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明日から楽に「続ける」コツ【頭のいい継続こそ力なり。 - 塚本 亮】(全1記事)

継続のコツは「どうやったらズル休みできるか」を考えること 三日坊主にならない“頭のいい”目標達成法

「セミナーに参加したかったけど、時間が合わなくて行けなかった……」。株式会社イノベーションの調査によると、ビジネスパーソンの2.5人に1人はそんな経験をしているそうです。同社が運営する動画サービス「bizplay」は、オンライン配信を通して、いつでもどこでもセミナーに参加できる環境を提供しています。今回は、やろうと思ったことが継続できずに三日坊主になってしまう人へ、『頭のいい継続こそ力なり。』著者の塚本亮氏が、賢く習慣を続けるコツを解説しました。 ■動画コンテンツはこちら(※動画の閲覧には会員登録が必要です)

気合や根性ではできない「継続」のコツ

三日坊主から 継続できる人へ

塚本亮氏(以下、塚本):私自身がものすごく三日坊主だったというか、今もやり方を間違えるともちろん三日坊主にすぐなっちゃうんですけども(笑)。誰しも、何かがんばって続けよう、やってみようと思っても、「気づいたらやってなかったな」とか、「終わっちゃったな」とか、「もうこれ以上続かない」みたいになる時があると思うんですね。

自分自身も含めて、そういった人たちに「上手に継続する方法」を知っていただくことで、何かやってることが成果につながったりだとか、仕事だったり勉強だったり、ダイエットだったりが成果につながれば、より毎日が充実するんじゃないかな、役に立てたらいいなと思って(本を)書きました。

『頭のいい継続こそ力なり。』(すばる舎)

もちろん粘り強くできるんだったら、たぶんみんなやってると思うんですけど。「できないからどうやって継続すればいいのか」ということがすごく重要になってくると思います。気合いや根性ではなかなか続かないので、例えば誘惑を遠ざけたり、自分の気分が乗るような方法を見つけながらやっていくことで、継続にはつながっていくと思います。

自己効力感を高める、“小さな階段”作り

やはり継続する上ですごく重要なのは、「いかに今日の目標を小さくするか」がポイントです。

もちろん上を見れば上を見るほど、いろんな目標、大きな目標を持てるんですけども。結局、大きな目標を持っちゃってできないぐらいだったら、例えば5分読書するとか、5分勉強するとか、ストレッチするとかなんでもいいんです。

1日5分だけやろうと思ってやって気づいたら意外と時間が経っちゃって、5分やるはずだったのになんか気分乗っちゃって30分やっちゃったというケースはけっこうあると思います。最初から30分とか1時間がんばるよりは、5〜10分、「ちょっとやってみようかな」ということを1日の目標にすることが非常に大事だと思います。

その自分が「できそうだ」って思う感覚のことを「自己効力感」って言いますけれども。大きすぎる目標よりも、自分がちょっとできた、ちょっとでもいいから小さな目標を立ててできたというものを、いかにたくさん作っていくか。

「階段作り」とよく言ったりするんですけれども、気分を乗せていく階段作りを、いきなり大きな階段を作るより、小さな階段を1段1段上って、っていうことの繰り返しを作ってあげることが、自己効力感を高める上でもすごくキーですね。

自信につながる「絞って結果を出す」方法

例えば英語の勉強だったら、TOEICとかの資格を受けるんだってなった時に、みんないろんなことをやっちゃうんですよね。単語をやったり、読む練習したり、聞く練習したりってやるんですけど、まんべんなくやるとぜんぶがちょっとずつしか伸びてこないので、伸びているかどうかの測定が難しくなる。

そうじゃなくて、もう「次のテストは単語しかやらない」とか決めて単語だけやれば、とりあえず単語をやってるので他は伸びないんですけど、単語だけはちょっとでもわかる差が作りやすい。そういうわかる差が見えると、「こうやったら自信つくんだ」っていうことが自分の中に浸透するので、「他もこんなふうにやればいい」となる。

まんべんなくやるよりも、絞って「ここしかやらない」って決めて、そこでとりあえず結果を出すほうが自信になっていきますね。

まさに貯金も同じですね。貯金もダイエットも、筋トレも同じだと思いますし。筋トレも全身、全部をやってもなかなか結果は出ないですけど、結果が出やすいパーツがあると思うんですよ。腕だったり、男性だったら胸だったり、そういうわかりやすいところからやって、「お、ちょっとできるぞ」って思うとやりたくなってくるので。やりたくなる自分を作っていくっていうのが、続ける上ですごく重要ですね。

