろいろな要素があると思ってはいるんですけど、結局大事なのは、いわゆる滞在時間。可処分時間をどれだけ取れているかだと思っています。
例えば、Facebookをその人が1日あたりどれだけ閲覧をしていて、そのメディアにどれだけ滞在しているか。Google、これは検索もそうですし、いわゆるGoogleディスプレイネットワークですね。Googleがパートナーとしているメディアに対してどれだけ時間を投下しているか。このあたりが大事なのかなと思っています。
我々がなぜこんなに大事にしてるかというと、これは本当にシンプルなデータにはなるんですけども、これは「Time Spent」いわゆる滞在時間と、「AD Spend」いわゆる広告の予算ですね。こちらがどういった関係になっているのかというのを表している図になります。
黄色の棒グラフが滞在時間、水色の棒グラフが広告費・広告予算になっていますけども、ほぼイコールになっていますよね。テレビだったり、右から2つ目のインターネット、ここがPC・デスクトップの可処分時間と投下されてる広告予算です。一番左のPrintというところは、オフラインの施策だったりするので、ここだけアンバランスな状態にはなっていますけども、もう1つアンバランスなところがあります。
一番右側を見ていただくと、モバイルです。これは滞在時間は全体の25パーセントぐらい。なので、4分の1ぐらいはモバイルで時間を消費しているんですけれども、広告予算自体は12パーセント。なので、13ポイントぐらい差が出ています。
この図もそうですし、先ほど「徐々にスマートフォンの広告市場伸びてますね」というデータをお見せしたと思うんですけど、ここの25パーセントと12パーセントというのは、基本的にトントンになってくると思っています。
もっと言うと、モバイルの可処分時間はもっと伸びていくので、広告予算はまず25パーセントに近づいていくし、そもそもこの25パーセント自体も上がっていくので、基本的には滞在時間が伸びる、つまりユーザーが接しているようなメディアに、そちらに広告のマーケティング予算が寄っていくかなと思っています。
実際に、こちらの図ですが、いわゆるFacebook、Google含めたメディア別の滞在時間になっています。
トップ2がFacebookと、GoogleのYouTubeですね。このあたりが1メディアで10パーセント弱ぐらいの、ユーザーの可処分時間のシェアを取っていますので、これはグローバルの話ですけども、先ほどのGoogle、Facebookの2強になっているということがわかるかと思います。
あとはGmailもそうですし、Facebook、最近だとInstagramなどの滞在時間もシェアは伸びているので、先ほどのマクロで見た広告費と滞在時間のお話と、それをもう少しブレイクダウンして、どういったメディアが滞在時間を獲得しているかというところを見るとご理解できるかと思います。
実際にモバイルの広告市場というのは、GoogleとFacebookが過半数以上をこの5年、ないしは来年あたりまでは取っているという状態ですので、結論でいうと、この長々と話した時間で僕が伝えたかったのはこういうことです。
「Time spent takes all」というかたちで、基本的に滞在時間を一番持っているメディアないしはサービスが、予算をすべて取っていく。こういう本当にシンプルな考え方ができるかと思います。
この考え方に対して、フリークアウトがどういったことをやっているかということは、後ほどお話しさせていただきたいと思うんですけれども、本当にこの一言だけ覚えておいていただければいいかなと思っております。
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