2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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筒井陽子氏(以下、筒井):みなさんこんにちは。本日はお忙しいところ、すぎなみレッドリボンプロジェクト、キックオフイベント「すぎなみレッドリボンカフェ」にご来場いただきまして、誠にありがとうございます。
本日司会進行を務めさせていただきます、すぎなみレッドリボンプロジェクト事務局、NPO法人ピルコンの筒井陽子と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。
(会場拍手)
筒井:今回のイベントを主催するすぎなみレッドリボンプロジェクトなんですけれども、若者に向けたHIVなどの性感染症予防の効果的な普及啓発を目的とするプロジェクトで、杉並保健所保健予防課、NPO法人ピルコン、そしてNPO法人HIVと人権・情報センターによる、杉並区共働提案事業でございます。
現在活動に一緒に参加してくれるメンバーも募集しておりますので、イベント後半でぜひ、ご紹介させていただけたらと思います。よろしくお願いします。
では、本日のプログラムをご紹介させていただきます。今回は、性感染症もきっかけは恋から始まることもあるということで、恋愛をテーマにみなさんと語るイベントとなっております。
スペシャルゲストとして、永峰あやさん、勝部元気さんをお招きして、参加者と一緒に真剣に恋バナをさせていただきます。その後、参加者の方同士でグループディスカッションを行い、みなさんと一緒に恋愛や性感染症予防について考えてみたいと思います。
では、お待たせいたしました。すぎなみレッドリボンプロジェクトキックオフイベントを始めさせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。
(会場拍手)
筒井:では、本日のゲストのご紹介に移りたいと思います。ここからはすぎなみレッドリボンプロジェクト、NPO法人ピルコンの代表である染矢がモデレーターをさせていただきます。どうぞ、よろしくお願い致します。
染矢明日香氏(以下、染矢):ピルコンの染矢と申します。よろしくお願いします。
では、今回スペシャルゲストとしてお招きしているお二方のご紹介をさせていただけたらと思います。私たちNPO法人ピルコンは、豊かな性を広げるために性を学ぼうという活動をしている団体で、中高生向けに性教育の出張講座をしたりですとか、こういうかたちで若者向けに、性を学ぶイベントを開催している団体になります。
杉並保健所さんたちと一緒に今回は、若者向けに性感染症の予防啓発のプロジェクトということで、昨年度から始めてまして、今年が2年目となります。
今年度4月から始まりまして、キックオフということで、このイベントを開催させていただきました。先ほど筒井からお話があったとおり、やっかいな性感染症も素敵な恋から始まることもあるよねということで、恋愛をテーマに、今回はみなさんとお話ができればと思っております。
それではゲストのご紹介をさせていただけたらと思うんですけれども、まずゲストのお一人、永峰あやさんになります。よろしくお願いします。
永峰あや氏(以下、永峰):よろしくお願いします。
染矢:永峰さん、では簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいですか?
永峰:私、永峰あやと申します。ふだんは男性向けに恋愛の相談に乗ったりだとか、恋愛のサポートをしています。
どうしてそういうことをするようになったかっていうと、もともとは精神科病院の精神保健福祉士だったんですけど、ちょっと上司とトラブって辞めることになって。今は沖縄に住んでるんですけど。
染矢:今日は沖縄からお越しになって、ありがとうございます。
永峰:そうですね(笑)。それで、働く場所がなくなっちゃってどうしようかなって思っていたときに、友人から電話のカウンセリングとかあるよって言われて、じゃあやってみようかなっていうふうに。
そしたら恋愛の相談が9割8分くらいだったので、やっぱり恋愛って、ただドキドキっていうだけではなくて、その人のアイデンティティだったりだとか、親との関係だとか、いろいろ深いものがあるなと思ったので。それで大事だなと思ってやっているっていう感じです。よろしくお願いします。
染矢:よろしくお願いします。Appleのポッドキャストの番組で、なんと文化人類学・民俗学で1位の番組をお持ちということで。
永峰:あ、それ電子書籍かもしれないです。
(会場笑)
染矢:失礼しました(笑)。
永峰:ぜんぜん大丈夫です(笑)。
染矢:そうですね、『引き寄せはもう古い! 誰でも好きな女性と付き合える15のセルフカウンセリングワーク』という電子書籍も出されているということですね。
永峰:そうですね。
染矢:そしてポッドキャストは、「マジで女を虜にするヤバい恋愛心理学」。ちょっと、あの……。
永峰:名前が(笑)。キャッチーな感じで。
染矢:これが、健康・セクシャリティのランキングで1位の人気恋愛相談番組をされてるんですよね。こちらは、どういった相談が多いんですか?
