ラブライブが変えたアニメの見方
山田:ただ、おもしろいのが、これあれじゃん。まだAKBの推しメンの話ならいいよ。乙君:はい。
山田:だから、「俺たちの力であの子を1位にしてあげるんだ」とか言って、組織票でガンガンやって、この戦いになるんだったらいいんだけど。
乙君:うん。
山田:これ、誰が喜ぶんだろうなっていう感じもするのね。
乙君:ほー。
山田:だからその、わかんないんだけど、組織票にしろなんにしろ、この熱エネルギーは、誰に向かってるんだ、これっていうさ。
乙君:制作会社じゃないですか?
山田:「もっと次作れ」みたいなこと? それともだから「最高なアニメはこれでないといけないんだ」っていう人たちの熱量が、これ。
乙君:だから「もっと引っ張れ」ってことじゃないの? 「もっと続編欲しい」「くれ、くれ」みたいなことじゃないですか? そのイベントとか、そういう。
山田:ことなのかな。
乙君:応援して、どんどん盛り上げてっていうことじゃないの?
山田:そうか。
乙君:うん。
山田:『この世界の片隅に』入ってないからね。
乙君:あれ、でも、まあ。
山田:ベスト10にね。
乙君:うーん。そう、ここに「この世界の片隅に」入ったら、この国最高ですよ。
山田:最高。っていうか、なんか単純に集計の話だなと思うの。
乙君:それはまあそうですよね。
山田:そう。だからなにか解決法としては、こういう番組やるんだったら、全世代に向かって、「今でもついつい語ってしまうアニメ」っていうのを、アンケートで取ればいいだけの話じゃない?
乙君:そうですよね。
山田:いつまで経っても『ガンダム』じゃん。
乙君:うん。
山田:『ガンダム』だろ。40代は。でも50代以降だと『ヤマト』の話するからね、奴ら。
乙君:はい。
山田:だから、そんなふうに世代向けに、分断はしちゃってるけど、でもやっぱり長いこと。そうすると、結局『クレヨンしんちゃん』とか『ドラえもん』とかが、やっぱり強いんだろうなと思っちゃうんだよね。
乙君:ずーっとやってるから? 『サザエさん』とかね。
山田:最終的には、比喩とかのときに、なにかの話するときに、「ドラえもんのさー」っていうふうにして、みんながわかるコンテンツっていうのが、やっぱりベストアニメなんじゃないの?
乙君:まあそうですね。
山田:それが圏外になってるってところで、「もうこの企画どうするの?」って話じゃないのっていう感じするなと思ったの。
乙君:熱いNHK批判が。
山田:そう、そう。まあ、いいですけどね。だけど、ちょっとそれで思ったのが。
乙君:はい。
山田:これ、まるでアイドルを応援するかのように。
乙君:はい。
山田:もしくは声優さんがアイドルかもしれないね。
乙君:そうでしょうね。
山田:だから、声優さんを応援してるのかもしれない。
乙君:うん。
山田:だからアニメ文化って、もうアイドル文化になっちゃってるんじゃないのっていう。かなっていう気がする。
乙君:あー。
山田:現状で言うと。
乙君:なるほどね。
山田:一種のアイドル文化が、リアルタイムアニメなんじゃないのかなっていう気がするな。キャラ萌みたいなものもあるじゃん。
乙君:確かに。見事に、この『ルルーシュ』と。
山田:もう、みんなそうじゃん。
乙君:『キャプターさくら』以外は、もう全部、この番組でお馴染みの2007年問題以降の作品なんですよ。
山田:そう。『ラブライブ!』がアイドルだもんね、もはやね。そう。アイドルのアニメだからね。『ラブライブ!』ね。
乙君:そう。だからたぶん、普通に2次元っていうものの見方が、やっぱりあの辺で変わっちゃったんでしょうね。
山田:そうね。
今のアニメは経年劣化に耐えられるか
乙君:ただこれが、ここに残ってるものが、どれぐらい、その『ガンダム』ぐらい、息長く語り継がれていくのかなとは思いますけどね。
山田:うん。
乙君:なんかその辺の、経年劣化に耐えれるかとか、時間の審判に。
山田:耐えられるかっていうのと、あと意外だったのが、NHKを、意外と若い奴見てるなっていう(笑)。「これに参加すんだ」と思わない?(笑)。 これを好きな世代が(笑)。
乙君:ああ。
山田:だからもう俺の感覚では、地上波NHK見てる人って、もう40代、50代なのかなって思ったから、『ヤマト』入ってきてもおかしくないんだけど、『ヤマト』入ってるんだけど。
乙君:入ってんだ。
山田:うん。100には入ってんだけど、でも、完全に若者にやられてるところがちょっと、逆におもしろいなと。あと、『おそ松さん』入ってくるところが、リアルタイム感あるよね。
乙君:まあ。
山田:うん。だから、なんだっけ。
乙君:そっか。『おそ松さん』が一番新しいのか。『ラブライブ!』と。
山田:『Free!』とか『うたプリ(うたの☆プリンスさまっ♪)』とかも入ってるし。
乙君:『ユーリ!!!onICE』がないのか。
山田:『ユーリ!!!onICE』も100位には入ってたはずだけど。
乙君:ちなみに玲司さんのベストアニメなんですか?
山田:駄目だね。日本のアニメ? なんでもいい?
乙君:駄目だね?
山田:答えられるほど知らないね。
乙君:でも、いろいろね。
山田:うん。だから、本当に最後に見てたのが、中学生のときに見てた、『キャプテンハーロック』ぐらいが最後。
乙君:『キャプテンハーロック』が最後。
山田:『キャプテンハーロック』、『銀河鉄道999』ぐらいは、子供のときに見てるんだよ。
乙君:はー。
山田:『ルパン』の最初のシーズンの再放送も見てる。
乙君:へー。
山田玲司を邪魔したのはアニメオタク
山田:だから、「ダンディズムってこういうこと?」みたいな。っていうのはあるけど、それ以降はアニメから離れてるから、それはもう、あれですよ。アニメオタクなるものが、俺を邪魔したの。
乙君:邪魔した?
山田:そう。あいつらがうるさいから(笑)。
乙君:はい。
山田:だって参加したくなくなっちゃったよ(笑)。 その祭に。「うるさい!」と思って。あんまりもう、だんだん。「クラリス、クラリス、うるせえよ、お前ら!」って思って、見もしないのに離れてしまったので、ずいぶん時間かかりました。『エヴァンゲリオン』見るまで。
乙君:あー。
山田:そう、そう。
乙君:でも、最近はもう見まくってますもんね。
山田:あいつらオタクね、アニメのために喋ってるみたいな感じで言うけど、「お前のせいでアニメ見なくなる奴だっているんだぞ」っていうさ(笑)。
お前がよく知ってるのはわかったから、アニメのことちゃんと伝えろよっていうのはあるよねー。
乙君:あー。
山田:本当に。そのせいで、なんかもう、「あー、いいっすよ」みたいになっちゃったなー。クラリス。クラリス好きだったんだって(笑)。
乙君:トシオ沈黙ですよ。そんなん言われてもね(笑)。
山田:まあね(笑)。
乙君:好きなものを好きなだけ語らせてくださいよ。
山田:まあね。いいですけどね。
乙君:ということで。
山田:うん。
乙君:この流れの中で、アイドル文化っていうのが出たんですけども。
山田:はい。次行っちゃおう。
乙君:こちらですね。
山田:長くなるんで、今日は。
乙君:はい。