「やったこと」を記録に残すと、良いモチベーションになる

モチベーション維持の方法

まず1つとしてはスケジューリングのところで、24時間が把握できるスケジュール帳をしっかり使っていただいて、何をどういうふうにやるのか、何にどれだけ自分が時間を使うのかという時間の管理をやること。これは継続していく上でけっこう大事です。

なぜかというと、何をやったかを自分が認識できることが、次に「これだけやったんだからこうしよう」とか、「できなかった。なぜできなかったんだろう?」って考えるきっかけにつながっていくので。まず1つは24時間が何に使われているのかということ管理していくのが、1つのモチベーションを保ち続ける方法だったりします。

あとデジタルなものって、スマホだったら自分でアプリを開いて見ないといけないと思います。アナログだったら、カバンの中に常にクリアファイルに入れておいたりとかすると、何か取り出す時に目に留まります。

結局、アプリで管理しようと思ってスマホを開いた瞬間に、違うアプリが気になって触ってたら「何やってたんだっけ?」ってなることもあったりするので(笑)。そういうアナログでやるメリットもあると思います。

私の場合は、小さな細めの付箋に、その日のやることを小さな単位で「何を何枚やる」とか、「何をどれだけやる」とかって書き出していってるんですけど。書き出して、(やり終わったら)付箋を捨てるんじゃなくって、紙を用意して「やること」と「終わったこと」に分類していくんですね。

分類していくことによって、終わったものが増えてくると、終わらせる快感が出てくる。それが最後に疲れがちょっと出てきた時のパワーになるというか。「これだけやったんだから、もうここまでやっちゃおうぜ」と。

付箋を捨てちゃうとやったことがわからないので、良いモチベーションにつながらないんです。やったことをやったと、ちゃんと記録的に残しておくことで、「あともうここまでやっちゃおうぜ」っていうパワーにつなげられるので。タスク管理で「やったことの認識」はすっごく大事だと思います。

目標達成した後の自分をイメージする

みなさんいろんな目標を持たれると思うんですけど、達成した後の自分がどんな自分になっているのかっていうのを、いかにクリアにイメージするのかはけっこう大事です。その方法として、今大学で授業とかもやってたり、大学生の相談も受けたりするんですけど、その時に「1年後の自分のプロフィール書いてみて」という話をしています。

例えば「何かの資格で何点取れて、その資格を取ったことによってこういうアルバイトをしている」とか、「外国人の人にレストランで英語で案内をしている自分」とか。目標ってゴールなんですけど、ゴールを達成した後の自分がどんな自分になっているのかっていうことを、少しでも鮮明にしてみる。

書き出してみたりとかして、「何々で何点取った」とか、数字とか上手に使いながらなるべく具体的にそういうことをやると、より自分の中で「目標を達成した後の自分像にどうやって近づいていくか」っていうイメージができるので。そういう工夫をすることで、ちょっとモチベーションが落ちた時に、イメージした自分が励ましてくれるというか、すごく大事なコツなんじゃないかなと思います。

継続のコツは「どうやったら上手にズル休みできるかを考える」こと

楽に継続するテクニック

怠け癖はもう当たり前のことだと思うので。怠け癖がある自分を否定するよりも、怠け癖がある自分を受け入れて、どうやったら上手にズル休みできるかを考えたほうがいいですね。

例えば、勉強とかダイエットもそうですけども、毎日続けてたらしんどくなってくる時もある。「休んじゃダメだ」って思うと、その時は乗り越えられるかもわからないですけど、もうその次でプスンって、ガソリンが切れちゃって回復できない状態になって、結局継続できなくなっちゃうので。

「続かない」ということを前提として、休む日を上手に自分で計画していく。「今日はやらない」「この日はやらない」とか、「この日はもうマクドナルド食べていい」とか、何でもいいと思うので(笑)。そういう「ズル休みする日」をあえて自分で作ったほうが、結果的に長く続いていく。それがコツになりますね。