永峰:そうですね、男性向けに発信しているので。だいたい男性は「どうしたら付き合えるか」と、「別れちゃったから元に戻りたい」の2つだけなので。
染矢:そうなんですね(笑)。
永峰:女性だと、今の彼氏との関係性がっていうのがあるんですけど、男性からはあんまそういうのはないんで。そのへんを答えていく感じです。
染矢:ちょっと今日は、後半の参加者とのトークでそういった話題もあるので、ぜひ聞いていきたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。
永峰:よろしくお願いします。
染矢:ちなみに、お友達の恋愛相談にのるときの、ポイントとかってあったりするんですか? みなさん向けに、恋愛の話だとか恋バナになったときに、こういことを気をつけてのっているということがあったらぜひ、教えていただきたいんですけれども。
永峰:そうですね、私も友人だとモードが違うんですけど。とはいえ、大事なのは、アドバイスとか解決策は絶対に言わないっていうことですね。
「前向きになりなよ」とか、「他にいい人がいるんじゃないの」とかって。その人の大事にしている関係性があるので、ただ共感して聞くと、だんだんその人が自分で解決していってくれるので。だから、ただひたすら聞くっていう……。
染矢:なるほど、だから相談者さんの解決する力を信じてっていうことですよね。
永峰:そうですね! そんな感じが良いと思います。
染矢:やっぱりアドバイスするとそれがどうしても押し付けになっちゃったりとか、逆に傷つけちゃうことって、ありますもんね。
永峰:そうですね、でも私もアドバイスしちゃうんですけど(笑)。
染矢:「どう思いますか?」って聞かれることもあれば、それは率直に答えるっていう質問もありますもんね。
永峰:そうですね、はい。
染矢:ということで、後半のトークも楽しみにしております。どうぞ、よろしくお願いします。
永峰:よろしくお願いします。
染矢:では続きまして、勝部元気さん。今回はよろしくお願いします。
勝部元気氏(以下、勝部):よろしくお願いします。
染矢:では元気さんのほうからも簡単に、自己紹介をお願いできますか?f勝部:ちょうど3年前まで会社員をしておりまして、そのときにブログを書いていたんですけど、そのときヒットしたのが「男性だけど子宮頸がんワクチンを打ってみた」という記事で。
子宮頸がんの原因になるHPVは主に男性との性交渉によって女性にうつるので、男性もワクチンを打っておくと。100パーセント予防できるわけではないんですけど、リスクを下げられるということを知って。
それで自分でお金払って5万4,000円くらい払ってワクチン打ったんですね。それをレポートしたことが1回バズって。
他に、ブログの中で恋愛とか結婚のいろんな問題を社会的背景とか文化的背景を分析した自分なりの意見を、パワポで図解を載せてたんですよ。
それが会社辞めた後すぐにバズって、商業のお仕事をいただくようになって、いただいた最初の仕事もまたバズって。それで「本でも書きませんか」って言われたのが、今日持ってきてるんですけど、この『恋愛氷河期』という本ですね。
染矢:なんか、怖いタイトルですね。今、氷河期なんですか?
