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「残業時間が少ない人にポイント加算を」福利厚生を促し、労働時間収縮へつなげる循環とは?

「残業時間が少ない人にポイント加算を」福利厚生を促し、労働時間収縮へつなげる循環とは?

「働き方改革」の影響で、ワークスタイルが大きく変化しようとしています。では、社員一人ひとりの労働生産性をより向上させるにはどうすれば? ベネフィット・ワン主催で行われた「『働き方改革』取組事例セミナーでは、さまざまな企業が行っている、福利厚生を活用した働き方施策が紹介されました。福利厚生を活用するとなにがいいのか、実際にどのような成果があったのか。

(提供: 株式会社ベネフィット・ワン)

シリーズ
「働き方改革」取組事例紹介セミナー > 福利厚生を絡めた『働き方改革』推進の事例
2017年6月27日のログ
スピーカー
千葉商科大学会計大学院教授/株式会社ベネフィット・ワン ヒューマンキャピタル研究所所長 可児俊信 氏

残業代を自己啓発、キャリア開発で再投資

可児俊信氏(以下、可児) 先ほど出ました日本電産さんです。こちらは本人の能力開発にお金を使いましょうということで、かんぽ生命保険様と同じような考え方を取られていらっしゃいます。 IMG_7166 (1) 残業代を従業員さんへの自己啓発、キャリア開発というかたちで再投資をする考え方です。 (スライドを見て)これはサントリーさんですね。これは昨年9月に日経新聞さんに掲載されたものです。働き方改革と健康経営を推進するために、冒頭で出ましたインセンティブポイント制度を導入されたという記事です。 健康に関して、もしくは働き方に関して活動を行うとポイントが貯まるというところで、その付与するポイントの原資もやはり残業代のほうから一部捻出している。 具体的なポイント例を次のページに掲載しておりますが、歩いた歩数がポイントに換算されるとか、健康診断を受けた、もしくはその健診結果がポイントに換算される。年休を取るとポイントがつく。こんなかたちで意識付けをしていく。自発的な健康改善を促すと、こんなふうになっていまして。 サントリーの場合は、やはり従業員さんの疾病予防・健康増進のために残業代原資を当てると、こんな考え方をされています。

福利厚生全般の充実させて、働き方を支援する

今までのところで、少しまとめさせていただきます。 還元の方式としては、1つは給与・賞与で現金で還元するのが1つあります。これは従業員さんが一番喜びます。デメリットとしては、必ずしもその使い道に会社が関与できないところがあるかと思います。 それ以外の還元方法として、ユニリーバさんのように、働きやすさに対して還元する考え方、もしくは能力アップで還元する。 プレゼンティーイズムがなくなる、もしくは会社に来てより活発に働けるようにするために還元するのが疾病予防・健康増進ですね。 もちろん、両立支援に還元する。まあ、いろんな方法があります。 これらを総合しますと、やっぱり福利厚生を充実して自己啓発、健康増進、両立支援。こういった多様な分野で従業員さんを支援する考え方が成り立つのではないか。一つひとつのパーツパーツも必要ですが、福利厚生全般の充実というかたちで働き方を支援する考え方もあると思います。 さらに一歩進めれば、福利厚生にカフェテリアプラン。ポイントを付与することで福利厚生をより利用しやすくする、自己負担が少なく利用できるようにすることで、より福利厚生の利用を促すやり方もあると思います。 これらの方式は、ほかの人件費に波及が少ないですとか、使い道を会社として管理できるというメリットがあります。

生産力向上させ、労働時間の縮減につなげる

一方、従業員さんから見ると、残業代が還元された感が若干弱いところがあります。しかし、カフェテリアプランであればポイントという見えるかたちで還元できるかなというところでございます。 今の福利厚生のところを絡めていきますと、先ほどの3本柱ですね。本人の意識付け、インセンティブ制度、あとは業務改善。これによって労働時間縮減し、それによって自分の時間が生まれる。その時間を福利厚生に使っていただきましょう、と。とくに自己啓発、コミュニケーション、健康ですね。 それによって本人の労働生産力向上につなげていただいて、次の労働時間の縮減につなげる。ここで循環を生み出していけるのではないかという考え方でございます。 それをさらに一歩進めたものが、福利厚生を使うときに先ほどのカフェテリアのポイントを付与する。それによって、より福利厚生を促して労働生産力の向上につなげていくところです。 この場合、カフェテリアのポイントは残業代原資の一部の振り替えで充当する。それによって若干の所得補償的な意味合いも出てくる。こんなふうに考えられるかなと思っております。 そういった事例の1つなんですが。21ページに例がございます。3番のところですね。ポイントは、基本的に一律に付与するんですが、それ以外でも残業時間の少ない人に対してポイントを加算するなど、若干カフェテリアプランの中にインセンティブ制度の要素も入れているという事例でございます。 じゃあどういう福利厚生に対してポイントが使えるか。ここではやはり健康、両立支援、キャリア開発支援、社内のコミュニケーションと、働き方につながる福利厚生に対してこういうポイントが使えるようにする。そうすると、こんなメニューになっております。 こういったかたちで、福利厚生を使って労働生産性の向上につなげていく考え方でございます。

