ダイエットの目標は「ダイエットを続けること」

DaiGo氏:メンタリストのDaiGoです。今日は短い時間ですが、無料音声セミナーということで、みなさんのダイエットを続けやすくする、効果を持続しやすくする「メンタリズムダイエット」について解説したいと思います。

まずダイエットに一番大事なのは目標の立て方です。みなさん、目標ってどうやって立てますかね? 目標っていうのは、目的を持って立てないと意味がないと僕は思っています。

ではダイエットの目標って何ですかね? 普通に考えると「痩せる」とか「何kgまで体重を絞る」っていうことを目標にしやすいんですけど、実際の目標は何か。

「ダイエットを続けること」が目標なんですよ。成果をあげることではなくて、続けることを目標にしてください。つまりダイエットが続けやすくするような、ねらい・目的を持って、目標を出してあげることが望ましいと僕は考えます。

モチベーションを作るためのゴール設定

いくつか解説をしてみましょう。まずは目標の立て方なんですけど、1つ目はモチベーションを作るためのゴールの設定をしなければいけないということですね。

つまりやる気を引き起こすようなゴールを作らなければいけないということです。よくあるダイエット方法だと、例えば「45kgまで痩せる」とか、あるいは「50kgまで痩せる」「体脂肪率を10%まで落とす」とか、数字にフィーチャーした目標やゴールを設定しやすいんですけど、これは実はうま味があんまりないんですよね。人間の潜在意識的には。

だって、確かに痩せたらうれしいですけど、痩せて楽しいことがある、いいことがあるっていうような、つまりモチベーションに繋がりやすいような目標ではないんです。だから「45kgまで痩せる」っていう目標ではなくて「45kgまで痩せたら何をしたいか」っていうことをゴールに盛り込んでもらいたいと思います。

絶対に今45kgまで痩せなくちゃいけない理由をそこで決めてしまうわけですね。「45kgまで痩せて気になる職場の彼に告白をする」とか「45kgまで痩せて夏に海に行く」とか。そういう理由を自分の中で作ってしまうことが大事なんですね。

例えば、夏に海に行こうと思ったら、もう今水着を買ってしまうといいと思います。あまりお店に並んでいない可能性もありますけど、通販とかだといくらでも出てると思いますので。

買ってしまって、それをもう着なくちゃいけないと自分の中で決めてしまって、そのために運動して痩せるというような方法ですよね。ちょっと戻りますけど、例えば45kgに目標設定したら「45kgまで痩せたら何をしたいか」っていうところがすごく大事なんですけれど、その「何をしたいか」っていうのは、楽しいことにしてください。

「45kgまで痩せたらごほうびに海外旅行に行く」とか「45kgまで痩せたら、ごほうびに高いんだけどほしかったドレスを奮発して買ってあげる」とか、モチベーションにつながるような、やりたいな、続けたいなって思うゴールを設定してあげることが非常に大事です。

またさっきの話に戻りますけれども、絶対に今痩せなくちゃいけない理由を決めるということ。実は僕は思うんですけど「なんとなく痩せたいな」って思ってる人とか「ちょっと太ってきたからダイエットしようかな」ってぼんやり考えている人は、痩せないです。

だってぼんやり考えて痩せるんだったら勝手に痩せてるはずですから。もしみなさんが自分の体型に満足いってないのであれば、今のマインドセット、今の心の持ちようでは何も現実は変わらないわけですよね。

だからそれを変えるために、そういうふうにレバレッジをかけて自分に負荷をかけて、自分の考え方とかを変えていかなくちゃいけないっていうことですね。

ただ、難しいことじゃないです。それを続けやすくするため、やりやすくするためのメンタリズムダイエットですから、ここであきらめないで最後まで聞いてくださいね。

モチベーションを持ち続けるための、小さなごほうび

まず1つ目がモチベーションを作るためのゴール設定。そして2つ目は、そう言われてもなかなかモチベーションって続かないものですから、モチベーションを続けるために、常に達成感を確認しながら続けることが大事です。

2つ目は、達成感を得るための「スモールゴール」。小さいゴールを設定して「自分はできる」って暗示をかけてあげるといいんですね。このスモールゴールは、すぐに成果がわかるものにしてください。例えば「スイーツをいつも我慢できないんです」っていう人は、すごく簡単なんですよ。

なんで我慢できないのか、なんで食べてしまうのかというと、食べると、食べた瞬間に成果が得られるからなんですよ。人間は一番安易な選択肢を取りやすくできています。何が安易かと言うと、それを選択した瞬間に、快感だとか何かしらの成果が得られるものに飛びつきやすくなっているんです。

例えば、受験のために勉強しようと思った場合も、受験のためにした勉強の成果が出るまでには受験当日とか合格発表まで待たなくちゃいけないですから、1年とか2年かかるわけですよ。

でも勉強をサボってゲームをするっていう選択を選んでしまう人はかなり多い。その行動をなぜ取りやすいかというと、ゲームは電源をつけてちょっと待った瞬間にもう快感が得られますよね、楽しいですから。だからそっちを選んでしまう。