勝部:自分ではそんなつもりなかったんですけど、怖いって言われちゃうんですね(笑)。別にそんな怖いタイトルじゃなくて、なんとなくみなさんが感じている、うまくいかないなとか、みんな恋愛してないなみたいなのを、ちょっと社会学的な面も含めて紐解いていこうっていう本です。
染矢:そうなってしまった社会の背景から見ていくっていう。
勝部:そうですね。その後はちょっと仕事の幅が広がって、朝日新聞のWEBRONZA(ウェブロンザ)っていう言論サイトの記事とかも書いています。主に、ジェンダーの問題とか、教育の問題とか、言論活動をいろいろ展開させていただいてます。
WEBRONZAは有料媒体なので、ちょっとどんなこと書いてるのか見たいっていう場合は、エキサイトニュースとか、ハフィントンポストにも書いてるので、そちらをちらっと見ていただけると。そっちは無料で見れるので、ぜひお願いします。
言論だけじゃなくて、講演みたいな活動もしてて、これ来月(2017年6月)は武蔵野市の男女共同参画のキャンペーンの一環として講演させていただく予定です。
私はギリギリ若者の世代で、来年そうじゃなくなっちゃうんですけど。その世代から見たジェンダー問題っていうのをお話させていただけたらと思っております。
勝部:もう2つあるんですけれども、個人的な活動だけじゃなくて、自分たちでいろんな仲間とやってる活動が2つほどありまして。1つ目が、働く女性の健康管理の支援事業を行っております。
なんか最近、健康経営健康経営って言われることがあるんですけれども、やっぱりどうしても会社の保険の仕組みとか、男性向けに作られてることが多くて。
それで上司が男性だと女性がなかなか健康というものを意識しながら働き続けることが難しかったりとか。生理休暇をとる人もすごく減ってしまっているとか。
あと最近だと、不妊の問題とかもありますね。そういう面とどうやって向き合って仕事を続けていけばいいのかっていうことを抱えてる方がとてもたくさんいらっしゃるので、その支援とかを、サービスとして提供しています。
最後、ちょっと始めようと思ってるのが、対等なパートナーシップを普及していこうっていう活動です。
染矢:パリテパートナーズっていうやつですね。
勝部:そうですね。「パリテ」っていうのはフランス語で半々とか平等とかいう意味があるんですけど、主に政治の分野で用いられています。政治で候補者を出すときに、各政党は男女を半々にしなければならないというパリテ法っていうのがあるんですけど。
それのパリテからもじって、名前をつけました。やっぱり共働き社会になっているにもかかわらず、どうしても女性に家事、育児の皺寄せがいきがちだったりとか、男性の長時間労働改善されないっていうこともあるので。
なるべく、半々にしていこうっていうビジョンを掲げて、そこに書いてあるような事業を展開していこうと思っております。そんなところですかね。
染矢:ありがとうございます。元気さんは本当に幅広く活動されてる中で、やっぱり女性のところに注目して、女性が働きやすいようにとか、健康でいられるようにとかの活動を主軸にされているのかなと思うんですけれども。そもそも、それをやろうと思ったきっかけとかって、あったんですか?
勝部:正直、そんなになくて(笑)。自然にそうなってしまった感じですね。
やっぱり教育の問題とか経済の問題って、やってらっしゃる男性の方って他にもいっぱいいるじゃないですか。でもジェンダーの問題で男性でやってらっしゃる方っていらっしゃらないので需要があるのかなと思っています。
染矢:あんまり聞かないですよね。
勝部:そうですね。メディアの方からもいろいろ重宝していただいてて、自分の得意分野になったってところですかね。
染矢:恋愛氷河期ということですが、どういったところが氷河期なんでしょうか? 今の時代は。
勝部:ご存じの方も多いでしょうけれども、交際してる人は3人に1人。4分の1は生涯未婚で、3分の1が今見えてきてるんじゃないかって言われてるところですね。そんな中で氷河期って付けたのは就職氷河期をもじったんですけども。
就職氷河期で就職してないと、それってあなたが能力ないとかじゃなくて、日本全体が就職氷河期なんだから、それはあなた本人のせいじゃないよねっていうのはわかるじゃないですか。
それで、恋愛に関しても、これは恋愛氷河期なんだから、彼氏がいないとか彼女がいないとか、あんたは幸せだとか結婚どうのこうのとかじゃなくて、それはもう、そういう時代なんだから、そんな責めなくて良いんだよっていうメッセージのために、こういうタイトルを付けたわけですね。
染矢:なるほど。ちなみに今ってよく、若者の恋愛離れって言われてると思うんですけれども、実際そのあたりってどうお考えになります?
勝部:恋愛離れって言葉を生み出した世代の視点から見たら、まあ恋愛離れはしてるんでしょうけども。それはあとあとお話もするんですけども、今まで恋愛はこうだって上の世代が考えてきたものが、なかなか若者に合わなくなってきてるっていう面もありますし。
あとよく言われるのは、いろんな趣味があって、恋愛しなくてもいいっていうことももちろんそうでしょうし。時間の問題とか人間関係の問題とかいろいろ含めて、いろんな影響があって、それは少しずつ進んでいってるのかなと思ってます。
染矢:恋愛以外にも現実を充実させるツールが出てきたし、結婚して子どもを産むだけが幸せじゃないよねっていう価値観が広がってきてるのもあるのかなって思ったんですけれども。
勝部:そうですね。そういう状態でも恋愛って別にできると思うんですけど、今の時代に合った新しい恋愛の形がまだ生まれてないというか。
恋愛はこうだよ、こうするものだよっていうのがやっぱりどうしても現代の個を中心にした生活に合わず、「じゃあ、いらないや」「じゃあ面倒くさいや」ってなっちゃってる人が多いのかなとは思いますね。
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