停滞期は必ず来るので。来た時に「新しいことをやらなきゃいけない」とか、「もっと成長しなきゃいけない」「よくならないといけない」っていう思考をいったん捨ててしまう。捨ててしまって、できることをやる。

例えば勉強だったら、新しいことをやるんじゃなくて、これまでにやってきた「ここはけっこうできるぞ、得意だぞ」みたいなところに戻る。そこをさらっと読むだけでも、また新しい気づきが得られたりするので。無理に前に進まなきゃいけないって思わないほうがいいですね。

結局、ガス欠になっちゃったりだとか、ここぞっていう大事な時に力が出ない人って、がんばりすぎちゃってる人だと思うんですよね。がんばらなきゃいけないところは、ずっとじゃなくて、本当に限定的だと思うので、そこまでパワーを溜めておくことも大事ですよね。

自分を知って、それをなんとかしなきゃっていうよりは、上手に自分を騙すじゃないですけども、どうやったら自分の気分が乗るかとか、どういう時に自分はやりたくなるかっていうものを受け入れることがすごく大事です。

我慢しなきゃいけないだとか、やらなきゃいけないっていうストレスが目標達成率を下げるというのも、ニューヨーク大学の心理学の結果で出てたりするので。それを上手にマネージメントするのがコツですよね。

気分が乗らないときは、人を巻き込んで一緒にやる

「他人の力」を上手に使う継続とは?

人は自分だけでやろうとすると、当然気分の乗る日もあれば、乗らない日もあって。乗る日はもちろん自分1人でできることがたくさんありますけど、乗らない日って「やりたくない。しんどい」っていう気持ちが先行してる時だと思うんですね。その時に、なんとか自分の力だけで乗り越える状況だったらいいですけど、なかなかそういう状況もなくて。

でもそういう時って、友だちと一緒にジムに行ったりだとか、友だちと一緒にウォーキングしたりだとか、そういう約束をしておく。「ここがちょっとしんどそうだな」「ここ行きたくなくなるだろうな」っていう時に、あえて友だちに先に「あの日ウォーキング行こうね」みたいな約束をしておくと、「今日何時だよね」って来て、「そうだったな」みたいに、仕方なく出るんです。最初は仕方なく出るかもしれないですけど、意外と出てみると、徐々に気分が乗ってくることもある。

そういう(気分が乗らない)時は、自分の力だけじゃなくて人を巻き込んでいく、上手に巻き込んで「人と一緒にする」というのが、けっこういいんじゃないかなと思います。

良くない思考パターンに陥っている時って、「自分が強くならなきゃいけない」とか、「自分ができるようにならないといけない」っていう気持ちが強すぎて、できない自分がつらくなると思うんです。

もちろん自分が得意なこともあれば、やっぱりなかなか得意じゃないこともあったりすると思うので。そういったものも、いろんな人を巻き込んで一緒に先に進んで行くという考え方を持っておくと、楽になるんじゃないかなと思います。

目標達成のために、「つまづく」ポイントも書き出しておく

明日から始められる継続のコツ

1つは、何か始めてみようと思った時には、それに詳しい人に今すぐ相談してみることですね。そうすると、いろんな「ああしたほうがいいよ」「こうしたほうがいいよ」ってアドバイスをもらえます。自分で考えると、考えてるうちにうやむやになってしまうことがけっこうあると思うので。そうじゃなくって、そういう意味でも「人の力を使う」のがまず1つ目だと思います。

あともう1つは、目標達成する上で、何が障害物になるのかを書き出してみるのもかなり大事です。これは心理学で「メンタル・コントラスティング」という手法になるんですけれども。どうやったら達成できるかじゃなくて、どうやったら自分はつまずくかも、一緒に書いたほうが続けられるよっていうことなんです。

例えばダイエットするんだったら、家にお酒を買いだめしないだとか。買いだめするとどうしてもついつい飲んじゃうと思うので、そういったものを先に書き出しておいて、それでつまずかないようにするってことをちょっと考えてみる。

何かを継続したくても三日坊主になったりだとか、続かないということで悩んでる方がたくさんおられると思うんですけれども。それって、どうやってやればうまく続けられるかっていう「コツ」を知っているか知らないかだけだと思うので。上手に頭の良い方法を学んでいただいて、ぜひ何かみなさんの目標に向かっていく力に変えていただければうれしいです。

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