ダイエットも同じなんです。ケーキを我慢してから、ダイエットの成果が得られてスリムな体になれるまでには時間がかかりますよね。

ケーキを食べてしまうっていう安易な選択をしてしまうのは、口に入れた瞬間に甘みを感じ、満腹感を得ることができる。食べたら快楽を得られるわけですよ。

だからみんな食べてしまうんです。そう言われればそうだよね、でもそれを我慢するのが難しいんだよって思う方もいらっしゃると思うんですが、逆にこの現象を使ってしまえばいいわけですよ。

つまり、小さいゴールを設定して、小さいゴールの度にごほうびを決めておく。小さなごほうびです。これはなるべく簡単にできるごほうびのほうがいいですね。

なぜかというと、我慢をしたり、スモールゴールを達成した瞬間に達成感を得られるようなものじゃなくちゃいけないので、なるべく手軽に自分にあげられるごほうびのほうがいいです。

あるいは、ごほうびに加えて、もしルールを破った場合にはペナルティをつけておくっていうのも大事だと思いますね。例えばお子さんがいる方だったら、お子さんにお小遣いをあげるとか。

これ、結構いい方法だと僕は思います。「お母さんが我慢できなくてケーキを食べちゃったり、つまみ食いをしたらあなたにお小遣いをあげるから」とか。それはちょっと情操教育に良くないっていう場合は他のものでもいいですよね。

お子さんにその分お菓子をあげるとか、旦那さんにお小遣いをあげるとかでもいいと思いますよ。つまり自分にとってマイナスになるようなものをペナルティとして課すんですよ。

そしてそれを周りに公言しておくんです。自分だけだとペナルティをサボる可能性がありますから。

そういうふうに、できた場合のごほうびとできなかった場合のペナルティを設定する。達成感を得るための小さなゴール、スモールゴールで「できる」っていう暗示をかけておくことが大事だということです。

女性が「恋をすると痩せる」理由

そしてもう1つなんですが、ポジティブワードで暗示する。暗示っていうのを普段の生活で意識して使ってる人は非常に少ないと思うんですけど「自分はできる、できる」とか「Aする時にBする」っていうのが結局暗示の基本的な考え方なんですが。

何を言いたいかというと、暗示、自分の頭の中で何回も繰り返すような言葉っていうのは、常にポジティブなものにしてもらいたいと思います。

つまり「食べると太る」っていう暗示ではなくて「食べなければ痩せられる」っていう暗示をみなさんにはかけてほしいんですよ。

さらにもっとさっきの技術を使って発展させるのであれば「食べなければ痩せることができてスリムな体になれる」とか「食べなければ痩せられて好きな服が買える」とか「食べなければ痩せられて海外旅行に行ける」とか。

「食べると太るから食べちゃいけない、食べちゃいけない、食べちゃいけない」っていう暗示は、同じくらいの力で「食べると太る、太る、太る」っていう暗示になっちゃうんですよね。食べないようにかけてる暗示のはずなのに。

ですから必ずプラスのワードで「食べなければ痩せられる、痩せられる、痩せられる」っていうふうに自分に暗示をしてもらいたいと思います。そして目標の立て方の中で最後の項目になるんですが、見られる意識、常に見られているという意識があなたを美しくさせます。

女性が「恋をすると痩せる」というのはここに理由があります。「大好きなあの人に常に見られている」という意識を持つことによって、女性は自分を美しくすることができます。

女性の脳と男性の脳の違い

女性っていうのはすごい不思議なもので、感情と論理というのを同時に考えることができる生き物と言われています。

男性と女性の違いで言うと、右脳と左脳が人間にはありますけど、この2つをつないでいる「脳梁」という神経があります。この脳梁が、実は男性は細くて女性は太いんです。

だから男性の場合は感情の方に振れてしまったら感情オンリーになります。論理に振れてしまったら論理オンリーになる。ただ女性の場合はこの間の神経が太いですから、感情と論理・理論っていうのが行ったり来たりするわけですよ。

つまり感情的な判断に理論や理屈・論理が入ってきたりとか、あるいは論理的な判断、仕事とか、そういう判断が求められるところに感情が入ってきたりとかするわけですよね。

だから仕事中も恋することができるわけですよ。大好きな彼のことを思いながら仕事を頑張るっていう人も中にはいるはずですよね。女性は恋をすると美しくなるし、行動力も上がって人が変わったようになるっていう場合が結構ありますけど、男性の場合はこれが意外とないんですよ。

なぜかって言うと、さっきお話ししたように脳梁が細いので、仕事をしている時、理論的な脳が動いている時は感情はストップしますから、だから恋をしても男性がカッコよくなったりキレイになるっていうのは実はそんなに多い現象ではないです。恋をして美しくなるのは女性。

