2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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司会者:では、西さんよろしくお願いします。
西樹氏(以下、西):シブヤ経済新聞の西です、よろしくお願いします。
えっとですね、これは我々のピンバードというロゴです。
10分間で駆け足でお話ししますと、まず僕らのシブヤ経済新聞というのは、ウェブのニュースメディアになります。(サービスを)始めたのは2000年4月なんですね。だから気がつけば、なんともう17年もやっていると(笑)。
最初はこのレイアウトで、そんなにニュースもなかったんで、記事を書くごとにページをつくっていた。そういう時代でした。
そして、今はこんな感じです。基本的にニュースの本質というのは、おもしろいネタがあったらそこに行って、話を聞いて記事にする。そういう構図自体はぜんぜん変わってないので。僕らイチ情報屋さんとしては、それを着々とやり続けているということなんです。
どんな記事を書いてるかというと、街ネタです。あまり事件や事故などは扱っていないですね。渋谷でも記者クラブというのがあってですね、我々は入れないですね(笑)。だから、そういうオフィシャルなところにはいけないので、アンオフィシャルというか、街中とかそういうところで僕らはネタをつくっています。
最近書いてちょっと話題になったのは、広尾駅近くで有名なちゃんこ屋さんがあるんですけど、立ち退きで9月に閉まるという記事なんですね。
新しいお店ができていくという記事って、けっこうリリースはあるんですけど、閉店のネタはけっこう難しくてですね。これはたまたま知らないと書けないです。
店が閉まるとなると「じゃあ行かなきゃ」ということでみなさんも行ってくださったりする。なので僕らもなるべく、こういう情報が見つかったら書くようにしています。このようなネタを日々書いています。
2000年に始まったときは、シブヤ経済新聞だけだったんです。でも4〜5年経ったところから、仲間がなぜか増えまして。「おもしろそうなことをやってるから仲間に入れて」ということで、ポツポツと仲間が増えていきました。
現在は国内と、それから海外10個くらいあります。だいたい129メディアで、マニラ経済新聞などあちこちにありまして。僕らは「みんなの経済新聞」というネットワークの本部もかねてやっております。
僕らのニュースは、自分たちのサイトだけではなくて、いろんなところにニュースの流れる先があります。例えばYahoo!ニュースや、ドコモのdメニュー・ニュース、JRのアプリとかですね。それからこの近くだと渋谷ヒカリエのエレベーターの中にモニターがついてるんですけど、そこにシブヤ経済新聞ニュースが流れています。
それは僕らとしても、まあ遅いんだけど、非常に責任をもってニュースを出さなきゃいけないということを感じる瞬間でもあります。
そして去年からはMINKEITVという動画ニュースも始めました。おもにスマホで撮って、外から編集して外からあげるという、わりと機動性の高いかたちで動画ニュースのほうも取り組んでいます。これはYahoo!ニュースのほうに配信されておりますので、よかったら見てください。
ということでですね、ここまでで3分経って……やばい(笑)。
今日はシブヤ経済新聞に「経済」ってついてるから選ばれたのかな、ということで。
僕らはさっき言ったように、本当にもう目先の変化をいろいろ追いかけてるだけで、なかなかその先のことや前後関係を計算するような時間がなくですね。僕らはそんな先のことまでわかるような身分ではないんですけれども、ご指名をいただいたので、僕なりに考えたものをメモ風にまとめてきました。
これからを考えると、誰がどう見ても渋谷の駅前の工事が気になります。(スライドを指して)これはPARCOの建て替えのイメージ画像で、ここから上が全部住めるようになる、ということで。どう考えてもオフィスのフロアがとんでもなく渋谷に増える、ということが数年後にやってくる。これが、明らかなハード上の事実ということになります。
これは振り返ってみると、実は……写真が小さいのでぼけてるんですけど「渋谷がオトナになる日」とはなにかというと、これは渋谷マークシティ開業時のポスターで、そのキャッチコピーなんですね。
これはどういうことかというと、マークシティができるまで、渋谷にはまとまったオフィスのフロアがなかった。これをつくることによって、大人の人が来る。
2000年というと、大きな目で見れば街には若い人が多くて、客はいるけどお金はあまり落とせなかった。そういったときに、大人になれば客単価が上がるということも含めて、渋谷が大人になればいいな、という気運があったころだったんですね。
そしてこの2000年4月7日金曜日、実はこの日に、シブヤ経済新聞が誕生しました。この1枚にいろんな思いがたくさんあります。
渋谷の未来をいろいろ考えるといろんなスペックがありますけど、オフィスが増えるということから「働き方」についてフォーカスしてみたいと思います。
今、渋谷区ではみなさんご存知の方が多いと思いますけど、「TWDW(Tokyo Work Design Week)」というイベントがあって、いろんな働き方を模索したり。それから、「TELE WORK DAY」ですね、(僕は)知らなったんですけど(笑)。それから「WeWork」ですね、ソフトバンクと組んで渋谷にもできると思うんですけど、10ヶ所ぐらいまずできると。かなり大きな企業もこういうことに使おうとしています。
そういうのができてくると、だんだん「なんでオフィスに行くのかな?」ということを、みんな考えなきゃいけなくなるわけですね。
早口になりますけど、いわゆる、会社へ行ってパソコンを開いて、そこでずっと作業する会議よりは、内容もちょっとルーティンな、典型的な仕事とかだったら、別に行かなくてもテレワークでできるし、自宅でもできるような時代がやってくるんじゃないかなと。
じゃあ、わざわざ行かないといけないということは、そこでなにかクリエイティブなことが起きなきゃ意味がない。そのためにはやっぱり、みんなが集まって知恵を絞ったり、街から刺激をうけたりする。そういうクリエイティブな部分が、会社に行く理由の大きなファクターになるんじゃないかと思っています。
そのときに、渋谷の強みとして「Mix Culture」「Diversity」とか。そういうかたちで吸収すると、クリエイティブのほうに持ってこれる力が街にある。そして、ここに渋谷の強みがあると思っています。
そうなると「Creative&Business」ですね。どっちかというと、たぶんクリエイティブは渋谷にあるんだと思います。昔から、カルチャーとして。そして「&Business」なんですね。
渋谷の街はすごく有名で大きいんだけども、ビジネスがまだ少なかったんですね。だから、これから本格的に大きなビジネスがやってくる。もともとあるクリエイティブにつながって、新しいものが生まれていく。
そして、渋谷の強みはもう1つあるんですよ。それは、「Small&Big」ですね。小さいプレイヤーはたくさんいます。これからオフィス供給が多くなって、ビッグなものがやってくる。スモールとビッグの組み合わせ。この「&」の部分もすごく力があると思います。
それから当然、これからだと「Domestic&Foreign」で、海外、外資系と、国内企業がやってくる。この3つの二面相というか、三面相みたいなところが渋谷の強みになって、今まで日本になかった組み合わせが渋谷で生まれる。そういうものすごくスピーディに出てくるような気がしています。
トータルで考えると、いわゆるオープンイノベーションに近いかたちになるんだと思うんですけども。こういうベクトルを頭にもって、いろんな組み合わせの中でこれから生まれてくることを見ていきたいなと思っています。
そのときに、どういう企業が渋谷にくるかということも含めて、どういうプレイヤーが渋谷にやってくるか。シブヤ経済新聞もそうですけど。なんとなく渋谷にオフィスができたという記事を見たら「あ、これ渋谷のプレイヤーなんだ」と、みなさん頭で思っていただくと、渋谷の見方がちょっと有機的になって、おもしろくなってくるんじゃないかなと思います。
……もう7、8分経った(笑)。
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