「共済会がない」であれば、作るという手段がある

ここからは、いわゆる同一労働同一賃金ですね。非正規社員の処遇改善というテーマでございます。 IMG_7188 (1) 24ページのグラフですね。福利厚生処遇。これは新卒社員なんですが、福利厚生は処遇として非常に重視されているというアンケート結果でございます。 じゃあ非正規の方、「人も採りたいので処遇改善したい。でも原資がない」というところに話がいきます。原資捻出の1つの方法として、ここでは共済会の活用をご提案させていただきます。 共済会は、会社と従業員さんがお金を出し合って、そのファンドで福利厚生を実現するものです。基本的には折半で負担する考え方ですね。 ということは、会社で福利厚生をやるよりも、半分の費用で同じものができる。なかなか原資が出ないという場合は、非正規社員も含めた共済会を広く作る、もしくは共済会の加入者範囲を非正規に広げることで原資を生み出していこうというものです。 共済会、もうすでにお在りのある企業様は必ずいくつか課題がございます。共済会の存在感が弱まってきているですとか、給付が偏っているですとか、財政が、お金が余ってしまった、もしくは不足しているなど。人口構成が変わりますので、こういう問題が発生する。そこで必ず課題解決を求められている状況にあります。 これは1つの見直しの例です。380名の工事業。まずは過去の決算書を並べてみて財政状況を分析する。若干の赤字ですが、まだ過去の積立分がありますので当面は大丈夫。こんな状況ですね。 ただ会社の問題点としては、共済会の存在感が非常に薄いし、福利厚生をよくしたい。そんな課題がありました。 次の第2段階ですね。共済会以外の福利厚生。会社の福利厚生、もしくは健保組合の福利厚生を並べてみて、ダブリはないかを見てるのが28ページですね。 ここでは慶弔給付が会社と共済会とかなりかぶっている部分がある。このあたり見直しの余地があるんじゃないかという方向性になりました。 それによって共済会の慶弔給付を若干見直しているのが29ページでございます。新築祝金、転居祝い金、もしくは親の弔事金等ですね。香典等を返額、減額、もしくは減らす、なくす。こんな具体的な方法をしております。 それによって収支改善、赤字を消すとともに、新たな原資を生み出す。こういうかたちをやって、この原資に実際は会社から少しプラスをしてもらって、新しい福利厚生を導入したというのがこの会社の事例でございます。 このように共済会を見直すことによって原資を出していきましょうという考え方です。 「共済会ないよ」という企業さんは、新設するという方法があります。簡単に作る場合の考え方を申しますと、まずどのぐらい年間予算がかかるか。慶弔給付、いろんな補助、そういったものと若干の運営費も含めて、年間の総予算を見積もります。

従業員に納得してもらえればスタート可能

次ですね。加入対象者をどこまでの範囲で入れるか、何名になるのかというものを作ります。割り算をして、1人あたり会費月いくら取ればいいかと。従業員と折半すればその半分。このようなかたちで負担と事業内容がざっと求まります。 具体的な例は次の31ページ。公益団体のためには、とくに福利厚生の予算がなかったというところです。300名の団体です。 ここでは、まず慶弔給付を入れましょう、と。いろんな人口動態統計などで140万ぐらいかかりそうだなと。運営費と福利厚生パッケージも入れましょうということで、年間約300万。300名会員数ですので、月あたり900円の会費を取ることによって、これだけの福利厚生が実現できる。こんな計算事例となっています。 共済は法的なものではないので、従業員さんのほうで、「給与控除されるけど、これだけの福利厚生が利用できる」と納得していただければ、それで進めることができます。 スケジュール的には、12月に案を作って詳細を決めて、従業員さんに説明をして、納得いただければ賃金控除の協定を結ぶ。このようなかたちでスタートが可能でございます。 以上、簡単ですが、長時間労働の問題、あと生産向上で、同一労働同一賃金ですね、少し事例を報告させていただきました。どうもご清聴ありがとうございました。 (会場拍手)

  
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