これは女性の特権ですから、ぜひみなさんもダイエットをする場合には恋心とかそういうものも使ってみてはいかがでしょうか。実際、恋をするだけでもダイエット効果がありますからね。

代わりのものを与えて我慢する

さらに次の項目にいきましょうか。代わりのものを与えて我慢する「リプレイスメント」という技術をご説明したいと思います。

よくダイエットをする場合に、ただケーキをやめるとか、お肉をやめるとか言う方がいらっしゃるんですけど、人間って必ずやめた場合には代わりのものがほしくなるわけですよ。

で、これまで我慢すると、強烈なストレスを感じてかえってものを食べてしまったりする結果になりがちです。ですからただやめるのではなくて、代わりのものをちゃんと探してからやめてもらいたいと思うんですよね。

例えば、強烈に甘いスイーツを結構食べてたっていう方は、スイーツじゃなくて別の何か好きなものを探すわけです。糖分の多いケーキの代わりに、カロリーが少なかったりお砂糖をあまり使っていないケーキのお店を探して、そのお店に行ってみるとか、そういうことをするわけですね。

それでカロリーの少なかったり甘さの少ないお菓子で好きなお店を見つけることができたら、これは簡単にやめられますよね。だって甘くないけど好きなものを見つけることができたわけですから。

そうやって代わりを見つけることによって、今やめたいものを自然にやめることができるようになります。

我慢したい食べ物の写真をトイレに貼る

これは余談ですけれども「代わりのものってどんなものがいいですか?」と聞かれるんですが、なるべく噛む回数が多くなるようなもののほうがいいと思います。噛む回数が多ければ多いほど満腹感を感じやすいですから、ダイエットには効果的です。

あと「食べ物を我慢する」っていう話をしましたのでもう1つお話しすると、特定の食べ物を我慢したい場合は「リンキング」というテクニックを使います。

リンキング、何かと何かを結びつけるという意味なんですが、非常にシンプルな方法です、我慢したい食べ物の写真をトイレに貼ってください。便器の裏とか、便器の蓋の裏とかに貼ってしまうわけです。

トイレで食べ物を食べるっていう方はなかなかいないと思うんですけど、何を言いたいかというと、リンキングとは何かと何かをリンクさせること。だから、食べ物とトイレのイヤ~なイメージをリンクしてしまって、食欲をなくしてしまうっていう強力な方法です。

まぁ、かなり強力な方法なので要注意です。実際に海外とかでは禁煙だったりダイエットには結構使われてる方法なんですよ。人によってはその食べ物自体を嫌いになってしまう。

「まるでトイレを食べてるようだ」じゃないですが、そういうふうに嫌いになってしまう可能性もある。かなり強力な方法にはなりますね。

でも多くの場合は効果をあげる方法として知られています。食べ物の写真をトイレに、便座とかに貼っちゃう。特定の食べ物を劇的に我慢することができるようになるリンキングという方法です。

「パブロフの犬」を人間に応用

そしてもう1つは、これはもう催眠療法とか催眠誘導の技術の中ではかなり一般的なものなんですが「アンカリング」というテクニックをご紹介します。満腹の時のイメージを動作に結びつけてしまうんですね。そして痩せやすくする。

みなさんは「パブロフの犬」っていう話を聞いたことがありますかね? パブロフさんという学者が実験をしたんです。犬にごはんをあげる時に、ベルを鳴らしてからごはんをあげる、ベルを鳴らしてからごはんをあげるっていうことを繰り返したわけです。

そうすると、ごはんは用意していないのにベルを鳴らすだけで犬はよだれを垂らして待ち始めた。何が言いたいかというと「ベルを鳴らす」っていう行為と「ごはんが食べられる」っていうイメージがリンクしてしまったんですよ。

これを人間に応用します。満腹の時のイメージを動作に結びつけるということはどういうことかというと、自分が「あ、満腹になった」とか「甘いものを食べてもう満足だ」という時に、必ず何かの特別な動作をするっていうふうに習慣づけるわけです。例えば指輪を3回回すとかね。普段あまり取らない行動のほうがいいと思います。

そうやってしばらく習慣づけてあげて、満腹感、満腹のイメージ、自分の食欲が満たされているイメージと特定の動作を結びつけることができたら、空腹になってきて「あぁ、もうお腹すいた」とか「甘いもの食べたくてしょうがない、我慢できない」っていう感情を感じたら指輪を3回回してください。

つまり、さっき満腹の時にやっていた動作ですね。そうすることによって満腹のイメージが思い出されて、空腹が和らぐことになるわけです。簡単ですよね。でも意外とちゃんとイメージの習慣づけさえできてしまえば、かなり強力な方法です。

僕もテレビに出演する前、緊張してどうしようもない時とかは、いつもアクセサリーたくさんつけてるんですけど「ブレスレットを3回回す」っていうのを癖につけてやってます。こうすることによって、僕の中ではそれが緊張感を和らげてリラックスさせるための暗示になっているわけですね。

ぜひ使ってみてください。